連載 寒い地域でも活躍する ヒートポンプ空調システム ∼ダイキン工業﹁ホッとエコビルマル﹂の導入事例∼ 持できるが、万一暖房能力に不足を感じ た時でも、高温暖房設定を行うことで暖 しかし、 ここ数年で飛躍的に改善され、 外気温度が低い寒冷地域においても、燃 房能力を約8% 高めることができる。 焼暖房と遜色ない快適性を維持し、同時 ※室温 ℃、外気温マイナス ℃時 経専北海道保育専門学校が新しい建物 を建てる時のコンセプトは、 ﹁明るく開 放的に﹂ だ。今回、 寒冷地向け高暖房ヒー に省エネ性も兼ね備えた電動ヒートポン プ暖房が使われるようになってきた。 トポンプ空調機を採用した本建物では、 各教室や職員室はガラス張りで開放感が 内、システム高低差= m、第一分岐後 4 ︶ 今回、経専北海道保育専門学校で採用 された﹁ホッとエコビルマル﹂は、 スピー 165 以内、総配管実長=500 以 ま た、優 れ た 設 置 自 由 度 で、広 範 囲 な建物用途に対応できる。 ︵配管実長= 10 最長= m、室外ファン機外静圧= ・ ●業界初の二段圧縮技術 25 ド立ち上げ、スピード霜取りで快適暖房 あり、 広々とゆったりした印象を与える。 ●ヒートポンプ空調で得られた安心感 空調の基本計画の段階では、さまざま な案が議論されたが、今回、空調は、電 でも3・0以上のCOPを発揮し、空調 を行いながら、高い省エネ性を発揮する 同校教務主任の鈴木氏は、オール電化 にした理由を次のように話す。 電気代の削減、 および、CO²排出削減に 動ヒートポンプ方式となった。 ﹁暖房や給湯などのエネルギー選定につ 大いに貢献する。 特長を持っている。外気温マイナス ℃ いては、電気がコスト的に優れていると あったので、集中管理も簡単な電動ヒー 室の消し忘れなど管理面でやや心配が 器の働きで、室内機側へ送りだされる高 トに搭載された高段側圧縮機と中間冷却 これらを可能にしたのがビル用マルチ で業界初の二段圧縮技術だ。機能ユニッ 成 年度の省エネ大賞を受賞した。 があり、その省エネ性能が認められ、平 ルドテストを行って商品化に至った経緯 低外気温度での速暖性能、除霜性能など し温度﹂ ﹁除霜時間﹂などの基本性能が 二段圧縮方式では、高い暖房能力を維 ●高温暖房能力および設置自由度の向上 の性能向上を果たしている。 低下し、 十分な満足を得られなかった。 これまで、ヒートポンプ暖房では、低 外気温度での﹁立ち上げ速度﹂ ﹁吹き出 トポンプ空調機としました﹂ 業が、発売前の約2年間、共同でフィー 力、中国電力の5電力会社とダイキン工 この﹁ホッとエコビルマル﹂は、北海 道 電 力、東 北 電 力、北 陸 電 力、中 部 電 ●省エネ大賞 m 78 50 m 90 ●寒冷地におけるヒートポンプ技術 聞きましたし、他の熱源方式ですと各教 pa 寒冷地でも技術開発により能力・効率 温・高圧のガス冷媒の循環量を確保し、 が向上しており、さらなる普及拡大が期 10 待される。 19 24
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