第1回北杜市ふるさと創生会議 議事録第

第1回北杜市ふるさと創生会議 議事録
1.会議名
第1回北杜市ふるさと創生会議
2.開催日時
平成27年5月13日(水) 午前10時00分~12時00分
3.開催場所
北杜市役所北館大会議室
4.出席者
(1)北杜市ふるさと創生会議委員
清水謙雄、舩木良、坂本榮富、中谷なおみ、清水正隆、仁科香奈子、今井久志、吉田百加
利、日向勝(欠席)
、山田一郎、深澤虎太郎(樋口皐之亮代理)、清水正敏、輿水順彦、桶
本隆男、小林昭治、藤巻眞史、藤原真史、清水裕、鈴木和幸、岩下明、大芝正和
(2)北杜市
市長、教育長、企画部長、総務部長、市民部長、福祉部長、生活環境部長、産業観光部長、
建設部長、議会事務局長、教育部長、監査委員事務局長、農業委員会事務局長、会計管理
者、明野総合支所長、須玉総合支所長、高根総合支所長、長坂総合支所長、大泉総合支所
長、小淵沢総合支所長、白州総合支所長、武川総合支所長、産業観光部次長、政策秘書課
長、財政課長
5.会議次第
(1)開会
(2)委嘱状の交付
(3)市長あいさつ
(4)北杜市ふるさと創生会議について
(5)委員長、副委員長の選任
(6)委員長、副委員長のあいさつ
(7)議事
①北杜市定住促進計画について
②地域消費喚起・生活支援型及び地方創生先行型交付金事業について
③北杜市人口ビジョン(案)及び北杜市総合戦略(案)について
④今後のスケジュールについて
⑤その他
6.公開・非公開の別
公開
1
7.傍聴人の数 1名
8.審議内容
■会議次第(3)市長あいさつ
地方創生は国の最大の政策課題である。人口減少にどう歯止めをかけるか、地方の活力
をどうやって作っていくという点が 2 大柱である。具体的には東京の一極集中をどう是正
していくか、地方に若者の就労機会をどのように作っていくか、結婚子育てをどのように
支援していくか、地方の特性や潜在能力をどう活かしていくかということが重要な点であ
る。
北杜市では、ここ数年定住促進計画の策定に取り組んできており、これと並行した考え
方に基づいて事業も進めてきた。私自身は、日本の国家像は地方に活力ある国家でありた
い、国土の均衡ある発展でありたいという思いを抱きつつ、活動してきた。その考え方か
らしても、今回の地方創生には大きな期待をしている。このたび、委員の皆さんには委嘱
をさせていただいたが、ご快諾いただき大変ありがたく思っている。いうまでもなく、今
回は市民、産業界、行政機関、教育関係、金融機関、労働団体、報道団体等、いわゆる、
産・学・官・金・労・言の皆さんの様々な経験やノウハウを活かしながら北杜市版の地方
創生を作っていきたい。地域間競争が激しいなか、夢の多い北杜市である。この事業のモ
デルになりたいと思っている。客観的なデータとして、山梨県が移住希望先ナンバーワン
になった。その中身をみると、希望者の 7~8 割は北杜市を希望しているとのありがたい話
もある。その点も PR しながらやっていきたい。よろしくお願いします。
■会議次第(5)委員長、副委員長の選任について
委員長に輿水順彦、副委員長に小林昭治が選任された
■同(7)議事①北杜市定住促進計画について
資料1により北杜市定住促進計画の説明がなされた。
■同(7)議事②地域消費喚起・生活支援型及び地方創生先行型交付金事業について
資料2により地域消費喚起・生活支援型及び地方創生先行型交付金事業についての説明
がなされた。
■同(7)議事③北杜市人口ビジョン(案)及び北杜市総合戦略(案)について
資料 3 により北杜市人口ビジョン(案)及び北杜市総合戦略(案)についての説明がな
された。
■質疑応答
【委員】
10 年前に移住してきた。移住する際の重要なファクターは、子どもが歩いて学校に通え
るかということ。現在、学校の統合が進められている。国の方針に基づいて北杜市の学校
を減らしていったら、最終的には 1 つか 2 つになってしまう。移住により人を増やしたい
のであれば、インターネットで教室をつなぐなど、先進的なアイデアはたくさんあると思
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う。そのようなことを考えながら学校の統合について考えていくべきだ。
ただ単に学校を減らすということだけをやっていると、移住者は減ってしまう。確かに
北杜市は人気がある。しかし、全国で 3 千億円以上の予算が移住促進に使用される。北杜
市よりも条件のよい自治体も多く存在する。現在の人気にあぐらをかかないで、もう少し
柔軟に考えて、面白いアイデアを出していかないとジリ貧になっていってしまうような気
がする。
空き家について、北杜市の空き家バンクに登録されている空き家は少ない。現在北杜市
内には空き家がどれくらいあるのか。
【北杜市】
北杜市内の空き家について、現在、調査を行っている。ここで正確な数字を申し上げる
ことはできない。
【委員】
子育て世代はお金がないので、いきなり家を購入することはできない。子どもが小さい
うちは賃貸住宅に住むことになる。これだけたくさんある空き家を有効活用する方法につ
いて、本腰を入れて考えていくべきだ。空き家の所有者も維持管理が大変なはずだ。保有
している人が空き家をどうしたいのか、そのニーズを自治体は捉えきれていないのではな
