NEW FACE 2015.01.17 VOL.5 管理職ユニオン関西 TEL 06

NEW
FACE
VOL.
1
管理職ユニオン関西 TEL 06-6881-0781
http://www.mu-kansai.or.jp/index.html
アルバイト・派遣・パート・関西労働組合
TEL 06-6881-0110
http://www.ahp-union.or.jp/
〒530-0044
大阪市北区東天満1丁目10番12号 新日本天満ビル
4階 401号室
解決報告~顛末記~
長~い争議、やっと終えました!
2008年 7 月 10 日に始まった、シニ○ライ○との確執もこ
こ2014年 7 月に終わりました。長かったです、途中でいい加
減いやになることもありましたし、和解に向けて社に戻ると言う
時期もありました。
事件のきっかけは、社長に嫌われたことからかな?2007 年に
始めた新規事業の失敗を誰かに押し付けて、子飼いの可愛い社員
を守るため(その事業の直接の担当者でした。)スケープゴート
のリストに載ったみたいですね。
結構給料も良かったし、過去 5 年で開発を率いて FC 開発600件位した結果、出店す
るところが日本国内になくなることで、「もうこいつの仕事もない。」と判断されたのか
な。
ちなみに、前出の担当社員は、その直後部長に昇進しました(その後は、解雇されて
いるみたいですが・・・)
シニ○ライ○の社員も可哀想で、65名もの社員がいるのですが、ほぼ 5 年間で62
名くらい人間が入れ替わっています。役員も裁判で負けて、負けて、その責任を取らさ
れて社長以外、全員入れ替わりました。今は、ファ○リー○ートの子会社で社長もいつ
まで残ることができるのか(株式の82%がファミ○が取得)分かりませんね。駄目駄
目社長の乱心が会社を駄目にする、自分自身も危うくする例なのかもしれません。
会社と対峙するためには、先手を打つことです。2008 年 7 月 10 日に、解雇通告された
時、まず拒否しました。退職願いの記名捺印も拒否。解雇通告の理由を要求(拒否され
ましたが)、7 月 23 日に本社に出頭命令が来ました。この期間、まず 7 月 10 日~11 日に
管理部長に罵倒されたことを公証人役場で認証してもらいに行きました。録音機はその
あとで購入しました。
弁護士を雇い、23 日の本社行のアポを取り、12 時に行き、自分の上げた稟議書や出勤
簿をコピー(大体 500 枚~)※これは、後日残業代金請求で非常に役立ちました。
で、録音機を仕掛けて会談に臨みました。その翌日に、弁護士から催告させて、解雇撤
回を勝ち取りました。しかし、会社に出勤させない戦略で戻す場所がない主張され、管
理部長のこんにゃく問答と、不利益契約の提示を受けて、これは労働組合で戦うしかな
いと思いました。2009 年の 3 月 19 日かな、ユニオンに入り戦う決意を固めました。
最初に話をしてくれたのは、大橋さんと岡本さん。有難うございます。私は解雇から
半年で、ストレスから 10 キロ以上痩せ、限界状態だったのかもしれません(一度、東尋
坊まで出かけていますから・・・)励ましてくれる仲間はありがたいです。必要とされてい
1
ないんじゃないか思えてくると生きてるのが嫌になる、皆さんも多かれ少なかれあると
思います。
でも、一人ではない。必ず、寄り添う仲間はいると思
います。閑話休題。
ユニオンに入ってから、O さん(当時、書記長)が担
当してくれました。団交するも管理部長しか出て来な
い日々が続きました。
誠意のなさに憤る岡本さんを尻目に、何回も同じ事
を繰り返すシニ○ライ○の管理部長、出てこない社長
でした。途中、うまく会社に在宅勤務命令を書かせまし
たが、相変わらず淡々とした日が続き、探偵に追われ、
車で追尾され、嫌なこともたくさんありました。
その後、ファミ○に買収され、「この労働争議を何とかせい。」とか言われたんでしょ
う。
急に管理部長から組合に電話が入り、戻す(職場復帰)話になりました。それが 2 年
前の話かな? 今度は、仲村書記長にいろいろとご面倒をかけました。有難うございま
す。
途中、自身で会社を立ち上げようと思い、書記長に相談したところ、辞めるなら一年分
出す、と先方からの申し出があり、あと少しで2年分取れそうだったのですが、惜しか
ったです(笑)。
最後に、皆さんに言いたいのは、あきらめないこと。
仲間は、必ずいます。一人ではありません。
自分自身を過小評価しないこと。
私は、会社を辞めて、自身で会社を始めました。いい会社にし
たいです。
大橋さん、岡本さん、O さん、仲村書記長、そして、この事案に
関わってくれたユニオンの皆様に感謝をし、ペンを置きたいと思
います。 (MU組合員 A)
2
<大阪府労委への不当労働行為申立、敗訴命令>
昨年4月18日、リコーと第1回団体交渉を行った。その時に会社側から出席した弁
護士2名が団体交渉を取り仕切り、会社から出席していた人事本部の社員に発言させな
かったこと、そして弁護士が社員を引き連れて退席したことに抗議をした。
大阪府労委に不当労働行為申し立てをして、求めた救済内容は、「管理職ユニオン・関
西が2013年5月2日に申入れた協議事項に基づく団体交渉と、その交渉を開催にあ
たっての条件を満たす団体交渉に応じること。条件を満たす団体交渉とは、①今後の管
理職ユニオン・関西との窓口に責任ある株式会社リコー担当者を設けること、②株式会社
リコー役員を代表とする団体交渉メンバーの選出すること、③第1回団体交渉に出てき
た2名の弁護士(石嵜・山中総合法律事務所の橋村佳宏、前嶋義大)を窓口、交渉委員と
しないこと、④法的アドバイザーとして弁護士の団交出席を希望する場合は、弁護士の
同席は認めるが、あくまで法的アドバイザーとすることである。
<敗訴命令>
今年の2月25日、浜家の命令書が届く。命令の前提は「一般的に、団交の交渉権限
を第三者に委任することは、労働組合及び使用者双方に認められている」としている。
さらに「団交の使用者側窓口を誰にするか、団交の交渉担当者として、誰を出席させ、
労働組合からの要求事項に対し、回答ないし説明を行うものを誰にするかについては、
いずれも使用者の判断に属するもの」としている。
従って、2013年4月18日の団交での組合の主張、対応が、「いずれも使用者の
判断に属するもの」、「組合の主張は採用できない」、「組合が真摯に対応したとはいえ
ない」、「退席したことは、そのことをもって不当であるとはいえない」と判断でした。
<中央労働委員会への最終書面>
中労委へ8月28日提出した最終書面を抜粋して、以下掲載します。
最終準備書面
第1
求めている救済
(上に記したので、省略)
第2
労組法上の委任規定について、判断の根拠がなされていないことについて
(1)労働組合法は、労働者保護の観点からその目的を第1条で示している。
「この法律は、労働者が使用者との交渉において対等の立場に立つことを促進
3
す
ることにより労働者の地位を向上させること、労働者がその労働条件について交渉す
るために自ら代表者を選出することその他の団体行動を行うために自主的に労働組合
を組織し、団結することを擁護すること並びに使用者と労働者との関係を規制する労
働協約を締結するための団体交渉をすること及びその手続を助成することを目的とす
る」
交渉における「労使対等」原則、団結権擁護、労働協約締結するための団体交渉権を
すること及びその手続き助成を記している。
委任については、労組法第6条(交渉権限)で次のように規定している。
