農学部 - 茨城大学

平成27年度模擬授業(出前授業)科目一覧
学部名 : 農学部 No.
1
授 業 科 目 名
講 師 名
“マルチタレント”スィートソルガムによ
る地域と世界に役に立つ再生可能エネ 新田 洋司
ルギー生産
職 名
教授
学 科 等 名
授 業 概 要
生物生産科学科
茨城大学重点研究の主役「スィートソルガム」というイネ科の作物は、大きな可能
性を秘めています。まず、バイオエタノールなどの生産効率がサトウキビなみに高
く、持続可能なバイオ燃料作物です。そればかりではなく、二酸化炭素排出量の
削減、津波で被災した農耕地の塩類や、原発事故により農耕地に蓄積した放射
性物質の除去などにも有効です。さらに、パルプや紙を作ったり、ストーブ燃料の
ペレットを作ったりすることもできる“マルチタレント”です。この授業では、農耕地
の修復と両立するバイオ燃料作物「スィートソルガム」を用いて、再生可能エネル
ギーを生産・供給し、多面的利用について地域社会と協同で目指す研究と取り組
みをわかりやすくお話します。
2
豊かな日本の食卓、でも世界は?
新田 洋司
教授
生物生産科学科
日本の食卓は、多様な食べ物であふれ、とても豊かです。しかし、世界はどうで
しょう? なんと8~10億人ともいわれる人々が栄養不足の状態にあります。21世
紀になってすでに10年以上経っても、依然として改善しません。どうすればよいの
か、われわれにできることはないのか? この授業では栽培学的な視点からお話
しします。
3
アジアの主食ごはん。そのおいしさの
秘密に化学的に迫る。
新田 洋司
教授
生物生産科学科
おいしいごはんは、成分や構造がどう違うのでしょうか? また、どのような技術に
よって作られているのでしょうか? この授業では、日本ばかりではなくアジアの
食卓の主役「おいしいごはん」について、その秘密を、電子顕微鏡写真などを使っ
て化学的に紹介します。
4
ウイルスのお話
阿久津 克己
教授
生物生産科学科
植物や動物に重大な被害を及ぼしているウイルスは、発見以来、生物なのか物
質なのかの論争が示すように一般には甚だ理解しにくい存在である。しかし今
日、ウイルスとウイルス病の研究は、バイオテクノロジーをはじめとする科学技術
の進歩により、めざましい成果をあげている。本授業では最初に発見されたタバコ
モザイクウイルスを中心に、ウイルスの構造や増殖の仕組みなどについて、分か
りやすく解説する。また、最近猛威を振るっているインフルエンザウイルスについ
ても取りあげる。
5
遺伝子の運び屋さん(基礎編)
阿久津 克己
教授
生物生産科学科
人類は遺伝子を操作する技術を手に入れ、神の領域?にでも近づいたかのよう
に誇らしげである。しかしながら、自然界には遺伝子を操り,多様な生物に遺伝的
変異、そして進化?をもたらす「遺伝子の運び屋さん」が蠢く。人類にとって敵か味
方か、この曖味模糊なる実体について解説を試みる。
6
遺伝子の運び屋さん(応用編)
阿久津 克己
教授
生物生産科学科
人類は自然界に生息する「遺伝子の運び屋さん」を改変して、新たな能力を付加
した生物、遺伝子組換え体の作出に成功した。私の研究室で作り出した遺伝子組
換え体(植物と細菌)を取りあげ、その作出方法、有用性、問題点等について解説
する。
生物生産科学科
植物は多種多様な病原菌の攻撃に曝されながら生き残りをかけて様々な防御能
力(抵抗性)を獲得してきた。一方、病原菌も生息の場を確保するために多様な戦
闘能力(病原性)を手に入れてきた。このような絶え間のない攻防は、時として自
然界に「淘汰」や「進化」を誘発する要因としての一面も有している。長い時を経
て、人類もこの戦いに農業技術を武器に参戦することになり、攻防の行方に少な
からず影響を与えている。本授業では、人類が創り出した「農生態系」という新た
な土俵で「植物と病原菌そして人類」が繰り広げる攻防について解説した後、今後
の勝敗の行方について独断的予想を試みる。
7
植物と病原菌の攻防
阿久津 克己
教授
備 考
教授
生物生産科学科
動物の体を構成する単位は細胞です。同じ働きをする細胞が集まって組織を形成
します。また、動物は生理作用を営みますが、そのために幾種かの組織が集まっ
て、器官を形成します。さらに動物は同じ機能を営むために器官系を作り出してい
ます。その細胞・組織・器官の構造と機能について系統的に解説します。
動物の行動を探る
安江 健
-もの言わぬ動物の「心」を推し量る-
教授
生物生産科学科
本授業では、動物が何をどう感じているかといった「心」の問題を、動物の行動か 前期の金曜日と後期の月
ら類推する「動物行動学」という学問分野を紹介するとともに、動物の「心」がどこ 曜日の午前中は講義のた
までわかったのかを平易に解説します。
め対応不可能
10
イチゴを病気にかかりにくくするにはど
佐藤 達雄
うしたらいいか?
