理科指導法Ⅳ オリエンテーション資料 担当:森藤義孝(福岡教育大学) 1

理科指導法Ⅳ オリエンテーション資料
担当:森藤義孝(福岡教育大学)
1. 対象
この科目は,中学校教諭一種免許状(理科)及び高等学校教諭一種免許状(理科)の取得
を希望する者を対象とする授業です。(教育職員免許法では,教科教育に関わる科目を 8
単位取得しなければならないことが定められている。本授業はその中の 2 単位となる。)
2. 授業の目標と概略
理科指導法Ⅲでは,理科指導法ⅠおよびⅡにおける理科学習論や理科教授論の学習を
基礎として,より実践的な理科指導法についての理解を構築してきました。具体的には,平
成 20 年および 21 年に告示された学習指導要領を取り上げ,理科教育の目標,指導内
容,そして指導方法についての文部科学省の見解についての理解を深めてきました。
さらに,生徒指導要録を取り上げ,理科学習の評価にかかわる文部科学省の見解を捉
えてきました。そして,これらの学習を基礎として,理科授業の企画書である理科学
習指導案についての理解を図り,実際にその作成にチャレンジしてきました。
そこで,理科指導法Ⅳでは,理科指導法Ⅲの学習を基礎として,より本格的かつ実
践的に,理科授業の運営を行うための能力の向上を目指します。そのために,理科指
導法Ⅲでチャレンジした理科学習指導案の作成経験を生かしつつ,さらに,実際の教
室で効果的に機能する理科授業が構築・実践できるようになることを目指します。そ
の一環として,完成度の高い学習指導案を作成し,板書計画を立て,模擬授業を行う
とともに,評価問題の作成にもチャレンジしていきます。
なお,理科指導法Ⅳの内容は,理科指導法Ⅲの履修を前提にして組まれています。
したがって,理科指導法Ⅲを履修していない者は,理科指導法Ⅳの履修を行うことは
望ましくないということになります(理科指導法Ⅳの授業では,理科指導法Ⅲを未履
修の者に対する配慮を行いません)。これらの授業については,系統性がありますの
で,計画的に履修するようにしてください。ただし,理科指導法ⅠおよびⅡについて
は,独立した内容となりますので,理科指導法ⅢおよびⅣの履修条件とはなりませ
ん。
3. 授業のスケジュール
第 1 回目
4 月 15 日
オリエンテーション(模擬授業の班構成と課題の説明)
第 2 回目
4 月 22日
中学校理科学習指導案
第 3 回目
5月7日
模擬授業に関する班協議
第 4 回目
5 月 13 日
理科授業の視聴 1 と班活動 1(学習指導要領分析)
第 5 回目
5 月 20 日 理科授業の視聴 2 と班活動 2(教科書分析 1-科学用語)
第 6 回目
5 月 27 日 理科授業の視聴 3 と班活動 3(教科書分析 2-観察,実験)
第 7 回目
6月3日
理科授業の視聴 4 と班活動 4(教科書分析 3-単元構成)
第 8 回目
6 月 10 日
模擬授業の検討と学習指導案作成(板書計画と学習プリン
トを含む)
第 9 回目
6 月 17 日
模擬授業の準備
第 10 回目
6 月 24 日 模擬授業1(A 班&B 班)
第 11 回目
7月1日
模擬授業2(C 班&D 班)
第 12 回目
7月8日
模擬授業3(E 班&F 班)
第 13 回目
7 月 15 日
模擬授業4(G 班&H 班)
第 14 回目
7 月 22 日 模擬授業5(I 班&J 班)
第 15 回目
7 月 29 日 理科学習指導の総括と理科学習評価(評価問題)
第 16 回目
8月5日
課題レポート提出締め切り
4. 授業のルール
・毎回,受講者一覧表に自筆のサインをしてもらい,出席確認を行う。ただし,提出物を求め
る場合は,提出の有無によって出席確認を行うこともある。出欠に関しての不正(代筆な
ど)は試験におけるカンニングと同様であり,その不正に関わった者全員を無資格とする。
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担当:森藤義孝(福岡教育大学)
課題の提出物についても,他者のレポートを写したものがあれば,写された者を含めて不
可とする。
・公的な理由なき遅刻は認めない。
・勝手な途中退席は欠席扱いとする。気分が優れない場合などは,挙手の上,明確に理由を
述べてから退席すること。
・欠席容認回数は,公欠(介護体験,部活動,就職講演会や忌引き,あるいは病欠・事故欠な
ど)を含めて5回までとする。ただし,公的な理由による欠席を公欠とするためには,各種
証明書を事前に提出するとともに,欠席分を補充するための課題をこなす必要がある。課
題については,自発的に別途要求すること。なお,病欠や事故欠等の不測の事態による欠
席の場合,できるだけ速やかに,本人が各種証明書(医療関係の証明書は高額なため,コピ
ーでかまわない)を直接提出すること。
5. 教科書と参考図書
中学校の学習指導要領と中学校学習指導要領解説理科編を購入すること。参考図書は,
適宜紹介する。
6. 課題と評価