「労働組合の代表者又は労働組合の委任を受けた者は、労働組合又は組合員のため
に使用者又はその団体と労働協約の締結その他の事項に関して交渉する権限を有す
る。」
この条項は、あくまでも労働者側の「委任」に関する規定であって、使用者側の委任
規定ではない。労働組合の上部組織への委任や、組合執行部が支部や分会への委任な
どを対象とした規定である。
第7条の不当労働行為規定も「使用者は、次の各号に掲げる行為をしてはいけない」
と、労働者保護の観点から、使用者がしてはいけない行為として定められているので
ある。労働者がしてはいけないことが規定されているわけではない。
(2)大阪府労委の誤り
大阪府労働員会命令書 12 頁 8~14 行目では「ア 一般的に、団交の交渉権限を第三
者に委任することは、労働組合及び使用者双方に認められており、使用者から委任を
受けた弁護士が受任した権限の一部として労働組合に文書を提出することはもちろん、
団交の使用者側窓口を誰にするか、団交の交渉担当者として、誰を出席させ、労働組合
からの要求事項に対し、回答ないし説明を行う者を誰にするか、については、いずれも
使用者の判断に属するものであって、労働協約等で団交ルールを定めている等の特段
の事情がない限り、他方の当事者である労働組合が関与しうる事項ではないといえる。」
としている。
しかし、そもそも労使問題、労組法上の判断は「一般的」ではない。労組法は、労働
者保護の観点から立法化されたものである。
大阪府労働委員会命令書は、
「一般的に」、
「団交の交渉権限を第三者に委任すること
は認められている。」としているが、労働組合法立法の精神からその根拠を示していな
い。裁判所的公正的中立論をかざして、労使双方に同等の「委任」があるとするなら、
その一般論は誤りである。
第3 労組法上の再審査被申立人の委任について
(1)再審査被申立人の委任についての認識について
再審査被申立人会社リコーの委任を受けたとする弁護士(いまだ委任状すら再審査
申立人組合に提出していない)は、
「仮に企業外の第三者に対して団体交渉の交渉権限
の委任が認められないのであるとすれば、再審査申立人組合のうち、再審査被申立人
の従業員でもない者も同様に交渉担当者たりえないこととなるが、再審査申立人は、
自らが企業外の第三者であることを棚上げにしながら、会社側が交渉権限を企業外の
第三者に委任することを否定するものであるから、かかる一貫性の無い主張は失当で
ある。」
(答弁書 2 頁下から 8~3 行目)としている。これも的外れな主張であり、裁判
4
所的公正的中立論をかざしているに過ぎない。
労組法上の委任条項は、先に述べた通り労働組合の上部組織への委任や、組合執行
部が支部や分会への委任などを対象とした規定である。
再審査被申立人会社リコーの弁護士は、組合の組合員を「再審査被申立人の従業員
でもない者も同様に交渉担当者たりえないこととなるが、再審査申立人は、自らが企
業外の第三者であることを棚上げ」としているが、これも的外れな主張であり、当該組
合員と同様、組合の組合員であるので第三者とはならないのである。
(2)西谷「労働法」(甲7)によれば、「団体交渉権とは、労働者の団体がその代表者
もしくはその交渉責任者を通じて、労働条件などについて使用者と団体でもって直接
交渉する権利であり、使用者は労働者団体の代表者もしくはその交渉責任者を含む交
渉団との団体交渉を正当な理由なく拒否することはできないということである。」 一
人では力も弱く何もできない労働者の保護をする観点から、労働
者を組織する労働組合に、使用者との直接交渉を行うことができ
る関係として団体交渉権が位置づけられているのである。
従って使用者側は、弁護士や社労士などに仮に委任したとして
も、使用者の団体交渉への不出席(決定権限のない者の出席も含
む)、もしくは団体交渉の場における第三者への一任はできないし、
現実的にありえないのである。労組法上の団体交渉権は、使用者の第三者への委任規
定は無いのである。仮に第三者への委任が認められるとしても、きわめて限られた範
囲のことである。
さらに付け加えるならば、労働組合の団体行動権行使の対象は、使用者である企業、
使用者概念を拡大した位置にある企業、つまり労使関係の交渉事案の解決能力を持つ
または行使しうる決定権者である。弁護士がそれらも含めたすべての権限を委任され
るということはありえないことである。
(3)菅野「労働法〔第 10 版〕」(甲6)によれば、団体交渉の使用者側担当者の項を
示している。
「個人企業における個人(事業主)、会社企業における代表者(代表権を有する社
員ないし取締役)が団体交渉の担当者として交渉をし、これを妥結させ、協約を締
結しうることはいうまでもない。代表者以外のもの(労務担当役員、人事部長、工
場長、事業所長など)」がこれらのことがなしうるかについては、当該企業組織内に
おいて管理・決定権限の配分に応じて団体交渉権限がどのレベルの管理者にどのよ
うに配分されているかに依存する。…(略)…」
ここでも、使用者側の委任については何の記載もない。菅野氏も西谷氏同様の見解
である。
(4)則友氏は、再審査被申立人の社員ではあるが団体交渉メンバーとしては不適当で
ある。(省略)
(5)組合は、再審査被申立人会社リコーの委任すべてを否定していない。先に述べた
通り、再審査被申立人会社リコーの代表取締役もしくは役員会が、人事の決定や職
場環境改善、労働条件のある部分の決定について人事部長やその他の部長等に決定
権を委任することは了解している。このことは団体交渉協議事項において決定でき
5
ることである。
こうした事から弁護士や社労士など法律の専門家が委任を受けることは認められ
ないが、仮に同席することまでは拒否していない。ただしそれらの者にできるのは
、使用者側団体交渉責任者らに対して専門分野である法律問題についてのサポート
することアドバイスすること以上のことではない。極めて限られた範囲の委任であ
る。(以下、省略)
第4 再審査被申立人の団交拒否と、不誠実態様・姿勢について
(1)会社の団交拒否と不誠実団交対応(省略)
(2)隠し録画をしておきながら、組合の録画行為を非難する不誠
)
実姿勢
(省略
第5、結論
第2で大阪府労働委員会命令が「労組法上の委任規定判断及びその根拠がなされて
いないこと」について述べた。第3で「労組法上の再審査被申立
人の委任について」で、使用者側の委任について述べた。
大阪府労働委員会が肝心要の「労働組合法」上の判断及び根拠
をさけたことに対して、労働者保護の観点からの中央労働委員会
の判断及び根拠を示してもらいたい。
第4で「再審査被申立人の団交拒否と、不誠実態様・姿勢」に
ついて示した。大阪府労働委員会の事実関係の判断の誤りを是正
してもらいたい。
再度強調するが、労組法第6条(交渉権限)は「労働組合の代
表者又は労働組合の委任を受けた者は、労働組合又は組合員のために使用者又はその
団体と労働協約の締結その他の事項に関して交渉する権限を有する。」としている。
この条項は、あくまでも労働者側の「委任」に関する規定であって、使用者側の委任
規定ではない。労働者保護の観点をないがしろにし、「一般的」な処理に陥らないよ
うにしてもらいたい。
以上のことから、大阪府労働委員会命令を取消し、以下の命令をもって労働組合法
第7条第2号の不当労働行為であることを明白にしてもらいたい。
以上
6
日本郵便事業株式会社の非正規労働者問題に取り組む!
