阪南市地方公営企業法適用業務委託仕様書 平成27年7月 阪南市上

阪南市地方公営企業法適用業務委託仕様書
平成27年7月
阪南市上下水道部下水道課
1
第1章
総則
(適用範囲)
第1条
本仕様書は、阪南市(以下「発注者」という。)が受託者(以下「受注者」
という。)へ発注する「阪南市地方公営企業法適用業務委託」
(以下「本業務」と
いう。)に適用する。
(目的)
第2条
本業務は、阪南市下水道事業(以下「下水道事業」という。)の経営の健
全性を確保するとともに、経営基盤の強化と適切な資産管理を図るために、下水
道事業の会計方式を「官公庁会計方式」から「企業会計方式」へ移行し、地方公
営企業法の適用(以下「法適用」という。)を受けるにあたって、固定資産調査・
評価を実施及び構築予定である公営企業会計システム(以下「会計システム」と
いう。)での利活用が可能なデータの作成等の必要な業務の支援を行うものであ
る。
法適用予定日
:平成30年4月1日(予定)
法適用準備期間
:平成27~29年度
法適用対象事業
:下水道事業
法適用の範囲
:全部適用(予定)
(業務の内容及び範囲)
第3条
(1)
本業務の内容及び範囲は、次のとおりとする。
基本方針の検討
法適用を開始するにあたり、事前に検討が必要な内容について検討を行い、
基本計画を策定する。
(2)
固定資産調査・評価
下水道事業における現有資産を調査、整理するとともに、各種固定資産
情報(取得価額、帳簿価額、財源等)をとりまとめる。また、整理結果は、
会計システム等に取り込める形式で電子データ化する。
(3)
企業会計移行支援
法適用に伴い、必要な事務手続きや作業等を円滑に進めるため、各種の支
援を行う。
(4)
その他本業務に関連した業務
2
(準拠する法令、規則等)
第4条
本業務の実施にあたっては、業務委託契約書(以下「委託契約書」という。)
及び本仕様書によるほか、次の各号に掲げる関係法令及び施行規則等に準拠し実
施するものとする。
(1)
地方公営企業法(昭和27年8月1日法律第292号)
(2)
地方公営企業法施行令(昭和27年9月3日政令第403号)
(3)
地方公営企業法施行規則(昭和27年9月29日総理府令第73号)
(4)
地方公営企業資産再評価規則(昭和27年9月29日総理府第74号)
(5)
地方公営企業法及び地方公共団体の財政の健全化に関する法律(公営企業
に係る部分)の施行に関する取扱いについて(昭和27年9月29日
字乙
発第254号)
(6)
地方自治法(昭和22年4月17日法律第67号)
(7)
地方自治法施行令(昭和22年5月3日政令第16号)
(8)
地方自治法施行規程(昭和22年5月3日政令第19号)
(9)
地方自治法施行規則(昭和22年5月3日内務省令第29号)
(10) 地方財政法(昭和23年7月7日法律第109号)
(11) 地方財政法施行令(昭和23年8月27日政令第267号)
(12) 消費税法(昭和63年12月30日法律第108号)
(13) 消費税法施行令(昭和63年12月30日政令第360号)
(14) 消費税法施行規則(昭和63年12月30日大蔵省令第53号)
(15) 下水道法(昭和33年4月24日法律第79号)
(16) 下水道法施行令(昭和34年4月22日政令第147号)
(17) 下水道法施行規則(昭和42年12月19日建設省令第37号)
(18) 個人情報の保護に関する法律(平成15年5月30日法律第57号)
(19) 阪南市下水道条例(平成4年12月15日条例第19号)
(20) 阪南市下水道条例施行規則(平成4年12月15日規則第29号)
(21) 阪南市財務規則(平成13年3月30日規則第8号)
(22) 阪南市個人情報保護条例(平成12年6月16日条例第27号)
(23) 下水道事業に係る繰出基準及び同運用通知
(24) 下水道事業における企業会計導入の手引き(公益社団法人日本下水道協会)
