詳細 - バイエル薬品

バイエル薬品株式会社
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www.bayer.co.jp/byl
News Release
本資料は 1 月 27 日にバイエル ヘルスケア社が発表したプレスリリースを日本語に翻訳したもので、報道関係者各
位へ参考資料として提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については
英語を優先します。原文は www.bayerhealthcare.com をご参照ください。
バイエル
発症後間もない、塞栓源を特定できない塞栓性脳卒中(ESUS)患者を
対象とするリバーロキサバンの臨床試験で学術研究機関、政府研究機関と提携

ESUS は血栓が原因で、北米とヨーロッパで毎年約 30 万人が罹患

第Ⅲ相臨床試験 NAVIGATE ESUS は被験者約 7,000 人を対象に 1 日 1 回投与のリバーロキサバン
の脳卒中二次予防を検討

適応追加目的の試験をポピュレーション・ヘルス・リサーチ・インスティテュート(PHRI)、カナディアン・
ストローク・プリベンション・インターベンション・ネットワーク(C-SPIN)と共同で実施
ドイツ・ベルリン、2015 年 1 月 27 日 ― バイエル ヘルスケア社と開発パートナーのヤンセン リサーチ&
ディベロップメント社は本日、ポピュレーション・ヘルス・リサーチ・インスティテュート(PHRI:the Population
Health Research Institute)およびカナディアン・ストローク・プリベンション・インターベンション・ネットワーク
(C-SPIN:the Canadian Stroke Prevention Intervention Network)と共同で、国際共同第Ⅲ相臨床試験
NAVIGATE ESUS を実施すると発表しました。本試験では、発症後間もない、塞栓源を特定できない塞
栓性脳卒中 (ESUS:embolic stroke of undetermined source)患者約 7,000 人を対象に、1 日 1 回投与の
新規経口抗凝固薬リバーロキサバンの有用性を検討します。本試験への被験者登録は始まっています。
毎年、北米とヨ ーロッ パだけで 推定 30 万人が ESUS に罹患し ています。アセ チルサリチル酸 、
クロピドグレル、アセチルサリチル酸とジピリダモールの併用など、ガイドライン推奨の抗血小板薬を
使 用中 の 患者 さん に おけ る 脳卒中 の 再発 リ スク は 年間 3~ 6 %で あ る こと か ら、 発症 後間も ない
ESUS 患者の脳卒中再発抑制は、重要なアンメット・メディカル・ニーズ(満たされていない医療ニーズ)と
なっています。
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ESUS は虚血性脳卒中全体の約 25%を占めます。ESUS 患者に対する標準的な診断的評価ではまだ
虚血性脳卒中の根本原因を特定することができません。再発抑制のための治療法を決定する際に指針と
なる知見やデータは限られていますが、最近、虚血性脳卒中のほとんどが、体のほかの場所から脳に
飛んだ血栓(塞栓)に起因することを示す情報が得られています。
カナダ・オンタリオ州ハミルトンのマクマスター大学内科学(心臓学)教授、C-SPIN の執行委員会メンバー
で共同治験責任医師であるスチュワート・コノリー(Stuart Connolly)氏(FRCPC:Fellow of The Royal
College of Physicians of Canada)は次のように述べています。「われわれの知見や新規経口抗凝固薬が
心房細動患者さんに対して臨床的に有用であることから、新規経口抗凝固薬は抗血小板療法よりも
ESUS の 二 次 予 防 に 対 す る 有 効 性 が 高 い で あ ろ う と 考 え て い ま す 。 PHRI 、 C-SPIN 、
バイエル ヘルスケア社、ヤンセン社の提携により、現在、無作為化臨床試験を開始することができ、
脳卒中の再発率を低下させる革新的な治療法を見出すために尽力しています」
バイエル ヘルスケア社経営委員会メンバーで、グローバル開発責任者のヨルグ・メラーは次のように述べ
ています。「ROCKET AF 試験では、1 日 1 回投与のリバーロキサバンは脳卒中や一過性脳虚血発作の
既往の有無にかかわらず、非弁膜症性心房細動患者さんの脳卒中予防に高い有効性を示すことが確認