蟻が象に挑む!
日本郵便株式会社は、資本金 1000 億円、13 支社、24000 の郵便局を擁する巨大企業で
ある。社員数は約 40 万人で、その過半数が非正規社員である。民営化されたとは言え、
国が日本郵政株式会社の株を 100%保有し、かつ日本郵政株式会社が日本郵便株式会社
の株を 100%保有していることから、事実上国営企業となっている。
当組合にも現在 7 名の郵政非正規社員(内 2 名はゆうちょ銀行)がおり、労働条件改
善に取り組んでいる。これまで、査定制度の不合理の是正を求めて裁判も行い(勝利和
解)、また、不誠実団交等にかかる労働委員会を 6 本やってきた。現在も 3 本が継続中で
ある。この他、局前等での抗議行動等も複数回行ってきた。これに加え、社内の少数派
組合である郵政産業労働者ユニオンとも協力関係を築き、内からと外からの働きかけを
行ってきた。
しかし、相手は巨大な官僚組織である。当組合は会社の末端と小競り合いをしている
だけで、会社組織はびくともしない。これまで数十回の団交を重ねてきたが、会社は実
際のところ対等な交渉相手としては全く認めておらず、本社や支社で決めたことを、有
無を言わせず通告してくるだけである。そのため、残念ながら郵政非正規労働者の労働
条件改善は遅々として進んでいない。
とは言え、末端レベルではほんの少しであっても変化してきているように思う。例え
ば、団交の場所。従来は事実上全て会社が場所も指定し、決定してきた。しかし、この
間、布施郵便局や神戸北郵便局が組合の指定する場所に出てくるようになった。もちろ
ん、団交の場所は労働条件とは何の関係もない。これで非正規労働者が働きやすくなっ
たわけでもない。ただ、従来「我は国家なり」と言わんばかりに会社が全て一方的に決
定してきたことからすれば、極小さな一歩であっても労使対等へと近づいたのではない
かと感じるところがある。また、サービス残業をなくすことや、ロッカーの整備等、現
場の組合員の頑張りで少しづつ改善してきていることもある。
さて、現在郵政は変化を余儀なくされている。来年 4 月には株式上場を予定しており、
国のタガも外れる。そして、郵便事業の傾向的縮小と他の宅配業者との競争激化により、
今後の経営環境はますます厳しくなるものと思われる。こうした中、会社は人員削減と
労働強化に血道をあげている。また、会社はいわゆる限定正社員制度の導入によって正
社員の人事制度にも本格的に手を付け始めた。他方では、労働契約法第 18 条施行に伴い
契約社員の無期雇用化への対応にも迫られている。制度改革は必至であるが、このまま
では労働者に一方的に負担のしわ寄せをする経営本位の制度改革が強行されるのではな
いかと危惧する。
これに対し、労働組合も現状維持を対置するだけでは無力だろう。過半数を超える非
正規労働者の低賃金の上にかろうじて現状が維持されていることを直視すべきである。
むろん、公共性の高い郵便事業の完全民営化そのものを問題にしていくことは必要であ
る。ただ、完全民営化が進められているという所与の現実の中で、正社員と非正規労働
7
者の公平性を確保し(場合によっては正社員の賃金を切り下げてでも)、全体としてどう
やって労働条件を改善(賃金だけでなく、職場環境も含めて)していくのかを考える時
期に来ていると思う。
ただ、もちろんこんな話は夢想に過ぎない。現実には全くの力不足である。それを分
かった上で、あえて夢想を続けるなら、郵政産業労働者ユニオンが軸となり、当組合も
含めて全国のコミュニティユニオンが協力し、JP労組も部分的に取り込みつつ、非正
規労働者の労働条件改善をメインに据えた制度改革を対置できればと。そして、これを
一つのテストケースとして、郵政に限らず非正規労働者全体の労働条件改善へと踏み出
せればと。逆に、そうした社会的広がりがあれば、公共性の高い郵便事業を民間の競争
に委ねることの是非も改めて問題にできるのではないかと。
もっとも、夢想は夢想に過ぎず、現実は何も変らない。とりあえず、私としては、今い
る組合員の労働条件を少しでも改善すること、不利益を少しでも防止することに取り組
むつもりである。ただ、そうした取り組みの上に、夢想に少しでも現実的基盤ができれ
ばと期待している。
「お知らせ」に掲載している【非正規労働者に対する差別を許さない!
「労働契約法第 20 条裁判」学習会】もそうした方向を目指している。是非、関心のある
方は御参加いただきたい。(AHP 大橋)
非正規労働者に対する差別を許さない!
