Vol.27 - (USDA), Japan

ATO American Food E-Newsletter
ATO アメリカン・フード・E-ニュースレター Vol.27
米国大使館・アメリカ農産物貿易事務所(ATO)のニュースレターです。
ATO ニュースレターは日本の皆様にアメリカの食の最新トレンドやトレードショー情報、そして食品業界のニュー
ス等をご紹介します。『もっとこんなニュースが知りたい!』、『こんなニュースが役立った』等、皆様の声を伺い、ニ
ーズにお答えできるニュースレターにしていきたいと思います。皆様のご意見・ご要望をお寄せ下さい。
ニュースレターの配信・取消のご希望は担当の本村([email protected])まで御連絡下さい。
バックナンバーはこちらからご覧下さい。http://www.usdajapan.org/jp/E_Newsletter/index.html
***今月のニュースレター***
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フード・トレンド from アメリカ
3D フード・プリンターが発売へ!
『ティーブレット』 :タブレット・ティーが手軽なシングル・カップ・ティーを提供
クリア(透明)コーラの登場
エディターズ・チョイス
ホールフーズとオーガニック市場の動向
米国トレードショー情報
2015 年トレードショー・カレンダー
ATO(アメリカ農産物事務所)からのお知らせ
エディターズ・ノート(編集後記):フード・トラックの次はフード・バイク?
1. フード・トレンド from アメリカ -Food Trend from the U.S.A.
* 3D フード・プリンターが発売へ!-3D printing will “definitely” move into home kitchen,’ predicts
The Sugar Lab co-founder.
最近、話題の3D フード・プリンター。ついに今年後半、3D System 社からシェフ用モデルが発売の見込みとな
った。 同社の『ChefJet』及び『 ChefJet Pro』はキッチン仕様初の 3D フード・プリンター。 フード・プリンターは
様々なデザインのデータを読込み、砂糖やキャンディー、チョコレート等を使って、その形を再現することが出来る。
ベーカリーやレストランのペイストリー・シェフが 3D プリンターを駆使し、どんな作品を作り出すのか注目されている。
更に、百貨店やブライダル・イベント等での採用も見込まれ、新たなシーンでの展開も期待される。3D System
社はロサンジェルスにデジタル・キッチン『3D printed food experience』のオープンを予定。また米国の料理学校
Culinary Institute of America (CIA) では、フード・プリンターのクラスの新設を発表した。今後、3D プリンター
がフード業界に与える影響力は大きいと見られる。 また 3D System 社のクリエイティヴ・ディレクターによれば、
いずれは家庭用キッチン機器としても普及する可能性は高いと言う。
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詳しくはこちらを。
http://www.foodnavigator-usa.com/R-D/3D-printing-will-definitely-move-into-home-kitchen-pioneer
http://www.forbes.com/sites/caroltice/2015/01/30/why-entrepreneurs-are-betting-on-these-10-emerging-food-trends/
*『ティーブレット』 :タブレット・ティーが手軽なシングル・カップ・ティーを提供 – Single serve tea capsules
could account for 10% of dry tea sales in 2015. / Tea Time! Highlights from the World Tea Expo 2015.
アメリカではお茶の人気が高まっており、
ちょっとしたティー・ブームが巻き起ってい
る。特に、ここ数年はシングル・カップ用
商品に人気が集まり、同商品の市場シ
ェアは急伸中。2009 年の 2%から 2015
年には 10%に達すると見込まれている。
そんな中、手軽なティータイムをコンセプ
トに、新商品が登場し、話題となってい
る。『Teablets(ティー・ブレット)』はティー
カップにいれて、お湯を注げば、美味しい紅茶が楽しめるタブレット(錠剤)型のお茶。先日、カリフォルニアのロン
グビーチで開催された『World Tea Expo』でも、革新的新商品賞にもノミネートされた。手軽なティータイムの提
供で、米国の新たなお茶文化の開花に寄与できるか、今後が注目されます。詳しくはこちらを。
http://www.foodnavigator-usa.com/R-D/Highlights-from-the-World-Tea-Expo-2015
http://www.worldteaexpo.com/
http://www.teablets.com/