されました。この知見から、リバーロキサバンは発症後間もない ESUS 患者さんに対しても同様の
予防的ベネフ ィッ トを示す可能性があると考えています。リバーロキサバンはすでに、 ほかのどの
新規経口抗凝固薬よりも多くの静脈・動脈の血栓塞栓性疾患に対して、予防と治療のため使用することが
承認されています(海外の場合)。リバーロキサバンは、血栓に起因する重篤でしばしば生命を脅かす
疾患のリスクがある、さらに多数の患者さんの役に立つ可能性があります」
NAVIGATE ESUS 試 験 は 、 リ バ ー ロ キ サ バ ン の 幅 広 い 評 価 に 重 要 な 知 見 を も た ら す で し ょ う 。
リバーロキサバンの評価プログラムには、試験終了までに臨床試験と実臨床を合わせて 27 万 5,000 人
以上の患者さんが参加する予定です。
NAVIGATE ESUS 試験について
NAVIGATE ESUS 試験 は、無作為化 、二重盲 検 、イ ベント主導型 、第 Ⅲ相 優越性臨床試験で 、
発症後間もない ESUS 患者を対象に、再発性脳卒中と全身性塞栓症の発症抑制について検討します。
本試験には、世界 25 カ国以上の 350 施設から約 7,000 人が参加します。有効性の主要評価項目は、
すべての再発性脳卒中(虚血性、出血性および病型不明の脳卒中、神経学的画像所見に異常を認める
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一過性脳虚血発作)と全身性塞栓症の初回発現の複合です。安全性の主要評価項目は、修正 ISTH
出血基準の重大な出血事象です。被験者は、リバーロキサバン 15mg 1 日 1 回服用群、または、
アセチルサリチル酸 100mg 1 日 1 回服用群のいずれかに無作為に割り付けられます。
ポピュレーション・ヘルス・リサーチ・インスティテュート(PHRI:the Population Health Research Institute)
について
カナダのオンタリオ州ハミルトンに拠点を置く PHRI は、カナダ随一の世界的な健康科学研究所で、
大規模臨床試験や集団調査の世界的リーダーです。設立当初は心血管疾患と糖尿病に重点を置いて
いましたが、PHRI の研究分野は集団ゲノム科学、周術期医学、 脳卒中、血栓症、心臓血管外科、
腎疾患、肥満、小児肥満症、骨、外傷、実践適応科学にも広がりました。長年にわたり、PHRI は疫学、
公衆衛生、臨床試験に関する優れた専門性を築いてきました。健康の生物学的・遺伝的決定因子や、
社会的・環境的・政策的要因について検討を進めつつ、研究の焦点を心血管疾患、糖尿病、その他の
よくある疾患の予防に合わせています。これまでに、PHRI の試験には世界中からほぼ 100 万人が参加
しています。詳細な情報は、http://www.phri.ca/ でご覧になれます。
カナディアン・ストローク・プリベンション・インターベンション・ネットワーク(C-SPIN:the Canadian Stroke
Prevention Intervention Network について
C-SPIN は、カナディアン・インスティテュート・オブ・ヘルス・リサーチ(CIHR:the Canadian Institutes of
Health Research ) とハート・アンド・ストローク・ファウンデーション・オブ・カナダ(the Heart and Stroke
Foundation of Canada)から資金提供を受けています。 C-SPIN は、内科学、外科学、看護、薬学、
公衆衛生、社会科学などさまざまな科学的背景を持つ非常に経験豊かな会員のネットワークです。会員
は、カナダでの塞栓性脳卒中の発生率を 10 年以内に 10%低下させるために脳卒中予防の統合戦略を
開発し、国民が直面している特別な課題に取り組むことを目標としています。
イグザレルト®(リバーロキサバン)について
リバーロキサバンは最も幅広い適応症を持つ新規経口抗凝固剤で、海外では製品名「Xarelto®」として
販売されています(日本販売名「イグザレルト ®錠」)。リバーロキサバンは海外で、7 つの異なる領域での
使用をカバーする 5 つの適応症が承認されており、ほかの新規経口抗凝固薬より幅広い静脈と動脈の
血栓塞栓症について発症を抑制しています(日本:*承認申請中、**未承認)。
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
1 つ以上のリスク因子を持つ成人非弁膜症性心房細動患者における脳卒中・
全身性塞栓症の発症抑制

