甲府市浄化センター汚泥焼却施設運転管理業務委託 特記仕様書 平成

甲府市浄化センター汚泥焼却施設運転管理業務委託
特記仕様書
平成27年2月
第1章 総
則
(総則)
第1条 甲府市(以下「委託者」という。)及び受託者は、契約書及び一般仕様書に
定めるもののほか、甲府市浄化センター汚泥焼却施設運転管理業務委託特記仕様書
(以下「特記仕様書」という。)の定めに従い、本業務を履行しなければならない。
2 特記仕様書に定めがない場合においても、委託者が所有する焼却施設の機能向上
を図るための必要な手段については、委託者と協議して定めることができる。
第2章 概要
(業務概要)
第2条 受託者は、一般仕様書第15条に示す計画書等に基づき、施設の運転管理を
行なう。また別紙(5)管理値の基準を満たす状態で、施設の運転管理を行うもの
とする。ただし、運転管理について、委託者、受託者間に差違が生じた場合、委託
者は書面により指示するものとし、受託者はこれに従うものとする。
(業務内容)
第3条 対象施設は、No.1汚泥焼却施設、No.2汚泥焼却施設及び関連施設(焼却
施設の冷却設備等)
2 受託者は次の業務を行なうものとする。
(1)運転操作監視業務
業務内容は別紙(3)に定める
(2)保守点検業務
業務内容は別紙(3)に定める
(3)その他の業務
業務内容は別紙(4)に定める
第3章 施設概要
(施設能力)
第4条 汚泥焼却施設の焼却処理能力は次のとおりとする。
(1)No.1汚泥焼却施設
別紙(2)に示す。
(2)No.2汚泥焼却施設(今年度完成予定)
別紙(2)に示す。
2 汚泥焼却量の実績は、次の表-1のとおりとする。
(1)No.1汚泥焼却量の実績
(表-1)
平成
年度
23
24
25
年間焼却量(t/年)
16,726.06
17,922.96
17,706.22
日平均焼却量(t/日)
47.11
50.63
50.88
日最大焼却量(t/日)
52.89
52.90
52.91
稼働日数(日)
355(10)
354(11)
347(18)
※()内は点検日数
※23年度は福島原発の放射能影響により焼却量を減量した。
2
第4章 管理値
(基本事項)
第5条 受託者は、別紙(5)に示す業務実施基準書の管理値(以下「管理値」とい
う。)を満たすように業務を遂行しなければならない。
2 受託者は、管理値を満たすことができなかった場合、速やかに原因の究明を行い、
改善計画書を作成し、委託者へ提出するものとする。さらに、受託者は、速やかに
改善措置を講じ、管理値を満たさなければならない。なお、この措置に伴う費用は
受託者の負担とする。
3 受託者は、自らの負担で行う環境計測において、改善措置の効果を確認し、管理
値を満たすようになるまで、改善状況を委託者に報告するものとする。
(業務実施基準書の保証)
第6条 受託者は、管理値を満たすことを保証すること。
第5章 実施計画
(基本事項)
第7条 受託者の創意工夫により、さらに効果が期待できる手段等に、変更する場合
は委託者の承諾を得た上で、計画書を変更することができる。
2 受託者は、管理値を満たさない場合は、その責を負うものとする。
(No2焼却施設の運転等)
第8条 受託者は、平成27年度に工事が完成予定のNo.2焼却施設の運転について、
次のとおり行うものとする。
(1) No.2焼却施設が完成するまでの期間は、No.1焼却施設の運転により、脱
水汚泥の焼却を行なうこと。
(2) No.2焼却施設の完成後は、No.1焼却施設から円滑かつ的確に運転を移行
し、脱水汚泥の焼却を行なうこと。
(3) No.1焼却施設は、No.2焼却施設の運転開始から1ヶ月間は補助燃料(A
重油・ペレット)による保温運転を行ない、No.2焼却施設のトラブル発生時は、
速やかにNo.1焼却施設で脱水汚泥の焼却を行なうこと。なお、No.1・No.2
焼却施設の並列運転期間中は、両施設の日常点検を行うこと。
(提出書類等)
第9条 受託者は、本業務を履行するにあたり、提出書類等(表-2)を指定期間内
に、委託者に提出しなければならない。
2 委託に係る業務提出書類は、次の表-2のとおりとする。
提出書類等
(表-2)
書類名
計画書
器具類借受台帳
管理日報
月間業務計画書
管理月報
管理年報
施設機能確認書
各種業務計画書
提出期間
契約後7日以内
契約後1ヶ月以内
毎日 翌日の午前8:30まで
毎月 当月分を前月末日まで
毎月 当月分を翌月5日まで
当年分を翌年4月初旬まで
