学費の公私間格差是正、『私学も無償に』、就学支援金制度の維持・拡充、 全国私立学校教職員組合連合 No.10 2015 年8月 31 日(月) 2016(平成 28)年度予算に対する文部科学省概算要求の内容が 8 月 28 日夜に発表となりました。 7 月 24 日閣議了承となった「平成 28 年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針について」=概算要求基準では、今年も 10%削減対 象とされた「私学経常費助成予算」でしたが、全国で 26,493 名分集約した要請はがきと個人署名と 277 団体分の団体署名、それを積んで 本人 26 名、代理 54 名計 80 名の国会議員を迎えた 7.10 院内集会などの概算要求期の取り組み、そして 10%削減基準に対する反対の文部 大臣宛 FAX 行動などの取り組みにより、文科省の増額要求を実現させました。 私立高等学校等の経常費助成費等に対する補助 総額 2014(平成 26)年度 2015(平成 27)年度 概算要求額 1,059 億 3,000 万円 1,075 億 8,700 万円 予算額 1,040 億 4,000 万円 1,020 億 4,900 万円 2016(平成 28)年度 1,055 億円 対 2015 年度予算比 34 億 5,100 万円増(3.38%増) 一般補助比較表 金 高等学校 2015 概算要求 2015 予算 527 億 300 万円 522 億 8,200 万円 一 中等教育 般 学校 補 中学校 109 億 3,800 万円 109 億 400 万円 助 小学校 33 億 5,000 万円 33 億 3,800 万円 幼稚園 243 億 7,000 万円 207 億 4,900 万円 小計 917 億 5,400 万円 876 億 6,400 万円 3 億 9,300 万円 3 億 9,100 万円 額 2016 概算要求 545 億 9,500 万円 3 億 8,100 万円 112 億 4,000 万円 34 億 2,200 万円 205 億 5,000 万円 901 億 8,800 万円 2015 予算比較 23 億 1,300 万円増 4.42%増 1,000 万円減 2.55%減 3 億 3,600 万円増 8,400 万円増 1 億 9,900 万円減 25 億 2,400 万円増 3.08%増 2.51%増 0. 95%減 2.87%増 生徒・園児一人あたり単価(円) 2015 概算要求 2015 予算 高等学校 54,395 円 54,239 円 中等教育 47,384 円 47,249 円 学校 54,395 円 54,239 円 中学校 47,384 円 47,249 円 小学校 45,740 円 45,609 円 幼稚園 23,302 円 23,235 円 2016 概算要求 54,836 円 47,769 円 54,836 円 47,769 円 46,111 円 23,491 円 2015 予算比較 597 円増 1.10%増 520 円増 1.10%増 597 円増 1.10%増 520 円増 1.10%増 502 円増 1.10%増 256 円増 1.10%増 総額においては、2015 年度予算比 34 億 5,100 万円増の要求となっています。この中には「新しい日本のための優先課題推進枠」にあた る 63 億 7,600 万円が含まれていますが、それを除くと 1,000 億円を下回るという課題を残しますが、10%削減対象であった中で増額要求 とした点は評価できます。 学校種別総額では、高等学校~小学校までは増額となっています。この点も評価できますが、幼稚園総額の減少は、子ども子そだて新制度の 進行により、施設給付型へ移行する幼稚園分が内閣府予算へ回った事と園児数の減少が反映していると見られます。 しかし、生徒・園児一人あたり単価をみると、高等学校から幼稚園まで全学校種において増額となっています。高校については予算比の増額 幅は昨年を 96 円下回ってしまいましたが、中学校では 74 円、小学校で 72 円、幼稚園で 37 円上回りました。 昨年概算要求で要求されながら、予算編成で 2,000 円増額にとどまった「奨学のための給付金」の第一子給付額について、 2015 年度 年額 39,800 円だったものを 138,000 円へ改善する予算要求となっています。 運動の成果に確信を持ち、この秋、概算要求を満額実現させる 「私学助成全国署名」の取り組みを展開しましょう
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