(25) その他の関係法令、規程、規則等
(管理技術者、照査技術者及び担当技術者)
第5条
受注者は、管理技術者、照査技術者及び担当技術者をもって秩序正しい業
務を実施しなければならない。
2
管理技術者は、業務全般の管理責任者として、下水道事業の固定資産評価及び
地方公営企業への移行に精通し、十分な技能と経験を有する者でなければならな
3
い。なお、業務の遂行に支障をきたすと認められたときには、発注者は、受注者
に対し、管理技術者の変更を求めることができる。
3
照査技術者及び主たる担当技術者は、下水道事業の固定資産評価及び地方公営
企業への移行に精通し、十分な技能と経験を有する者でなければならない。
4
管理技術者、照査技術者及び主たる担当技術者の中で、1名以上は技術士(上
下水道部門-下水道・総合技術管理部門-上下水道-下水道)又はRCCM(下
水道)の資格を有する者でなければならない。
5
管理技術者と照査技術者は、同一の者が兼務することはできない。
(公認会計士の選任)
第6条
受注者は、本業務に係る相談及び指導を受けられるよう、地方公営企業会
計移行に関する専門的知識と経験を有する公認会計士有資格者を配置する。
(業務計画)
第7条
受注者は、本業務の実施にあたり十分な協議を行い、次の各号に掲げる書
類を発注者に提出しなければならない。
(1)
業務工程表
(2)
着手届
(3)
管理技術者等通知書及び従事者名簿(管理技術者、照査技術者及び主たる
担当技術者の経歴書を添付する。)
(4)
その他発注者が指示する書類
(工程管理)
第8条
受注者は、作業工程に変更が生じる場合は、速やかに業務変更工程表を発
注者に提出しなければならない。
(資料の貸与)
第9条
受注者は、本業務の実施により必要な資料の収集を行う場合は、発注者が
保有する資料等を所定の手続きを経て借用することができる。ただし、資料等は、
本業務完了後速やかに返却しなければならない。
(守秘義務)
第10条
受注者は、本業務の実施に関して知り得た発注者の秘密に属する事項に
ついて、これを第三者に漏らしてはならない。
(転用の禁止)
第11条
受注者は、本業務の実施により得た各種情報について、これを発注者の
4
承諾なく第三者に公表、貸与、あるいは無断に使用してはならない。
(損害賠償)
第12条
本業務に伴い事故等が発生した場合、所要の措置を講ずるとともに、事
故発生の原因、経過及び内容などについて、直ちに発注者へ報告しなければなら
ない。
2
前項において生じた損害は、すべて受注者の責任において解決するものとする。
(折衝)
第13条
本業務の実施中に関係者又は関係官公庁との折衝を要する場合は、遅滞
なくその旨を発注者に申し出て指示を受けるものとする。
(疑義の解釈)
第14条
本業務の実施にあたり、もしくは実施中に本仕様書及び関係法令等に明
示されていない事項又は疑義を生じた場合は、発注者と受注者で協議する。
(打合せ及び報告)
第15条
受注者は、本業務の実施前及び実施中における主要な業務打合せにあた
っては、必ず管理技術者を同席させ、発注者と十分に協議するものとする。
2
前項の協議内容について、受注者は「打合せ記録簿」をその都度作成し、発注
者と受注者で確認の上、それぞれ1部ずつ保有するものとする。
3
本業務の実施中、受注者は「作業月報」を作成し、進捗状況を発注者に報告す
ることとする。
(検査)
第16条
受注者は、平成27年度及び28年度に中間検査を、平成29年度に完
了検査を受けるものとし、検査完了合格をもって業務を完了するものとする。た
だし、本業務完了後であっても、成果品に記入漏れ、不備、誤り又は是正すべき
事項等が発見された場合は、受注者は発注者の指示に従い、責任を持って、速や
かに是正するものとする。なお、当該是正に係る費用は、すべて受注者の負担と
する。
(委託料の支払い)
第17条