年1回(契約後6ヶ月以内、契約完了前1ヶ月以内
含む)契約期間内3回
実施日の1週間前まで
3
各種業務報告書
設備台帳
実施後の翌々日まで
契約後6ヶ月以内(その他委託者が必要と認めた
時)
適時
その他委託者が必要と認めたも
の
3 受託者は、委託者と協議のうえ、各種提出書類様式を定め、委託者に提出するも
のとする。
第6章 雑則
(不可抗力の定義)
第10条 不可抗力とは、暴風、洪水、地震、争乱、暴動、その他通常の予想を越え
た自然的若しくは人為的な事象であって、委託者及び受託者の責に帰することがで
きない事由による場合をいう。なお、脱水汚泥が条件から著しく逸脱している場合、
及び適切な維持管理を行うなかで耐用年数を過ぎた機器が故障した場合等も含む。
(不可抗力への対応)
第11条 不可抗力により、施設の運営が著しく困難となった場合又は施設に損傷を
及ぼす可能性が生じた場合、受託者は、委託者の指示に従い対応しなければならな
い。
2 不可抗力により施設が損傷した場合は、委託者の責任において修繕を行うものと
する。ただし、受託者の故意又は過失によって損害が拡大した場合又は防止するこ
とが可能であった損傷が生じた場合、これによる修繕費の増加分については、受託
者の負担とする。
3 不可抗力により基準値が満たされない場合は、未達と見なさないものとする。
(保険)
第12条 受託者は、契約後速やかに、次の保険に加入しなければならない。
(1)労働者災害補償保険
(2)損害賠償責任保険
2 受託者は、前項の保険の加入証明書又は証書の写しをすみやかに委託者へ提出し
なければならない。
(委託費の基本事項)
第13条 法定基準値を満たさなかったことによる法令上の罰金や第三者からの損害
賠償は、受託者が負担する。
(委託費の支払い)
第14条 支払回数は1回/月とし、支払金額は均等月払い(1/36)とする。
2 委託代金支払い時の検査は、受託者から業務完了届が提出された日から起算して
10日以内に、委託者、受託者立会のうえ、各月の業務の完了を確認するための検
査を行う。
(委託費の変更及び精算)
第15条 甲府市契約規則第67条及び甲府市工事約款第25条を準用する。
2 委託設計変更は、甲府市契約規則第65条、第66条及び甲府市設計変更基準を
準用する。
4
(遵守すべき関連法令、条例等)
第16条 受託者は、業務実施にあたり、関連する法令、条例等を十分理解し、遵守
するとともに、新たな法改正・通達等についても常に留意し、遵守しなければなら
ない。
2 受託者は、委託者が関係機関等との間で締結した協定書及び合意書等を遵守しな
ければならない。
3 委託者は、新たに関係機関等との間で協定書及び合意書等が締結された場合はそ
の内容を速やかに受託者へ通知するものとする。
4 受託者は、業務を遂行するにあたり、別紙(1)に定める「遵守すべき関連法令、
条例等」を遵守しなければならない。
5 受託者は、別紙(1)に定める法令等以外にも、定めておく必要がある遵守すべ
き法令等がある場合は、積極的に提案する。
(引継ぎ)
第17条 受託者は、契約期間満期となる場合又は期間途中解約となる場合、次期の
受託者に対して、次の事項を円滑に引き継がなければならない。
(1)当該施設の運転管理等に係る全ての事務(甲府市浄化センター汚泥焼却施設特
有の運転方法や留意事項を記載した運転マニュアル等を含む)。
(2)第9条に定める提出書類(表-2)の引渡し。
(3)施設の運転操作等を研修する期間は、契約日の翌日から1ヶ月間とし、委託者
が認めた者が対応するものとする。なお、これに要する費用は受託者の負担とする。
(管理値未達成)
第18条 受託者が第5条の措置を講じない場合、委託者は契約を解除することがで
きる。
(役務的保証)
第19条 受託者は履行不可能となった場合に備えて、当該施設の運転管理を委託す
る他の民間事業者(役務保証事業者)を契約時に定めるものとする。
2 前項の役務保証事業者は、国土交通省下水道施設維持管理業登録業者とし、委託
者の承諾を得るものとする。
(従事者の服務)
第20条 受託者は、焼却施設のある浄化センターが公共施設であることを十分認識
し、周辺住民との調和を図ることはもとより、見学者及び来場者に対して親切丁寧
に対応しなければならない。
2 受託者は、従事者に常に清潔で作業に安全な服装を着用させるとともに、受託者
であることを明示する名札等を着用しなければならない。
(住民対応)
第21条 受託者は、浄化センターの周辺住民からの苦情等に対し誠意をもって対応
