平成 27 年 8 月 1 日作成 研究課題名: 「非閉塞性腸管虚血(non-occlusive mesenteric ischemia; NOMI)全国アンケート調査」 この調査は平成 12 年(2000 年)から平成 26 年(2014 年)の間に、当院で非閉塞 性腸管虚血(NOMI)と診断され治療をうけられた患者さんを対象としています。 【調査の目的や背景】 当院では、様々な病態による重症疾患の患者さんを治療しております。その中で も非閉塞性腸管虚血(non-occlusive mesenteric ischemia;以下、NOMI と略記し ます。)は、腸に栄養を供給している腸間膜の血管に血栓(血のかたまり)などの 器質的閉塞が存在しないにもかかわらず、腸が虚血あるいは壊死してしまう極めて 予後不良の疾患です。診断される頻度も少ないことから、世界で標準的な診断基準 は、近年の画像診断技術が進歩しているにも関わらず 1974 年に作成されたものし かないのが現状です。 また、これまでの診断には血管造影という方法が用いられていましたが、この方 法は体に負担の強い検査であり、検査自体が実施可能な病院も限られていました。 最近の Multidetector-row CT (MDCT)の進歩で、これまで以上に低侵襲かつ腸管 虚血の客観的な検査診断が向上してきています。 NOMI と診断されれば、様々な血管拡張薬の投与が必要になりますが、腸管壊死が 疑われれば外科手術が必要となることもありえます。このため、現状での NOMI 診 断、治療の現状を把握し、画像診断の進歩に則したアルゴリズムの作成が必要とな ってきています。 【調査の方法】 調査対象になるのは、上記、調査期間に当院で NOMI と診断され・治療を受けた 患者さんです。調査項目は、年齢、性別、基礎疾患や症状、バイタルサイン、血液 検査、NOMI の診断根拠、治療内容、入院後経過などです。上記調査項目は、すべて 今までに治療してきた診療内容を記録した診療録(電子カルテ)にある情報のみで す。調査したデータは、当院高度救命救急センターにて集計後に研究事務局(東京 医科大学茨城医療センターを)へ移送し、解析を行います。解析後のデータは破棄 されますが、佐賀大学病院の患者さんの基本データ(匿名化されたもの)は佐賀大 学病院高度救命救急センターで厳重に管理します。調査期間は臨床研究倫理審査委 員会承認日より平成 29 年 3 月 31 日までを予定しています。 【個人情報の取扱い】 本調査における当院の個人情報管理は、研究責任者が責任を持って管理します。 調査情報のうち、患者さんのお名前、住所などプライバシーに関する情報は、すべ て匿名化するため、外部に漏れることは一切ありません。当院の患者さんのデータ を研究事務局(東京医科大学茨城医療センターを)へ移送する際にも、不正アクセ スが行われないよう、データファイルにパスワードを設定する措置をとった上で移 送します。また、今回の研究で得られた結果に関しては、医学的な専門学会や専門 雑誌などで報告されることがありますが、前述のとおり患者さんの個人情報は守ら れます。 【調査参加は患者さんの自由であること】 調査への参加は患者さんの自由です、患者さんの自由な意思でお決め下さい。調 査対象の患者さんで、調査に同意いただけない患者さんは下記の問合せ先までご連 絡下さい。但し、調査参加に異議のある場合、平成 27 年 10 月末日までにお願い致 します。調査の進行により場合によっては削除出来ない場合もありますのでご了承 ください。 【調査への質問・苦情などの連絡先】 本研究に関するご質問等ありましたら、遠慮なくご自由に下記の研究責任者までお 尋ね下さい。 当院研究責任者 佐賀大学医学部附属病院 高度救命救急センター 助教 小網博之 連絡先:高度救命救急センター 医局 佐賀市鍋島 5-1-1 佐賀大学医学部附属病院高度救命救急センター 電話:0952-34-3160(医局直通) このお知らせは当院臨床研究倫理審査委員会承認日より平成 29 年 3 月 31 日まで の間、研究対象となる患者さんへの公表を目的に佐賀大学医学部附属病院治験セン タ ー ホ ー ム ペ ー ジ ( HP ) で 掲 載 し て い る も の で す 。 治 験 セ ン タ ー HP:http://www.hospital.med.saga-u.ac.jp/chiken/ なお、この研究内容は、佐賀大学医学部附属病院臨床研究倫理審査委員会で審議 を受け、医学的、倫理的に適切であることが承認されたものであります。治験セン ターHP では、当委員会に関する他の情報等も公表していますのでご覧下さい。
© Copyright 2024 ExpyDoc