発注者は、前条の検査を実施し、受注者が合格した場合は、出来高に応
じて委託契約書で定める各年度の支払限度額の範囲内で委託料を支払うものと
する。
5
(業務履行期間)
第18条
本業務の履行期間は、契約締結の日から平成30年3月30日までとす
る。ただし、受注者との協議により変更する場合がある。
(契約変更)
第19条
発注者は、次の各号に掲げる場合において、本業務の委託契約の変更を
行うものとする。
(1)
業務内容の変更により業務委託料に変更を生じる場合
(2)
履行期間の変更を行う場合
(3)
発注者と受注者が協議し、本業務の施行上必要があると認められる場合
(履行期間の変更)
第20条
発注者は、受注者に対して業務の変更の指示を行う場合には、履行期間
変更協議の対象であるか否かを合わせて事前に通知しなければならない。
2
発注者は、履行期間変更協議の対象であると確認された事項であって、残履行
期間及び残業務量等から履行期間の変更が必要でないと判断した場合は、履行期
間の変更を行わない旨の協議に代えることができる。
3
受注者は、委託契約書の規定に基づき、履行期間の延長が必要と判断した場合
には、履行期間の延長理由、必要とする延長日数の算定根拠、変更業務工程表そ
の他必要な資料を発注者に提出しなければならない。
4
委託契約書に基づき、発注者の請求により履行期間を短縮した場合には、受注
者は、速やかに業務工程表を修正し提出しなければならない。
(再委託)
第21条
委託契約書に規定する「設計図書において指定した部分」とは、次の各
号に掲げるものをいい、受注者は、これを再委託することができない。
2
(1)
本業務における総合的企画、業務遂行管理、手法の決定及び技術的判断等
(2)
財務諸表作成及び予算調整に係る支援並びに経営予測及び財務分析
(3)
資産評価マニュアルの作成及び資産調査並びに資産評価
委託契約書に規定する「軽微な部分」は、コピー、印刷、製本及び資料の収集・
単純な集計とする。
3
受注者は、前2項に規定する業務以外の再委託にあたっては、発注者の承諾を
得なければならない。
4
受注者は、業務を再委託に付する場合、書面により協力者との契約関係を明確
にしておくとともに、協力者に対し業務の実施について適切な指導、管理のもと
に業務を実施しなければならない。なお、協力者は、阪南市入札参加資格停止要
綱の規定により発注者から指名停止の措置を受けていないこととする。
6
(成果物の帰属・著作権)
第22条
本業務の成果品やデータ等に関する所有権は発注者に帰属し、受注者は、
発注者の承諾を得ずして他社に公表、貸与又は使用してはならない。ただし、シ
ステム等のプログラムに関する著作権は除くものとする。
(行政情報流出防止対策の強化)
第23条
受注者は、本業務の履行に関するすべての行政情報について適切な流出
防止対策をとらなければならない。
2
受注者は、以下の業務における行政情報流出防止対策の基本的事項を遵守しな
ければならない。
(1)
関係法令等の遵守
行政情報の取り扱いについては、関係法令を遵守するほか、本規定及び発
注者の指示する事項を遵守するものとする。
(2)
行政情報の目的外使用の禁止
受注者は、発注者の許可なく本業務の履行に関して取り扱う行政情報を本
業務の目的以外に使用してはならない。
(3)
社員等に対する指導
① 受注者は、受注者の社員、短時間特別社員、特別臨時作業員、臨時雇い、
嘱託及び派遣労働者並びに取締役、相談役及び顧問、その他すべての従
業員(以下「社員等」という。)に対し行政情報の流出防止対策について、
周知徹底を図るものとする。
② 受注者は、社員等の退職後においても行政情報の流出防止対策を徹底さ
せるものとする。
③ 受注者は、発注者が再委託を認めた業務について再委託をする場合には、
再委託業者に対し本規定に準じた行政情報の流出防止対策に関する確認
を行うこと。
(4)
