334 2015年1月 兵庫民医連NEWS (2)№334 2015年1月 戦後・被曝70年、阪神淡路大震災20年 あらたな前進の年に 第48期 兵庫民医連理事会のみなさん 兵庫民医連会長 合田 泰幸 新年あけましておめでとうございます。 今年は阪神淡路大震災20周年ということで、改めて 震災活動を振り返り、学んだ教訓を生かし、県連とし ても今後の活動に生かしていきたいと考えます。 昨年末の総選挙では消費税増税の問題をはじめ、集 団的自衛権、原発再稼働、医療福祉の問題も争点にな りました。 私たちは平和を守り、医療・福祉を守る立場を堅持 し、今後とも活動を継続・発展させていきましょう。 今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 第48期県連役員 県連役職 会 氏 名 職種 新任 師 長 冨永 弘久 医 道上 職種 新任 県連役職 職種 新任 陽子 看 護 師 新任 井上 徹 事 務 哲也 医 師 大澤 芳清 医 師 三好 秀光 事 務 事 務 局 長 日高 誠 事 務 瀬井 宏幸 事 務 松岡 泰夫 医 師 事務局次長 北村 美幸 事 務 坂東 優作 事 務 元田 好彦 理学療法士 新任 清水 則夫 事 務 東 一 医 師 森 貞夫 事 務 新任 中 知枝 事 務 吉川 知子 薬 剤 師 新任 竹崎 智博 事 務 常 任 理 事 田淵 正俊 事 務 堀 文哉 介護福祉士 新任 井神 靖季 事 務 福島 哲 事 務 千古 吉孝 医 師 清瀬 礼子 看 護 師 門 直也 事 務 滝本 和雄 医 師 中野 啓民 看 護 師 東郷 泰三 事 務 新任 藤堂 圭次 事 務 新任 藤本 壮之 医 師 橋 明子 看 護 師 樋口 雄一 作業療法士 和田 茂孔 事 務 新任 黒岩 勝博 事 務 村上 未央 介護福祉士 新任 浅井 洋明 事 務 藤原 高志 事 務 前田 竜成 事 事 上野 良彦 事 務 三木美恵子 看 護 師 川端 典子 事 務 新任 山本みゆき 看 護 師 新任 黒瀬 智子 事 務 新任 理 事 脇野 隆 薬 剤 師 耕一 医 師 監 事 成山 名 大岩 務 新任 理 氏 師 東久保 理 名 愛 薬 剤 師 新任 会 泰幸 医 氏 事 森本 副 長 合田 県連役職 昌子 薬 剤 師 新任 兵庫民医連NEWS 2015年1月 №334(3) 県連の事業所・職場(56) 輝 いています! 超高齢社会に対応し 認知症と生活リハビリを重視 姫路医療生協 共立病院は、2014 共立病院 要視されます。 括ケア病床」32床が 医療も「病 認定されました。ま 院完結型」か た、在宅療養支援病 ら「在宅完結 院として、地域の利 型」に変化し 用者のみなさんに安 てきます。共 心して在宅療養ができるように支援しています。往診 立病院は、 件数は、月4 0 0件を超えています。昨年8月に、地元 「その人らしく した。 「高齢になっても住み慣れた地域で、馴染みのある 井神 靖季 ます在宅が重 年4月から「地域包 サンテレビがその模様を取材し、特集として放映しま 事務長 気持ちよく生きる」ことができるよ うに、利用者に寄り添った在宅療養をすすめています。 「その意味では、『地域包括ケア病床』の果たす役割は 大きい」と西村哲範院長(写真左上)は言います。 方々と安心して暮らし続けられる」ことは、多くの方 病院から在宅に帰るまで、地域包括ケア病床で2週 が望まれることです。しかし、それをサポートする制 間、生活機能回復をはかり、在宅でのQOLに備える 度がまだ整っていないので、本人や家族の方の負担は ことができます。それには、生活リハビリが前提とな 大きくなります。 ります。 姫路医療生協は、40年前に事業を開始した時から在 40数名になったリハスタッフは、病院でけでなく、 宅医療を重視してきました。2000年から介護保険制度 訪問看護ステーションにも配置し、デイケアをはじめ が始まると、介護と医療の連携で利用者の在宅療養を とする施設へ出向き、リハビリ及びリハビリの指導を 支えてきました。 