メンタルヘルスに役立つ唾液中タンパクを用いたメンタルストレス および

(33)
第 30 回若手研究者のための健康科学研究助成成果報告書
2013 年度 pp.33∼38(2015.4)
メンタルヘルスに役立つ唾液中タンパクを用いたメンタルストレス
およびフィジカルストレスの新たな評価法の検討
花 岡 裕 吉*
村 瀬 陽 介*
清 水 和 弘**
渡 部 厚 一*
曽 根 良 太*
河 野 一 郎*
宮 本 俊 和*
NEW METHOD FOR EVALUATING THE MENTAL AND PHYSICAL
STRESS USING SALIVARY PROTEIN TO MAINTENANCE AND
IMPROVEMENT OF MENTAL HEALTH
Yukichi Hanaoka, Kazuhiro Shimizu, Ryota Sone, Yosuke Murase,
Koichi Watanabe, Ichiro Kono, and Toshikazu Miyamoto
Key words: mental stress, physical stress, secretory immunoglobulin A, human beta defensin 2, saliva.
緒 言
ニング症候群のアスリートには免疫機能の低下が
認められるだけでなく、うつ状態や意欲の減退な
過度なメンタルストレス(精神的ストレス)は、
どの精神的な不調が出現するようになり抗うつ剤
身体にさまざまな不調を引き起こすことが知られ
などを処方されるケースも報告されている。一
ている。その 1 つに免疫機能の低下が挙げられ
方、適度な運動は、免疫機能を高め、上気道感染
る。免疫系は神経系および内分泌系と相互に作用
症の罹患リスクを低下させることが報告されてい
し生体の恒常性を維持しているが、過度なストレ
る。更に、気分転換やリラックス効果を引き起こ
スを慢性的に受けることで胸腺やリンパ節が萎縮
し、精神的ストレスの解消効果をもつとされてい
し、免疫機能の低下が引き起こされると考えられ
る。先行研究において、運動はうつ病の症状を緩
ている。実際に、精神的ストレスを強く感じてい
和させることや6)、うつ病の治療として薬物療法
る者ほど、上気道感染症への罹患率が高いことが
と同等の効果を有することが報告されている。更
報告されている 。
に、精神的ストレスを強く感じる者が身体活動量
過度なフィジカルストレス(身体的ストレス)
を高めることで、精神的ストレス状態の改善とと
もまた、身体に悪影響を及ぼすことが知られてい
もに上気道感染症の罹患リスクが低下することが
る。過度な運動は免疫機能を低下させ、上気道感
報告されている3)。これらのことより、身体的ス
染症の罹患リスクを高めると報告されている1)。
トレスと精神的ストレスは密接にかかわり、免疫
更に、過度な運動の繰り返しはオーバートレーニ
機能に影響すると考えられる。
ング症候群を招くおそれがある。オーバートレー
近年、唾液を用いてストレス状態や免疫機能の
2)
*
**
筑波大学大学院人間総合科学研究科 Graduate School of Comprehensive Human Sciences, University of Tsukuba, Ibaraki, Japan.
国立スポーツ科学センター
Japan Institute of Sports Sciences, Tokyo, Japan.
(34)
評価を行うことで、健康の維持・増進に役立てる
表 1 .被験者のプロフィール
Table 1.Characteristics of subjects.
という試みが進められている。唾液は採取方法が
容易であり、感染リスクが低く、非侵襲性である
ことから幅広い対象に用いることができる。唾液
中に存在する分泌型免疫グロブリン A(Secretory
immunoglobulin A; SIgA)は、病原体の侵入を防ぎ、
上気道感染症の予防に機能する。唾液 SIgA はス
n
11
Age
(years)
23.9
0.8
Height(cm)
172.9
0.6
73.1
3.7
Body mass(kg)
Body fat
(%)
19.0
1.7
Body mass index(m2/kg)
24.4
1.2
(ml/kg/min)
Vo2max
40.4
2.2
●
トレス指標として従来から研究されており、急性
の精神的ストレス負荷によって高まり、高強度運
All values are described as mean
SE.
