11月号

第 7 号
H27.10.27
http://www.kuki-city.ed.jp/taitou-j/
太東中学校
『花・笑顔・歌声あふれる太東中』
郷中教育
―薩摩藩の青少年教育から学ぶもの―
校 長
松 崎 直 臣
遠くの水面を縁取るように夕日の陰になった小さな半島。そのなだらかに鋭角的に海へ落ちる「へ
り」はいつの間にか、陽光の届かない漆黒の世界へ溶け込んでいます。目の前に広がる「影」とオレン
ジの暮れまずめの光の饗宴は、正面のオレンジの中心が少しずつ動くに連れ、刻々と全く別の世界を形
作っていきます。
空は、中心を占める光のまばゆさも次第に薄れ、紫や深い青、そして漆黒も滲み込んだ深い朱鷺色の
色合いへ変化していきます。それは、雲の流れ、雲の厚さとともにその色自体の濃淡も乗せ、幾分濃さ
を増して闇へ向かう一瞬のまばゆさを表出するように、向こう正面の森羅万象をも包みこんでいます。
「秋は夕暮れ」
。そんな気配を、休日に訪れた、名もない入り江の夕刻の一瞬の風景に、時折流れ、
肌を刺す心地よい秋の風と共に、強く感じていました。翌朝、同じ場所での、昨夕とはまるで違う景色
は、さらに秋の深まりを実感させてくれます。凪、昨日より幾分遠く感じる半島の稜線、あたりは風が
止まり、重い灰色の雲に私自身が押しつぶされそうです。
突然、灰色の雲の波をこじ開けるような「白い光」
。そのあらがえないような強い光は今日一日の始
まりの合図です。白い光が、体を包み、そのまま、空気に溶けて行くようです。
「無」への招聘、自然
への感謝。
季節は秋只中、二十四節気では、霜降を過ぎ、間もなく「立冬」
。つい先日までの猛暑はいつの間に
か「冬」の様相を帯びています。そんな季節の変わり目です。地域・保護者の皆様には日頃よりのご援
助ご協力ありがとうございます。気温の不安定な時期です。どうぞご自愛いただけますようお願い申し
上げます。
学校では、2学期の中盤を迎え、生徒は、学習や運動、文化的、体育的行事等、様々なことに意欲的
に取り組んでいます。新人戦地区予選会や駅伝大会、吹奏楽部の市民祭りへの参加、生徒会役員改選、
合唱祭のプレコンクール等、一つひとつの取組みの中に、太東中生の「当たり前が光る」よさをいつも
感じております。一人ひとりの生徒が、次の段階を目指し、現在の成果を糧にさらに向上してくれるこ
とを願っています。
10月30日には、すでにご案内いたしましたが、久喜総合文化会館で、
「校内合唱コンクール」が
行なわれます。交通整理等でもご面倒をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。皆様
には、是非、ご来場いただき、感動に包まれた一日をお過ごしいただければと思います。
さて、標題の「郷中教育」
。これは江戸時代中期から明治期にかけて、薩摩藩(現在の鹿児島県)で
行なわれていた独特の青少年教育です。当時の薩摩の城下では城の関係者の居住地がいくつかの地域に
分かれていて、そのまとまりを「郷中(ごじゅう)
」と呼んだそうです。当時は30くらいの郷中が存
在し、それぞれの郷中で、その青少年教育が行なわれていたということです。
「教師なき教育」とも言
われますが、それぞれの地域で先輩(24・5歳)を筆頭に、学齢期に入るほどの子ども達から、現在
で言えば大学生程度の年代の青年までが、先輩から後輩へ、あるいは同輩同士、学びつつ教え、教えつ
つ学ぶことを行なっていました。
そのグループでは、徳育、訓育、体力つくりを主とし、もちろん読み書きも行なわれていましたが、
規律ある教育システムは、多くの成果を挙げていました。会津藩の什の教育にも通じるものがあるよう
です。
その「郷中教育」の中から、日本を支える多くの人材が育ったことはあまり知られてはいないようで
す。幕末から維新にかけて活躍した、西郷隆盛や大久保利通、大山巌、のちの東郷平八郎など。日本の
