7 1 第 6章 電子制御式インジェクション@ポンプ 概嬰 電 j土制御式インジェクション・ポンプは,コントロール・ユニットにより│噴射時期,噴射量な どを制御するもので,列型と分配型では,それぞれ機構が異なる。 列地では,噴射時期及び送油率の制御作用をするプリストローク電子制御式インジェクショ ン・ポンプ 噴射長の制御作用をする電子ガパナ,噴射時期の制御作用をする電子タイマがあり, 1 これらの電子制御機構は,メカニカル・ガ、パナ又はメカニカル・タイマと,あるいは,電子ガパ l されている。 ナ又は電子タイマと組み合わされて使Jt また,分配型では噴射時期の制御作J Ilをする電子タイマと噴射量の制 l il'1I作用をする電子スピ ル・バルブが組み合わされて使用されている。 ここでは?列引のプリストローク電子制御式インジェクション・ポンプと電子ガパナを組み合 わせたシステム(以下 電子制御式列型インジェクション・ポンプという。)と分配型の電子タ 1式 分 配 型 イ ン ジ ェ ク シ ョ イ マ と 電 磁 ス ピ ル ・ バ ル ブ を 組 み 合 わ せ た シ ス テ ム ( 以 下 , 電 子 制 移) ン・ポンプという。)について説明する。 電 子 制 御 式 イ ン ジ ェ ク シ ョ ン ・ ポ ン プ の シ ス テ ム は , 図 6… 1の よ う に エ ン ジ ン の 運 転 状 態 な どを検出する各センサと,その信号をもとに噴射時期及び噴射量を決定するコントロール・ユニ ット及びコントロール・ユニットからの信号によって作動するアクチュエータなどで構成されて いる。 センサ E ; ;~ IJ~}v .IJJFiiT~ アクチュエータ コントロール・ユニット Uリストローク位置セン正直主ト ZD一員身、j時期JilJlJjjll E:/7f i J 王 D→ 回転速度センサ(酒亘 E7 ,1!+.{::/王子一一炉 , 匹亘~-一一一 炉 コントロール・ロッド・アクチコエータ 噴射量制御 プリストローク・アクチコーエータ 付加機能 │アクセル位置セ在コ一一 限冨{::/存寸 J r> r i く列 ) 1 ー白L',診断システム = { > エンジン・ウォーニングーランプ く分配型〉 タイミング・コントロールーパルプ -フェイルセーブ機能 電践スピル・ノくルブ エンジ、ン・ウォーニング・ランプ j g ]6-1 電子制御式インジェクション@ポンプのシステム関 第 6辛 7 3 抱子制御式インジェクション・ポンプ うに可動ショート・リング,固定ショート・リング,検出コイル,温度補正用コイル, U字型コ ア,シャ フ トなどで構成されている 。 検出コイルには,シャフトと共に回転する可動ショート・リングが取り付けられ,温度補正用 コイルには,固定ショー ト ・リングが取り 付けられ ている 。 シャフ トと共に可動ショー ト・リ ングが回転す ると,検出コイルの磁界が変化するので,電磁 誘導作用により逆起電力が発生する 。 この電圧は,可動ショ ー ト・リ ングの回転に比例するので, これを,プ リストロ ーク位置信号としてコン トロ ール・ユニッ トに入力する。 また,固定ショート・リングと温度補正用コイルは,温度の影響による電圧の変化を補正する もので, 二つのコイルのインダクタンス(注参照)の比からプリストローク位置を求めることで, 温度によって生じる誤差をなくしている 。 シャフ 卜 U字型コア 可動、ンョ ート・リング 検出コイル 固定ショー 卜・リング プリストローク位置センサ 図 6-3 プリストローク・アクチュ工ータ 及びプリストロ ーク位置センサ 温度補正用コイル 図 6-4 プリストローク位置センサ (2 ) コントロール・口ッド‘位置センサ (列型のみ) コントロール・ 口ッド位置センサ 電子 制御式列型イ ンジェクション・ポン プで用いられているコントロール・ロッ ド 位 置 セ ン サ は , コ ン ト ロ ー ル ・ ユ ニッ トか らの指示による目標コントロール・ロッド 移動位置に対し,コントロール・ユニッ ト にフィードパック信号として実際のコン ト ・ レ コ イJ アセンブ 1 ) コントロール・口ッド・ アクチュエータ ロー ル・ロッド位置を入力するもので, 図 6-5のようにコントロ ール・ロッド・ア クチュエータに一体で組み付けられており, 図 6-5 コントロー ル・口ッド位置センサ及び コントロール・ロッド・アクチュエータ (注)インダクタンスは, 一つの回路のうちで ,単位時間に電流が変化し たとき, 回路内に発生す る起電力と電流と の変化量の比で表され る。 