たまプラーザ・中村自邸 + アトリエ - unit-H

たまプラーザ・中村自邸 + アトリエ
株式会社中村高淑建築設計事務所 一級建築士事務所
LVL木造 + RC造 薄肉ラーメン構造 によって狭小地で実現した多目的なギャラリー/ガレージとふたつのアトリエをもつ家
Takayoshi Nakamura Architect & Associates
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1
■ベースプレート・ホームコネクター金物
■ LVL壁柱(150 900 5030、5310)の建方
右側建物は同時に設計した一期工事「ヴェルヴェンヌ+A邸」(2014年6月竣工)。
一階はミシュランガイドにも掲載される人気のフレンチレストラン、2∼3階はオーナ
■設計主旨
間口4.0m、奥行13.6m,敷地面積約54㎡(16坪強)という
細長い狭小地に建築家自身の事務所と妻の陶芸アトリエを持つ
小さな住宅を計画した。
建物短辺スパンはわずか2.77m(一間半)。この幅でビルトイン
ガレージを設け、ここを時にはギャラリーやイベントスペース
として、あるいは将来の事務所拡張や店舗にも転用できる多目
的なバッファゾーンとした。またキッチンや収納部を可動にし
て可変性を持たせ、小さな建築だからこそ自由度を高めること
で、長きに渡りフレキシブルに使い続けられるように考えた。
構造方式はRC部分、木造部分ともに耐力壁および柱型梁型す
らもない「薄肉ラーメン構造」を採用、シンプルな構造躯体を
実現した。
ーの住居。設計は同じく中村高淑。
■躯体アクソメ図
1
RC壁柱:250 900
3
木壁柱:150 900 LVL
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RC偏平梁:900 250
木偏平梁:900 150 LVL
木偏平梁:900 150 LVL
梁:150 150 LVL
梁:120 150 レッドウッド集成材
アンカーボルト M20 L500 10本
ベースプレート 30 170 900
10 ホームコネクター金物 TL300 24φ 16本
11 ホームコネクター金物 TL200 18φ 26本
12 梁受用後施工金物
1階は狭い間口にガレージを設けることと川沿いにあることか
■構 造 シ ス テ ム
■建築概要
の木壁柱の弱軸方向とLVL900 150の木偏平
用 コネクター金物により柱脚を半剛接合とした柱
の強軸方向の片持ち柱フレームにより構成して
している。(吉田一成)
屋根/ガルバリウム鋼板
外壁/RC打放、木張り、ガルバリウム鋼板張
内壁/LVLあらわし、PBのうえ珪藻土クロス
天井/PBのうえシナベニア、珪藻土クロス
内部床/無垢フローリング、他
開口部/スチールサッシ、アルミサッシ
ガラス/Low-Eペアガラス、ペアガラス
敷 地 面 積:
断熱材/セルロースファイバー、他
建 築 面 積:
延 床 面 積:
設 計 監 理:
杭工事コストダウン、また近年の木造建築需要の高まりを受け
て、そしてなにより住宅としての温もりを求めて木造とした。
木造躯体は900幅 150厚の「LVL(単板積層材)※」という
高い剛性(ヤング率160E)を持つ木質壁柱、および扁平梁を
「ホームコネクター(接続金物)」と接着剤を併用して半剛接
階段と一部の梁は合理的でシンプルな鉄骨造。
■LVL(Laminated Veneer Lumber)
開放的で自由度の高い平面計画を可能とし、コンパクトな建築
木材の単板を繊維方向を揃えて積層、接着した木
となることを願っている。(中村高淑)
木造部:LVL木造薄肉ラーメン構造
主 要 仕 上:
柱の強軸方向による片持ち柱フレームから構成
RC部:RC薄肉ラーメン構造
と同様に、短辺方向は柱梁の弱軸方向による薄
肉ラーメンフレーム、長辺方向は地中梁からの
混構造(RC造+木造) 地上3階建て
このRC部分を基壇とし、川沿いにあって建物の軽量化による
じて設えを更新しながら、200年先までも持続再生可能な建築
また、1階RC部分も木造部分の構造システム
2014年7月1日ー2016年2月28日(予定)
構 造 形 式:
いる。
0幅 200厚の壁柱と扁平梁による薄肉ラーメン構造とした。
でも長期に渡って可変性を持ち合わせる事を試みた。用途に応
工 事 期 間:
た木造薄肉ラーメンフレームを構成し、長辺方
向は各階床レベルの梁をピン接合とし、ホーム
途: 専用住宅
施 主 名: 個人(設計者に同じ)
梁とホームコネクター金物による半剛接合とし
ら剛性と耐久性を重視して、RC(鉄筋コンクリート)造で90
合し、木造で1階と同じく薄肉ラーメン構造とした。
プロジェクト名:たまプラーザの自邸 + アトリエ
