学生の確保の見通し等を記載した書類 (天理大学国際学部外国語学科スペイン語・ブラジルポルトガル語専攻) 1 学生の確保の見通し及び申請者としての取組状況 (1)学生確保の見通しについて ①定員充足の見込み スペイン語・ブラジルポルトガル語専攻は新専攻として設けるが、本学のスペイン語、ブラ ジルポルトガル語教育への取組は別記(学則の変更の趣旨及び学生の確保の見通し等を記載し た書類:本学におけるスペイン語・ブラジルポルトガル語教育の沿革)に記したように長年の実 績をもっており、平成 22 年度の改組の折に国際学部地域文化学科の専修語としたものを、外 国語学科専攻語学としての復活である。長年の実績を基盤に改めて志願者を募集することとな るが、一般高校の受験生には無論、天理教管内の天理高等学校、天理教校学園高校や天理教語 学院はじめ、幅広い広報を進める。また、本学設立母体である天理教団は、メキシコはじめ中・ 南米地域には布教拠点を 389 箇所有しており、布教の発展が期待される国々であり、ブラジル にあっては 401 布教拠点を有している。この地域に布教拠点を持つ日本各地の天理教教会から の両言語教育への要請もあり、これらの教会からも入学者の確保について協力が得られる。下 記②に記した過去の実績等も含め、総合的に判断して 35 名の入学定員は充足できるとの見通 しを持っている。 ②定員充足の根拠となる調査結果の概要 平成 4 年以後の両言語の学科入学者及び専修語の選択者数は下記のようになっている。 学 科 イスパニア学科 ブラジル学科 入学定員 40 入学定員 20 入学年 学 科 入学年 欧米学科 欧米学科 欧米学 イスパニア語コース ブラジルポルトガル語コース 科人数 平成 4 年 51 名 27 名 平成 15 年 43 名 19 名 217 名 平成 5 年 50 名 27 名 平成 16 年 25 名 21 名 205 名 平成 6 年 46 名 27 名 平成 17 年 40 名 17 名 182 名 平成 7 年 37 名 25 名 平成 18 年 25 名 28 名 184 名 平成 8 年 48 名 22 名 平成 19 年 30 名 30 名 170 名 平成 9 年 41 名 29 名 平成 20 年 33 名 14 名 187 名 平成 10 年 51 名 27 名 平成 21 年 56 名 13 名 211 名 平成 11 年 42 名 26 名 平成 12 年 40 名 23 名 専修 地域文化学科 語 イスパニア語 入学年 1 地域文化学科 ブラジルポルトガル語 地域文化 学科人数 平成 13 年 39 名 22 名 平成 22 年 29 名 10 名 190 名 平成 14 年 34 名 21 名 平成 23 年 30 名 21 名 199 名 平成 24 年 26 名 23 名 176 名 平成 25 年 25 名 25 名 202 名 この表のように、独自に学科やコースを開設していた時の両言語の入学定員は 60 名で運営 されてきており、また、各語コース、専修語で選択必修としていた時期の選択者の数値から見 て、今回設置するスペイン語・ブラジルポルトガル語専攻の入学定員 35 名は、入学志願状況 が厳しい中でも、無理のない数値と見込んでいる。また、天理教校学園高校ではスペイン語と ポルトガル語のゼミ授業を 2、3 年次生に行っており、平成 26 年度はスペイン語 2 年次生 15 名、3 年次生 26 名、ポルトガル語 2 年次生 38 名、3 年次生 9 名が選択して受講しているとの 報告を受けている。この受講生にも積極的に本学スペイン語・ブラジルポルトガル語専攻への 進学を勧めていく。 なお、スペイン語・ブラジルポルトガル語専攻設置後も、地域文化学科のヨーロッパ・アフ リカコース、アメリカスコースの専修言語スペイン語、ブラジルポルトガル語は、選択者にあ る程度の減少はあるかも知れないが、地域文化学科の定員は従前と変わらないのでカリキュラ ムどおりに開講する。 (2)学生確保に向けた具体的な取組状況(予定) 本格的な広報活動は申請書類を文部科学省へ届出後となるが、先ず本学ホームページへの 掲載や学校法人天理大学管内の天理高校、天理教校学園高校への説明会を行う。また、各種 受験雑誌や受験関連企業が作成するホームページでの掲載も行う。無論既設の天理大学案内 とは別冊の国際学部外国語学科スペイン語・ブラジルポルトガル語専攻案内パンフレットを 作成し、近隣の高等学校に送付するとともに、直接に教職員が高校訪問、入試相談会などで、 新専攻の設置について案内し、受験を進めていく。