島浦地区まちづくり懇談会・議事録(要旨)

島浦地区まちづくり懇談会・議事録(要旨)
日
時
平成27年7月30日(木) 19時00分~20時30分
会
場
島野浦島開発総合センター
参 加 者
48人
1 島浦地区・長野区長から地区の課題等について説明・提言
【島浦区長】
地区の課題について以下の2点について、市長のお考えをお尋ねしたい。
① 島野浦島開発総合センター内へのAEDの設置について
② 離島・過疎地域等高校生就学支援事業について
《市長》
① 島野浦島開発総合センター内へのAEDの設置について
同センターへのAEDの設置に関する要望については、現場の実情や地
元住民のご意見を伺いながら、検討したい。ここから数百メートルのとこ
ろにある島浦保育所にもAEDが設置されている状況。全体的に考えてい
く必要がある。
② 離島・過疎地域等就学生支援事業について
今年度から始まった事業で、寮やアパート等を利用し、通学する高校生
の保護者に対して、家賃の補助を行う制度。補助金の支払の仕方について、
期間を切って早めに支払ってほしいという意見。
そのような意見も踏まえて考えていきたいが、同様の事業を実施してい
る佐伯市においても年1回の支払となっており、スタートしたばかりの制
内
容
度でもあり、当面は様子を見ながら考えていきたい。
2 意見交換
【意見】
来年1月中旬にインドネシアから9名の研修生が来ることになったが、その際、
市営住宅が利用できることについて、感謝申し上げたい。
さて、島内にある宇津木湾は防風ネットが設置されるなど、台風時の避難港とし
ての環境整備が行われている。問題はそこに 12~13 隻の廃船が係留されているこ
と。
廃船は、原則として持ち主が処分するものだが、近年船がプラスチック製(FRP)
となり頑丈になったことや、持ち主の高齢化等により、処分費用を捻出することが
困難となっている。
新たに船を購入する場合は補助や利子補給の制度はあるが、壊すときは個人負担
であり、個人で負担しきれないという課題がある。
来年の台風時期までには、中心部に方塊ブロックを入れて、きれいに船が並ぶよ
うになり、避難できる船の数も現状の 60 隻から、さらに多くの船が停船できるよう
になる。
そのような中、廃船があるのでそれをどかしてほしいという要望が漁協に絶えず
寄せられており、漁協としては、来年の夏までに整備を行いたいと考えている。
県に聞いたところでは、平成 27 年度予算で目途を付けたいと回答があった。それ
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までに廃船も含めいったん船をどかして、代わりの停船場所にまとめて船をつなご
うと考えている。
これは全市的な問題で、市内には 30 有余の廃船がある。壊す際の支援や仕組みを
考えてほしい。
《市長》
廃船処理の新しい仕組みを作ってもらいたいというお話だった。この廃船の問題
については、徐々に大きく認識されてきているという印象を受けている。
このような仕組みはいろいろな分野で必要になってきており、家電品リサイクル
制度も同様。
また、市が建てる公共の建物で困るのが、古い建物を壊すとき。壊して同じ場所
に建て替えるなら国庫等から補助が出ても、ただ壊すだけでは補助が出ない場合も
ある。
持続可能な社会づくりという点から、廃船の処理についても制度設計をする必要
があると考える。
その制度自体を市が単独で作るものではないと考えており、国や県に対する要望
が必要であると考えている。
また、目下の取り組みについて、新たな制度ができるまで物事が全く動かないよ
うでは困るので、それぞれの課題を明確にし、市と漁協など相談させていただきな
がら、対策を講じていきたい。
【意見】
自主防災組織で使用する車いすや担架を格納する倉庫がない地区がある。宇津木
地区と宇治地区に担架や車いす、リヤカーなどを入れる自主防災用の倉庫を設置し
てほしい。
《市長》
自主防災用倉庫に関するご相談。自主防災組織が新たに設立されたとき等に一通
りの器具をお渡しするが、その管理のために市が倉庫を設置するようなことは行っ
ていない。
自主防災組織は各地域で自主運営されるもの。市が市内全域に倉庫を作って各地
区へ提供するということにはならず、島浦地区に対してだけ実施するというような
取り扱いをすることにもならない。
区側でどのような置場があるかなど、担当が相談に応じることは可能なので、相
談していただきたい。
【意見】
今年度の宮崎県の研修医は55人と報じられていたが、そのうち延岡は1人で、そ
れも3年ぶりと聞く。他の地域に比べ延岡の研修医がなぜ少ないのか、その理由を
教えてほしい。
《市長》
研修医の問題。昔と比べて制度が変わってきている。
平成16年度に新医師臨床研修制度という新たな研修制度が出来た。それまでの研
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修医制度では、研修医は大学の教授(医局)が病院を選択し研修生を派遣すること
