仕 様 書 機 器 名:低圧発泡射出成形機 数 量:一式 納入場所:京都市産業技術研究所 3階 有機材料実験室(306) (下京区中堂寺粟田町91 京都リサーチパーク西地区9号館内) 納入期限:平成28年3月13日以内 1.機器の概要 本機器は,一般的な射出成形機に対して射出成形機の加熱筒に発泡剤である高圧の不活性ガスをボ ンベ圧以下で導入出来,且つ余剰ガスを除去出来る機構を付け加えたものでプラスチックの発泡体を 安定して製造することができる。ここで射出成形機とは,スクリュにより加熱筒の中に送り込まれ溶 融したプラスチックを,ノズルを介して金型に高速で注入することにより,同一形状の成形品を高速 で多数作製することのできる装置である。本機器の導入により開発材料の発泡性の評価,発泡成形品 の試作が可能となる。 2.機器の構成 ①射出成形機本体 ②低圧発泡成形用高圧ユニット ③金型温度調節器 3.必要とする規格及び性能条件 ①射出成形機本体 <射出部分> ・スクリュ直径は 32mm であること ・最大射出圧力は 200MPa 以上であること ・最大保圧圧力は 200MPa 以上であること ・理論射出体積が 97cm3 であること ・最大スクリュ回転速度は 400min-1 以上であること ・ノズルはエアー/ニードル式のシャットオフノズルであること ・ノズル形状はφ3mm×R10mm であること ・ノズルの突込量は 50mm であること ・ノズルタッチ力は 19.7kN であること ・スクリュシリンダは耐摩耗・耐蝕仕様であること ・スクリュは耐摩耗・耐蝕仕様であること ・射出ユニット旋回装置を有すること ・スクリュ冷間起動防止機能を有すること ・成形-保温切替機能を有すること ・自動フラッシング機能を有すること ・ノズル後退動作を選択できること ・サックバック動作を選択できること ・射出速度・射出圧力,保圧は 6 段まで設定できること ・計量・背圧は 3 段設定できること ・シリンダとノズルの同期昇温が出来ること ・逆転シール制御が行えること ・冷却水によるホッパフランジ部の温度制御が可能であること ・前方向へのホッパスライド装置を有すること ・ホッパが付属すること ・ベント UP 検知装置を有すること ・ベントゾーンの温調が可能であること ・インジェクタ直下,ベント部直下にそれぞれ樹脂圧力センサを備えること ・インジェクタ駆動用エア電磁弁を有すること ・ベント部直下にラプチャーディスクを備えること ・定量フィーダーを有すること <型締部分> ・型締力は 834kN であること ・型開力は 83kN であること ・デーライトは 710mm であること ・型締ストロークは 300mm であること ・取り付け可能な金型厚さは 180~410mm であること ・タイバー間隔は 410mm×360mm であること ・型盤寸法は 580mm×530mm であること ・エジェクタ力は 32.4kN 以上であること ・エジェクタストロークは 80mm であること ・最小金型寸法は 240mm×210mm であること ・型締方式は内巻 5 点ダブルトグルであること ・型開閉の速度・位置を 4 段設定できること ・エジェクタの速度・位置を 3 段まで設定できること ・自動型厚調整装置を有すること ・自動型締力設定機能を有すること ・トグル式の射出圧縮機能を備えること ・多段コアバック機能を有すること ・簡易金型クランプを備えること <電気関連> ・射出モータの容量は 22kW であること ・スクリュ回転モータの容量は 7.5kW であること ・型締モータの容量は 5.5kW であること ・エジェクタモータの容量は 2.9kW であること ・ノズル移動モータの容量は 0.4kW であること ・データロガー用アナログ信号出しが可能であること <その他仕様> ・機械質量は 4.2 トン以下であること ・機械寸法は 4.81m×1.12m×1.62m 以下であること ・グリース自動給脂装置を有すること ・ジブクレーン用取付穴加工を行うこと ・ジブクレーンを取付ること ・据付用防振ゴムを有すること ②低圧発泡成形用高圧ユニット ・窒素ボンベからの供給圧を所定圧力に減圧する部品,配管を有すること ・窒素ボンベからの窒素を成形機に導入する注入弁を有すること ・加圧調整機構より排出される余剰の窒素圧力を制御する背圧弁ユニットを有すること ・高圧保安法届出の対象となる上記三項目について,京都府に設置内容を打診した上,届出を提出す る手続き代行費を含むこと ・成形機よりの余剰窒素を排出する加圧調整容器を有すること ③金型温度調節器 ・媒体として清水を使用できること ・調節可能な温度範囲が+10℃~95℃であること ・ヒーターリレーが SSR 仕様であること ・ヒーター容量が 3kW であること ・送返媒口を 2 方向有すること ・ホースセットを付属すること 4.その他 (1)荷造,運送,据付調整,電源工事,取扱説明費用が含まれていること。 (2)保証期間は納入後1年とする。ただし,別途保証期間が設定されている製品については,その 保証期間を優先する。 (3)装置の搬入,据付及び調整等については,本研究所の研究に支障をきたさないよう,本研究所 の職員と協議の上その指示に従うこと。また,搬入の際には供給者が立ち会い,本研究所施設に損傷 を与えないよう十分な注意を払うように努め,必要があれば納入経路に養生等を施すこと。また,万 一,本研究所の建物・設備等に損傷を与えた場合は,供給者の責任において,原状に復するものとす る。 (4)本機器を導入し稼働させるにあたり必要な電源工事(一次側を含む)を行うこと。具体的な工 事内容については本研究所の職員と相談すること。 5.参考機種 ①射出成形機本体:(株)日本製鋼所製 J85AD-110H 低圧発泡仕様機 ②低圧発泡成形用高圧部品:日立マクセル(株)製低圧発泡成形用高圧ユニット ③金型温度調節器:(株)松井製作所製 MCL-25-J と同等品以上とする。 用途:プラスチック,プラスチック系複合材料の発泡成形品の作製。 特徴:発泡体に発泡剤の残渣が残らない物理的発泡法(不活性ガスの気化を利用)による発泡射出成 形品の作製が可能。ボンベ圧以上への加圧設備が不要であるため,従来装置よりも専有面積・使用電 力が少なく,また特殊な加熱筒構造により個体差の少ない発泡体が連続的に作製できるという特徴を 持つ新規機器。
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