近代化を支えた多くの人材が、実は非常に狭い地域、現在の鹿児島市加冶屋町という地域から輩出され
ています。
優れたその教育システムは英国で生まれたボーイスカウトの参考にされたという説もあるようです。
特記すべきは、それらの青少年教育システムを支えた大人たちの存在。歴史の中ではあまり語られて
はいませんが、それらの「郷中」の地域を支える多くの人々の支援の中で、それぞれの青少年組織が機
能的に運営され、多くの成果を挙げてきたのだと思います。いつの世も「子は国の、地域の宝」です。
小中一貫教育の9年間を通した学びもこれらのことに相通ずるものであると思いますし、コミュニテ
ィ・スクールの発想も、実はこうした「地域の子ども達、青少年をよくしたい」という強い先達たちの
思いが、私たちの体にも脈々と流れていることの証しではないかと思います。遠い地の先達たちの「思
い」に習い、太東中学校区の子ども達を、地域と共に豊かに支えていきたいと強く思っています。今後
ともご理解・ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
栄誉の記録
輝く太東中生
○新人体育大会地区大会の表彰生徒
男子ソフトテニス部 団体戦優勝 男子テニス部→県大会へ
個人戦2位(大平 凌(2) 眞木 二葉(2))組→県大会へ
女子ソフトテニス部 個人戦3位(遠藤 聡子(2)
鈴木 彩音(2))組→県大会へ
剣道部女子 団体戦2位
柔道男子個人戦3位 濱田 航太(2)
硬式テニス女子個人戦 シングルス第9位 木村 明香里(1)→県大会へ
卓球部男子団体戦第3位 男子卓球部→県大会へ
ダブルス第3位(青木 僚汰(2)
染谷 悠寿(1))組→県大会へ
○埼玉県中学校演劇発表会 優秀賞 演劇部
○久喜市英語弁論大会 優良賞 丸林 花帆(3) 吉野 苑花(3) 大曲 歩美(3)
○久喜地区発明創意工夫展 優秀賞 森澤 匠(2) 伊藤 太一(2) 福良 華花(2) 安達 友哉(2
遠山 奨育(2) 神山 萌華(3)
○親守詩埼玉大会 さいたま市教育長賞 野口 翔(2) 埼玉県PTA連合会長賞 丸山 美月(2)
生徒会役員新旧交代へ
10月13日の生徒会役員引き継ぎ式の中で、
校長先生から第32期生徒会本部役員7名の人に
委嘱状が手渡されて、生徒会長の根本真琴さんを
中心に、新たな生徒会活動がスタートしました。
今まで、先輩たちが築き上げてきた伝統を受け
継ぎ、32期の人たちにはさらに太東中を高めて
いってもらいたいと思います。
これからの活躍を期待しています。
【32期生徒会役員】
会 長 根本 真琴
副会長 青木 希実
大徳明日空
書 記 香田 珠那
竹山 永久
会 計 遠山 裕大
古沢 幸誠
がんばって下さい。
【31期生徒会役員】
会 長 須田 美優
副会長 大八木優也
遠山 裕大
書 記 佐藤 詩織
根本 真琴
会 計 橋本 龍生
青木 希実
お疲れ様でした。
******11月の行事予定******
3日(火)文化の日
4日(水)①②④⑤⑥の授業
5日(木)市内音楽会
6日(金)Ⅱ期時間割終了
9日(月)Ⅰ期時間割開始
10日(火)埼葛地区学力検査(3年生)
1、2年学年朝会
11日 (水) 東部教育事務所学校訪問
13日(金)③④⑤⑥①の授業
全校三者面談 45分授業
14日(土)県民の日
16日(月)ふれあい講演会
全校三者面談
17日 (火) 講話朝会
全校三者面談 45分授業
18日(水)①③④⑤⑥の授業
全校三者面談 45分授業
19日(木)全校三者面談 45分授業
20日(金)③④⑤⑥②の授業 B日課終了
全校三者面談 45分授業
23日(月)勤労感謝の日
24日(火)生徒会朝会 C日課開始
26日(木)2年生進路学習会(5,6校時)
27日(金)③④⑤②①の授業
30日(月)2学期期末テスト1日目
部活動終了時刻16:45 完全下校時刻17:00