「労働契約法第 20 条裁判」学習会
※労働契約法第 20 条
「有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあること
により同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労
働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に
伴う責任の程度(以下この条に おいて「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の
範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。」
日時:10 月 18 日(土)午後 2 時~
場所:当管理職ユニオン組合事務所
講師:特定非営利活動法人ゆうせい非正規労働センター
代表
稲岡次郎さん
郵政産業ユニオンが、労契法第 20 条を武器として、郵政非正規労働者に対する不合理な差別
の是正を求めて集団訴訟を起こしました。日本郵便株式会社という巨大企業が相手なので容易
ではないとは思いますが、それだけに裁判の結果は計り知れない影響を持つものだと思います。
現在、多くのコミュニティユニオンが労契法 20 条に注目し、これをテコに少しでも非正規労
働者の労働条件を改善していけないかと考えています。私達もこの裁判には強い関心を持って
います。どういうところを争点として焦点化するのか、どのような理屈で迫っていくのか、そ
うしたことは今後の私達の交渉にも活かしていけると考えます。是非御参加ください!
8
愛知連帯ユニオンを訪問して
大橋
8 月 4 日から 7 日にかけて足掛け 4 日間、名古屋にある愛知連帯ユニオンを訪ね、活動に参加させ
てもらってきました。雑駁ではありますが、以下、簡単に報告と感想を述べさせていただきます。
【問題意識】
私自身が元々労働運動の経験があったわけではなく、組合の形としてはMUとAHPしか知らない。
しかし、組合の形や活動スタイルはきわめて多様である。そこで、今後の組合のあり方を考える上で
も、他の組合の活動を実際に体験してみたかった。
また、愛知連帯ユニオンでは、組合員を複数化して分会化しているケースも多いと聞いていたので、
どのようなやり方をしているのか、実地で見学したかった。
【愛知連帯ユニオン概要】
○ 2008 年リーマンショック直後に結成。組合員数は 160 名程度。一人の場合も含め、全て分会を名
乗っている。組合員の職種は運送が圧倒的に多い。また、紛争内容は未払い残業代が多い。
○ 専従は 1.5 人。
○ 運営委員会(執行委員会)は週に 1 回。内容は、事例報告と方針、具体的な街宣計画が中心。分
会長などが出席しているわけではない。
○ 事務所~名古屋駅から徒歩 10 分ほどのところ。独立の事務所ではなく、
「NPOステーション」
の事務所を数団体と共用。机二つとロッカー二つ、相談スペースが使用できる。
○ 連絡等~常時事務所に人がいるわけではなく(ほとんどいない)、固定電話も置いているが、主に
携帯電話を使用。打合せは、組合員が複数いる場合には、職場近くで行う(職場集会)。
○ 相談は、9 時~19 時まで受付。土日祝も受け付けている。土日の相談が多いとのこと。
【大橋の訪問日程と活動参加】
8 月 4 日(月) 13 時:弁護士打合せ(X 運輸未払い残業代請求)
16 時半:A 社職場集会(9 人中 8 人参加@小牧西コミセン)
8 月 5 日(火) 11 時:B 社街宣行動(トヨタ周辺)
15 時:B 社団交
18 時:C 社打合せ
8 月 6 日(水) 13 時半:弁護士打合せ(Y 運輸)
16 時:組合加入を考えている人の相談
18 時:機関誌発送作業
8 月 7 日(木) 13 時:執行委員会
【愛知連帯ユニオンの活動に参加して感じたこと】
1
事務所活用について
MUは水光熱費・電話代等を含めて毎月 20 万円以上事務所維持費として支出しているかと思われる。
それに見合った活用をできているか? 事務所の使い方についてもっと工夫が必要ではないか? 例え
ば、組合員のサークル活動的なものの拠点として。分会化への具体的活用方法の検討。また、事務所があ
ることで、待ちの姿勢になっている部分もあるかと思う。組合員の職場に出かけていくことが少ない。
9
2
日祝の相談受付について
日祝に相談に来るケースが少なくない。MUとAHPでも日祝の相談受付け体制を確立できない
か? 例えば、電話の転送等も含めて。
3
街宣活動について
愛知連帯ユニオンでは街宣活動は極めて活発。週に2~3回は宣伝カーで諸々の会社周辺等を回っ
ている。それが一定の効果をあげているとのこと。街宣活動については基本ビデオ撮影している。ま
た、営業妨害等と言われないために、街宣内容は穏やかなものにしている。もっとも、MU や AHP
で同様の活動を行うのは、外宣車の確保が難しいことから、困難。とは言え、最近抗議行動等が少な
くなってきているように思うので、できるだけ積極的に行うことを検討すべき。
4
団交申入れ~原則申入書を会社に持参。
愛知連帯ユニオンでは団交申入書を直接会社に持参するケースが多いとのこと。組合員の働いてい
る職場に行って会社に直接圧力をかけ、色々話を聞きだすこともやっている。ケースバイケースだと
は思うが、中小企業相手のような場合、また、組合員を複数化して分会結成につなげていける可能性
があるような場合には、こうしたやり方も有効だと感じた。
5
分会化について
愛知連帯ユニオンでは組合員が一人でも最初から分会を名乗るため、必ずしも簡単に複数化できて
いるわけではない。しかし、複数組合員がいる職場も多い。相談の内容にもよるが、相談即加入通知・
団交申入れではなく、広がる可能性があるのであればまずその可能性を追求することもある。また、
職場に留まっている組合員に対しては複数化するよう常に働きかける。それを職場付近での街宣行動
とつなげていく。不当労働行為の可能性は高いので、そのことにつては予め組合員に説明し、心構え
をさせておく。ただ、分会を結成しても、問題が収束すれば消滅する。そうしたケースは多々ある。
会社の組合潰しも多々ある。分会結成まで行ったとしても、その後維持して行くためには新たな運動
展開が必要だが、現在はそこまでできていないという話だった。
訪問期間が短かったこともあり、私が十分理解できたとは思えないが、結局のところ分会作りにつ
いてはこうすればうまく行くというようなものはないようである。担当者が常に意識しているかどう
かの問題が大きいように思う。ただ、具体的な改善点としては、①相談即加入通知・団交申入れでは