すること。その内容、特に臭気、騒音等の苦情に対しては委託者と連携を図り現地
に赴くなどの対応を行い、苦情時の状況、対応結果等について、速やかに委託者に
報告しなければならない。
(下水道処理施設管理技士の選任)
第22条 受託者は「下水道処理施設維持管理業者登録規程」(昭和62年7月9日
建設省告示第1348号。以下「登録規程という」)第2条の規定に基づき、下水
道処理施設維持管理登録簿に登録されている者で、登録規程第3条第1項に基づく
5
下水道処理施設管理技術士を有する者を、業務総括責任者として業務場所に配置し
なければならない。
(産業廃棄物焼却施設技術管理士等の選任)
第23条 受託者は、本業務を履行するにあたり、産業廃棄物焼却施設技術管理士を
選任し、維持管理に関する技術上の業務を担当させ、技術上の基準に係る違反が行
われないように、維持管理に従事する他の職員を監督しなければならない。また、
汚泥焼却施設に勤務する従事者内に別紙(5)に示す有資格者を配置しなければな
らない。
(労働安全衛生)
第24条 受託者は、労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確
化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を
講じ、従事者等の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成に努めな
ければならない。
(事務室の貸与)
第25条 委託者は、受託者が業務を履行するために必要な事務室を焼却施設の中央
監視室 隣に確保し、無償で貸与するものとする。
2
受託者は、貸与された事務室の改造を行ってはならない。ただし、委託者の承諾
を得た場合は、この限りではない。
(疑義が生じた場合)
第26条
本業務履行に際し疑義が生じた場合は、委託者、受託者が協議を行ない
決定することとする。
6
別紙(1)
【関係法令】
法令
悪臭防止法
大気汚染防止法
ダイオキシン類対
策特別措置法
騒音規制法
振動規制法
廃棄物の処理及び
清掃に関する法律
特定化学物質の環
境への排出量の把
握等及び管理の改
善の促進に関する
法律(PRTR 法)
電気事業法
消防法
労働安全衛生法
エネルギーの使用
の合理化に関する
法律
政令施行令
悪臭防止法施行令
施行規則
内容
悪 臭 防 止 法 施 行 規 処理場境界の悪臭規
則
則
大気汚染防止法施 大 気 汚 染 防 止 法 施 排出ガスの基準
行令
行規則
排出ガス・ばいじ
ん・排出水のダイオ
キシン基準
騒音規制法施行令 騒 音 規 制 法 施 行 規 処理場境界の騒音規
則
則
振動規制法施行令 振 動 規 制 法 施 行 規 処理場境界の振動規
則
則
廃棄物の処理及び 廃 棄 物 の 処 理 及 び 焼却灰の運搬処分
清掃に関する法律 清 掃 に 関 す る 法 律
施行令
施行規則
特定化学物質の環 特 定 化 学 物 質 の 環 特定化学物質の取扱
境への排出量の把 境 へ の 排 出 量 の 把
握等及び管理の改 握 等 及 び 管 理 の 改
善の促進に関する 善 の 促 進 に 関 す る
法律施行令
法律施行規則
電気事業法施行令 電 気 事 業 法 施 行 規 電気の管理・工事
則
消防法施行令
消防法施行規則
消防設備等・危険物
危険物の規則に関 危 険 物 の 規 則 に 関 関係
する施行令
する施行規則
労働安全衛生法施 労 働 安 全 衛 生 法 施 酸欠防止規則
行令
行規則
クレーン等安全規則
ボイラー及び圧力容
器
特定化学物質等の取
扱
エネルギーの使用 エ ネ ル ギ ー の 使 用 省エネに関すること
の合理化に関する の 合 理 化 に 関 す る
法律施行令
法律施行規則
7
別紙(2)
【業務の場所及び対象施設】
1業務の場所
甲府市大津町1645番地
甲府市浄化センター内
2対象施設
(1)No1汚泥焼却施設(平成4年10月運転開始)
① 炉形式
流動床式焼却炉(月島機械)
② 焼却処理能力
50T/日(2.083t/h)Max.
③ 設計基準
含水率
76%
強熱減量
79%
灰 分
21%
ケーキ発熱量 19,700kJ/kg・DS
(4,400kcal/kg・DS)
(2 )No2汚泥焼却施設(平成27年度工事完成予定)
① 炉形式
過給式流動床式焼却炉(月島機械)
② 焼却処理能力
60T/日(2.5t/h)Max.