第6 Ï~i 7 5 7 1 1子制御式イ ンジェクション・ポンプ 図 6-9のようにシグナル・ロータが 回転すると,ロータの突起部と鉄心のギャップが変化し, ピックアップ・コイルの磁界が変化するため,コイルに電圧が発生する。この電圧は,突起部が 近付くときと離 れるときでは逆向きになるため,図 6ー 1 0のように交流信号として現れるので, これを,エンジン 回転速度及びピス トン上死点位置信号として,コン トロ ール・ユニットに入力 する 。 J パ ノ1 λ 翫波形 ~ VV 図 6-9 信号の検出 シグナ ル・ロ ータの突起を等間隔に幾っか ピストン 上 死 点 位置 信 号 設けることに より, その突起聞を回転するク ハ U ランク角度が検出 される。 また,ピス トンが 上死点に達するときの突起を設定することに n u 度号合 角信場 ク数の 、/起山 ゲ突ロ より,図 6- 1 1の ようにピス トン上 死点位 置を検 出することもできる 。 この突起により発生するパ ルスは,次の式 図 6- 1 1 で求めること ができ る。 バルス = 車 五 クランクシャフト 2回 パルス数 クランク角度信号電圧波形 360 X2 0 = シグナル ・口ータ突起数 したがって,シグナル・ロータの突起数が 1 2値│ あ ると仮定すると,カムシャフ トが l回転する間 に 1 2個 回転 速 度 センサ のパルスが発 生する ため, 図 6ー 1 1 のよう に 60。ご とのクランク角度が検出される 。 ( 4) 回 転 速 度 セ ン サ ( 分配型のみ) 電子制御式分配型イ ンジェクション・ポンプで用い られている 回転速度 センサは,前述したクランク角セ ンサと 同じピックアッ プ・コ イル 式が用いられ てお り , 図 6- 1 2のようにギヤ (ポンプの ドライブ・シャフ トと一体)の歯面に対向し て取り 付け られている 。 ま 図 6- 1 2 回転速度セ ンサ た,ギヤは,エンジンが 2回転すると 1回転するよう になっており, 4箇所 に 2枚歯欠けした箇所を設け た 5 6歯の構成となっている 。 7 7 第 6i 主 電子制御式インジ、エクション・ポンプ (6)アクセル位置センサ 6のようにアクセル・ ペダ ル部に設けられており,アクセ アクセル位置センサは,図 6ー 1 ル・ペダルの踏み込み量を電圧に置き 替えて検 出 し,コントロール・ユニッ トに入力するもので, 図 6-17のようにアクセル・ペダルと連動する可動接点,アイドル・スイッチ,基板ヒにプ リ ントされた抵抗体,各端子などで構成されている 。 ; : l アクセル位置センサ 「戸 二二 二_ _ J 7 アクセル位置センサ回路 図 6- 1 図 6- 1 6 アクセ ル位置センサ 抵抗体には,コン トロール・ユニッ トから電源端子を経て 一定の電圧が掛かっているので,可 動接点がこの抵抗体上をしゅう動することにより,信号端子の電圧が変化するので,この電圧を アクセル位置信号としてコントロール・ユニッ トに入力する 。 また,アクセル・ペダルの踏み込み量ゼロのときは,アイ ドル・ス イ ッチが ONするので,こ の電圧をアイドル位置信号としてコン トロール・ユニッ トに入力する 。 (7)水温センサ 水温センサは,エンジンの冷却水温度を測定するためのセンサで,図 6ー 1 8のように先端の 9一(1)のように 内部にサーミスタが組み込まれている 。 このサーミスタの抵抗値は,図 6ー 1 の 冷却水温度が低いほど大きく,冷却水温度が高いほとマ小さくなる 。 また,信号電圧は,図(2) ようにサーミスタの温度が低いほど高く, サーミスタの温度が高いほど低くなる 。 