となっていた。
制度が変わり、新たに大学を卒業し医師になる人は研修をどこで受けてもよくな
った。世界を広く見るとともに、医師として腕を磨けるようになったことから、若
い医師が条件の良いところに集中してしまうようになり、地方の医師が減るという
ことが起こった。
実際、延岡病院を含め、地方病院の研修医が少なくなった。その背景には、地方
病院は仕事が多くて大変というイメージがついてしまったところにある。
宮崎大学としても地域医療が大変なところにテコ入れを行うため、県立日南病院
内にサテライトセンターを設置した。そのようなこともあり、日南病院で研修する
医師が増えた。そのような経緯がある。
現在、県や宮崎大学には、県立延岡病院にもサテライトセンターを作ってほしい
と要望している。
また、大学関係だと県立延岡病院に血液血管医療の先端医療の研究所が出来てお
り、そこには宮崎大学から医師が来てくれている。
初期研修医が極端に少ない状況であるが、その後の後期研修については、10名程
度いる。 後期研修は、医師免許取得後3年~4年と、戦力になる研修医である。
初期研修する医師が少ないという課題はあるので、地域医療・医師確保について
は、力を入れて要望を重ねていきたい。
【意見】
空き家問題について。島内に65件の空き家があり、壊すことも出来ず、防災面か
らも困っている。都会の人に(別荘的に)貸す方法はないだろうか。また、そのよ
うな制度を創設した場合に補助的なものがないだろうか。
《市長》
空き家問題で、最も深刻なのは廃屋の問題。廃屋の危険性が日本全体でも最も言
われている。
今回の質問は、せっかく空いているのであれば、補助金でリフォームなどして、
移住者や観光客に対し、滞在型の宿を提供するようなことができないかというご意
見かと思う。
今後、地方版の総合戦略において、どのようにして移住者を増やすかという取り
組みを、しっかりしていかなければならないと考えている。
その検討項目の一つとして、難しいのが、市内全体で(少なくとも)空き家は5,000
件から7,000件あること。正確な実態は現在各地域の区長に協力していただき、調査
をおこなっているところである。
市が補助してそこに人が入ってくるような制度を作ってみてはどうかというご意
見もあるが、様々な状況の中で公平性の確保という難しさがある。
地方創生ということに直結するような空き家の使い方、また、それに対する補助
の仕方は、公的なお金の使い方として一般的な経済功利と分けて考えなければなら
ない。いずれにしても簡単な問題ではないと考える。
【質問】
(追加)
防災面から、壊れかけた家がある場合に壊すことが出来るようになったのではな
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いか。
《市長》
国の法律が出来、特定空き家として認定されれば、強制力を持って対応すること
となるが、延岡市内においてこれまでにそのような事例はない。
【意見】
島浦町のまちづくりについて、市ではどのように考えているのかお聞きしたい。
《市長》
行政として、延岡全体のまちづくりを考えていくなかで、それぞれの地域の特性
を踏まえながら進めていかなければならないと考えており、地域ごとのビジョンづ
くりを市がやっていくものではない。
島浦の可能性や特性など、頭に置きながら、全体のまちづくりに取り組むことが
必要。
その中の1つの取り組みが先ほど、紹介した「うみウララ」での取り組み。これ
まで島浦は観光地としての位置づけなど、あまり実態としてなかったと思うが、市
外・県外が観光地として訪れることが出来るようなまちづくりという可能性が出て
きていると考えている。
高速道路が開通し、きれいな景色や食を楽しんでいただくために島浦らしい観光
地化を進めている。
その取り組みの一例として、
『えんぱく』という事業がある。民泊を含めて、よそ
から来た人にどう楽しんでもらうか。まちづくりの経済活動の柱の1つとして考え
ていただきたい。
『えんぱく』は、始まったばかりの取り組みであり、実際に多くの受け入れ数が
あるわけではないが、島の外から遊びに来た人に聞いてみるとよい評判を聞く。こ
れらを生かしたまちづくりが出来ればと考えるし、この方向性が実現できればと考
える。
一番重要なのは、市が何をするかではなく、地域に住む当事者である皆さんのや
ってみようという気持ちであり、頑張っていこうとする人が1人、2人と増えてい
くことが大切。民泊など、市が直接実施できるものではないし、直接実施するのは
地域に住んでいる皆さん。行政の役割はそこをしっかり支えること。
経済活動は漁業しかり、観光業しかり事業者のやろうという気持ちにかかってい
る。その点に関して議論しながら、やる気になってくれる方が増えることを期待し、
すすめていけたらと考える。
また、産業でいえば水産業の振興抜きには語れない。本日、6次産業化の取り組
みなど紹介したが、取り組みが進んでいけば、市としても設備投資への補助や、技