③ 設計基準
含水率
72~77%
強熱減量
87%
灰 分
13%
ケーキ発熱量 19,700kJ/kg・DS
(4,690kcal/kg・DS)
(3)共通事項
① 日平均処理量
50.88t/日(No.1平成25年度実績)
② 焼却内容物
高分子系脱水ケーキ
③ 補助燃料
特 A 重油、木質系燃料(ペレット)
④ 炉運転時間
24h/日
(定期点検、故障、停電以外は基本的に24時間運転を
行なうこと。ただし、停止しなければならないことが
生じた場合は、委託者の承認を得て停止すること。)
⑤ 電力使用量
78.7kWh/t(No.1平成25年度実績)
8
別紙(3)
【業務内容】
運転操作監視
業
務
(1)運転、操作、監視、記録等(24時間)
(2)夜間警備
保守点検業務
(1)日常点検
委託施設全過程の各種機器及び設備の異常の有無
徴候の確認業務
(主に目視、感触、確認、調整、記録)
(2)定期業務
機器の損傷、腐食及び摩耗状況を把握し、年度初め
に修理等の保全計画を立て、監督員の承認を得て行
う業務
(定期点検時に行う、点検、作業も含む)
(3)臨時点検
故障警報等、各種機器及び設備の異常に対して状況
を確認する点検業務
(4)故障修理
委託者の指示による機器・部品の修理等
9
別紙(4)
【その他の業務】
(1) 焼却施設の機能確認
① 受託者は、委託者の指示のもと、焼却施設、設備、機器類の機能確認を年間1
回行う。
② 受託者は、年度毎に報告書をまとめ、当該年度の業務完了時から1ヶ月以内に
委託者に提出する。
③ その際、委託者、受託者は結果について同一の見解となるよう協議する。
④ 前項の協議の結果、委託者、受託者が同一の見解に達しないものについては、
第三者機関へ委ねることができる。それに係わる費用は受託者の負担とする。
(2) 焼却施設の在庫管理業務
① 消耗部品
② 予備品
③ 油脂類
④ 焼却施設の稼働に伴う薬品類及び燃料
⑤ 分析に伴う薬品類及び燃料
⑥ その他、施設の運転管理に必要と委託者が判断した業務
(3) 焼却施設の設備台帳の作成
(4) 焼却灰の積込み操作
(5) 委託者の指示による見学者・来場者の対応
(6) 焼却施設及びその周辺とコンポスト施設周辺等の美観保持のための作業
(7) 修理等に伴う廃棄物の処理
(8) 省エネルギーに関する管理標準等の書類作成
(9) 木質系燃料(ペレット)の受入・投入に係る業務
(10)その他、施設の運転管理に必要と委託者が判断した業務
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別紙(5)
資格名称
下水道処理施設管理技術士
産業廃棄物焼却施設技術管理士
危険物取扱主任者乙種第四類
安全衛生推進者養成講習修了
第一種電気工事士又は第二種電気工
事士及び認定電気工事従事者
玉掛技能講習修了
酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者
フォークリフト運転技能講習修了
ガス・アーク溶接技能講習修了
小型移動式クレーン運転技能者
二級管工事施工管理技士
エネルギー管理員
関係法令
下水道法第22条の第2項
下水道法第22条の第2項
消防法第13条
労働安全衛生法第12条の2
電気工事士法第3条
配置人員
1名
1名
1名
1名
1名
クレーン等安全規則
労働安全衛生法第6条
労働安全衛生法第61条第1項
労働安全衛生法第14条,59条
労働安全衛生法第61条,72条
75条
建設業法第27条
エネルギーの合理化に関する法
律第12条の3
1名
1名
1名
1名
1名
1名
1名
【資格一覧】
【汚泥脱水機及び含水率】
①汚泥脱水機
ベルトプレス脱水機(2台)
高効率スクリュープレス脱水機(1台)
遠心脱水機(1台)
②脱水汚泥の平均含水率
平均77.0%以下( 6月~9月)
平均77.5%以下(10月~5月)
【管理値】
項目
法規制値
管理値
排ガスダイオキシン類
(ng-TEQ/m3(N))
焼却灰ダイオキシン類
(ng-TEQ/g-dry)
放流水ダイオキシン類
(pg-TEQ/L)
ばいじん
(g/m3(N))
硫黄酸化物
(m3(N)/h)
窒素酸化物
(ppm)
塩化水素
(mg/m3(N))
焼却灰熱しゃく減量
(%)
5
0.1
平成25年度実績
(12%O2 換算値)
0.0000036
3
0.3
0
10
1.0
0.00015
0.15
0.01
<0.005
11
1.0
<0.0049
250
25
<15
700
70
<50
10
1.0
0.5
11