*クリア(透明)コーラが登場! – Zevia unveils ‘clear” colas: ‘This is an important step in changing
the way Americans think about soda’
ノン・カロリーのナチュラルソーダ 『Zevia』 が、
全商品ラインナップで着色料の使用中止を
発表した。non-GMO 認証(遺伝子組み
換えのない)も取得し、ナチュラル・ソーダとし
てのポジションを固める意向。 従来、同社
はコーラやジンジャー・エール等にはキャラメ
ル色素を、またグレープフルーツ・シトラス等
のソーダには自然色素を使用していた。しか
し、新商品は着色料を一切含まないクリア
(透明)なソーダ。透明なコーラは、まさにソーダに対する消費者のイメージを一新するかもしれない。
詳しくはこちらを。
http://www.foodnavigator-usa.com/Markets/Zevia-unveils-clear-colas-goes-non-GMO-project-verified
2. エディターズ・ チョイス - Editor's choice
*Whole Foods Market とオーガニック市場の動向
米国のオーガニック市場はここ数年二桁成長を続けており、急成長中です。
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そんな中、オーガニック市場のリーダーであるホールフーズ(Whole Foods Market)
が、新たなチェーン展開を発表しました。その名も、同社のプライベート・ブランド
『365』 に因んで、『 365 by Whole Foods 』。高いバリュー(価値)と利便性に重
点をおき、2016 年のオープニングを予定しています。
従来よりホールフーズがモットーとしてきた『高品質』はそのままに、新チェーンでは、
店舗建設費や経費の節減、購買方法の見直し、取扱い商品の厳選・限定な
どによりコストを削減し、商品価格を抑えるとのこと。高品質な商品を低価格で
販売し、消費者にとって価値あるショッピングの提供を目指します。
今回のホールフーズの決断は、厳しさを増すオーガニック市場における苦肉の対
応策と見られています。オーガニック市場では、その急成長の恩恵を享受しようと、
一般のスーパー・マーケットのみならず、コストコやウォールマート等も、続々と市場
に参入中です。オーガニック商品の導入やラインナップ強化などにより、市場の競争激化は著しい状況です。
とりわけ、追い討ちをかけたのは、コストコの台頭かもしれません。コストコのオーガニック商品の売上げは既に年
間 40 億ドルに上っており、ホールフーズ(推定 36 億ドル)を上回っています。コストコのオーガニック関連ビジネ
スは、ここ数年で倍増するなど、急速に伸びています。総売上 1140 億ドルを誇る巨大企業コストコにとって、オ
ーガニック・ビジネスはまだまだ小さいものかもしれませんが、市場規模 360 億ドルの米国オーガニック市場にとっ
ては、その存在と影響力は既に甚大です。米国のオーガニック商品の売上げの 10 分の1はコストコで販売され
ている計算になります。
また、コストコのライバルとも言えるウォールマートも、この一年でオーガニック商品の取扱いを 20%増加しました。
更に、クローガーもナチュラル&オーガニック・プライベート・ブランド 『Simple Truth』 の拡大を積極的に進めてお
り、ホールフーズを追い越すのも、時間の問題と言われています。
こうした状況で、新たに注目されている消費者が、ミレニアル世代(millennials: 1980 年代から 2000 年代生ま
れの若者)です。環境への意識は高く、食へのこだわりは高いものの、まだまだ収入は少ない若い世代です。
従来の感覚にとらわれることなく、コストコやをウォールマートでオーガニックを購入することに違和感はないものの、
商品にはこだわりの高い消費者です。 この世代が納得する新たな価値をいかに提供出来るかが今後の鍵を
握っています。ホールフーズの新チェーンもまさにこのミレニアル世代をターゲットとしたストラテジーと言えるでしょう。
ホールフーズが新チェーンの展開で巻き返しを図れるか、或いは大手参入者にリーダーの座を譲り渡すのか、今
後の米国オーガニック市場の動向が気になります。 詳しくはこちらを。
http://www.mediapost.com/publications/article/252213/whole-foods-pickle-does-gen-y-really-need-its-ow.html
http://www.foodnavigator-usa.com/Manufacturers/Whole-Foods-defends-its-prices-explains-new-value-chain-s-savings
http://www.seattletimes.com/business/retail/costco-becomes-largest-organic-grocer-analysts-say/
http://media.wholefoodsmarket.com/news/whole-foods-market-introduces-365-by-whole-foods-market
3. 米国トレードショー情報 -Trade shows in the U.S.A.
