中国電力 - BEIビジネス倫理研究所

BEI Business Ethics Institute
BEI News Letter 各社の実践事情
<「企業倫理を実践している」と確信できる企業情報とは何か>
008
中国電力株式会社
http://www.energia.co.jp/
※ 米国Newsweek誌2007年版企業の世界ランキング500社で、
日本企業の中で「社会的責任ランキング」第8位にランクされている。
〈コメント〉
ホームページでの関係情報や実践活動について具体的に「CSR報告書」等小冊子などに記載
があり満足できるものになっている。しかし、企業倫理・コンプライアンスに関する情報などが、
ホームページのコーナーとして整備されていないため、どこを見たらよいのか、探すのに手間が
かかる。中国電力の場合、ほとんどの関係情報が「CSR報告書」のなかに収録されているため
によるものである。本を読む感じとホームページを読む感じは自ずと違うため、見やすさという
点に注力しているようだが、この点再考をお願いしたいところだ。
また、経営トップによる企業倫理に関するコメントが、株主・投資家向けコーナーにだけ有り、
一般向けとはいえない。これも「CSR報告書」のなかだけに掲載が見られるので、経営トップ
の取組姿勢を公表しているといえるかどうか、Webのメインページに掲載する必要を感じる。
2008.03
【ホームページ掲載主要情報】
1.トップステートメント
◆経営者メッセージ◆
http://www.energia.co.jp/ir/ir7-1.html
○株主・投資家の皆さまへ ・・・(抜粋)
当社は、この一連の問題を貴重な教訓として、電力設備の安全確保の徹底や電気の安定供給、
低廉な電気料金の実現等の社会的な要請にお応えしていくために、
「あらゆる業務運営においてコ
ンプライアンスを最優先に進める」ことを経営の基本として、役員の率先垂範のもと、信頼回復
と企業再生に向けて全社一丸となって取り組んでまいります。株主・投資家のみなさまには、今
後ともご理解とご支援を賜りますようお願い申しあげます。
---中間省略---
コンプライアンス経営を一歩一歩着実に推進することにより、皆さまから信頼され、選択され
る「より良い会社」に再生するとともに、ステークホルダーの皆さまのご期待にお応えするため、
経営基盤を強化し企業価値の向上を目指してまいりますので、株主・投資家の皆さまには、変わ
らぬご支援、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。
-1-
http://www.beinstitute.org/
BEI Business Ethics Institute
◆社長メッセージ◆
http://www.energia.co.jp/csr/pdf/csr-2007.pdf
※「CSR報告書」掲載文より抜粋
今後は、社会的使命を果たしていくために、
「あらゆる業務運営において、コンプライアンスを
最優先に進める」ことを経営の基本とし、社内の仕組みやルールなどの抜本的な見直しを行うと
ともに、役員の率先垂範のもと、社員一人ひとりの意識や企業風土に「コンプライアンス最優先」
の考え方が根付くよう全社を挙げて取り組んでまいります。
私たちは、こうした決意・姿勢を、2007 年 6 月に「コンプライアンス経営推進宣言」として表
明いたしました。経営機構の改革やコンプライアンス推進体制の強化といった仕組みやルール面
の見直しに加え、宣言の中で掲げた「良識に照らす」、「率直に話す」、「積極的に正す」という 3
つの行動を、役員・社員全員が日々実践し、全社一丸となってコンプライアンス経営を一歩一歩
着実に推進していくことにより、皆さまからの信頼を回復し、そして、より良い会社へと再生す
るよう全力で取り組んでいく所存です。
2.コード類
◆行動指針“Energia
Will”◆
http://www.energia.co.jp/company/will.html
私たちは……
旺盛なチャレンジ精神をもち、未来に 向かって柔軟な思考で創造する、輝きあるヒューマング
ループをめざします。・・・(各項目内容省略)
・スピーディーに
・従来のやり方にこだわらないで
・自主と責任で
・プロ意識を持 って
・お客さまの立場に立って
・株主や投資家を意識して
・広報マインドを持って
・グループ一体となって
・環境を大切に
・社会的良識を持って
◆中国電力倫理綱領◆
http://www.energia.co.jp/csr/pdf/csr-2007.pdf
※「CSR報告書」掲載文より抜粋・・・各項目内容省略