これからの超高齢社会の中では、ます 行っています。 多職種の連携で、地域での高齢者の生活をサポート できる仕組み作り、「地域包括ケア」システムづくり を始めています。 兵庫民医連NEWS (4)№334 2015年1月(5) 「まだ まだ年 事業を 」 の介護 協 生 局です 務 「当 事 介護 支える けられ ません 」 大うんどう会の実行委員メンバー(職員・組合員) (*なお、「運動」会は、ひらがなで「うんどう」会です) くり」 の郷 く街づ 駒どり かがや ム 「福祉 養ホー めの特 ります ふたつ がんば むけて 建設に きます」 ークで深めて びをニューヨ 「広島での学 業療法士 作 科 ン ビリテーショ リハそう 東神戸病院 って右端 かわさき =写真 向か 川崎 聡さん 「利用者の笑顔は私の笑顔」 には負 「 「利用者様の笑顔のために」 =高齢者総合福祉施設 あまの里 生協事務局 組 合員活動部 山口公典さん 2015年 に 「 核 不拡散条約N PT 再検討会議i nニューヨーク 」 に 代表として参 加させて頂き ます。 私たちの核廃 絶にむけた思 いを 届けられたらと 思います。 兵庫民医連NEWS (6)№334 2015年1月 生 存権 その 96 お金の有無で生活場所が決まる… 必要なケアは? 老健ひだまりの里 支援相談員 田 村 史 織 【事例概要】 改定に伴い、生活保護基準額の減額と年金額が多少 氏 増額することが重なり生活保護廃止。それにより1 名:A氏(70代、男性)、要介護2 経済状況:生活保護+年金→年金 ヶ月50, 000円未満の年金から利用料負担をしいられ 住宅環境:借家 た。その後も待機中施設から受入れの連絡はなく、 病 名:脳梗塞(H15年、H23年5月)、脳血管 入所期間長期となった為再度退所先を検討。グルー 性認知症、右大腿骨頚部骨折(H15年) プホームは経済的に入居困難。生活保護費が在宅基 家族構成:結婚歴なし、姉(70代)がB市在住 準となれば年金額は保護基準を下回ることから、入 居と同時に生活保護申請を前提に元々生活していた 【経過】 A氏は独居。6 0 代まで左官として仕事をしていた。 H15年頃より自立生活が困難となり、要介護1の認 地域のサービス付高齢者住宅(以下、サ高住)へ入 居となった。現在は生活保護受給しながら生活を継 続されている。 定を受けヘルパーを利用し独居生活を継続。B市在 住の姉が月1~2回訪問し、生活を見守っていた。 【考察】 H23年5月上旬自宅で倒れている所をヘルパーが 元々老健は在宅復帰の中間施設として位置づけら 発見し救急搬送。脳梗塞で入院。点滴と内服・リハ れた施設である。しかし、様々な要因から自宅に帰 ビリで見守り歩行、排泄自立となったが、失語症に ることが困難となり、特養などの施設待機となる方 より意思疎通困難。元々、独居だった事もあり特別 も増えている。 養護老人ホーム(以下、特養)のショートステイへ、 A氏は認知面低下はあるものの身体機能は比較的 その後当施設入所となった。入所当初は施設生活に 維持され見守りや声かけで生活が可能なため、グルー 慣れず、離設行動も見られたが、徐々に落ち着き、 プホームでの生活望ましいと考えたが経済的に入居 入所後のリハビリで独歩自立となり身の周りの事は を断念せざるを得なかった。また、生活保護で入居 概ね自立。入浴や更衣には声かけ、また、単語程度 可能なグループホームもほとんどないのが現状であ の発語は見られるようになった。 る。今回は比較的グループホームに近い対応をして 当施設は介護老人保健施設(以下、老健)であり 頂けるサ高住が見つかり、生活保護申請前提で受入 長期入所が困難な為、姉と相談し「一人暮らで、自 れして頂けたが、それが難しかったらA氏はどこで 宅には段差もあるから…。どこか施設を検討したい 生活することになっていたのか。グループホームを と思います」と話され、日常生活に見守りや声かけ 必要としているが“お金がなくて入れない”。