契約終了時における行政情報の返却
受注者は、本業務の履行に関し発注者から提供を受けた行政情報(発注者
の許可を得て複製した行政情報を含む。以下同じ。)については、本業務の実
施において付加、変更、作成した行政情報についても同様とする。
(5)
電子情報の管理体制の確保
① 受注者は、電子情報を適切に管理し、かつ、責任を負う者(以下「情報
管理責任者」という。)を選任及び配置するものとする。
② 受注者は、次に掲げる事項に関する電子情報の管理体制を確保しなけれ
ばならない。
ア
本業務で使用するパソコン等のハード及びソフトに関するセキュリ
7
ティ対策
(6)
イ
電子情報の保存等に関するセキュリティ対策
ウ
電子情報を移送する際のセキュリティ対策
電子情報の取り扱いに関するセキュリティの確保
受注者は、本業務の実施に際し、情報流出の原因につながる次に掲げる行
為をしてはならない。
(7)
ア
情報管理責任者が使用することを認めたパソコン以外の使用
イ
セキュリティ対策の施されていないパソコンの使用
ウ
セキュリティ対策を施さない形式での重要情報の保存
エ
セキュリティ機能のない電磁的記録媒体を使用した重要情報の移送
オ
情報管理責任者のない許可を得ない重要情報の移送
事故の発生時の措置
① 受注者は、本業務の履行に関して取り扱う行政情報について何らかの事
由により情報流出事故があった場合には、速やかに発注者に届け出るも
のとする。
② この場合において、速やかに事故の原因を明確にし、セキュリティ上の
補完措置をとり、事故の再発防止の措置を講ずるものとする。
3
受注者は、受注者の行政情報の管理体制等について、必要に応じ、報告を求め、
検査確認を行う場合がある。
8
第2章
基本方針の検討
(目的)
第24条
法適用を開始するにあたり、課題や条件を整理し、具体的な対応策の検
討を行い、基本方針を示すことを目的とする。
(作業項目)
第25条
基本計画策定における作業項目の主なものは、次の各号に掲げるとおり
とする。
(1)
法適用範囲の検討
(2)
移行に伴う課題の整理
(3)
法適化に伴う準備作業及び日程の検討
(4)
基本方針、年次計画工程表の作成
(5)
法適化計画の策定
(法適用範囲の検討)
第26条
地方公営企業法の適用範囲について、本市の形態に最も適した法適用の
範囲(全部適用又は一部適用)の概要説明及び比較検討を行うものとする。
(移行に伴う課題の整理)
第27条
法適用にあたり、一般的な課題を整理するとともに、阪南市における関
連部局との調整事項や課題を整理する。
2
会計システム構築に必要な作業項目を整理する。
(法適化に伴う準備作業及び日程の検討)
第28条
法適化に伴う課題にそって、必要な作業の洗い出しにより、項目別に整
理し移行作業スケジュールを作成する。
2
会計システム構築業務を含む年次計画工程表を作成する。
(基本方針、年次計画工程表の作成)
第29条
基本計画策定において検討したものをとりまとめ、基本方針として整理
するとともに、法適用までの年次計画工程表を作成する。
(法適化計画の策定)
第30条
下水道事業法適化推進要領に示される財政措置を受けるために必要と
なる下水道事業法適化計画を作成する。
9
第3章
固定資産調査及び評価
(目的)
第31条
法適用にあたり、現有する固定資産の調査・整理、評価等を行うことを
目的とする。
(対象資産)
第32条
対象資産は、法適用する前年度までに保有する全ての固定資産を対象に
行う。ただし、法適用する前年度に取得する資産のうち、本業務の履行期間内に
金額や内容が確定しない固定資産は予定資産として取りまとめるものとする。
(1)
管路施設(平成26年度末)
ア
汚水
114km
イ
雨水
29km
ウ
マンホールポンプ
(2)
8箇所
その他
ア
(1)以外の有形固定資産(土地、車両運搬具、工具器具及び備品等)
イ
無形固定資産(地上権、借地権等)