動による急性の身体的ストレスによって低下する
ことが報告されている。β ディフェンシン2(hu-
ンキ宣言」の趣旨に従い、かつ「筑波大学体育系
man beta defensin 2; hBD2)は、幅広い免疫スペク
研究倫理審査委員会」の承認を得て実施した(承
トルを有しており上気道感染症を引き起こすウイ
認番号:体25-97)。
ルスに対する有効性も示されている。これまで、
B.測定の手順
hBD2に関する身体的および精神的ストレスの応
本研究では、クロスオーバー方式を用いて、対
答を調べた研究は非常に少ないが、高強度運動に
象者に定常運動負荷テストを行う Exercise(Ex)
よって低下することや 、精神的ストレスを強く
実験(身体的ストレス負荷)と、計算作業負荷テ
感じる者と感じていない者との間に差がないこと
ストを行う Calculate(Cal)実験(精神的ストレ
が示されている 。したがって、唾液 SIgA は精
ス負荷)と、定常運動負荷テストも計算作業負荷
神的ストレスおよび身体的ストレスに対して応答
テストも行わない Rest 実験の 3 実験を行った。
を示すが、唾液 hBD2は精神的ストレスによる影
測 定 は、 介 入 前(pre: 11:30)、 介 入 直 後(post:
響は受けない可能性がある。これが明らかになる
12:30)、介入終了 1 時間後(post 1h: 13:30)の計
と、唾液 hBD2の観察により生体に影響するスト
3 回行った。なお、実験中は自由飲水とした。
8)
4)
レスの種類を分別して評価でき、一般やアスリー
C.定常運動負荷テスト
トの体調管理に大いに貢献できる可能性がある。
対象者は、75%VO2max 負荷で60分間の自転車ペ
しかし、唾液 hBD2に対する身体的・精神的スト
ダリング運動を行った。なお、このテスト時には
レスの影響に関する研究は非常に少なく、新規の
運動強度を75%VO2max 負荷に保つため、 5 分ごと
ストレス指標とするためには不明な点が多い。
に VO2を測定し適宜運動強度を調節した。
したがって本研究では、唾液 hBD2に注目し、
●
●
D.計算作業負荷テスト
高強度運動および計算作業に対する応答を調べる
対象者は、内田クレペリン精神検査(日本・精
ことで、唾液 hBD2のメンタルストレスおよび
神技術研究所,東京)を用いて計算作業負荷テス
フィジカルストレス評価の有用性について検討す
トを行った。簡単な一桁の足し算を15分間、 5 分
ることを目的とする。
間の休憩をはさみ、計 3 回行った。
研 究 方 法
A.対象
E.測定項目
1 .唾液の採取方法および唾液関連指標の測定
唾液採取:対象者は座位安静の状態で、ミネラ
若年成人男性11名を対象とした(表 1 )。対象
ルウォーターを用いて口腔内を洗浄した後、滅菌
者は日常において高強度運動を習慣的に行ってお
綿(SALIVETTE, SERSTED 社 , ドイツ)を120回( 1
らず、服薬および喫煙の習慣はない。また対象者
秒間に 1 回の割合)咀嚼し、分泌された唾液を滅
に対して、事前に研究の趣旨、実験方法、起こり
菌綿に吸収させた。その後、遠心分離機で滅菌綿
うる危険性および参加の任意性について説明し、
から唾液を分離させた。SIgA 濃度タンパク補正値
文書による参加の同意を得た。本研究は「ヘルシ
(SIgA/TP, ng/mg)は、Enzyme-Linked Immunosorbent
(35)
Assay(ELISA) 法 で 測 定 し た SIgA 濃 度(µg/
で有意差ありとみなした。
ml)を総タンパク濃度(mg/ml)で除して算出した。
結 果
hBD2濃度タンパク補正値(hBD2/TP, pg/mg)は、
hBD2濃度
(pg/ml)
を市販の ELISA キット
(β-Defensin
A.唾液データ
2, Human, ELISA Kit, Phoenix Pharma 社,ドイツ)
表 2 に各実験の唾液分泌量、唾液 SIgA タンパ
で測定した後に、総タンパク濃度(mg/ml)で除
ク補正、hBD2タンパク補正、コルチゾール濃度
して算出した。なお唾液中総タンパク濃度の定量
の変動について示した。唾液分泌量の変動におい
に は、 測 定 キ ッ ト(Pierce 660nm Protein Assay
て 3 群間に交互作用がみられた。各群内において
Kit, Thermo SCIENTIFIC 社,USA)を用いて測定
は、Ex 群において運動前と比べて運動終了直後
した。唾液中コルチゾール濃度(μg/dl)の定量
に有意な低下がみられた。SIgA タンパク補正の
には、市販の ELISA キット(Cortisol EIA Kit, Sa-
変動において 3 群間に交互作用がみられた。各群
limetrics 社,USA)を用いた。