2、3階木造部分の短辺方向はLVL150 900
=単板積層材
質軸材料。木造建築物における高強度・高品質の
構造用木質材料。
■ホームコネクター(=中空式金物)
木造建築において木材を簡単に強く美しく接合す
る技術。接着剤を併用してガタなく木材の接合を
行う。接合部の強度及び剛性は現存の接合方式の
中では最高クラス。施工後は金物の露出が一切無
く、接合部の美観を損ねることがない。
54.07m2(16.32坪)
32.40m2(9.78坪)
94.99m2(28.67坪)
unit-H
中村高淑建築設計事務所
建築雑技団一級建築士事務所
渋田建築計画事務所
5 st 一級建築士事務所
マツイリミコ建築設計事務所
マスプラスデザイン一級建築士事務所
構 造 設 計: 吉田一成構造設計室
施 工: 親松工務店
メ ー カ ー: キーテック、スクリムテックジャパン、DAIKO、
ワイジーオー、山王、ニッシンイクス、 マツナガ、
日鉄住金鋼板、LIXIL、セラトレーディング、オスモ、
T-form、TOTO、Duravit、ハーフェレ、東京ガス
東芝ライテック、キシラデコール、GACサポート、
TOSO、セイキ総業、EDFS、IKEA、他
たまプラーザ・中村自邸 + アトリエ
株式会社中村高淑建築設計事務所 一級建築士事務所
LVL木造 + RC造 薄肉ラーメン構造 によって狭小地で実現した多目的なギャラリー/ガレージとふたつのアトリエをもつ家
Takayoshi Nakamura Architect & Associates
・・・LVL木造薄肉ラーメン構法による壁柱
(150 900)※燃えしろ含む
2階
・・・RC造薄肉ラーメン構法による壁柱
(250 900)※耐火構造
ソファベッド
・・・他の木質ラーメン構法による柱型
02
可動収納
(300 200)※耐火被覆が必要
リビング
兼
主寝室
・・・RCラーメン構法による柱型
(400 400)
・・・鉄骨ラーメン構法による柱型
(150 150)※耐火被覆が必要
クローゼットを移動して
水廻りだけは広く。室内物干場のほか、
エアロバイクをおいたり、ネコのケアも。 客間スペースに
■LVL木造薄肉ラーメン構造
3階
2階3階はLVLの厚板(150 900)
による壁柱と扁平梁とをホームコネ
2階
クター金物で接合、2方向の木造薄
肉ラーメン構造を実現した。
耐力壁が無く、柱型梁型も出っ張ら
ダイニングキッチン
ないため、開放的で自由度の高い平
面計画を可能とし、長期に渡って可
倉庫
変性を持ち併せる事を試みた。
陶芸アトリエ(妻)
可動キッチン
壁柱は燃えしろ計算によって準耐火
構造ながらLVLをあらわしとするこ
とで
住宅にふさわしい木肌の温もりを感
キッチンの場所を入替え可能。プライベート時以外にも打
合せ室や教室などに利用する場合に使い勝手の良いレイア
ウトに変更できる。
また一時的に寄せて広い作業スペースとしたり、撤去して
全体を店舗やオフィスに用途変更も用意にできる。
じられる。
横長の出窓。狭さを感じさせない工夫。
材料サンプルの展示場所として活用する。
※LVL(Laminated-Veneer-Lumb
er=単板積層材)
※ホームコネクター(=中空金物)
1階
■RC造薄肉ラーメン構造
基壇である1階はRC像薄肉ラーメン
構造。壁柱と扁平梁の厚さは共に25
0ミリ。
一般的な柱梁によるRC造ラーメン
構造の柱型が400角とすれば両側で
300ミリ室内ほど有効開口が広く使
打合スペース
える。
建築アトリエ(夫)
エントランスホール
▲
出入口1
ビルトインガレージ
兼ギャラリー、多目的スペース
2770ミリのスパンにおいてガレー
ジとして考えるとこの差は決定的に
大きい。事実、玄関として使った場
合の通路やバイク置場がとれなくな
▲
ってしまう。
出入口2
最初期案の総RC造に比べ、川の近
北
くにあって杭を初め大幅なコストダ
真
ウンを実現した。
ガレージを通らない出入口も確保。
ビルトインガレージはバッファスペースでもある。
臨機応変に時にはギャラリーやイベントスペースや作業場として活用、
さらに将来の事務所拡張や店舗スペースなどの可能性も。
オーナーチェンジの場合にも多目的に用途を更新可能。
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1
2
3m
■平面図 1:100(A2)
■矩計図 1:30(A2)
非常用代替進入口
ダイニング
キッチン
ギャラリー・ガレージ
兼玄関
バスルーム
稼働WIC
兼客間
リビング
兼主寝室
納戸
陶芸アトリエ
設計アトリエ
ダイニングキッチン
エントランス
ロビー
atelier 〇〇〇〇
リビング
兼主寝室
ギャラリー・ガレージ
兼玄関
■断面図 1:150(A2)
■立面図 1:150(A2)