「農商工等連携事業計画」認定 ~岡山、広島における

平成27年2月2日
ひ ら い のぶよし
経営支援課長 平井信義
TEL(082)224-5658
「農商工等連携事業計画」認定
~岡山、広島における取組みを支援~
中国四国農政局と中国経済産業局は、「中小企業者と農林漁業者との連携による事業
活動の促進に関する法律(略称:農商工等連携促進法)」に基づき、本日付けで以下の
農商工等連携事業計画の認定を行いました。
これにより、中国地域における認定件数は、47件となりました。
(鳥取県5件、島根県6件、岡山県13件、広島県17件、山口県6件)
今回認定した農商工等連携事業計画
事業名
事業者名
1
【中小企業者】
片山産業株式会社(岡山県岡山市中区)
【農林漁業者】
株式会社苅田ファーム(岡山県赤磐市)
酒造好適米である岡山産雄町米を使った
超高精白の酒米の開発、製造及び販売
2
【中小企業者】
株式会社あすなろ本舗(広島県広島市安佐北区)
【農林漁業者】
すみおファーム(広島県安芸高田市)
広島産のにんにくを活用した低臭化にん
にく加工品の開発事業
【参考】
○今後、認定を受けた中小企業者は、以下の支援措置を受けることができます。
・試作品開発、販路拡大等に対する補助金(補助率3分の2)への応募
・「6次産業化ネットワーク活動整備事業」(補助率2分の1)への応募
・政府系金融機関による低利融資
・信用保証枠の拡大 等
【問い合わせ先】
中国四国農政局経営・事業支援部事業戦略課
担当:大倉、川上、中村
TEL:(086)224-9415(直通)
中国経済産業局産業部経営支援課
担当:平井、腰本、舟木
TEL:(082)224-5658(直通)
地域
岡山県岡山市
認定日
平成27年2月2日
通巻番号
6
-
26 -
047
③ 新たな作目や品種の特徴を活かした需要拡大
酒造好適米である岡山産雄町米を使った超高精白の酒米の開発、製造及
び販売
酒米の改良や精米技術の改良等により、これまで40%を超える高精白が難しかった雄町米を20%近くまで精白した酒米を
開発し、清酒製造にこだわりをもち、特徴的な清酒を造りたいと考えている酒造メーカーを中心に販売する。
 連携体
農林漁業者
株式会社苅田ファーム(農業)
雄町米の栽培技術及び圃場を活用し、高精白が可能な心白が小さい雄町米の栽培及び安定供給を行う。
中小企業者
片山産業株式会社 (米麦卸売業)
自社設備にて精米加工する精米技術の改良により、岡山県産の雄町米を高精白した酒米の開発・販売を行う。
連携参加者
サポート機関等
岡山県商工会連合会
 連携の経緯
吟醸酒の原料となる酒米は高度に精米する必要があり、山田錦では25%以下まで
精白している酒造メーカーもある。しかし、雄町米は米質が柔らかく、40%が限度で
あったため、40%以下にまで精白するためには、敢えて心白が小さい酒米を生産す
る必要がある。
そのため、片山産業㈱は当社と以前より取引があり、生産規模、能力の高い(株)
苅田ファームに高精白に耐える心白の小さい雄町米の生産による連携を依頼した。
 連携に当たっての課題や工夫等
農業者においては、高精白に耐える心白の小さい雄町米の栽培技術の確立と雄
町米の安定供給が必要になる。
中小企業者においては、超高度に精白しても米が欠けたり砕けたりしない精米
技術及び精米機の開発・改良が必要となる。
自社精米してい
ない中小の酒蔵
連
携
体
特徴のある商品
づくりをしようとし
ている酒蔵
【代表者】
【共同申請者】
商品開発及び販売
雄町米の栽培
片山産業㈱
(岡山県岡山市)
商品開発
精米技術・販売
㈱苅田ファーム
(岡山県赤磐市)
農地及び雄町米栽培技術
 連携による効果
農林漁業者
5年で2,585万円の売上増加、岡山県産雄町米の認知度向上
安定供給先の確保により、雄町米の生産量が増大し、契約栽培により納入価格が安定するため経営の安定につながる。
中小企業者
5年で3,280万円の売上増加、収益性の改善
雄町米の超高精白酒米は極めて希少であり、本商品の開発販売により、収益性の向上が期待される。
 代表企業等の連絡先
企 業 等 名 : 片山産業株式会社
T E L : 086-276-5333
E – m a i l : [email protected]
所 在 地 : 岡山県岡山市中区桑野353-5
F A X : 086-276-6466
ホーム ヘ ゚ー シ ゙ : http://www.macigwaa-katayama.co.jp
地域
広島県広島市
認定日
平成27年2月2日
通巻番号
6
-
26 -
048
③新たな作目や品種の特徴を活かした需要拡大