准教授
生物生産科学科(FSセンター)
植物にも人間と同じように免疫システムがあり,うまく活性化させることによって病
気にかかりにくくすることができます.このメカニズムを作った農薬散布回数削減
の取り組みについて紹介します.なぜ農薬を削減しなければならないのかも考え
ましょう.
11
家畜がいなかったら、私たちの生活は
宮口 右二
どうなるか?-家畜と畜産物の話-
准教授
生物生産科学科
お肉を食べたり、卵を食べるのは、体によくない。野菜だけを食べるべきだ。家畜 液晶プロジェクターをご用
はたくさんの穀物を食べて、糞尿を出すなど、地球環境にも悪影響を及ぼす。この 意ください。簡単な畜産物
ような話を聞きますが本当でしょうか?本授業では、私たちの普段の食事や生活 の実験も可能。曜日は要
でお世話になっている家畜とその生産物の有用性について解説していきます。
相談
12
「iPS細胞」は何がすごいのか?
森 英紀
講師
生物生産科学科
ノーベル賞の山中教授が作り出した新しい万能細胞「iPS細胞」についてやさしく
解説し、「iPS細胞」が何に役立つのかを考えます。(幹細胞、ES細胞、iPS細胞、
再生医療)
13
「クローン技術」は何に役立つのか?
森 英紀
講師
生物生産科学科
クローン動物研究の必要性と問題点についてやさしく解説し、クローン技術を何に
利用すべきかを考えます。(クローン動物、トランスジェニック動物、ES細胞、移植
医療)
14
「動物の生殖と発生の不思議な仕組み」 森 英紀
講師
生物生産科学科
動物の配偶子形成と受精、発生の不思議な仕組みをやさしく解説し、子孫を残す
ためには何が必要かを考えます。(減数分裂、精子、卵子、受精、発生)
15
病気を防ぐ機能性食品の研究開発
米倉 政実
教授
資源生物科学科
病気を予防する成分が食品に含まれていることが、次々と明らかにされ、この成
分を生かした機能性食品が日本で開発されてきました。この研究開発のアウトラ
イン、各成分の働き、市販されている機能性食品(特定保健用食品)について、具
体例をあげながら解説します。
16
免疫と食物アレルギーの話
米倉 政実
教授
資源生物科学科
食物や花粉でアレルギーになる人が増加しており、大きな社会問題ともなってい
ます。食物アレルギーは免疫というしくみと深く関係しているので、免疫のしくみ、
食物アレルギーの原因、食物アレルギーが起こるしくみ、食物アレルギーを防ぐ
方法などについて解説し、食物アレルギーについての理解を深めてもらいます。
資源生物科学科
ヒトの体は食物を消化し、吸収した栄養素からつくられているので、日本の食料自
給率が40%ということは、国産の食料では日本人の体の40%分しかまかなわれ
ていないことになりますが、これは本当でしょうか。そこで、食物は食べた後どのよ
うな仕組みで利用されているか、ということを説明しますので、これを理解したうえ
で、この問題を科学的に考えることにします。またこの問題と関連づけて日本の農
業のあり方も少し考えたいと思います。
8
動物の生体機能
(細胞・組織・器官・器官系)
9
17
あなたの体は国産ですか?