内においては、Ex 群において運動前と比べて運
2 .心理状態の調査
動終了直後に有意な低下がみられ、運動終了直後
心理プロフィール検査(profile of mood states;
と比べて運動終了 1 時間後に有意な増加がみられ
POMS, 金子書房 , 東京)を用いて、緊張−不安、
た。hBD2タンパク補正の変動において 3 群間に
抑うつ−落ち込み、怒り−敵意、活気、疲労、混
交互作用がみられた。各群内においては、Ex 群
乱の気分尺度を評価した。
において運動前と比べて運動終了直後に有意な低
F.統計処理
下がみられた。コルチゾール濃度の変動において
各測定値は、平均値±標準誤差で示した。運動
3 群間に交互作用がみられた。各群内において
前後の変数の比較には繰り返しのある二元配置分
は、Ex 群において運動前と比べて運動終了直後
散分析を用い、Bonferroni/Dunn の post hoc テスト
に有意な増加がみられ、運動終了直後と比べて運
を用いて多重比較を行った。二元配置分散分析は
動終了 1 時間後に有意な低下がみられた。
有意水準5.0%未満、post hoc テストは1.67%未満
表 2 .唾液データの変化
Table 2.Change in saliva data.
Pre(11:30)
Post(12:30)
post 1h(13:30)
Rest
2.71
0.53
2.73
0.58
2.88
0.58
Calculate
2.82
0.67
2.87
0.61
2.92
0.63
2.48
0.48
89.5
6.6
†
Saliva flow rate
(ml/2min)
Exercise
*
2.78
0.61
2.00
0.37
Rest
91.7
6.8
92.0
6.6
Calculate
98.6
9.0
107.3
10.5
94.3
9.3
Exercise
88.5
10.8
55.6
7.0*
72.5
7.9*#
Rest
3.56
0.26
3.48
0.40
3.48
0.38
Calculate
3.25
0.41
3.49
0.49
3.95
0.61
Exercise
3.52
0.57
1.90
0.30*
2.85
0.31
Rest
0.22
0.04
0.24
0.04
0.16
0.02
Calculate
0.22
0.02
0.19
0.02
0.17
0.02
0.38
0.06#
†
SIgA/protein(ng/mg)
†
hBD2/protein(pg/mg)
†
Cortisol concentration
(μg/dl)
Exercise
0.30
0.06
All values are described as mean SE.
*
: P < 0.0167 vs. pre, #: P < 0.0167 vs. post, †: P < 0.05 interaction.
0.67
0.12
*
(36)
表 3 .POMS の変化
Table 3.Change in profile of moods.
Pre(11:30)
Post
(12:30)
post 1h
(13:30)
Rest
36.1
1.4
35.5
1.5
35.3
1.4
Calculate
37.6
1.5
38.6
1.5
36.1
1.6
Exercise
36.0
1.2
37.3
1.3
36.8
1.7
Rest
40.5
1.1
40.5
1.3
40.3
1.1
Calculate
39.8
0.8
41.2
1.6
40.5
1.1
Exercise
40.0
0.8
41.6
1.3
41.1
1.3
Rest
39.6
2.0
39.2
2.2
39.2
2.2
Calculate
40.5
2.2
41.2
2.0
39.5
2.0
Exercise
38.3
1.1
40.7
2.0
38.5
1.5
42.5
3.3
41.1
3.3
Tension-Anxiety
Depression
Anger-History
Vigor
Rest
Calculate
Exercise
Fatigue
44.2
3.8
39.7
39.9
3.0
*
38.7
3.9*
*
39.2
3.2
3.6
42.9
4.0
36.7
3.1
38.3
2.2
37.4
2.4
†
Rest
Calculate
Exercise
37.2
2.0
45.5
36.6
1.9
2.4
*
37.6
1.7#
*
43.8
2.0*#
43.5
1.5
45.3
1.1#
45.5
1.8
36.8
1.7
50.9
2.6
44.3
2.0
44.0
1.4
Confusion †
Rest
Calculate
45.0
1.2
49.5
1.7
Exercise
44.2
1.4
45.6
1.6
*
All values are described as mean SE.
