雪の高山をはじめよう! ピッケルとアイゼンが必要な

雪の高山をはじめよう! ピッケルとアイゼンが必要な雪山装備表
☆基本装備
冬用登山靴
ゴアテックスヂュラサーモやプリマロフトなど保温材が入った雪山用登山靴。ダブルブーツ(2重靴)ももちろん可です。
靴底がしっかりとしていて、アイゼンがしっかりと装着できるもの。サイズが小さすぎると冷えやすくなります。
ザック
余裕をもって装備類が入る大きさを。日帰り~1泊の小屋泊まりでで30~40㍑位を目安に。背面がメッシュでないタイ
プが雪がつきにくく、お勧めです。背中の長さが合った、ストラップなどによってバランスが調整できるタイプを。
ヘッドランプ
冬は日が短く、日帰りでも忘れてはならない装備。予備電池も用意しましょう。
サングラス・ゴーグル 雪の上での照り返しは、ことのほか強烈です。長時間にわたると目が火傷してしまう事も(雪盲)。
日焼け止め
日焼けした肌が健康の象徴だったのは昔の話。日焼けはヤケドですよ。こまめに塗り直しも必要です。
冷たい水は体を冷やしてしまいます。冬は温かい飲み物がオススメ。体だけでなく、ココロも温まります。
夏よりも脱水のケアが薄れがちですが、水分不足は血液循環を妨げ冷えの原因になります。うっかり脱水に注意!
行動中は即効性のある炭水化物を中心に。具体的にはパン、飴、チョコ、せんべい、種抜き梅など。おにぎりは凍るこ
行動食
とがあり、不向きです。甘いものとしょっぱいもの、どちらもあった方が良いです。塩分不足は筋肉の痙攣にもつながりま
す。
雪に覆われると、地形が分かりにくくなったり、道が隠れてしまう事があります。地形図とコンパスでナビゲーションできるス
地形図・コンパス
キルがあると安心です。覚えてみたい方は石井スポーツ登山学校の講習会に参加してみてはいかがでしょうか?
テルモス(魔法瓶)
☆ウェア
アウターシェル
オーバーパンツ
ゲイター・スパッツ
防寒着
手袋
ソックス
アンダーウェア
ミドルウェア
パンツ
サポートタイツ
ニット帽・ネックウォーマー
バラクラバ
ゴアテックスなどの防水透湿素材をお薦めします。頑丈で、フードでしっかりと顔が覆えるものが、吹雪の時に役立ちま
す。保温材などの入っていないシンプルなものに、レイヤリングで温度変化に対応するのがオススメです。
ロングタイプを。雪山では必携装備。雪の侵入を防ぐのが一番の目的。
アイゼンを履いた場合のオーバーパンツの裾の保護にも。最近はオシャレなゲイターも多いです。
ダウンや化繊綿のジャケット、フリースなど。休憩時に羽織ったり、小屋で使用したり。非常時用としても必携です。
アウトドア用のダウンは少量でも良く膨らむ、フィルパワーの高い高品質ダウンボールが多く封入されています。
雪や氷には素手で触らないようにしましょう。保温性と防水性のしっかりとした手袋がオススメです。
インナーグローブもあると便利、手袋は予備も含めて2つ持っていきます。
メリノウールの割合が高いものがオススメ。厚さは靴のサイズとの相性も考えて。靴下も予備が必要です。
とても大切な装備です。雪の山では汗をかかないのがまず第一。ペース配分や衣類の調節に気を配りましょう。保
温性のある素材を(サーマスタット、アウトラスト、ブレスサーモ、メリノウールなど)。夏の吸汗速乾素材は乾くときに気
化熱で体温を奪うため、適しません。アンダーウェアも非常用に予備を持つべき装備のひとつ。
中間着。長袖の薄手フリースやカットソーなど。フード付きも便利。メリノウールも保温性が高く快適です。
ストレッチ性、速乾性があり、中厚手のものがオススメト。中にタイツと組み合わせるのならばやや薄手でもOK。
機能性タイツは筋肉のブレを抑え、肉体的な消耗も抑えてくれます。膝や股関節を安定させるモデルもあります。
寒い時期には保温モデルを出しているメーカーもあります。
保温用に。頭や首回りは表面積が大きく熱の損失が大きい場所です。
目出帽。森林限界を越える山では必携です。薄いものでも十分。伸びて顔によくフィットするものが使いやすいです。
☆雪山に特有の装備
ピッケル
滑落停止等に使える強度があるものを! シャフトがカーブしているものは刺しやすく初心者にもお勧めですが、持ち方
に気をつける必要があります。最近では持ち替えが主流なため、肩掛け式リーシュにしておくと便利です。
アイゼン
10~12本の前爪が出ているタイプが必要です。靴との相性があるので、しっかりと靴に合わせておくこと。
ストック
凍った所や、急な下り斜面など不安定な足場でのバランスの補助に。
凍った場所、雪が深い所では特に有効です。その場合はリングを大き目な深雪用に取り換えておきましょう。
わかんじき
雪崩ビーコン
新雪の積もったラッセルには欠かせない装備です。
雪崩に埋まった時のための送受信機。これなくして埋まった人を探すのは不可能に近いです。自分だけではなく、救
助隊など第3者の安全確保にも必要な装備です。
☆登攀的な装備
ヘルメット
雪上、氷上では転倒が即滑落につながるため、岩稜帯や沢筋のルートなど山によっては必携です。
ハーネス
歩行がメインの雪山ではダイアパータイプ(シットハーネス、ふんどし型)が装着しやすく、使いやすいです。
アイスクライミングなどクライミング的な雪山ではレッグループ式が必須、スワミベルトはオススメしません。
カラビナ
使いやすい大きさのものをルートによって3~5枚。安全環付カラビナはHMS型を2枚。
スリング
ダイニーマ製のものが軽くて、凍りにくく、携帯性も良いです。ルートによりますが60cm×2本、120cm×1本ほど。
作成;石井スポーツ登山学校
※上記の装備は日帰り、もしくは小屋泊での雪山の一般登山を想定しています。降雪量や気温、エスケープルートの有無などによっても
必要とされる装備は大きく異なります。目的とする山の積雪状況や気温、気象情報はよく調べてからお出かけ下さい!