て い つ に 13 満 肥 登 久 院長 井 手 下 歳をとると太りやすくなる 体を動かさなくても必要なエネルギーを「基礎代謝」といいます(図1)。その基礎代謝 のエネルギーは、おもに筋肉でつくられます。筋肉の量は、歳をとるとともに減少してい きます。腰から下の筋肉は全身の60~70%を占めており、40歳代では、20歳代の約 90%、60歳代では、20歳代の約70%まで減少するといわれています。減った筋肉は脂 肪に置き換わり、基礎代謝が減り、1日の必要カロリーが減少します(図2)。そのため、 若い時と同じカロリーを取ると余ってきて、体脂肪としてたまり、太ります(図3)。年齢 とともに、炭水化物、脂肪などの摂取を減らして、野菜を多くとるようにすることと、運 動を続けるしか、肥満を防ぐ方法はないかもしれません。 生活活動代謝量 女性 DIT(食事誘導性耐熱産生)※ 生活活動代謝量 約20% 基礎代謝量 約70% 1800 男性 1500 基礎代謝量 1200 DIT(食事誘導性耐熱産生)※ 約10% 600 ※DIT:食事(噛む、 消化、 吸収、 代謝) などにともなう消費エネルギー 600 図1:1 日の総消費エネルギーの内訳 1 ~2 ~5 ~7 ~ 9 ~ 11 ~ 14 ~ 17 ~ 29 ~ 49 図 2:基礎代謝の年齢変化 図 3:歳をとるにつれて太りやすくなる 11 ~ 69 70 ~
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