・本授業では,中学校理科の特定単元を各班に割り当て,その内容に関わる学習指導案,板
書計画,及び生徒に配布する学習プリントを作成してもらいます。そして,学習指導案に示
されている本時(割り当て単元の中で,最も重要な観察,実験を含む箇所を本時として下さ
い)について,模擬授業を行ってもらいます。学習指導案,板書計画,及び生徒に配布する
6月 16 日(火曜日)ま
学習プリント(ノートに記載させる場合はその完成版)を作成し,
でに下記メールアドレス宛に添付ファイルとして送信してもらいます。各班の資料は, 6月
17日(水曜日)の授業の際に,受講者全員に配布します(文書は,A4 で作成して下さい)。
模擬授業では,生徒に対して実際に授業を行うつもりで振る舞うことになります。班員
全員で交代しながら授業者の役割を担うようにしてもらいます。このとき,他班の学生は,
生徒になったつもりでリアクションをとるようにしてもらいます。
模擬授業を行う際には,はじめに,単元全体の学習指導計画,及び本時についての趣旨
説明を行う(5 分)ようにし,その上で,模擬授業(35 分以内)を行ってもらいます。模擬授業
の後に,履修者全員で改善すべき点と評価できる点を吟味(5 分)していくこととします。
学習指導案は,マイクロソフトのワード,ジャストシステムの一太郎,アドビのアクロバット
(PDF)のいずれのかの形式で作成し,板書計画も同様の形式,あるいはマイクロソフトのパ
ワーポイント形式で作成し,メールに添付して提出してもらいます。各班で作成するファイル
には,以下の要領でファイル名をつけるようにしてもらいます。
大学名+担当班名+「担当単元」+学習指導案(板書計画,あるいは学習プリント)
九大 A 班「力と運動」学習指導案
九大 A 班「力と運動」板書計画
九大 A 班「力と運動」学習プリント
模擬授業の後に,他班の学生には,模擬授業に対する評価を行ってもらい,その結果を評
価シートに記入してもらうこととします。評価シートは,模擬授業を行った班にそのまま渡し
ますので,他者が閲覧することを前提に記載するようにして下さい。
最終課題として,班で作成した学習指導案,板書計画,及び学習プリントの改善案を個人
単位で作成してもらいます。改善案は,ワープロソフトなどの校正機能を使用し,班で作成
した文書を修正する形とします(修正箇所がわかるように文書を作成して下さい)。これら
の文書は,すべて,上述の班で作成したファイル名の「班」の部分を個人名に改めたものと
してもらいます。最終課題として,これらの文書に加え,修正の趣旨を簡潔にまとめた文書
を A4様式1枚程度で作成し,さらに,模擬授業で取り上げた単元についての評価問題を作
成し,上述の文書とともに,メールに添付して8月 5 日6日までに提出してもらいます。
九大○○○○「力と運動」修正趣旨
九大○○○○「力と運動」評価問題 *○○○○の部分は個人名が入ります。
理科指導法Ⅳ オリエンテーション資料
担当:森藤義孝(福岡教育大学)
・評価は,授業への出席状況,受講態度,模擬授業などの課題に取り組む姿勢,課題レポート
の内容を勘案しつつ行います。本授業の配布物は必ず整理してファイルに綴じるようにし
て下さい。評価は,学習指導案(40 点),模擬授業(準備状況を含め 40 点),評価問題の作成
(20 点)の各評価結果を加算して行います。欠席については,原則として,事前に公的証明
書などが提出され,課題をこなしたものについてのみ公欠扱いとする。
7. 連絡先(質問やファイル送信先)
〒811-4192 福岡県宗像市赤間文教町 1 番 1 号
福岡教育大学理科教育講座
森藤義孝
e-mail: [email protected]
授業 web の URL: http://morifuji.sharepoint.com/
*課題一覧
課題内容
学習指導要領分析
提出ファイル名
提出期限
九大○班「△△△△」学習指導要領分 5月 19 日
析
教科書分析1―科学用語
班
九大○班「△△△△」科学用語分析
5月 26 日
教科書分析2-観察,実験
班
九大○班「△△△△」観察実験分析
6月2日
教科書分析3-単元構成
班
九大○班「△△△△」単元構成分析
6月9日
学習指導案の作成
班
九大○班「△△△△」学習指導案
6 月 16 日
板書計画の作成
班
九大○班「△△△△」板書計画
6 月 16 日
学習プリントの作成
班
九大○班「△△△△」学習プリント
6 月 16 日
評価表の作成
個
九大○○○○「△△△△」評価表
8月5日
学習指導案の作成
個
九大○○○○「△△△△」学習指導案 8 月 5 日
板書計画の作成
個
九大○○○○「△△△△」板書計画
8月5日
学習プリント
個
九大○○○○「△△△△」学習プリント 8 月 5 日
学習指導案改善趣旨
個
九大○○○○「△△△△」修正趣旨
8月5日
評価問題の作成
個
九大○○○○「△△△△」評価問題
8月5日
*○の部分には,班の名称(A 班など),あるいは個人名が入ります。△の部分には,単元名
が入ります。
作成単位
班