Ⅰ.企業倫理綱領策定の目的
Ⅱ.企業行動規範
1.公益的課題の達成
2.公正、透明な事業運営
Ⅲ.社員行動規範
1.基本的心構え
2.お客さま対応にあたっての行動規範
3.株主・投資家対応にあたっての行動規範
4.職場における行動規範
5.社会人としての行動規範
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http://www.beinstitute.org/
3.役員の責務
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3.組織の整備
◆コンプライアンス推進体制◆
http://www.energia.co.jp/csr/pdf/csr-2007.pdf
※「CSR報告書」より抜粋
コンプライアンス推進体制図あり・・・省略
◆エネルギアグループ企業倫理連絡会議◆
http://www.energia.co.jp/csr/pdf/csr-2007.pdf
※「CSR報告書」掲載文より抜粋
当社は、コンプライアンス推進に対する社会的要請に応えるため、グループ会社と一体となった
推進活動を展開しています。
具体的な取り組みとして、
「エネルギアグループ企業倫理連絡会議」を定期的に開催し、コンプラ
イアンスに関する情報の共有化と意識の醸成を図るとともに、グループ会社への研修・教育等の支
援も積極的に行っています。
http://www.energia.co.jp/csr/pdf/csr-2007.pdf
◆企業倫理委員会◆
※「CSR報告書」掲載文より抜粋
コンプライアンス経営の監督は取締役会が担うべき機能であることから、2007 年 6 月、企業倫理
委員会を従来の経営会議の諮問機関から取締役会の諮問機関に見直しました。
また、社外委員を 2 名増員して 3 名にするなど、広くお客さまや地域社会からの社会的要請を受
信する委員会として、その機能を見直すとともに、審議の概要についてもホームページで公開して
いきます。
◆コンプライアンス推進・危機管理担当副社長◆
http://www.energia.co.jp/csr/pdf/csr-2007.pdf
※「CSR報告書」掲載文より抜粋
コンプライアンス推進および危機管理を全社横断的に担当する副社長を 2007 年 6 月に新たに配置
するとともに、事象発生時に迅速かつ的確に対応できるよう危機管理の仕組みを構築し、責任の明
確化を図りました。
4.教育研修
◆コンプライアンス研修◆
http://www.energia.co.jp/csr/pdf/csr-2007.pdf
※「CSR報告書」掲載文より抜粋
経営トップから社員一人ひとりに至るまで,コンプライアンス意識の定着を図るため,毎年「コ
ンプライアンス研修」を実施していますが,今後,更に教育の充実を図っていくこととしています。
具体的には,役員および各組織の責任者に対し,これまで定期的に実施してきた講演会に加え,不
適切な事案を題材とした討議形式の研修を実施します。
また,コンプライアンス推進役に対し,問題事例を題材とした従来の話し合い研修に加え,イン
ストラクターとしての知識・ノウハウを習得させる専門的教育等を行います。
その他,全社員を対象とした話し合い研修を実施するとともに,e-ラーニングを活用した研修を
行います。
◆技術者教育◆
http://www.energia.co.jp/csr/pdf/csr-2007.pdf
※「CSR報告書」掲載文より抜粋
島根原子力発電所では、
「原子力品質方針」において「法令・規制要求事項等のルール遵守」を守る
-3-
http://www.beinstitute.org/
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べき品質の方針として掲げ、その達成に向けて、技術者倫理やヒューマンエラー防止を含めた技術教
育を充実し、原子力安全に携わる人材の育成を図っています。
<具体的教育内容>
○技術者倫理教育
・原子力安全文化の浸透。モラル教育の実施。
○知識・技能教育
・日常業務を通じた教育に加え、運転訓練シミュレータ、技術訓練施設を使用した社内教育を実施。
○ヒューマンエラー防止のための教育
・設備面の安全対策に加え、ヒューマンエラー事例を含む研修を実施し、トラブルの発生防止に役立
てる。
5.監査、モニタリング
◆自己点検制度◆
http://www.energia.co.jp/csr/pdf/csr-2007.pdf
※「CSR報告書」掲載文より抜粋