30 5 { 言 4 抵 抗 卜 ¥ ¥ 事吉 電 [ kQ) 圧 3 ト ¥ ¥ (V) 2 ¥ 0 .1 -20 0 20 40 60 80 1 0 0 温度 [ O C) 8 水温センサ 図 6- 1 (1) サ ー ミ ス タ の 温 度 ・ 抵 抗 特 性 -20 0 I ' . . 、 20 40 60 80 100 サーミスタ温度 ( O C) (2)サーミスタの温度・信号電圧特性 図 6- 1 9 サーミスタの温度・抵抗及び温度・信号電圧特性 第 6章電子iIi仰1式 イ ン ジ ェ ク シ ョ ン 7 9 ポンプ 小さい部分で、噴射始めとなるので, I 噴射時期が早くなる 。 また,エンジンの低・ 中速域 ではラタイミング・ス リーブが上方にありヲプ リストロ ークが大 きいので,カム角度が図の T 3に達したとき,つまり,カム・ リフ トの 大きい部分で噴射始めと フランジャ ill力ム なるので,噴射時期が遅く なる。 L:有効ストローク スピ J ・ レ ポー卜 t II t 噴射時期早い 噴射終わり L一 一一一--v-ーー___J ブリストローク小 図 6ー 21 プリストロークと噴射時期の関係 ( b ) プリストロークと送油率の関係 1,2 2のようにプ リス トロ ーク が小さいときの噴射期間中(噴射始めから噴射終わり 図 6ー 2 まで)のカム角度(時間)を A(T , ~T2) ,プリス トロ ークが大きいときのカム角度を B( Tl~ T.I) とすると,噴射期間 中のカ ム角度は, A>Bとなり,プ リストロ ークが小 さいときほど大きくなる。 また,有効ス トロ ーク (L)は,同 一 コン トロ ール・ロッド位置ではプ リストロ ー クの大小に 関係なく一定であるため,燃料の送油量も同じである 。 送油率高 /ー プリストロ ーク B T 2 T 3T 4 力ム角度(時間) 図 6- 2 2 プリストロークと送油率の関係 したがって,同一送油量のときの送油率(単位時間当たりの燃料圧送割合)は,次の式で表さ れる 。 送油量 ( 0 ) 送油率= 圧送期間中のカム角度(時間) Q 前式により,プリストロ ークが小さいときの送油率は A' 大きいときの送油率は Eとなる 。 一定量の燃料を庄送する場合 ,圧送時聞が短いほど単位時間当たりの送油量が多くなり,高送 第 6章 8 1 電子制御式インジェクション・ポンプ ↑ 目 標 目標アイドル回転速度 コ アクセル位置 アイドル回転時 コントロール・ ロッド位置 Jノ ッ ト 円 ド口 J ム │ 量子 。 (mm) エンジン回転速度 (min-1)→ ( 2 ) ( 1 ) 図 6- 2 4 アイドル特 ' 1 : 生 ( c ) 走行特性 一般走行時の目標コントロール・ロッド位置は, 図 6- 2 5ー(1)のように, アクセル位置, フ ースト圧及びエンジン回転速度の信号によって決定され, 図 ( 2 )のように複雑な走行特性が得ら フ 一般走行時 コント口-)レ・ 口ッド位置 ス卜庄 工ンジン回転速度一+ ロ ッ ド 位 置h アクセル位置 - 1 0 ン →目標コントロール・川ヱ れる。 n H m 二A 度 速 、/ A悶十 回 γ 、 ( 2 ) ( 1 ) 図 6- 2 5 走行特性 ( d ) フル口一ド特性 アクセルを全開にしたときのコントロール・ロッド位置をフルロード位置といい, このフ jレロ ード時の目標コントロール・ロッド位置は, 図 6- 2 6-(1)のようにアクセル位置, エンジン同 2 )のように各回転速度に応じたフルロード特 転速度及ぴブースト庄信号によって決定され, 図 ( 2 )のブースト圧で示す制御範囲が従来のアングライヒ機構による制御に相当 性が得られる。図 ( する。 目 標 フース卜庄制御範囲 コ ロムノ アクセル位置 - 1 フJレロード日寺 一一+コントロー jレ ・ 口ッド位置 ブース卜庄 エンジン回転速度 ット ド 口 基 ル 。 (mm) エンジン回転速度 (min-1)ー+ ( 2 ) ( 1 ) 図 6- 2 6 フル口ードヰ寺'性 向 { 5 6章 8 3 7 1 4子 i I i リi 向 l 式インジェクション・ポンプ にFFU-- ( b ) オーバラン防止機能 オーバラン防止機能は,エンジン回転速度 0のようにエンジ が異常に上昇して,閲 6-3 ン許容回転速度(孔)に達すると,コントロ ール・ユニットがエンジン凶転速度が高過ぎ N l・エンジン許容回転速度 ることを判断し,プルダウン機能が ONL,コ N 2:復帰回転速度 N 2 _ j _ 一 一 N l エンジン回転速度一一一一盤面画 噴射量減 ) i l n jに引き反 ントロール・ロッドを l 図 6-3 0 オーバラン防止機能 してエンジンのオーバランを防止する。 ,)に達すると,プルダウン機能を OFFさせて, エンジン凶転速度が低下し,復帰凶転速度 (N 通常制御に戻す。 ( c ) コント口一ル a 口ッド位置センザ異常時走行機能 コントロール・ロッド位置センサ異常時走行機能は,コントロール・ロッド位置の信号がコン トロール・ユニットに入力されない場介に,エンジン同転速度だけの信号にもとづいて,異常時 1 のようにアク の走行を可能とするもので,図 6- 3 長 セル・ペダル踏み込み忌にj¥,jする日標エンジン I B I転速 エ N l ジ j いるので,これにより,コントロール・ユニットは, 回 転 速 度 。 コントロール・ロッド駆動向路へ信号を出力する。 (min-1) 2 5 50 7 5 1 0 0 アクセル・ペタル踏み込み量(%) ング・ランプ。が点 i 求;えは点灯するようになっている。 ( 2 ) 電子制御式分配型インジェクション@ポンプ N 3 N 2 / 度があらかじめコントロール・ユニットに設定されて なお,この機能の作動時には,エンジン・ウォーニ N, 図 6- 3 1 ( イ ) 噴射時期制御 アクセル。ペダル踏み込み量 と目標エンジン闘転速度 機械式分配刑インジェクション・ポンプの噴射 H 寺期制御は,機械的に燃料の圧力とスプリング のばね力の釣り合いを利 } I jしてタイマ・ピストンを作動させているが,電 f制御式分配型インジ エクション・ポンプでは,この作用をコントロール・ユニットからの出力信号でタイミング・コ 2のよ ントロール。バルブを ON.OFFさせ,タイマ・ピストンを作動させることで,図 6- 3 うに機械式分配型インジェクション・ポンプと比べ,エンジンの状態に応じた細かい制御が行う ことができる。 機械式分自己型 インジ工クション・ポンプ 4│││ エンジン回転速度一一一 図 6- 3 2 噴射時期制御 エンジン回転速度一一一一〉 進角度 進角度 電子制御式分配型 インジェクション。ポンプ 第6 章 噴射時期補正 @ ブースト圧補正 ブースト圧センサでインレット・マニホールド 圧力を検出して,その状態と凶転速度センサ信号 5のように基本目標噴射時期を補 に応じて図 6- 3 大気 われ,エンジン回転速度が高いほど噴射時期を進 低+一一インレッ卜・マニホールド圧力一一一軒高 角側に補正する。 @ エンジン回転速度:高 オ n u 正する。補正は高地などの大気圧が低いときに行 進 4 │ │進 角 度 │ │ i遅 ② 8 5 1 1 1 I制御式インジェクション,ポンプ 図 6- 3 5 ブースト在補正 水温補正 基本目標噴射時期の補正畳を決定する。 6のように水温が低く,エンジン出転速 図 6- 3 度が低いときほど!噴射時期を進角側へ補正する。 コントロール・ユニットは,実際の噴射始めを エンジン回転速度:低 寸 ハU ( b ) 噴射時期の検出 進 4 │ │ │進 角 度 │ │ │ Y 水温センサ信号と回転速度センサ信号により, 遅 {氏+一一一冷却水温 i 白:i*,検i!'Iすることができないため,図 6- 3 7のよ C C )一一一軒高 関 6- 3 6 水温補正 うにクランク角七ンサ信号と回転速度センサ信号 をもとにj;), fの関係から実噴射時期を算出している。 i)エンジンの正縮上死点とクランク角センサ信号には相関 (e 1) がある。 i)回転速度センサ信号とポンプのカム角度には相関がある。 i i)エンジン j 百│転とホ。ンプの岡転には相関がある。 上記から,クランク角センサ信号と[11]転速度センサ信号との位置関係(位相差) e2から実際 の噴射時期 0を推定している。 日罰 クランク角センサ信号 仁回転速度セン? 