お金 が必要な事から老健や高齢者専用賃貸住宅(以下、 の有無で生活場所が決まってしまう。それはまた、 高専賃)に相談したが入居困難。生活保護でも入居 必要な支援が受けられない事にもつながる。適切な 可能なグループハウスと従来型特養複数ヵ所を申込 場所で適切な支援が受けられない事は健康で文化的 み待機となった。入所6か月が経過し生活保護の住 な最低限度の生活を営めているといえるかだろうか。 宅扶助受給停止。さらに、H25年8月生活保護制度 兵庫民医連NEWS 2015年1月 №334(7) 被ばく体験が言葉ではなく映像として頭の中に残っている! 第6回ききとりプロジェクト 11月3 0日、6回目となるききとりプロジェクトに取り 組みました。参加は2名でしたが、兵庫県原水協から1 名、取材のため記者とカメラマンの参加がありました。 今回は中学の時に広島で被爆した北区の女性にお話をお ききしました。休憩時間中に工場の中で読書をしていて、 空襲警報を受けて窓から外を見た瞬間に原爆が落とされ たそうです。その後は、焼けた牛や馬、川にたくさん浮 かぶ死体を見ながら逃げ、黒い雨にもうたれ、白い服が ドロドロになったことなど「言葉ではなく映像として頭 の中に残っている」と語られました。 また、目の病気があるが、高齢になると出る病気でも あり、被爆の関連性がはっきり証明できないため、被爆 者手帳の認定はまだ受けられていない状況でした。ここ までの体験をしながら 認定がされない制度の 矛盾も感じました。他 にも息子や娘に旅行に 連れて行ってもらった ことなども話してくれ て、あたたかい雰囲気 にもなりました。きき とりを受けて、「若い人がこういう活動をしてくれてい ると知って感動した。もっと広げてほしい」と感想を述 べてくれて、こちらも嬉しくなりました。兵庫県内の被 爆者全員からききとれるように参加も広げていきたいで す。 (神戸医療生協 橋本銀河) 薬学生交流会に2 名の学生が参加! 1 12月6日(土)午後、東神戸薬局3階会議室にて毎年恒 例の「2014薬学生交流会&クリスマス会」が開かれまし た。交流会には、各法人から奨学生5名及びその友人や 繋がり学生等々で学生21名、薬剤師含む職員14名、全体 35名の参加でした。最初に学習会として「ききとりプロ ジェクト」の取り組みを神戸医療生協職員(事務)の橋 本銀河さんからパワーポイントを使って活動の紹介があ りました。「なぜ今平和の取り組みをしているのか」「被 爆の実態とは」「取り組みを通じての民医連の活動や役 割」等を分かりやすく、時にはクイズ形式や被爆者本人 の聞きとりビデオも上映し実態を聞くことができました。 その後は、「はぁもにぃ」のパーティ食で歓談しました。 また、最後には用意されていたプレゼントの交換も行い 大いに盛り上がりました。今回は、各法人の奨学生が友 人を誘って参加したり、今までの「薬剤師高校生体験」 を通じて繋がった学生や就職説明会、奨学金説明会、実 務実習に参加していた学生も参加し過去最高の集まりと なり、その内1名が奨学生希望者(3年生)へと繋がり ました。参加した学生からは「今日は薬学交流会に参加 させていただきありがとうございました。現場の薬剤師 さんからすごく貴重なお話が聞けて、美味しいごはんを いただけて、プレゼントまでいただき本当に楽しい時間 が過ごせました。また、店舗見学など時間があるときに 行かせてください。」との感想がメールで届きました。 (クリエイト兵庫 堀 正子) まちがいさがし 1月 小彦あんず作 応募ハガキが少なくなって来ています どしどしご応募下さい まちがいが7カ所。どこにあるでしょう? 【応募のきまり】 〈締 〈賞 切〉2015年2月16日(月) 必着 品〉正解者のうち5名の方に図書カードを贈呈。 正解者多数の場合は、抽選します。 ◇当選者は15年3月号に掲載します。 〈応募方法〉※1人1通。はがき又はEメールで。 氏名、院所名(職場・職種)、OBの方は 在職時の法人名をご記入の上、下記へ送付 して下さい。 