いかと感じている。他人に賃貸することに抵抗を感ずることは理解できる。自治体が間に
入って、貸したい人と借りたい人を上手に仲介することをもう少し積極的にやって欲しい
と感じている。
【北杜市】
定住と学校の統合に関する質問について、各地域での説明会でもそのようなご意見をい
ただくことがある。学校の統合と定住の促進は一緒に考えていかなければならないことは
十分に承知している。しかし、人口ビジョンに示されている通り、全体の人口が減少して
いくとともに子どもの数も減少していく。ある地域では、平成 37 年には中学校 1 年生の入
学者が 6 人になることが見込まれている。定住促進を進めるために、学校をそのまま残せ
ばよいかというと、それもまた違う。子どもが減少していくなかで、教育環境をどうして
いくか、各地域のみなさんにも考えていただきたい。
8 つの中学校を 4 つにする計画を出させていただいている。この件に関しては、平成 19
年以降、統合計画を進めていくということで地域の皆さんの意見も聞きながら、どの学校
を統合していくか議論してきたことである。各地域の皆さんや PTA の皆さんには、定住促
進と同時に、子どもたちの教育環境をどうしていくかということも考えていただきたいと
お願いしている。ぜひ、定住促進の問題とともに、教育環境についても考えていただいて、
教育委員会にご意見をいただければ、尊重させていただきたい。
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【北杜市】
空き家の問題について、空き家バンクに登録されている空き家が少ないことを認識して
いる。空き家に関しては法改正が行われており、調査もやりやすくなっている。相談アド
バイザーの設置もしたので、移住希望者には気軽に利用していただき、地元の慣習や付き
合い方についても相談に応じていく方針である。移住者と地元をつなぐような役割を果た
していきたい。
【委員】
人口ビジョンについて、平成 27~37 年までの人口推移が横ばいとなっている。これから
本格的に定住促進の施策を実行していくと思うが、効果が出るまでには一定の時間を要す
るはず。それにもかかわらず、ずっと横ばいの推移というのは見通しが甘いのではないか。
この 10 年間の見通しが甘いと、その先が厳しくなるのではないか。人口問題研究所の悲観
的な見通しに対して、上乗せを目指していくべきだとは思うが、ちょっと上乗せし過ぎで
はないかと感ずる。10 年間横ばいで推移する根拠を示して欲しい。
【北杜市】
平成 27 年時点で、
各学年が 60~70 名程度増やしていけるのではないかとの推計をした。
子育て支援住宅の建設や第二子以降保育料無料化など子育て支援策を実施していくことで、
北杜市が魅力あるまちであることを積極的に PR していく。そのような施策を実施していく
なかで、現在 200 名の学年を 260~270 名程度に増やしていきたいと考えている。大きな
目標ではあるが、PDCA サイクルを回しながら取り組んでいきたい。
【委員】
意欲的な目標であることは理解できるが、この目標を公表した時、10 年間横ばいで推移
することに対して多くの人が違和感を覚えるのではないか。例えば、最終的に 7,000 人増
やせるとしてもグラフの示し方として、当初は減少傾向をたどるが、施策の効果が出始め
る時期から減少幅が縮小するなど現実的な表現にしたほうが良いでのではないか。その点
を再度検討して欲しい。
戦略について、定住促進計画は幅広い分野に触れており、良い計画だと思う。これをベ
ースに総合戦略を策定することについては全く問題ないと思う。気になることは、計画が
総花的であり、
「検討します」という表現が多いことだ。この方針をもとに具体的に施策を
実行していく時には、優先順位や短期、中・長期といった時間軸の概念を持って取り組ん
でいって欲しい。定住促進計画では「創出していきます」と表現されているが、総合戦略
ではもう少し具体的なレベルまで落とし込んでいくのか。それとも、方向性を示すという
レベルにとどまるのか。
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【北杜市】
総合戦略においては、実際に取り組むべき事業内容のほか、経費や効果も記載する予定
である。PDCA サイクルを回しながら進めていく。人口減少の横ばいの件について、住宅
取得者に対する助成をするなかで、年間 500 人程度の増加を見込んでいる。その数字も増
加の計画に含まれている。
【議長】
定住促進計画では「努めます」、「検討します」という言葉が多いが、地域間競争が激し
い中、総合戦略においては「~をします」ことで頑張っていただき、目標数字を達成して
欲しいと思う。
先般、子育て支援住宅への入居募集をしたところ、市外からも多くの応募があったと聞
いている。このような具体的な施策を実行して、数字を確保していくことが重要である。
【委員】
施策を実施していく場合、今住んでいる方と市外からの転入を促したい方、それぞれに
合わせたアプローチをしていく必要がある。また、情報発信の方法について、ホームペー
ジで情報発信しても、あふれる情報のなかで埋もれてしまうことが多い。若い世代は SNS
を活用している。また、全国には子育てに関する情報を発信しているカリスマ的な人もい