ウ
投資(出資金、基金等)
(資産調査の手法)
第33条
資産調査手法は、標準整理手法とする。
(作業項目)
第34条
固定資産の調査・整理、評価業務における作業項目の主なものは、次の
各号に掲げるとおりとする。
(1)
資料の収集及び整理
(2)
資産評価マニュアルの作成
(3)
決算書の整理
(4)
資産の調査・整理
(5)
受増資産、除却資産の調査及び整理
(6)
不明資産の調査及び整理
(7)
資産管理図の作成
(8)
間接費の把握
(9)
資産評価及び減価償却費の算出
(資料の収集及び整理)
第35条
資産評価に必要な基礎的資料を収集し、設計書、工事関係資料及びその
10
他関連資料等の整理を行う。なお、調査に必要な資料については発注者より貸与
する。
また、発注者から貸与される資料について、受注者は必ず「借用書」を提出し、
その重要性を認識し、資料等の汚損、滅失等の事故のないよう取扱い、使用後は
速やかに返却するものとする。
(資産評価マニュアルの作成)
第36条
受注者は、作業の手順や作業レベルの統一化を図るため、資産評価に先
立ち資産評価マニュアルを作成するものとする。
(決算書の整理)
第37条
受注者は、事業内容や現有の資産取得に要した費用、その財源、間接費
等を経年的に把握するため、事業開始から現在までの年度別節別決算書を整理す
る。
(資産の調査・整理)
第38条
設計書、工事関係資料、竣工図及びその他関連資料等から資産調査を行
う。
2
取得価額は、年度別事業費との整合を確認する。
3
管きょ及びマンホールポンプについては、工事毎に必要な属性情報を調査・整
理する。
(受増資産、除却資産の調査及び整理)
第39条
開発行為等による寄贈を受けた受増資産及び除却資産の調査は、次の各
号に掲げるとおり実施する。
(1)
受増資産
民間開発等により寄贈を受けた受増資産について、取得時期、取得原因、
取得内容等を調査の上、取得価額を推定する。また、調査結果を受増資産一
覧表として整理する。
(2)
除却資産
設計書、工事関係資料、竣工図及び受増関係資料等をもとに除却済みと判
断した施設情報を調査抽出し、除却資産一覧表として整理する。
(不明資産の調査及び整理)
第40条
設計書、工事関係資料、竣工図及び受増関係資料等で確認できなかった
資産については、不明資産として、施工年度、取得原因、取得価額を推定する。
推定に際しては、実績単価などを用い、数量に乗じて評価を実施する。
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工事関係資料により、工事請負額の把握可能な場合は現地調査により、把握可
能な資産で工事請負額に合わせて、工事毎に取得価額を決定する。また、調査結
果は不明資産一覧表として整理する。
(固定資産管理図の作成)
第41条
管路施設に係る資産の重複、欠落等の防止及び現有資産の位置把握のた
め、下水道台帳をもとに固定資産管理図を作成する。
2
設計書等に添付された設計図等をもとに、各工事の施工位置を特定し、固定資
産管理図に工事番号若しくは資産登録番号を記載する。工事位置がわかるように
着色し、設計書の工事内容と図面の記載内容が相違ないか確認する。
3
マンホールポンプ施設についても現有資産の位置把握のために固定資産管理
図を作成する。
(間接費の把握)
第42条
職員給与費や事務費等の間接費を整理する。
(資産評価及び減価償却費の算出)
第43条
調査、整理された資産について、取得時期、取得価額、耐用年数による
減価償却計算をもとに、企業会計開始時の平成30年4月1日時点の帳簿価額を
算定する。
2
減価償却計算は、下記によるほか、関係法令に準拠する。
①
減価償却方法
定額法
②
残存価額
取得価額の10%
③
耐用年数
法定耐用年数
(地方公営企業法施行規則及び財務局長通知準拠)
④
3
減価償却限度額