術のある人の派遣など、色々な面で協力していきたいと考える。
【意見】
ブルーツーリズムの活動をしている。その関係で、市内外の様々な会議に参加し、
他の参加者と交流する際、役所(役場)の職員に出会うことがある。
それに比べ、島浦は市職員の関係性があまりないように感じている。島浦支所が
ありながら、地域振興を担う職員がいない。それが島の将来を考える上でネックに
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なっていると感じる。島に常駐する市の職員を配置してほしい。
《市長》
島浦の方々と市の職員とが一緒になって島浦の将来を考えることが出来るような
体制を、というご意見。
どのような形であればそれができるのか。市の職員も以前に比べて2割近く減っ
て、今後も行革の中で何十人か減らすという話がある。
職員にとっても相当な仕事のボリュームをこなしている。生産性を上げつつしっ
かり仕事をしていかねばならない。その点を踏まえると常駐ということには、難し
さがあると思う。
常駐でなくとも、行政側と地元でしっかり向き合い、将来のために何らかの手立
てを講じることのできる体制づくりを検討していきたい。
【意見】
6月24日に市議会を傍聴した。傍聴席は60席くらいあったが、満席で立ち見だった
ため疲れ、50分という時間が長く感じた。たくさんの傍聴者が訪れた場合に、簡易
に出すことのできる椅子を備え付けてもらいたい。
《市長》
スペースがあるのか状況を見てということになるが、たくさんの傍聴者の方が訪
れた際の対応については議会に伝えたい。
⇒翌日(7月31日)
、議会事務局へ報告済。
【意見】
島浦に住んでいる者としては、高速道路よりも航路のことが重要。航路について
の市長のお考えを伺いたい。
《市長》
島浦からの航路は、海が荒れるとフェリーや高速艇の運行が中止になるというこ
とがある。そうなると、市内と途絶されるということがあり、これまでも航路を阿
蘇航路に切り替えてほしいというご要望をお聞きしたことがある。
航路を変更すれば、フェリーの船着き場を整備するのに大きなお金がかかるとい
った問題があることや、航路を変更することで養殖業に影響が出るのではないかと
いうのが現実問題としてある。
航路については、改善ができないかというお話はお聞きしており、運賃がかかる
ということも把握している。
これまでも島浦へ渡るヘルパーの船賃を助成したり、寮や下宿から高校に通う高
校生の家賃の助成も始めた。色々なことを積み重ねながら、支援をさせてもらいた
い。また、具体的な件があれば、その都度ご相談いただければと思う。
【意見】
中学校の教員をしており、仕事柄様々なところで勤務をしてきた。そのところど
ころで魅力があるが、ここ島浦は離島でありながら市内からの近さという魅力があ
る。
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学校でも地元の子どもたちに島浦の魅力について考えさせながら、何か島への貢
献ができないかといった活動をしている。
延岡市にもさまざまな町があるが、市として島浦を誇れるよう、外に打ち出す取
り組みをしてもらいたい。
私自身は日南市飫肥の出身。飫肥は早くから城下町として売り出すよう町並みの
整備をおこなった。
島浦を延岡市の宝の1つとして位置づけ、島浦の素晴らしさを広めてもらえるよ
うな、何らかの取り組みを考えてほしい。
《市長》
延岡市の中に色々な地域があり、それぞれの地域の良さというものを個性として
発揮していきながら、延岡市全体の活性化を図っていかなければならない。
島浦については、観光ということについて、大きな足場を作っていけないか、ま
たは、水産業ということに関し、6次産業化ということを含めながら、取り組みを
すすめていけないかということを考えており、随所にそのヒントはあると考える。
北浦町に直海という地域があるが、高齢化率が16~17%で子どもたちの数が非常
に多い。町に活気があり活性化している。それは市が何かしているわけではなく、
地元の方が、特に漁業の方々が一致結束した取り組みをして、経済が潤い、よい循
環が生まれてきている。
まちづくりに関し、うねりを作るのは行政ではなく地域の方々の力。その点ご理
解をいただきたい。
全体の市のビジョンをしっかりお示しし、地域の個性について私たちも地元の方
とお話しながら、地域としてこういうことをやりたい、やろうという地元の皆さん
の取り組みや思い、覚悟をお聞きし、それに合わせて市も一緒にやっていきたい。
漠然となにかやってほしいではなく、具体的にこういう風にしよう、やろうとい
うものを打ち出していただく。あるいは、行政と一緒に考えるというのがスタート
地点。
大きな成果を生むためにどうすればよいか、このことを踏まえながらまちづくり
を進めていきたいと考える。
(終了 20:30)
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