なく、可能な場合には公然化の前に複数化を追求する、②複数化の可能性がある職場には直接団交申
入れに行く、③職場近くで職場集会を開催する等の努力を怠らない、④不当労働行為に対する対応の
準備、等があるかと思う。街宣行動も組み合わせていった方が不当労働行為に対する反撃や組合員の
激励にも役立つかと思うが、街宣車の確保が難しい。なお、街宣行動にかかる弾圧回避のテクニック
について学ぶ必要がある。
6 運動の幅
全日本建設運輸連帯労働組合を背景にしていることから、運動の幅がある。例えば、某全国企業の
物流にかかる労災のケースについても、これをきっかけに某社の物流の問題について全国的(東京、
大阪、名古屋)に問題化して行くということが具体的に議論となる。全国企業を相手にする場合、そ
して全国で共通する問題が起こっている場合に、どうやって全国的取り組みへとつなげていけるか、
検討課題である。
7 その他
愛知連帯ユニオンでは組合費は直接徴収も多い。また、組合員から組合費の振込みがあった場合、
電話で連絡し、職場の様子などを聞くとのこと。そこで色々な問題が出てくることも少なくない。MU
や AHP でもこの点については改善の余地ありと感じた。
10
高江&辺野古地区
米軍基地建設反対座り込み(2)
沖縄から戻った数日後、キャンプシュワブ米軍基地に辺野古基地建設資材の搬入が始
まった。搬入を阻止しようと沖縄でお世話になった方々が身体を張って闘っている。
もどかしさで一杯である。
連日、「沖縄タイムス」や「琉球新報」のネットを見るが、この件に関する記事を取り
上げていない日は無い。しかし、本土の大手メディアはほとんど伝えることがない。
沖縄現地との温度差を痛感する。
驚いたことに、基地ゲート前では民間警備会社 ALSOC(綜合警備保障)が最前列に立ち、
反対住民を排除している。警官隊はその後ろに並び、またその後ろに防衛局の職員が並
んでいる。
警官隊も反対住民と直接衝突を避けようとしての事かも知れないが、姑息である。
ALSOC には警備業法第 15 条違反の疑いがもたれている。
私は、ALSOC 労働者を「防犯・強盗警備」とは違う、なれない警備?しかも真夏の炎天
下で働かせている会社の企業倫理を疑う。
オリンピック金メダリストの方には CM 出演契約を辞してもらいたい。
さて、辺野古テント村から眺める海は遠浅でものすごく鮮やか(組合事務所に写真掲
示)で静かな場所であった。(6 月、何者かに襲撃され千羽鶴等引きちぎられた)
テント内には色々なパネルが張られており、その一つに米軍基地返還「前」と「後」の
雇用人数の表があった。
返還前、ハンビー飛行場の雇用数は 100 人、返還後北谷(ちゃたん)ハンビー(シテ
ィーリゾート地)雇用数 2259 人、返還前、メイモス射撃場の雇用数はゼロ、返還後美浜
(みはま)アメリカンビレッジ(シティーリゾート地)雇用数 3563 人との事。
アメリカンビレッジについては、返還前は 3 億円の地代が返還後は 573 億円の経済効
果があるとの事。
基地経済からの脱却が夢物語ではないことを証明しているとの説明を受けた。
確かに那覇空港の発着回数は日本第 4 位で北京・ソウルを始めアジア 7 都市に就航し
ている。アジアから年間 90 万人以上が訪れるという。
テント内で座り込んでいると色々なところから色々な方たちが訪ねてきた。
その中で小学生高学年とみられる数人がテント内に張ってあるパネルの説明を聞き入
っていた。引率者に尋ねてみると私塾の社会学習授業の一環との事。
引率の方曰く、子ども達には自然が必要だからと・・・!
安倍総理は、2006年『美しい国へ』と題した著書を発刊した。内閣府がおこなっ
た世論調査で「日本の美しさとは何か」とのアンケート調査によると、山や森などの「自
然」と回答した方が 80.0%と第1位。
ちなみに2位は伝統工芸などの「匠の技」58.5%、3位は「田園・里山」などの「景
観」52.8%
後世にやんばるの森を伐採しヘリパッド建設やジュゴンや珊瑚が生息する綺麗な辺野
古の海に基地のようなコンクリートを残すより、美しい自然を残すことが本当の『美し
い国へ』だと私は思う。
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なぜなら、米国先住民族ナバホ族の言い伝えに『自然は祖先から譲り受けたものでは
なく、子孫から借り受けているものである』・・・と!
借り受けているものは綺麗に私達は子孫に返さなければならない。
最後に、カンパをいただいた組合員の皆様有難うございました。
組合員S
現地スナップ写真
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体力測定:なんとか合格
登りはヨイヨイ、下山はヨレヨレの白山登山でした
年に一度の夏山登山、別名、わが連れ合いによる私の体力測定
です。管理職ユニオン・関西を立ち上げる前から夏山に連れても
らっているので、20 年くらい前から続いています。平地(ジョギ
ング、活動)では私のほうが強いのですが、山行になると連れ合
いのほうが圧倒的に強いのです。白山への登山は、今回で5度目
くらいです。岐阜県側の白川郷近くの白水湖から登ったこともあ
ります。白山御前峰(白山の最高峰)から中宮温泉に下山したこ
ともあります。
今回のリュックの重さは、私が 8 ㎏、連れ合いが 10 か 11 ㎏
で、私が前で、連れ合いが後ろを歩きます。ちなみにリュックの
中は、雨カッパ上下、登山用靴下予備、セーター、着替え用下着、
半ズボン,Tシャツなど、ぞうり、行動食(おにぎり、パン、お
菓子、あめなど)、ガス・ガスコンロ・小型なべ、コップ、折りたたみ傘、うちわ、銀マッ
ト、ヘッドランプ、磁石、手ぬぐい 2 枚、トイレットペーパー、てぶくろ、水 1000 ml ・
1 本、500m・2 本など。
休憩は、私の状態を見て判断してくれるか、しんどくなった私が「そろそろ休もか」
ということで取ります。山の地図のコースタイムから見ると、結果は記載時間よりは少
し早い程度です。
この時期の白山は雪渓もあり、花(高山植物)が一番多い時期です。一般的には、砂防
新道コースが登りで、下りは観光新道が多いのだそうです。今回のコースは、観光新道
を登りとする少し急登が多いハードなコースです。私は初めてです。このコースは、白
山信仰の歴史を伝える越前禅定道の一部とのことです。下りは、一里野温泉に出る加賀
禅定道です。9時間を超えるコースです。
7月31日 木曜日
組合活動を早めに終えて帰宅、23時40分京都駅前発金沢行きの高速バスに乗り込
む。
8月1日 金曜日
午前6時少し前に金沢駅東口着、6時45分発の北鉄バスで登山口の別当出合まで、