広島産のにんにくを活用した低臭化にんにく加工品の開発事業
特許技術の低臭化処理により、食べた後に臭いが消えやすい等、利便性を高めたにんにく加工品を開発する。
 連携体
農林漁業者
すみおファーム(農業者)
広島県内北部の寒冷な気候を活かして、寒冷地向け優良品種のにんにくを新たに栽培し、選別の上で供給する。
中小企業者
(株)あすなろ本舗(食品製造業)
自社の特許技術と設備で、にんにくの低臭化処理を行い、ペースト化や外注加工による商品化の後、販売を行う。
連携参加者
山本 昭利(農業者)、石橋ファーム(農業者)
管理する農地でにんにくの栽培を行い、原料供給面での支援を行う。
サポート機関等
(独)中小企業基盤整備機構中国本部
 連携の経緯
㈱あすなろ本舗は、自社で開発した「にんにく低臭化技術」を活用し、他地域のにんにく
の低臭化に協力してきたが、取引先の低臭化にんにくの販売が好調なこともあり、地元
広島でのにんにく栽培を思い立った。また、農林漁業者サイドでは、過疎化が進む地域
の農業の活性化を行うために、コメ等の既存の農産物に代わる新たな農産物を探してい
る中で両者が出会った。この度、㈱あすなろ本舗の取引先である他産地の農業者からの
技術指導等を受けられることになり、連携して事業化に取り組むこととなった。
 連携に当たっての課題や工夫
広島県を新たなにんにくの産地としてするために、また、低臭化の特徴を活かすため
に、最も風味が優れると言われる品種のにんにくを栽培することとした。加工について
は㈱あすなろ本舗の特許技術と設備を使い、競合他社が取り組んでいる「ジャンボに
んにく」や、にんにくの液浸処理などと比較して、にんにくそのものの風味や成分をでき
るだけ活かせる方法を採用し、にんにくの特徴を加工品として活かせるように工夫した。
連
携
体
食品メーカー
飲食店
量販店
卸売業など
【代表者】
【共同申請者】
商品加工、販売
にんにくの栽培と供給
(株)あすなろ本舗
(広島県広島市)
すみおファーム
(広島県安芸高田市)
商品企画・加工・販路
【連携参加者】
石橋ファーム
農地・栽培技術など
農地・栽培技術など
山本 昭利
農地・栽培技術など
 連携による効果
農林漁業者
5年で1千万円以上の新商品売上高確保とブランド力の向上
本事業に適した品種のにんにく栽培に取り組むことで、農業者の収入向上と、ブランドの確立が期待される。
中小企業者
5年で3千万円の売上高増加、商品力の強化
自社の特許技術を活かし、地元で生産されたにんにくを原料とした加工品を開発することで、新たな事業の展開が期待される。
 代表企業等の連絡先
企 業 等 名 : 株式会社あすなろ本舗
T E L : 082-844-0524
E - m a i l : [email protected]
所 在 地 : 広島県広島市安佐北区狩留家3471-2
F A X : 082-844-0584
農商工等連携促進法(H20.7.21施行)
(中小企業者と農林漁業者との連携による事業活動の促進に関する法律)
中小企業者と農林漁業者が連携して行う新商品等の開発・販売促進等の取組を支援
・国から、中小企業者と農林漁業者が共同で行う新たな商品やサービスの開発等についての計画の認定を
受けた場合に、中小企業者と農林漁業者に対して、事業資金の貸付や債務保証、設備・機械の取得に対す
る税制等の支援を創設。
農商工等連携促進法が支援する事業スキーム
主務大臣(農林水産大臣、経済産業大臣等)が、農商工等連携事業認定基準等を策定
申請
認定
農商工等連携事業計画
目的:中小企業者の経営の向上及び農林漁業者の経営の改善
中小企業者(商工業者に限る)と農林漁業者が共同で新商品の開発等に取り組む事業計画を作成
支援措置
○中小企業者に対する低利融資制度の創設(日本政策金融公庫)
○小規模企業者等設備導入資金助成法の特例
○農業改良資金助成法等に基づく貸付対象を中小企業者へ拡大。償還期間・据置期間を延長。
○中小企業信用保証の特例
○食品流通構造改善促進機構の債務保証
●補助金:農商工等連携対策支援事業(事業化・市場化支援事業)(補助率2/3)
(○は法律事項、●は予算事項)
「農商工等連携」の基本的要件
【3.新商品の開発等】
新商品若しくは新役務の開発、生産・提供又は需
【1.有機的連携】
要の開拓を行うものであること
中小企業者と農林漁業者が有機的に連携して
実施する事業であること
【4.計画期間】
原則5年以内
【2.経営資源】
それぞれの経営資源を有効に活用すること
【5.経営の向上・改善】
中小企業の経営の向上かつ農林漁業者の農林漁
業経営の改善が実現すること