さらに近畿地域を中心に高校教員に対する 本学主催の入試懇談会の開催や、オープンキャンパスでの説明会を実施する。新聞広告や交通 広告の利用も予定している。 本学卒業生の同窓会ふるさと会の会報によって卒業生に伝えると共に、特別入学選抜におけ る卒業生推薦枠を設け、子弟の進学を促す。本学学生の保証人に対しても、本学の広報誌「は ばたき」をもって広報し、周知を図る。加えて、本学の設立母体である天理教団には週刊新聞 「天理時報」等があり、内外の天理教教会や施設に配付されており、教内子弟にも同紙を通じ てスペイン語・ブラジルポルトガル語専攻の内容を伝え、受験を促していく。 2 人材需要の動向等社会の要請 (1)人材養成に関する目的その他の教育研究上の目的(概要) 近年の中・南米諸国の発展は著しく、日本との経済・文化交流も活発であり、社会的にもス 2 ペイン語、ブラジルポルトガル語の需要は企業をはじめ、外国人労働者が移住する地域での各 職種機関からも多い。特に、スペイン語についてはスペイン本国だけでなく、メキシコ・中南 米のみならず、カリフォルニアなど米国南地域も含め、その話者人口は 4 億 2000 万人(2012 年現在、スペイン政府機関セルバンテス文化センター報告書)に達し、なお増加傾向にある。ま た、ブラジルポルトガル語についても、日本からの移民 100 周年を 2008 年に迎え、100 万人 強の日系人社会があり、2016 年のサッカーワールドカップ、2018 年のオリンピック開催と世 界経済の中でも発展国として注目される存在となっている。さらに、本学設立母体である天理 教本部の布教の面からも、中・南米地域には布教拠点が 389 箇所あり、布教の発展が期待され る国々であり、また、ブラジルにあっても 401 拠点を有し、教団からも両言語への教育と人材 養成が求められている。特にブラジルでは信者も移民 3 世代、4 世代となり、日本語を話せる 人たちが少なくなっており、ブラジルポルトガル語に通じた人材の養成が求められている。 (2)進路実績等のデーター 平成 20 年度~平成 24 年度のスペイン語、ブラジルポルトガル語を選択した学生の進路実績 は以下の通りである。 卒業年 言語 度 就職先 平成 20 スペイン語 6名 天理よろづ相談所病院・ダイドードリンコ㈱・㈱JR 東海ツアーズ・キャセィ関西ターミナルサービス 年度 ブラジルポルトガル語 2名 チャコット㈱・大阪府警 平成 21 スペイン語 8名 中日本フード㈱・敦賀海陸運輸㈱・㈱ホットランド・㈱めいらく・㈱アイコン・㈱ツーリストエキスパート・刑務官・奈良県警 年度 ブラジルポルトガル語 8名 葛城工業㈱・近畿日本ツーリスト㈱・セントラル警備保障㈱・綜合警備保障㈱・奈良中央青果㈱・㈱M・Cフーズ・東海交通事業・奈良県警 平成 22 スペイン語 8名 ㈱LIXIL・フルサト工業㈱・JA奈良県・㈱サカイ引越センター・㈱明光NWジャパン・㈱富士通関西システムズ・ダイヤコスモ㈱・兵庫県警 年度 ブラジルポルトガル語 7名 パナソニック電工 SUNX㈱・パナソニック電工エイジフリーサービス㈱・㈱春日苑・WADE㈱・㈱ユーテック・天理よろづ相談所病院・京都府警 スペイン語 10 名 大和冷機工業㈱・旭製粉㈱・㈱吉銘・第一貨物㈱・アトム運輸㈱・富士ゼロックス㈱・㈱樋口物流サービス・大阪府警・有明消防本部 10 名 オーエム工業㈱・㈱ガリバーインターナショナル・㈱7イレブン・JA遠州夢咲・川之江信用金庫・㈱MID・大阪府警 平成 23 年度 ブラジルポルトガル語 スペイン語 11 名 在メキシコ大使館・大和冷機工業㈱・㈱フォーカスシステムズ・佐川急便㈱・JA奈良県・㈱AOKI ホールディングス・ 利根郡信用金庫・日本通信ネットワーク㈱・㈱レオン都市開発・ヒューマ 平成 24 ンリソシア㈱・奈良県警 年度 ブラジルポルトガル語 3名 佐川急便㈱・㈱ライフアートプランティク 上記の進路実績は両言語を専攻した学生の数値からは低くなっているが、本学の特質として、 卒業後に天理教本部や各地の教会関係の任務に従事する学生が、就職する卒業生の 20~21% を占めていることも関係している。特に、スペイン語圈やブラジルポルトガル語圈に自教会系 統の教会や布教所を持つ信者子弟にとっては、この 2 言語の修得は卒業後の進路とも深く関わ っている。 以上 3
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