昨年末から、8月から東海地震の発生の可能性が急速に高まってゆくことを警鐘してまいりました。 超大型台風が東海地震の引き金になると予想してきました。 台風16号が東海地震の引き金になるのではないかと思って観察してきたのですが、 23日には北東に進路を変え日本から遠ざかってしまいました。 東海地震は、次の大型台風が引き金になって発生する可能性が高い と判断しています。 8月になって、東海地方の地下のプレートのゆっくり滑りが、部分的に加速していることに関して、 GNSSデータを調べている方からのご解説をいただきましたので、下記にご紹介いたします。 8月16日速報解時点(8月1日最終解時点)の東海地方の変動偏位平均較差ベクトル図では、 先日のメールに書いた「浜名湖付近で東海スロースリップの水平方向の動き(特に東方への)がまた増大して いる可能性」については見られず、駿河湾西岸~天竜川の牧之原台地周辺でばらつきのある南~東への 水平偏位較差が見られます。 この付近で東海スロースリップの変動が大きくなっている可能性があります。 ばらつきについては、プレート境界の固着のムラの影響を受けているのかもしれません。 浜名湖から西側については8日時点で沈降偏位較差が見られましたが、16日時点では較差でなく偏位自体に 隆起傾向が見られます。 これはよりプレート境界の深い領域のすべりが短期的に加速していて、逆に浜名湖の東側でプレート境界の 固着が強く(バックスリップが大きく)なっていることが重畳して生じている変動の可能性が推測されます。 この状態が数か月継続するような場合は周辺の地殻内地震活動に影響を及ぼす可能性が考えられます。 駿河湾近辺での深発地震の発生 2015年5月30日に、小笠原諸島西方沖 M8.1 震度5強 が発生いたしました。 その後に、深発地震が、フィリピン海プレート内を北上してゆきました。 そして、8月の初旬に駿河湾や駿河湾近辺でも深発地震が発生しました。 5月25日~6月24日 8月4日~8月11日 今のところ、東海地方地下のスロースリップの部分的加速、駿河湾や遠州灘での深発地震の発生など が東海地震の前兆の可能性として考えられるものですが、 今後、東海地方において、 自動処理震源マップで確認できるような、微細地震や有感地震が増加 してくる可能性があると思っています。 新たな、前兆を確認いたしましたら、「東海地震の予知の現状」 の続編を作成する予定です。 2015年8月25日 明日香地震気象研究所
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