モードローテーションによるiVAPS新規導入の試み 国立病院機構松江医療センター 呼吸器内科 一般 演題 ○門脇 徹 塚尾 仁一 西川 恵美子 岩本 信一 多田 光宏 神田 響 木村 雅広 小林 賀奈子 池田 敏和 矢野 修一 【背 景】 2 012年に国内で使用可能となったN I PネーザルV®には換気量保証 圧補助換気モード (Volume assured pressure support: VAPS) の1つであるi VA P Sモードが 搭載されて いる。iVAPSモードには他の3つのVAPS (AVAPS、TgV、AVAPS-AE) にはない 「測定モー ド」があり、 導入に際して様々な設定が可能である。既に導入済みの患者に対してのモード変 更は、前モードのデータを入力することで比較的簡便にiVAPSに変更することが可能である が、新規導入の際には様々な導入の仕方が提案されているものの「測定モード」 を利用するか どうかを含めて、初期設定に悩む事も少なくない。今回我々は、N PPV慢性期導入の場面に おいて、 “モードローテーション” を行うことで、 スムーズなiVAPS新規導入につながった2症例 を報告する。 【症 例 1】 50才、 男性。神経線維腫症I型による高度前側彎症による換気不全。気管支喘息 (Step3) と 知的障害を合併。NPPV導入に際してはSで夜間導入まで行ったのちにS/T、 iVAPSと数日単 位でモード変更を行った。Tモードについては受け入れが悪く、 長時間の施行が困難であった。 最終的にiVAPSを好んだため、 在宅導入した。 【症 例 2 】 73才、 男性。 最重症COPDでHOT施行中。Sモードで導入開始。 数日で夜間運転可能となっ たため、S/Tモードに変更。 その後S/Tモードのデータを利用してiVAPS測定モードで算出し た設定で運転開始。 最終的にiVAPSを好んだため、 在宅導入した。 【考 案】 「S」 の同調性を活かして圧力設定と夜間導入を行い、 その後に 「S/T」 でバックアップ呼吸を 設定し、 そのデータをもとに設定した 「iVAPS」 を導入する、 このモードローテーションの手法で より確実に快適なiVAPS新規導入ができるものと考えられたため提案したい。 ‒ 10 ‒
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