中島 弘美
米倉 政実
教授
18
天然毒から農薬・医薬へ
戸嶋 浩明
教授
資源生物科学科
天然に存在する有毒物質は特異な構造を有するとともに多様な生物活性を持ち
合わせている。その活性を解き明かし構造を修飾することで農薬・医薬へと開発さ
れ、我々の暮らしに役立っているものについて解説する。
19
つながる微生物の不思議
成澤 才彦
教授
資源生物科学科
生態系における微生物の役割は分解者だけでありません。生産者である植物とも
つながっていますし、土壌中の小動物ともつながっています。最新の研究では、微
生物間の新しいつながりも明らかになってきました。本授業では、つながることで
機能する不思議な世界を紹介します。
20
生命を化学する
-大学で学ぶ生化学-
小島 俊雄 准教授
資源生物科学科
生化学は、化学を駆使して生命の本質に迫ろうとする学問です。この授業では、
身近な生命現象に関わる分子たちを学び、大学で生化学を学び研究することの
重要性を考えます。
21
微生物と酵素のはなし
長南 茂 准教授
資源生物科学科
微生物?酵素? 実は我々の暮らしの中には、微生物や酵素を利用したものがた
くさんあります。酒、しょうゆ、チーズなどの食品、洗剤、健康診断、抗生物質など
など。身近なものを例にとり、微生物、酵素のはたらきについて紹介します。
資源生物科学科
最近、食の安全・安心ということが声高に呼ばれていますが、農薬を使わないこと
が食の安全・安心につながると考えていないでしょうか?これは明らかな誤解で
す。このような誤解が生じる原因は、多くの人が農薬のことをきちんと勉強したこと
がないためであると思います。この授業では、農薬の歴史、農薬がどのように開
発されるのか、農薬の効く仕組み、安全性の考え方について講義します。
資源生物科学科
植物は移動することができないため、外敵による攻撃から逃げることができませ
ん。また、高等動物が持っている抗体のような免疫機構もありません。では、植物
は自身に害を及ぼす病原菌や昆虫などからどうやって身を守っているのでしょう
か?その自己防衛戦略の一つとして、植物は病害虫から身を守るために天然の
農薬とも言うべき化合物を作ります。この授業では、これらの化合物について講義
します。
地域環境科学科
この授業では、誰にもできる簡単な環境保全の方法を紹介します。その名もズバ
リ、「田んぼの多面的機能」です。日本人の主食、おコメを作っている田んぼには、
環境保全の機能がいくつも隠れています。最近、その価値が見直されてきていま
すが、その一方で、多くの地域で田んぼが荒れてしまっています。こうした環境と
農業との関わりや、最近の農業問題について、易しい用語で解説します。
地域環境科学科
スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)とは、九州などの田んぼに生息している外来種
です。その旺盛な食欲が、私たちの主食、コメに大きな被害をもたらします。この
恐怖の外来種が、温暖化にともなって、近い将来に茨城県内でも問題になる可能
性があります。この授業では、スクミリンゴガイ被害を抑制するために考えられる
方法の紹介を通じて、皆さんに「農学」という学問の幅広さについて解説します。
地域環境科学科
突然ですが問題です。「おばあちゃんがにぎってくれたおにぎりは,コンビニのおに
ぎりより美味しい。・・・・○か,×か。」 解説の前に,次の問題です。 「有機肥料
を使い,農薬を削減する,いわゆる有機農業は,化学肥料も農薬も普通に使う農
業よりも,常に環境にやさしい。また有機農業で作られた農産物は,美味しくて健
康にもいい。・・・・○か,×か。」 …この授業では,これらの問題に対する科学的
な考え方の一端を紹介します。皆さんに農学の世界の奥深さを味っていただきま
す。
22
23
24
25
26
はじめての農薬学
植物の化学的防衛戦略
ご飯を食べて環境保全!
ジャンボタニシの恐怖
環境にやさしい農業,
環境にきびしい農業
長谷川 守文
長谷川 守文
牧山 正男
牧山 正男
牧山 正男
准教授
准教授
准教授
准教授
准教授
27
28
29
レンコンって何だ?
環境問題入門
エネルギー問題の歴史・現状・展望
牧山 正男
伊丹 一浩
伊丹 一浩
准教授
准教授
准教授
地域環境科学科
茨城県はレンコンの名産地。いや,ちょっと待て,レンコンってどこでどうやって栽
培するんだ? どうやって収穫するんだ? 穴はいくつあいている? 茨城の他に
何県で作っている? おやおや,意外と知らないぞ。・・・・そんな皆さんのために,
特にレンコンと農地や農作業との関係について易しく授業します。この授業を聞け
ば,君も明日からレンコン博士になれるかも。
地域環境科学科
地球温暖化、水質汚濁、自然破壊、ゴミ問題など、環境をめぐる問題について講
義します。時間の関係上、すべてを解説することはできませんが、基本的なトピッ
クを選んで説明します。また、大学で行われている研究や学生による卒業論文な
ど関連するものを、あわせて紹介し、大学で、どんな勉強がされているのかについ
てもお話します。
地域環境科学科
石炭、石油などの化石燃料、原子力エネルギー、自然を利用した再生可能なエネ
ルギーなどをめぐる問題や課題について講義します。時間の関係上、すべてを解
説することはできませんが、基本的なトピックを選んで説明します。また、大学で行
われている研究や学生による卒業論文など関連するものを、あわせて紹介し、大
学で、どんな勉強がされているのかについてもお話します。
30
食と農業の歴史と今後のあり方
伊丹 一浩
准教授
地域環境科学科
食と農業の歴史、現状、展望を説明し、今後の社会のあり方について講義しま
す。時間の関係上、すべてを解説することはできませんが、基本的なトピックを選
んで説明します。また、大学で行われている研究や学生による卒業論文など関連
するものを、あわせて紹介し、大学で、どんな勉強がされているのかについてもお
話します。
31
里山保全と市民団体の取り組み
伊丹 一浩
准教授
地域環境科学科
身近な自然としての里山を保全する取り組みにおいて、市民団体の活躍が期待さ
れています。こうした団体の取り組みの現状や課題、今後の展望について講義し
ます。大学で行われている研究や学生による卒業論文など関連するものを、あわ
せて紹介し、大学で、どんな勉強がされているのかについてもお話します。