: P < 0.0167 vs. pre, #: P < 0.0167 vs. post, † : P < 0.05 interaction.
*
B.POMS
表 3 に各群の POMS スコアの変動を示した。
考 察
疲労および混乱の項目において 3 群間に交互作用
本研究では、唾液 hBD2の身体的および精神的
がみられた。活気について、Cal 群において計算
ストレスに対する一過性の応答を調べた。唾液
前に比べて計算終了直後と計算終了 1 時間後に有
hBD2は高強度運動による身体的ストレスによっ
意な低下がみられた。Ex 群においては、運動前
て低下し、計算作業負荷による精神的ストレスの
と比べて運動終了直後に有意な低下がみられた。
影響は受けないことが示唆された。このことから、
疲労について、Cal 群において計算前と比べて計
唾液 hBD2はストレス指標として有用である可能
算終了直後に有意な増加がみられ、計算終了直後
性が考えられる。
と比べて計算終了 1 時間後に有意な低下がみられ
先行研究において、高強度運動の継続は安静時
た。Ex 群においては、運動前と比べて運動終了
の hBD2を低下させると考えられている。Usui et
直後と運動終了 1 時間後に有意な増加がみられ、
al. は、エリートマラソン選手の安静時の hBD2分
運動終了直後と比べて運動終了 1 時間後に有意な
泌は一般成人と比べると低いことを示してい
低下がみられた。混乱について、Cal 群において
る8)。また我々の研究において、継続的な高強度
計算前と比べて計算終了直後に有意な増加がみら
トレーニングによって安静時の hBD2分泌が低下
れ、計算終了直後と比べて計算終了 1 時間後に有
することを確認している。本研究では、一過性高
意な低下がみられた。
強度運動によって唾液 hBD2が低下したことか
(37)
ら、hBD2は身体的ストレスに対して応答するこ
より SIgA は一時的に上昇し、慢性的な精神的ス
と が 示 さ れ た。hBD2 の 分 泌 に は Interleukin-17
トレスで低値状態を維持することが示されてい
(IL-17)や Interleukin-23(IL-23)の作用が強くか
る。したがって、唾液 SIgA および hBD2の応答
かわる。先行研究において、高強度・長時間の運
を組み合わせることで精神的ストレスの状態を段
動後に血漿および尿中の IL-17および IL-23が低
階的に評価できる可能性がある。今後は、急性の
下することが報告されており 、これらのサイト
精神的ストレスの負荷方法や強度別の検討、更に
カインの低下が hBD2分泌の低下に影響した可能
慢性的な精神的ストレスに対する SIgA および
性が考えられる。更に hBD2の分泌は、コルチゾー
hBD2の応答について詳細に検討することが必要
ルによって抑制されることが報告されている。本
である。
研究では、運動後に唾液コルチゾール濃度の有意
先 行 研 究 に お い て、 一 過 性 の 高 強 度 運 動 が
な増加が認められた。
SIgA 分泌を低下させることが示されており、本
Forte et al. は、精神的ストレスを強く感じて
研究においても先行研究と同様の結果が得られ
いる者と感じていない者との間に唾液 hBD2濃度
た。SIgA は、IgA 産生 B 細胞から放出された二
の有意な差がみられなかったことを報告してい
量体 IgA に多量体免疫グロブリン受容体(poly-
る。また動物実験において、通常ゲージで飼育し
meric immunoglobulin receptor; pIgR) が 結 合 し て
たマウスと、 5 × 5 mm のたわみ線でできたゲー
分 泌 さ れ る。 ま た、B 細 胞 に よ る IgA 産 生 や
ジで日常的に精神的ストレスを負荷して飼育した
pIgR 発現は、Th 細胞によるサイトカインの調節
マウスの歯肉中 hBD2発現に差はみられないこと
を受けている。先行研究において、高強度運動は
も報告されている 。本研究では、計算作業負荷
唾液 SIgA 濃度の低下とともに顎下腺中の pIgR
による唾液 hBD2分泌への影響はみられなかった
発現の低下や、顎下リンパ節中の Th 細胞の減少
ことから、hBD2は精神的ストレスに対して応答
を招くことが報告されている。本研究において
しない可能性が示された。本研究では、POMS テ
も、高強度運動によるこれらの SIgA 調節系の機
ストを用いて計算作業負荷前後の心理的変化につ
能低下が生じた可能性が考えられる。今後は、
いて評価した。Cal 群は、活気の低下、および疲労、
SIgA および hBD2の身体的・精神的ストレスに対
混乱の上昇がみられた。これらのことより、本研
する応答について、動物モデルを用いて、組織中