バスは登山者でほぼ満員です。
バスの終点であり、登山口の別当出合に9時過ぎに着く。朝食のおにぎりを食べ、9
時40分登山開始、最初から急登である。まだ登りはじめなので大丈夫と思いきや急登
りが続く、別当坂分岐(白山温泉、市ノ瀬からのコースとの合流点)標高 1655m、室堂ま
で4Km の標識 → 千人窟、室堂まで3Km、曇りだが別山が眺められる → 殿ヶ池避難小
屋(現在新築工事中)、標高 2020m、室堂まで 2.1Km → 花が見られる → 馬のたて髪
→ お花畑が続く → 蛇塚 → 黒ボコ岩(ここで砂防新道コースと合流)室堂まで 1km →
弥陀ヶ原(木道) → 五葉坂 2340m → 室堂に午後2時過ぎに着く。
この日はほとんど曇り、時々晴れ間がのぞく、夕方にわか雨。
室堂では、登山靴のひもをゆるめ脱ごうとしたとたんに左足のふくらはぎがコブラが
えり、動かすと強烈に痛いが少しじっとしていたら何とか収まる。宿泊手続きをし、周
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辺散歩の後、梅酒を飲みながらのんびりと一服。雲の流れの合間から、別山(2399.4m)
が覗く。
午後4時頃に突然の雨、集中豪雨のような雨だったが30分ほどでやむ。
夕食では、缶ビール(350ml)2本飲む。山のルールは、飲んだ後空き缶は足踏機で
つぶして各自持ち帰るルールです。午後 8 時 30 分に消灯で真っ暗になります。
8月2日 土曜日
4時半起床、5時室堂出発、まず登りで白山第二の大汝峰(おおなんじほう:2684m、ち
なみの御前峰は 2702.2m)に向かう。曇りで少々風あり。大汝峰の頂上は風が強く風よ
けのある祠のところで 1 枚シャツを重ね記念写真を撮った。ここが 2684m今日の終着の
一里野温泉が 550m、アップダウンをしながら 2km を下山する。頂上から少し下ると少
ないが花が咲いている。七倉の辻で朝食をとる。七倉山分岐、ここで岩間道と私が下山
する加賀禅常道の分かれである。少しの上り返しで四塚山(2519.5m)、ハエマツの間の
下り、足場の悪い岩が多い急降下である。このころから少し小雨模様となるが、すぐに
あがる。雪渓の上を歩き、油池を過ぎたあたりからお花畑でなだらかな道で天池まで続
く。ケルンが4つ積み上げられ回りは花畑、このころには少し晴れ間が覗き始めた。北
アルプス、中央アルプス、の眺めがいい。ここで花を眺めながらの休憩。教えてもらっ
た花は、ミヤマリンドウ、コイワカガミ、クロユリ、クルマユリ、ニッコウキスゲ、シナ
ノキンバイ、チングルマ、イワカガミ、イワギキョウ、ミヤマキンポウゲ、ハクサンコザ
クラなど。今はもう忘れてるやはり苦労をしても登山はいいものだと思う。尾添尾根
(2047.1m)を下って美女坂の頭、ここからまた足場の悪い急降下。奥長倉山(1771m)を
通り越して奥長倉避難小屋で休憩、長倉山(1660.6m)を通過して、しかり場分岐、ここ
で室堂を出てから7時間が過ぎている。檜新宮参道を下るが、ここでも急降下もあり、
これまでの1日で下山した時間の最長になっている。檜新宮(1421.4m)を通ってまたま
た急降下、脊椎間狭さく症の痺れのある右足裏(これは常態)と右ひざが少し痛みだす。
ストック代わりに木の枝で杖を作り下山、20 分ほ
どで車道に出る。無事ヨレヨレの下山終了。休憩後、
車道を歩くが痛みはない。短時間であったが世話に
なった木の杖は捨てた。平地は右ひざも大丈夫であ
ったが、両足とも相当くたびれた9時間少しの下山
行程であった。
車道を歩きスーパー林道の入口を横切り約20分、
天領という温泉が目の前にある。宿泊予約の民宿に
電話をかけた後、温泉に向かい、登山靴を脱ぎぞう
りに履き替え、着替えを出して温泉へジャボン。
しっかり頭を洗い、汗まみれの体を洗って露天風呂へ、もちろん風呂上りは缶ビール。
宿泊予約をしていた民宿やまびこ荘に向かう。荷物を置いて、周辺を散歩、夕食は野菜
づくしの料理、自宅で作っているもの、周辺の山で採れた山菜、自然のわさび、もちろ
んビールも飲んで満足。
8月3日、日曜日
予約バスが中宮温泉から数名乗せて、民宿の前に来てくれる。9時過ぎ発で金沢へ、金
沢からは特急で帰路に向かう。
まあ9時間の下山(下山といっても、アップダウンが結構あります)もよれよれなが
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ら歩き終えたので、66才の体力測定は合格でした。まあ、脊椎間狭さく症を抱えなが
ら筋肉を鍛え(?)ての山行としては合格です。年々上り下りともスピードが落ち、休憩
も増えていますが、また来年も行きたいと思っています。
(仲村実)
AHP
取り組み中の事案報告
解決事案
KMさん(50 代女性) 大手飲食チェーンにてパートとして勤務。サービス残業を強制されたり、シフトを
一方的に減らされたりということが続き、合わせて店長のパワハラもあったことから、組合に相談。会社と
交渉を始めたが、当該の体調不良などにより 1 年半ほど中断していた。当該が体調を回復したことから、交
渉を再開。最終的に、会社が当該の申告額通りに未払い残業代を支払うということで和解成立。
MZさん(40 代女性) パート。介護施設の厨房業務を請け負っている会社で勤務していた。同僚から暴力
を受けて負傷し、休職。また、メンタル的にも追い詰められた。その後、自分で会社と話をしていたが、会
社の対応が全く不誠実で、労災の手続すら自分で勝手にしてくれとのこと。また、復職は認めるが、配置転
換すると言われた。そうしたことから、組合に相談。団体交渉の末、会社が相応の解決金を支払い円満退職
することで合意成立。
MKさん(40 代女性) A社。MKさんは今年 4 月から焼肉店店長として働き始めたが、言いがかりのよう
な理由で、1 ヶ月ほどで降格・減給を言い渡された(月給 40 万円だったところ、6 月から時給制にすると言
われた)。そのため、MKさんは精神的にダメージを受け休職。この会社が社会保険にも加入していなかっ
たことから、MKさんの入社時に遡って社会保険に加入させ、傷病手当金の手続きを取らせることとした。
会社が当面MKさんの在籍を認め、かつ 7 月以降の社会保険料の本人負担分についても会社が負担するとい
うことで和解成立。
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新規取り組み事案
FJさん(20 代男性) 紹介予定派遣。今年 7 月の中旬に派遣先、派遣元、本人の三者で面談。8 月 1 日か