成人における深部静脈血栓症(DVT:deep vein thrombosis)の治療 *

成人における肺塞栓症(PE:pulmonry embolism)の治療 *

成人における DVT と PE の再発抑制 *

待 機 的 股 関 節 置 換 術 施 行 成 人 患 者 に お け る 静 脈 血 栓 塞 栓 症 ( VTE : venous
thromboembolism)の発症抑制 **

待機的膝関節置換術施行成人患者における VTE の発症抑制 **

心臓バイオマーカーの上昇を示す急性冠症候群(ACS:acute coronary syndrome)発症後で、
脳卒中や一過性脳虚血発作の既往がない成人患者におけるアテローム血栓性イベント
(心血管死、心筋梗塞、脳卒中)の抑制(アセチルサリチル酸単独、または、
アセチルサリチル酸とクロピドグレルまたはチクロピジンとの併用による)**
リバーロキサバンの承認状況は国によって異なる場合もありますが、これらの適応症のいずれかが
125 カ国以上で承認されています。
リバーロキサバンは、バイエル ヘルスケア社により創製され、ヤンセン リサーチ&ディベロップメント社と
共同開発しています。リバーロキサバンは、米国以外ではバイエル ヘルスケア社、また米国では
ジョンソン&ジョンソングループのヤンセン ファーマシューティカルズ社が販売しています。
抗凝固剤は、重篤な疾患や生命にかかわる可能性がある病態の予防や治療に使われる効果的な治療薬
です。抗凝固剤による治療を始める前に、医師は個々の患者さんに対するベネフィットとリスクを慎重に
評価しなくてはなりません。
リバーロキサバンの適正使用は、バイエルにとって優先度が大変高いことから、最良の治療をサポート
するために、医師向けの適正使用ガイドや患者向けのリバーロキサバン患者カードを作成しました。
詳細な情報を必要とされる方は、https://prescribe.xarelto.comをご覧ください。
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血栓症について詳細な情報を必要とされる方は、www.thrombosisadviser.comをご覧ください。
Xarelto®について詳細な情報を必要とされる方は、www.xarelto.com(日本での情報はhttp://xarelto.jp/)を
ご覧ください。
NAVIGATE
ESUS
試 験 に つ い て 詳 細 な 情 報 を 必 要 と さ れ る 方 は 、
http://www.multivu.com/players/English/7425851-navigate-esus-study-bayer-xarelto/ をご覧ください。
アスピリン®について
アセチルサリチル酸(アスピリン®の有効成分)は、これまで 200 件を超える試験が実施されており、その中
では多種多様なレベルの脳・心血管リスクを持つ 20 万人以上の患者さんにおいて研究されています。
過去に実施された臨床試験の結果から、低用量アスピリンの使用は、心血管イベントの二次予防(例えば、
心疾患や虚血性脳卒中の再発予防)の目的で、世界中の医薬品規制当局から承認されています。さらに、
世界 50 ヵ国以上では、初回の心疾患予防(一次予防)の目的で、リスクのレベルが適切な患者さんに
低用量アスピリンを使用することが承認されています。
承認されている脳・心血管系疾患の適応症に対して医師の指示に従って使用する場合、アスピリンは
忍容性が良好で安全かつ有効であり、大多数の患者さんにとって臨床的に問題となる副作用が起こること
はほとんどありません。
バイエル薬品株式会社
2015 年 1 月 28 日、大阪
Bayer Yakuhin, Ltd./Communications
バイエル ヘルスケア社について
バイエルは、ヘルスケア、農業関連、先端素材の領域を中核事業とするグローバル企業です。バイエル社の一事業グループで
あるバイエル ヘルスケア社は、ドイツ・レバクーゼンを本拠とし、189億ユーロ(2013年)の売上高を持つヘルスケアと医薬品業界
の革新的なリーディングカンパニーです。同社の世界的な事業活動は、動物用薬品、コンシューマーケア、メディカルケア(画像
診断関連製品、血糖自己測定器等)、医療用医薬品の分野に及びます。バイエル ヘルスケア社の目標は、人々と動物の健康を
促進する製品を開発、製造、販売することです。バイエル ヘルスケア社は世界100カ国以上で56,000人(2013年12月31日現在)の
従業員が働くグローバル企業です。
www.bayerhealthcare.com
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将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルグループもしくは各事業グループの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に
関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれています。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、
将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの
要因には、当社の Web サイト上(http://www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。当社は、
これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負いません。
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