コンプライアンス推進体制の整備にあわせて,管理職が職場や自らの管理状況を点検する「自己点
検制度」を導入し,毎年定期的に点検を実施しています。
◆社員意識調査◆
http://www.energia.co.jp/csr/pdf/csr-2007.pdf
※「CSR報告書」掲載文より抜粋
コンプライアンス意識の定着状況等を把握するため,全社員を対象とした意識調査アンケートを
毎年実施しています。
6.ヘルプライン
◆企業倫理相談窓口◆
http://www.energia.co.jp/csr/pdf/csr-2007.pdf
※「CSR報告書」掲載文より抜粋
CSR 推進部門(コンプライアンス担当)内に、
「企業倫理相談窓口」を設置し、法令違反等の企業
倫理上の事案に関する相談を当社およびグループ会社等の業務に携わる全ての人から受け付ける体
制を整えています。
また、2007 年 7 月には、より相談・通報しやすい仕組みとするため、新たに「社外企業倫理相談
窓口」を設置しました。
なお、相談者に不利益が及ばないよう、相談者の氏名などを伏せて調査を行う等、相談者保護の
徹底を図っています。
7.ツール類
○掲載無し
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8.その他の公表内容
◆コンプライアンス経営推進宣言◆
http://www.energia.co.jp/csr/pdf/csr-2007-comp.pdf
※別冊「コンプライアンス経営の推進に向けて」より抜粋
○
私たちは、「コンプライアンス」とは「倫理や道徳を含めた社会的な規範を大切にし守ること」
であり、その取り組みは企業が社会の中で存続していくために不可欠なものであると認識します。
○
私たちは、こうした認識のもと、電力設備の安全確保の徹底、電気の安定供給、低廉な電気料
金の実現等の社会的な要請に応えていくために、
「あらゆる業務運営において、コンプライアンス
を最優先に進める」ことを基本とした経営の推進に全力で取り組みます。
○
私たちは、
「コンプライアンス最優先」を実現するために、中国電力企業倫理綱領における行動
規範をしっかりと守り、中でも、留意すべき行動として、次の「3 つの行動」を日々実践してい
きます。
1.良識に照らします
・ 自らの行動と社会的な良識とを意識して照らし合わせます。
・ 業務に疑問を感じたときには、必ずルールを確認します。
2.率直に話します
・ 疑問や問題を抱え込まず、職場内や組織間で話し合います。
・ お客さまや社会に対して、自発的に、適切にご説明します。
3.積極的に正します
・ 不適切な取り扱いを先送りせず、積極的に正します。
・ 実態に合わないルールがあれば、見直すよう取り組みます。
http://www.energia.co.jp/csr/pdf/csr-2007.pdf
◆公平性・透明性の確保◆
※「CSR報告書」掲載文より抜粋
2005 年 4 月から施行された改正電気事業法では、託送供給の一層の公平性・透明性を確保する
ため、託送供給に関する「情報の目的外利用の禁止」および「差別的取り扱いの禁止」の行為規制
が導入されています。当社は、左記の規制を受けて、自由化された電力小売分野における公正かつ
有効な競争の確保に資することを目的に「託送供給に関する公平性確保規程」など社内ルールを整
備し、ネットワーク部門と他部門との情報遮断について厳格に取り組んでおり、この規程を当社ホ
ームページへ掲載して公表しています。
具体的には、託送供給業務で知り得た他の電気供給事業者・発電者・需要者の情報の取り扱いに
ついて、次のとおり取り組んでいます。
・情報は、原則、託送供給部門限りとし、発電・営業部門への提供を禁止しています。
・託送供給部門から発電・営業部門以外の他部門へ業務を依頼または情報提供する場合、PPS 名、
発電者名および需要者名が不要な場合は符号化するなど、情報の目的外利用の防止に努めていま
す。
・・・(抜粋)
◆個人情報保護方針◆
http://www.energia.co.jp/csr/pdf/csr-2007.pdf
※「CSR報告書」掲載文より抜粋・・・各項目内容省略
1.個人情報の取得、利用および提供時の適切性の確保
2.個人情報の保護に関する法律その他法令・社内規程の遵守
3.個人情報の正確性の保持および安全管理
4.社内規程の継続的改善
●個人情報保護推進体制の整備・・・(体制図掲載有り)
(了)
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http://www.beinstitute.org/