らソフトバンクの孫受けの会社に派遣されることに決まった。ところが、派遣先の都合から就労開始をどん
どん先延ばしにされ、現在も見込みが付かない状態に置かれている。本人はその間無収入状態で生活にも行
き詰っている。そのため、組合に加入。現在団交を申し入れ、回答待ち。
TNさん(60 代女性)某社会福祉法人が委託運営している包括支援センターのセンター長。法人理事長ら
が、当該を排除しようとする動きを内密で進めていたことから組合に相談。これをストップさせるために、
6 月 23 日、組合から加入通知と団交申入れを行った。これに対し、法人が 2 回にわたり団交期日を引き延
ばしてきたので、組合は団交拒否で労働委員会に救済申し立てを行った。その上で、8 月 21 日に第 1 回団
交。そこで、就業規則及び給与規定を提供させ、入社以来のタイムカードの写しを提供することも約束させ
た。基本的には、未払い残業代の支払い等をさせた上で、職場の労働条件改善に取り組んでいく方向で考え
ている。
KSさん(40 代男性) 神戸北郵便局。契約社員。郵便の配達業務に従事。軽微な交通違反を理由に訓戒処
分を受けた。会社の懲戒細則と照らしても過重な処分であり、他の社員との公平性も欠いていることから、
処分撤回を求めて団交申入れ。7 月 29 日に第 1 回団交を実施したが、会社担当者である神戸北郵便局の総
務副部長は、①近畿支社ないし本社で決めたことであって、神戸北には処分撤回権限がないとの対応。さら
に、処分の根拠としている就業規則の説明すら拒否する始末であった。そのため、団交は 10 分ほどで決裂。
組合はその後、近畿支社と本社に団交を申し入れたが、近畿支社は神戸北郵便局で対応するという対応でた
らい回し状態。そのため、組合は不誠実団交で労働委員会に救済申し立てを行った。その上で、9 月 4 日、
神戸北郵便局と第 2 回団交予定。
現在取り組み事案
UNさん(40 代女性)
、FTさん(30 代女性)
、HDさん(40 代女性) ㈱KOSMO。会社はみずほ銀行
から宝くじ販売の業務を受託しており、当該らの業務は宝くじ売り場での販売・接客。同僚が宝くじのあた
り券を騙し取るという不正を行ったことについて、会社に相談したところ、「お前達も同罪だ」と言われ、
諭旨解雇された。6 月 23 日第一回団交を行ったが、会社側が喧嘩腰で決裂。会社の対応は「ビラまきでも何
でも勝手にやれ」というもの。そこで、組合はさっそくビラを作成し、要請文をつけて、発注元の大阪地下
街株式会社とみずほ銀行にファックスと郵送で送付。すると、すぐに会社から電話がかかってきて、「大変
失礼なことをして申し訳ない。改めて話がしたい。
」と言ってきた。これを受けて、6 月 27 日に第二回目団
交。組合からは、
(1)解雇を撤回した上で 7 月 31 日までの自宅待機と賃金全額保証、
(2)その後は、①
従前のどおり雇用を継続するか、②それができない場合には、従前と同等ないしそれ以上の条件で就労場所
を保障するか、③それもできない場合には、十分な生活保障をした上で円満退職とするか、いずれかしかな
いと提案。会社もこれを了承した。その後、7 月と 8 月に団交を開催したが、会社の回答は、①7 月 31 日で
退職、②2 ヶ月の所定労働日数分の平均賃金を支払うというもの。組合としては①平均賃金 90 日分+組合員
各自 10 万円の解決金支払いということを和解の最低条件としてたことから、決裂。その後、組合としては
発注元の大阪地下街㈱とも雇用確保について協議を行った。現在、大阪地下街㈱も含めて、協議継続中。決
裂の場合は、最終責任としてみずほ銀行も含め、組合員の雇用確保の協議を行うつもり。
FNさん(30 代男性) ベトナム人。設計等の仕事に従事。長時間の残業をしていたにもかかわらず、残業
代が一切支払われていなかった。すでに退職していることから、未払い残業代の請求に限っての交渉。4 月
5 日に団交申入れを行ったが、会社は具体的な団交日時を回答せず、当面書面でやり取りするとの回答。4
月 12 日に第 2 回目の団交申入れ。会社はようやく団交に応じるとの回答をしてきた。5 月 1 日団交。会社
側の主張は、業務手当として毎月 37 時間の固定残業代を支払っており、未払い残業代はあるもの極わずか
だというもの。組合側の主張は、業務手当が固定残業代として支払われているとの根拠が弱く、かつそのこ
とについて周知もされていなかったというもの。双方歩み寄る形で解決を図っていくことを確認し、団交を
終了した。会社がタイムカードの写しを提供してきたので、組合としてはこれに基づき未払い残業代を再計
算し、会社に提示。これに対し、会社からは一定譲歩の上、金銭和解の提案をしてきた。7 月 3 日に第二回
団交を行ったが、当該の要求と会社の提案の差が大きく和解に至らなかった。当該は裁判も睨んで弁護士と
相談。その後、弁護士のアドバイスも含め、再度会社に対して和解の可能性を検討するよう要請していると
ころ。
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長期取り組み事案
YDさん、SMさん、IDさん(二人は40代女性、一人は 30 代女性) 社会福祉法人が運営する老人ホ
ームに勤務。YDさんは施設長、SMさんは副施設長。IDさんはパート看護士。前理事長がアル中で、女
装癖の持ち主で、セクハラをしていた。YDさんは、前理事長がほとんど仕事をしなかったため過重労働と
なり、これに加えて、セクハラ・パワハラも受けて、うつ病を発症。また、SMさんもひどいセクハラを受
けたこと等からうつ病を発症。二人とも今年 1 月下旬より休職。そのまま退職するつもりだったが、法人側
が、有給休暇の使用も認めず、二人がパワハラをしていたとか、権限を逸脱して勝手なことをしていたとか、
乗っ取りを図っていたとか、様々な言いがかりを付け、懲戒解雇するようなことを言ってきたため、弁護士
に相談し、組合にも加入した。組合から二人の加入通知を出す直前に、法人からYDさん、SMさんを諭旨
退職処分とするとの通知が届いた。4 月 16 日に第一回団交を開催し、法人側に諭旨退職処分を撤回させた。
組合は、法人に対して①セクハラ・パワハラの事実を認めて謝罪すること、②労災申請への協力、③休職期
間の延長を要求。5 月 16 日第二回団交を実施するが、決裂。5 月 19 日に、組合員の勤務場所及び法人前理
事長宅前にて抗議行動実施。その後、5 月 30 に事務折衝を行い、法人にセクハラ・パワハラについて再調査
を約束させるとともに、休職期間の延長を約束させた。その後も、事務折衝と団交を行なってきたが、セク
ハラ・パワハラについては法人側が全否定を続けており、平行線となっている。そのため、7 月 7 日、組合