川目i │関│ │あ│ カム・ディスク (陵射開始時期) 一一一いハ 4 一計算上の実噴射時期→ 図 6- 3 7 噴射時期の検出 b おi}6-~ 最大噴射量は, 回転速度センサ信号から算出した基 本最大噴射量にブースト圧及び燃温などの各センサの 1のように補iTてしている。 入力をもとに図 6- 4 ( b ) 最終噴射量の決定 通常時(始動時以外) 増4i│ 噴 射 量 │ │ i 減 最大 l 噴射量 通常時(始動時以外)は,算 8 7 電子制御式インジェクション・ポンプ ~~ mした基本噴射量と最 大噴射最を比較して u t t射最が少ない方の値を使用して 1 最大噴射量 図 6- 4 噴射量を決定する。 最終 I "、 ¥ , , 三 三 ノ 始動時 -lを検出し基本噴射量をもとに, そのときの水i 始動時は, スタータ信号でクランキング q 且セン サ信号に応じて,図 6- 4 2のように噴射量を決定する。また,極 1 1:同転時で、は, 盟 │ 6- 4 3のよ うに電磁スピル・パルフ を述続通電して噴射量を増やし始動性を向上させている。 A 増 4 │ │ │噴 射 量 ││iy減 電 閉 .突出ル ~Z刃初m~ 始動時増量 カム。リフト ノス jレ・リフト エンジン回転速度 + 図 6- 4 2 始動時噴射量制御 一一一争力ム角度 図 6- 4 3 極低閉転時噴射量制御 ( c ) 噴射量の補正 ブースト圧補正 ブースト圧センサ信号によりインレット・マニホールド圧力を算出し, ):l~本民大噴射最を補 iE する。 インレット・マニホールド圧力が高いほど最大噴射量を増註 1 W Jに補正し, 布地などの空気密度 l が薄い所では,噴射;量を減量側に補正する。 燃料濃度補lE エンジンの出力は燃料の比重で変化するため,燃料の温度が白i いときは比重が小さい分,噴射 民:(体積)を増量し,燃料の温度が低いときは比重が大きい分,噴射量(体積)をかえ量側に補正する c 8 9 電子fI 市街l 式インジェクション・ポンプ 第 6草 (1)電子制御式列型イ ンジェクション・ポンプ (イ)プリストロ ー ク ・アクチュ工ータ プ リス トローク・アクチユエータは,図 6ー 3(73頁)で示 したようにプリ ス トローク位置セ 4のようにコイ ル,ロ ータ,コア,シャフ トな どで構 成 さ ンサと 一体 で 組 み 付 け ら れ , 図 6- 4 れている 。 シャフ トとロータは 一体 で,シャフ ト先 端 には,ボー ルが シャフ トに対し て偏心し て取り 付 け られており, ロータには ,ロー タの 回転 と 反対 方 向へ 引く 2本の リターン・スプ リ ングが取 り付 け られ ている 。 各セン サ からの信号をもとに,コン トロ ー ル ・ユニッ トか らの 出力 信号によ りコイル が通 電 さ れ ると,コアに 磁 界 が 発 生 し て ロータが回転す るが,コ アに 発 生 す る 磁 界 の 大 きさと, リター ン・スプ リ ングのばね力の大きさとが釣り合った位置で,ロータの回転 は止 まる 。 コア コントロール・口ッド 位置センサ クランク角センサ 水温センサ ボール シャフ ト ー タ プリ ス ト ロー ク 位置センサ コア ( 1 ) ( 2) 図 6-4 4 プリストローク・アクチュ工ータ プ リストロ ーク・アクチュエータとタ イ ミ フ。 ランジャ・ノ可 レ ル タイミング・スリーブ ング・ ロ ッ ドは , 図 6- 45の よ う に タ イ ミ ング・ ロ ッドの U字 リ ンクの溝とシャフト先 端 の ボ ールで連結 されて一体と なって いる 。 したがって,シャフ トが回転することによ り , タイミンク¥ロッド U字 リ ン ク が タ イ ミ ン グ ・ ロ ッ ド を 回 転 運 動 さ せ る 。 タ イ ミ ン グ ・ ロ ッ ドの回 転は, ピンをグトしてタイミング・スリーブにイ云えら れるので,タイミング・スリーブが上下に移 動してプリストロークが変化する 。 U字リン ク 図 6- 4 5 プリストローク・アクチュ工ータ の作動 tI~6 草電子制御式インジェクション リニア DCモータの作動原理は,回転式モータの作動原 9 1 ポンプ カバー ポール マクすネット ¥ 8は,リニア DCモ } 理の考え方と 同じ である 。 