東京国税局長賞 受賞作品 税でできること 東京女子学園高等学校 1年 3月11日に東日本大震災が起こり、多くの方が亡くなられて、多くの方が 現在も不安定な避難生活を余儀なくされています。 私達国民が納めている税金は何のために使われるべきなのか。今だからこそ この課題に向き合っていく必要があると思います。 東日本大震災の直後、自衛隊や全国の警察の方たちが懸命に救助活動(捜索 活動)を行っていました。テレビのニュースで耳にしましたが、この方たちの 派遣費用、給料等はすべて、私たちの納めた税金によって賄われていたようで す。また、被災地に届けられた救援物資のうち、自治体などがあらかじめ備蓄 していた非常食や毛布は、税金で購入したものがほとんどだったといいます。 このことを知ったとき、私は初めて自分が税を払っている意味を感じました。 今までは正直、 「税金ばかり使って何をやっているのだろう。一体何のために私 は税金を払っているのだろう。こんなもの作ってもただの無駄遣いじゃないだ ろうか。」と感じていました。しかし、今回の大震災での被災地の状況をメディ アを通して知り、そこで被災者の方を援助している自衛隊や警察の姿を見て、 税金の在り方を教わりました。もし、税金がなければ、援助隊を派遣するのに も時間がかかってしまします。食料も全て被災者の方の自己負担です。毛布な んてありません。地震で壊された道路を修復することなどできません。仮設住 宅だってつくれません。つまり、私たちが積み重ねてきた税金がなければ被災 者の復興など、ほとんどできないと言えるでしょう。 そう考えると普段なにげなく通っている図書館も、倒れた私を運んでくれた 救急車も、以前通っていた公立の中学校も全部、国民全員が払っている税で成 り立っているのです。何のためにと思っていましたが、税金は払っている国民 のために使われているのだと、学びました。そしてそれは被災された方の原動 力、頑張る力にもつながっているのだと私は思います。 今までに税の使われ方に問題があったかもしれません。ですが、それ以上に 税金には人々を支える大きな力があると思っています。東日本大震災では色々 な物が破壊され、失うものが数えきれないほどあると思います。私は、そこか らもう一度作り直すことができると思っています。税金を柱として未来を作り かえることができると思いっています。 被災者の方の小さなパワーになれるようにこれからたくさん学んで、税金で できることを考えてみようと感じました。
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