〒6500047 神戸市中央区港島南町5丁目3-7 兵庫民医連ニュース「クイズ」係 ☆Eメール:ki kans i @hyogomi n. c om 〈そ の 他〉はがきの余白に①興味深かった記事および その感想、②事業所での様々な取り組みの 通信、③近況、④ニュースへのご意見等書 いて下さい。 (8)№334 兵庫民医連NEWS 2015年1月 もっと地域ネットの中へ 診療所単位で地域 シンポジウムに取り組む 11月29日(土)灘区の正法寺にて灘地域シンポジウム を行いました。お寺?と思われるかもしれませんが、 住職さんが互助組合員でもあり当大石川診療所の患者 さんということでこの度お世話になりました。参加者 は42名。テーマは「住み慣れたこの地域でいつまでも 健康で安心して暮らせる為に」という大きなテーマ。 内容は、初めに、組合員さん紹介のマジックで和み、 介護保険のあらましや、医療・介護現場の現状や困難 な事例、ボランティア活動、地域包括ケア、地域での 今後の課題などが発表されました。 当日のシンポジストは、灘地域の事業所である神鋼 ケアライフ、大石川診療所、訪問看護ステーションほ おずき、ヘルパーステーションあぁす灘、東神戸医療 互助組合灘東と灘西の両支部、最後に藤末所長兼理事 長からお話しがあり、さらに住職さんからもお言葉を 神戸協同病院 第2回緩和ケア市民講座 神戸健康 共 和 会 頂きました。医療機関、介護事業所が地域でのネット ワークに加わる事が必要とされている中、地域でのシ ンポジウムは活動の中身を知る事や問題提起の場とな り、今後の活動に生かせるシンポジウムとなりました。 (大石川診療所 安田忠彦) 戸 緩和医療の理解深める 神 医療生協 2014年12月14日(日)、神戸市産業振興センターにて 第2回目の市民講座が123名の参加で開催されました。 今回は灘区で在宅緩和ケアを実践されている関本クリ ニック院長:関本雅子先生から、緩和医療の全国的状 況、在宅緩和ケアの実際や病院との連携など、お話い ただきました。 緩和ケア病棟数は2013年7月現在で254ケ所:5123 床と、まだまだ少ない状況にあること。がん患者在宅 看取り率は、兵庫県では、2006年度が12. 3%で全国1 位、2 010年度には1 3. 1%(全国9 . 2%)と増えている こと、また、医療機関と在宅との距離や介護力等の関 虹の会全職員一丸で訪問行動 今年6月の新施設オープンに向け、 地域の中ではまだまだ知名度の低い虹 の会の活動の紹介と、立花あまの里オー プンのお知らせを虹の会全職員の取り 組み活動と決め、11月から地域訪問行 動を開始しています。 建設現場近所に立ち上げた準備室を 拠点に職員が集まり地図を片手に地域を訪問していま す。オープン後の地域交流の一環として考えている学 習会の内容や、サークル活動、ボランティアについて 係で、地方よりも 都市部の方が在宅 看取り率が高い傾 向にあること。医 療用麻薬では、貼 り付けタイプの薬 の使用が増えてい る状況等についても紹介がありました。 実践的な内容で、神戸協同病院での緩和ケア病棟開 設に向けて、職員・組合員の理解がさらに深まる講演 となりました。 (神戸医療生協 東郷泰三) 特別養護老人ホーム 立花あまの里建設へ 社会福祉法人 虹の会 のアンケート調査も訪問時におこなっています。 訪問活動に参加した職員は11月で50名、12月は52名 です。1 2月23日時点でお話できた方は216人、その内 アンケートに協力いただいた方は1 91人に上ります。 アンケート結果からみえてくる地域の方の要望や期待 に沿えるように、また、ご意見を決して無駄にしない よう地域に根差した施設をめざし準備を進めています。 あと半年、職員の結束をさらに高め、新事業成功に向 け突っ走っていきます! (立花あまの里準備室副室長 松岡明子)
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