高分解能低温光電子分光装置(BL9) 1

高分解能低温光電子分光装置(BL9)
(1)概要
この装置は、固体の電子状態を観測するために製作されたものです。高分解能光電子アナライザーを中心
とした装置で、極低温での高分解能光電子分光実験と大立体角で電子を取り込んだ高感度XPSを可能とす
る設計となっています。極めて高いエネルギー分解能を有するため直入射分光器と組み合わせた高分解能光
電子分光実験装置として利用されています。
(2)性能
光電子分光装置 : 静電半球型(軌道半径200mm)アナライザー
(ガンマデータシエンタ社製SES2002)
エネルギー分解能1.4meV(観測装置単体の場合)
角度分解能0.1゜
(3)その他
試料温度はHeフロー型クライオスタットを用いて5Kから室温まで可変となっており、試料処理を行う
エリヤと測定するエリヤは磁気遮蔽で分離されているため、比較的自由な試料処理が可能となっています。
将来は、磁化コイル等を内蔵させて磁性材料の光電子円二色性実験が可能となる見込みです。
光電子アナライザー
マニピュレータ
ターボ分子ポンプ イオンポンプ
装置写真
試料準備槽
装置模式図
エネルギー分解能
BL9の光を用いて金のフェルミ端を測定した結果。
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