は不誠実団交で不当労働行為救済申立て。また、SMさんの労災申請も行った。今後、YDさん、SMさん
の被害に対する損害賠償請求提訴、コンプラ違反についての行政への申告、抗議行動の展開等、全面的な争
いを行っていく予定。
TGさん(40 代女性) 宝塚郵便局。契約社員。郵便内務事務に従事。契約社員に対する査定制度の不備に
ついて数ヶ月に渡って宝塚郵便局と交渉してきた。具体的には、実際の業務と査定表とが乖離していること
から、実際の業務に合わせた査定表を各局で作成するよう求めてきた。これに対し、宝塚郵便局の交渉担当
者は、各局での査定表作成が可能か否かを近畿支社に問い合わせると約束したが、その後近畿支社から不可
であると回答があったと通知してきた。そのため、現在、近畿支社に対して団交申入れ。回答待ち。
ISさん(50 代女性)
、UEさん(50 代女性) ゆうちょ銀行。契約社員。金融商品の販売業務に従事。会
社は 2012 年秋に突然契約社員にかかわる従来の査定制度を変更したが、これを周知していなかった。当該
らは噂で査定制度が変更になったことを聞き、それを店長や近畿エリア本部に確認したが、それでもはっき
りしたことは分からなかった。そのため、①変更の内容の説明、②変更によって契約社員が不利益を蒙らな
いための暫定措置を取ること、③今後制度変更する際の周知徹底、を求めて近畿エリア本部と団交。しかし、
その後、本社の判断として、①十分に周知は行われているから暫定措置は取らない、②今後も周知の仕方は
改めない、との不誠実極まりないとの回答が来た。そのため、7 月 30 日に不誠実団交で労働委員会に救済
申し立て。現在係争中。
KSさん(40 代男性) 株式会社スタッフバンク。派遣社員としてソニーカスタマーズサービス株式会社に
て勤務。苦情処理の電話受付業務に従事。これまで会社の赤字を理由に賃金を下げられたり、契約期間を短
縮されたり、無理な残業を強制されたりしてきた。社会保険や雇用保険にも未加入。それに加え、昨年 4 月
に派遣会社の営業担当から、雇止めを匂わせるようなことを言われたため、組合に加入。昨年 5 月 20 日の
団交。雇用保険への遡及加入や社会保険加入、下げられた賃金の回復、契約期間の延長などを要求。会社は
検討の上 5 月 27 日に回答すると約束した。ところが、会社はこの約束を反故にし、5 月 30 日に当該を呼び
出して雇止めを通告するとともに、小谷という労務屋が出てきて団交の妨害を行った。組合が労働委員会の
救済申立て等で対抗した結果、会社は労務屋と一切手を切ることを約束。その後、会社側は弁護士を立てて
きて、2 回団交を行ったが進展せず。会社は、9 月以降交渉には応じないとし、裁判で解決したいと申し入
れてきた。10 月 22 日、会社側から労働審判申立てを行ったが、第 2 回目の期日直前に取り下げてきた。お
そらく不利と見てのことだと思われる。また、2 月 17 日の労働委員会において和解協議が行われたが、折
り合えず決裂。現在労働委員会で争いながら、当該からの裁判提訴も準備している。
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「あなたの会社はブラック!?」労働相談 ホットライン
日時:9 月 12 日(金)、13 日(土)の 2 日間。10 時~18 時。
組合員のみなさんも、それぞれ自分の会社のことで苦労し、そして対処されてきたと思います。次
は是非、相談を受ける側となって御活躍ください。協力してもらえる方は、組合まで御連絡を!
~メタボ解消! 遊歩会~
春日山原始林探訪~若草山散策
日時:9 月 14 日(日)10 時~
場所:近鉄奈良駅1F 噴水前集合
春日山原始林は、奈良県奈良市の市街の東方に位置する原始林で約 250ha の広さがありま
す。春日大社の神域として古来より狩猟や伐採が禁止され、積極的な保護により原始性を保
ってきました。市街地に近接して原生林が存在することは極めて珍しいことから、国の特別
天然記念物に指定されている他、ユネスコの世界文化遺産にもなっています。蒸し暑い日が
続きますが、ビールで腹を膨らませるだけではあまりにも悲しいことです。是非、御参加い
ただき、原始林の木漏れ日の中、爽やかな汗を流しましょう!
≪10 月以降の予定(変更あり)≫
10 月 12 日(日)宇治平等院・天ヶ瀬ダム散策
12 月 14 日(日)
11 月 9 日(日)奥飛鳥・明日香村を歩く
茨木・隠れキリシタンの里探訪
「刑事・民事弾圧対策」学習会
日時:9 月 20 日(土)午後 2 時~
場所:組合事務所
講師:宮沢弁護士
近年、労働組合に対する刑事・民事弾圧が増えています。本来、正当な労働組合活動に対して
は「刑事・民事免責」があるあるにもかかわらず、これを無視した弾圧が増え続けています。中
には、賃金資料を数枚コピーして持ち帰ったということで、窃盗とされ、有罪判決を受けたケー
スすらあるのです。この他、ビラやホームページの記載内容について、名誉毀損を理由に損害賠
償請求されるケースも増えています。また、法人としての組合だけでなく、組合委員長や、当該
組合員も合わせて訴えてくるケースも散見されます。
「備えあれば憂いなし」とまでは言いませんが、できる限り備えておくに越したことはないと
の考えから、この度弁護士を招いて学習会を開催することに致しました。是非、ご参加ください!
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第3回兵庫県組合員交流会
日 時 10月11日(土) 14時~17時
場 所 神戸市勤労会館
テーマ 模擬団交による実践練習
KOBE
模擬団交を行います。他府県からの参加も歓迎です。
ぜひ参加をして仲間を増やし、団交を経験してみませんか?
勤労会館での勉強会終了後は親睦会を予定しています。
勉強会の前に三宮駅周辺での組合宣伝ティッシュ配りを予定しています。
こちらも参加よろしくお願いいたします。
集合場所:JR 三宮駅 東口改札(ポートライナー側出口)前付近
集合時間:12時50分
私達の活動の基本は、相談者・加入者が闘いを始めた時、その
闘いをサポートすることにあります。
皆さん、月に一度は組合活動に参加しませんか?有給休暇を取
って事務所に来ませんか?
この社会混迷の中で労働相談は後を
絶たず、交渉や闘争も増え、事務所業
務は増加する一方です。
労働相談、団体交渉要員、府労委闘争、
裁判傍聴など、組合員の皆さんの応援を
よろしくお願いします
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