図 6- 4 タの断面図を示 したもの で,磁力線の方 向は,外侭J Iか らl 十l 心へ向かうものと仮定する 。 ここで,電流を 図の A方向に流すと,コイルに働く電磁 力は,フレミング左手の法則により,コイル・アセンブリ を押し上げる方 向に作用する 。 コイル・アセンブリ また,逆に図の B方向に電流を流すと,コイルに働く電 磁力は,コイル・アセンブリを押し下げる方向に作用する 。 図 6-4 8 リニア DCモータ 断面図 このように,コイ ル・ アセンブ リに与 える電流の 向きと大きさにより,電磁力の向きと大きさを変え て,コイル・アセンブリを上下方向へ移動させる 。 (2) 電子制御式分配型インジ‘ ェクション・ポンプ (イ)タイミング・コントロール・バルブ 9のタイミング・コントロール・バルブ 図 6- 4 本に Z 反り付ふけられ は,インジェクション・ポンプ本 f ており,コン トロール・ユ ニッ トか らの信号により, 0のようにタイマ・ピストンの高圧側と低 図 6- 5 図 6- 4 9 タイミング・コントロール・バルブ 圧側の燃料通路を開閉して│噴射時期を 制御し ている 。 バルブの開度は,図 6- 5 1のようにコントロール・ユニットから,コイルに通 電する電流の ON .OFF 時間の比(テゃユーテイ比)によってデユーティ tljlJ f~IJ (注参照)され, ON時間を 長く すればバルブの開度が大きくなり,タイマ・ピス トンの高圧側から低圧側 にバイパスされる燃料 が多くなるため,タイマ・ピストンはスプ リング力によって遅角方 向に移動する 。 また,パルブ の開度が小さいときは,タイ マ・ ピストンは逆の進角方向に移動する。 電流 平均電流大 n u 電流 平均電流小 時間一一+ 0 タイミング・コントロ ール・バルブ取り付け位置 図 6ー 5 図 6一 引 テrユーティ制御 (注)デューテイ 制御 とは,コイルの通電│時 間における,電流 の ON .OFF時間の市Ij鈎l の ことで,数 R Hzで ON. I 寺問と O FFII‘¥ 1 ¥ f J の比率であり,例えば,テューテイ比 60%とは, OFFを繰り返し ている 。 デューティ 比とは ONI i 主流を流している 1 時間が 6 0%で,流していない 附│ 町が 40%の ことである 。 貿 信 6章 9 3 電 子制 御式 イ ン ジ ェ ク シ ョ ン ・ ポ ン プ ( b ) パイロット ・スピル作動 I~ イロット・ 1\) レブ パイロッ ト ーバル ブのコイルへの通電が 5のようにパイロット・ 止まると, 図 6- 5 バルブが 聞 き,メーン・バルブ室よ り少量 ポンプ<""1 ハウジングへ、 の燃料がポンプ・ハウジング、 へ流出するた めにメーン・バルブ室の燃料の圧力は低下 する 。 合 燃料 図 6- 5 5 パイロット・スピル作動 (c) メーン・スピル作動 図 6- 5 6のよう に油圧差によって,メー ン・バルブとシー ト部 との聞が聞き,シー ト部より大量の燃料がポンプ・ハウジング へ流 出し て噴射 を終了させる 。 3 整 備 図 6ー 5 6 メーン・スピル作動 センサの良否を 判定する点検方法として,ここでは,ブース ト圧セン サ,アクセル位置センサ, クランク角センサ,車速センサ及び水温センサの 出力電圧及び抵抗の 測定 について説明する 。 1) ブースト圧センサ 電源電圧と出 力電圧を測定する 。 ① スタータ・ス イ ッチを ONにし,ブース ト圧センサの電源端子とアース端子聞の出力電圧 を測定 し,規定値に あることを確認する。 ② 図 6- 5 7のように,ブースト圧センサのホースを外し,プレッシャ・ゲージを接続して, 8のように直 大気圧から徐々に 加圧したとき,信号端子とアース端子聞の電圧が,図 6- 5 線的に変化す ることを確認する 。 プレyシャ・ゲージ 出 力 電 圧 (v) ポンフ 。 図 6ー 5 7 ブースト圧センサの点検 ブースト圧 ( kPa )ー + 図 6-5 8 ブースト圧センサの 出力電圧特性
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