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2015 年米国トレードショー・カレンダー : Trade show calendar
8月 AUGUST
ウェスタン・フードサービス&ホスピタリティ・エクスポ
Western Foodservice & Hospitality Expo
August 23 – 25, Los Angeles, CA Web Site: http://www.westernfoodexpo.com/
9月 SEPTEMBER
ナチュラル・プロダクト・エクスポ・イースト
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Natural Products Expo East
September 17 – 19, Baltimore, MD Web Site: www.expoeast.com
ワールド・デイリー・エクスポ
World Dairy Expo
September 29 - October 3
Madison, WI Web Site: www.worlddairyexpo.com
10月 OCTOBER
フード&ニュートリション・コンフェレンス&エクスポ
Food & Nutrition Conference & Expo
October 3 – 6
Nashville, TN Web Site: www.eatright.org/FNCE
フロリダ・レストラン・アンド・ロッジング・ショー
Florida Restaurant & Lodging Show
October 6 – 8, Orlando, FL Web Site: www.flrestaurantandlodgingshow.com
ナショナル冷凍&冷蔵フード・コンベンション
National Frozen & Refrigerated Foods Convention
October 10 – 13
Dallas, TX Web Site: www.nfraweb.org
ナショナル・アソシエーション・オブ・コンビニエンスストア・ショー
National Association of Convenience Stores Show
October 11 – 14
Las Vegas, NV Web Site: www.nacsonline.com
フレッシュ・サミット・コンベンション&エクスポ
Fresh Summit Convention & Expo
October 23 – 25
Atlanta, GA Web Site: www.pma.com
アメリカ・フード・ベバレッジ・ショー&コンフェレンス
Americas Food and Beverage Show & Conference
October 26 – 27
Miami, FL Web Site: www.americasfoodandbeverage.com
11月
NOVEMBER
ウェスタン・シード・アソシエーション・コンフェレンス
Western Seed Association Annual Conference
November 7 – 10
Kansas City, MO Web Site: http://www.westernseedassociation.org/
ファーム・アンド・ローン・シード・コンフェレンス
Farm and Lawn Seed Conference
November 8 – 9
Kansas City, MO Web Site: www.amseed.org
プライベート・ラベル・トレードショー
Private Label Trade Show
November 15 – 17
Chicago, IL
Web Site: www.plma.com
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4. ATO(アメリカ農産物貿易事務所)からお知らせ –
Information from ATO
* ATO のウェブサイト
ATO では以下のウェブサイトを開設し、アメリカの食に関する情報を発信しています。是非ご覧下さい。
‐ ATO のオフィシャルサイト
:www.usdajapan.org/jp
‐ アメリカの食・食文化のサイト :www.myfood.jp
‐ アメリカ企業とのビジネスサイト :www.us-ato.jp
* エディターズ・ノート (編集後記): フード・トラックの次はフード・バイク?!
梅雨の最中、天候が不安定な毎日ですが、皆さんお元気でしょうか?
米国では手軽な食事を楽しめるフード・トラックが街中で人気を博していますが、これに続く新たなブームとして、
フード・バイクが注目されています。いわゆるペダル式の自転車(2輪或いは3輪)で移動し、街中やイベント会
場で食事や飲料を販売します。 フード・トラックよりも初期投資が少なく、移動も簡単で、機動性が高いことか
ら、フード・トラックが既に飽和状態にある地域にも進出するなど、急速に広まっています。 また自転車は環境
にやさしいことから、環境保護に関心の高い消費者の支持も得て、人気が高まっています。
マイアミのフード・バイク 『Feverish(フィーバリッシュ)』はそのパイオニア的存在です。元任天堂のマーケティング・
マネージャーというカップルが 2008 年に始めたグルメ・アイスキャンディーのフード・バイクです。
またニューヨークのブルックリンではバイク・コーヒー・バーとして『Kickstand Brooklyn (キックスタート・ブルックリン)』
の人気が急上昇中。ホットもアイスも、その場で挽いた豆で、いれたてのコーヒーを提供することが、高い人気の
秘訣の様です。
コーヒーはフード・バイクの格好のアイテム
の様で、ボストンや、テキサス州オースティ
ン、オレゴン州ポートランドでも、人気のフ
ード・バイクが登場し、活躍しています。
自転車は運ぶ食材や設備が制限される
ため、ビジネスとしての可能性を過小評
価する意見もありますが、人気のフード・
バイクのオーナー達は、まさに成長市場を見つけたと意気込んでいます。『エコ、そしてスペシャルティー・フードへ
のこだわりのある消費者は今度益々増えるはず!』と言います。
米国のご旅行中やご出張の際に、街中でフード・バイクを見かけられましたら、この新しいトレンドを是非楽しん
でみて下さい。
詳しくはこちらを。
http://www.qsrmagazine.com/consumer-trends/food-bikes-could-be-hottest-new-trend
2015 年 6 月 担当:本村 [email protected]
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