ると聞いている。山梨県には観光大使がいるが、北杜市にもそのような人材がいるのでは
ないか。そのような人を通じて、子育てに関する実際的な情報発信をしてゆくことができ
ればいい。
教育について、大学の保育科の学生たちにアンケート調査をしたところ、保育士を目指
すきっかけとなった主な理由は、
「中・高等学校の時に子どもと触れ合う機会を持ったこと
がある」であった。しかし、保育科のなかで子どもと触れ合う経験を有する学生の割合は
決して高くない。北杜市では、中学や高校に子育て親子が来て、生徒が子どもと触れ合っ
たり、子育ての大変さを知ったりするような機会はあるのか。そのような機会は、生徒が
家庭を持つということに関する興味を持つきっかけとなるので有益である。そのようなこ
ともアクションプランに含めることができればよいと思う。
【北杜市】
中学生が子育て親子がいる場所に行き、触れ合うような機会はある。しかし、子育て親
子が学校を訪問して触れ合う機会を創出するようなことを学校単位で実施していることは
ない。
【委員】
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山梨県内の市町村にはそのような取り組みをしているところがあると聞いているので、
検討していただきたい。
【北杜市】
小学生、高校生を対象に、赤ちゃんを抱く体験や講師を招いて性教育の講習をする取り
組みはある。生徒たちの感想文をみると、有意義であったとの声を聞いている。
【委員】
中山間地事業に、親子が田植えや収穫といった農業体験をするプログラムがある。定住
している人のほか、別荘に滞在している人も巻き込んだ活動をしている。このようなこと
も地域の発展につながると思う。
【委員】
農業生産法人として北杜市に来た。現在、北杜市には農業生産法人が 12 社あり、将来的
には 20 社程度にまで増加する見通しである。そのなかで、深刻な問題となっているのが雇
用の確保である。現在は何とか足りているが 5 年先にはどうやって人手を確保するか、10
年先は人手不足が原因で事業継続が困難になるのではないかとの話がある。かかる状況下、
今後は事業縮小を考えなければならないとの声も聞かれる。外国人労働者を雇う方法もあ
るが、できれば北杜市在住の人を雇用したいと思う。北杜市での居住ということを考えた
場合、アパートやマンションではなく、農地付きで家庭菜園ができるようなスタイルが魅
力である。そのためには空き家を活用することが近道である。北杜市には相当数の空き家
がある。貸す側と借りる側双方の問題はあると思うが、古民家等を上手に活用しながら、
農業と組み合わせていけばよいと思う。ぜひ、空き家を上手に活用していただき、定住者
を増やし、農業生産法人の雇用確保につなげて欲しい。他市から北杜市の農業生産法人に
通勤している人が少なくない。空き家を活用しながら、北杜市に住んでもらいたい。
【北杜市】
空き家バンクについて、今年度から市外在住者で市内に住宅を所有している人に納税通
知書を発送する際に、空き家バンク制度の案内をしている。そのような取り組みを通じて、
空き家バンクへの登録を少しでも増やして行ければよいと考えている。
なお、情報発信について、有楽町にあるやまなし暮らし支援センターと連携した北杜市
の PR や移住者向けのセミナー開催を行っていく。また、八重洲に移住に関する施設がある
が、近日中に利用できるよう申し込んでいる。そのような場所も活用して、北杜市の産品
を配布する。また、北杜市の職員だけでなく、移住・定住経験者も派遣して北杜市の PR を
していく。
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【委員】
空き家バンクについて、現在のやり方では限界がある。発想の転換をしていかなければ
ならない。空き家バンクというより、北杜らしさのだせる空き家の活用方法を考えていく
べきである。
【議長】
空き家に関して、貸し手と借り手がそれぞれ安心して貸借ができるようなコーディネー
ターがいればもっと活用が進むと思う。方法を考えれば、活用可能な空き家がもっと増え
てくると思う。
■同(7)議事③今後のスケジュールについて
資料 4 により今後のスケジュールについて説明がなされた。タイトな日程であるがスピ
ード感を持って進めていきたいと考えているので、協力をお願いしたい。人口ビジョンに
ついては、概ね了承いただいたと認識しているが、中身については、より精査をしていく。
その上で、次回の委員会で説明をさせていただく。また、総合戦略については、本会議で
議論をしながら進めていく。先行型事業についても、早期に進めていき、結果が得られる
ようにしていきたい。
■同(7)議事⑤その他
次回の会議について、7 月中旬前の開催を予定している。
■閉会の言葉(副委員長)
今日の会議では、学校の問題、空き家バンク、北杜らしさを出した取り組みのほか、人
口ビジョンについて今後 10 年の推移についての問題提起もされた。北杜市は山紫水明に恵
まれた素晴らしい環境を有している。この優位性を活かしていくためにも、本会議にて活
発な議論をしていきたい。
議事録調整 地域課
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