究において行われた計算作業負荷は被験者の主観
のサイトカインや免疫細胞の関与について調べる
的な心理状態に影響を及ぼす十分な負荷量であっ
ことで、ストレスに対する免疫応答をより詳細に
たと推察できる。したがって、唾液 hBD2は身体
検討できると考える。
8)
4)
5)
的ストレスに対しては応答するが、精神的ストレ
スに対しては応答しない可能性が示された。
総 括
先行研究において、計算負荷ストレスによる精
本研究では、唾液中の hBD2に着目し、メンタ
神的ストレス負荷は唾液 SIgA 分泌を一時的に高
ルストレスおよびフィジカルストレスに対する応
めることが報告されている。本研究では、Cal 群
答について検討した。その結果、唾液 hBD2はメ
において計算前と比べて計算直後に SIgA の有意
ンタルストレスの影響は受けず、フィジカルスト
な変動はみられなかった。しかし、計算終了直後
レスによって低下したことから、メンタルストレ
の SIgA は計算終了 1 時間後に比べて高値を示す
スとフィジカルストレスの区別に有用な指標とな
傾向にあることや(P < 0.0256)
、POMS の活気の
る可能性が示された。
項目の低下や疲労・混乱の項目が計算前と比べて
計算後に増加していることより、精神的ストレス
は負荷されたが唾液 SIgA に顕著な変動をもたら
すほどの負荷ではなかった可能性が考えられる。
しかし先行研究では、計算作業負荷や緊張などに
謝 辞
本研究を遂行するにあたり、多大なご協力をいただき
ました被験者の皆様に御礼を申し上げます。また、多大
な助成を賜りました公益財団法人明治安田厚生事業団に
深く感謝申し上げます。
(38)
参 考 文 献
1)Cannon JG(1993): Exercise and resistance to infection. J
Appl Physiol, 74, 973-981.
2)Cohen S, Doyle WJ, Skoner DP(1999)
: Psychological
stress, cytokine production, and severity of upper respiratory illness. Psychosom Med, 61, 175-180.
3)Fondell E, Lagerros YT, Sundberg CJ, Lekander M, Bälter
M, Tsukinoki K(2014): Effects of stress on mouse
β-defensin-3 expression in the upper digestive mucosa.
Yonsei Med J, 55, 387-394.
6)泉水宏臣,肥田裕久,藤本敏彦,永松俊哉(2011):
精神疾患患者への運動療法―デイケア施設における
実践からの提言―.体力研究,109, 9-16.
7)Sugama K, Suzuki K, Yoshitani K, Shiraishi K, Kometani
T(2012)
: IL-17, neutrophil activation and muscle damage
O, Rothman KJ, Bälter K(2011): Physical activity, stress,
following endurance exercise. Exerc Immunol Rev, 18,
and self-reported upper respiratory tract infection. Med Sci
116-127.
Sports Exerc, 43, 272-279.
8)Usui T, Yoshikawa T, Orita K, Ueda SY, Katsura Y,
4)Forte LF, Cortelli SC, Cortelli JR, Aquino DR, de Campos
Fujimoto S(2012)
: Comparison of salivary antimicrobial
MV, Cogo K, Costa FO, Franco GC(2010)
: Psychological
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stress has no association with salivary levels of β-defensin
athon runners and sedentary subjects. J Phys Fitness Sports
2 and β-defensin 3. J Oral Pathol Med, 39, 765-769.
Med, 1, 175-181.
5)Kawashima R, Shimizu T, To M, Saruta J, Jinbu Y, Kusama