熱電素子複合材料の電気接合技術の開発 熱電素子複合材料の電気接合技術の開発 環境問題や省エネルギー対策が注目さ れている中、 熱を直接電気エネルギーに 直径6μm 変換する熱電素子 の研究が行われており ます。熱電素子は温度差を与えると熱起 電力と呼ばれる電圧が発生する素子です (反対に電圧を与えると温度差が発生し 端部 ます )。熱電素子の課題の一つとして、熱 を電気エネルギーに変換するときに、熱 側面 電素子と電極間の接触抵抗により損失が 発生してしまうことが挙げられます。 本研究ではCPU やLSIの半導体基板を 磨 く技術 を用いて、熱電素子とガラスの複 合材料を鏡のように磨き、 金属膜を形成 することで良好な電気接合技術の開発を 熱電素子と ガ ラ ス の 複 合 材 料 行いました。本研究成果は、熱電素子からエネ ルギーとして取り出す時に、損失を低減することが期待されます。 (電子情報技術部 森田 寛之) 超臨界流体を用いた発泡体を作製 超臨界流体を用いた発泡体を作製 溶かした樹脂に 超臨界状態 * 1 の窒素ガスを含 浸させ、金型内で発泡させることにより成形品 を作製する超臨界流体 微細発泡 成形について研 究しています。この成形法は樹脂の発泡により 収縮が抑制されるため、変形しにくく、寸法精 度が非常に高い成形品が作製できます。 本研究では金型内での発泡プロセスを解明す るため、 金型内圧力 と成形品の発泡状況との関 係について検討しました。その結果、樹脂が充 填された後の金型内樹脂圧力の低下速度が高い ほどセル * 2 数が増加し、セルが小さくなること がわかりました。 ① ② t=1.23s 完全充填時 充填過程 ③ 1 上にした時、液体と気体の両方の性質をもつようになっ t=31.28s 冷却過程 * 超臨界状態・・・体積一定で物体の温度と圧力を臨 界(液相と気相の境界が消失し、区別が無い状態)点以 t=1.48s 3 (射出率40.2cm /s) t=射出開始からの経過時間 金型内の圧力状況 た状態 。 2 * セル・・・発泡によりできた樹脂中の微細な気泡。 ※プラスチック成形加工学 05 年次大会 口頭発表。 (生産技術部 山田 岳大)
© Copyright 2024 ExpyDoc