取得価額の95%
年度別の固定資産一覧表を作成する。この際には、補助金等により取得した固
定資産の償却制度に伴い、長期前受金、長期前受金収益化累計額、資本剰余金、
長期前受金戻入等を計上する財源毎内訳を算出する
4
会計システムに取り込み可能な形式の資産データを作成し、データ移行を行う
ものとする。
12
第4章
企業会計移行支援
(目的)
第44条
法適用に伴い、必要な事務手続きや作業等を円滑に進めるための支援を
目的とする。
(支援項目)
第45条
受注者は、発注者に対して次の各号に掲げる支援を行う。
(1)
法適用スケジュールの作成
(2)
会計システム導入支援
(3)
関連部局との調整事項整理支援
(4)
組織・体制の検討支援
(5)
新予算の編成
(6)
開始・予定貸借対照表作成
(7)
打ち切り決算及び移行初年度予算調整
(8)
条例、規則等の制定又は改廃支援
(9)
職員研修
(10) その他法適用に必要な支援
(11) 業務報告書の作成
(法適用スケジュールの作成)
第46条
法適用に必要となる作業や法適用範囲の検討結果等をもとに、各年度で
実施する作業を整理した法適用移行スケジュールを作成するとともに、庁内会議
や議会等の説明資料としてとりまとめる。
(会計システム導入支援)
第47条
別途業務として実施される会計システム構築業務について、移行期日ま
でに効率的かつ円滑に導入され、実施できるよう各種支援を行う。
2
本市のシステム状況を踏まえ、会計システム構築までに必要となる作業内容、
作業スケジュール等をとりまとめた導入計画を策定し、仕様書案を作成支援する。
3
受注者は、会計システム構築業務の受注者と発注者との協議に参加し、作業方
法や各種検討へのアドバイス等の支援を行う。主な協議事項は次の各号に掲げる
とおりとする。
(1)
会計システム構築範囲、スケジュール等の確認
(2)
会計システムへの資産データ移行について連携検討を行う。
(関連部局との調整事項整理支援)
13
第48条
法適化に伴う事務手続きを円滑かつ効率的に行うため、関連部局との調
整及び検討事項を整理する。
(組織・体制の検討支援)
第49条
現状の組織体制等を考慮し、法適化の適用範囲による本市に適した組織
体制の検討を行う。
(新予算の編成)
第50条
本市下水道事業の事業内容と資産内容に基づき、企業会計方式への移行
後に必要な勘定科目及び予算科目を検討し、設定する。
(開始・予定貸借対照表作成)
第51条
資産調査及び評価の結果、平成29年度予算書、引継現金、未収金及び
未払金等の把握に基づき、平成30年4月1日時点の予定開始貸借対照表の作成
を支援する。
(打ち切り決算及び移行初年度予算調整)
第52条
平成29年度の打ち切り決算処理の支援及び平成30年度企業会計予
算の原案に関する基礎資料の作成と予算調整を支援する。
(条例、規則等の制定又は改廃支援)
第53条
本市下水道事業が法適用するために必要となる全ての条例及び規則等
の制定又は改廃等の支援を行う。
(職員研修)
第54条
官公庁会計方式から企業会計方式へ移行するにあたり、地方公営企業と
しての経営を行うため、新たな経営組織に対応できるよう基礎知識習得等の職員
研修を下水道事業に携わる全職員を対象とした職員研修を実施する。研修内容は、
地方公営企業法及び企業会計の仕組み、実務に関する項目などとする。また、研
修を行う際は、計画書を作成し、事前に発注者と内容、講師及び実施日について
打合せを行うこととする。
(その他法適用に必要な支援)
第55条
受注者は、発注者と協議の上、必要に応じて次の各号に掲げる支援を行
う。
(1)
出納及び収納取扱金融機関の指定
(2)
議会、委員会及びその他庁内会議等の資料作成
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(3)
下水道使用料改定等に係る資料作成
(4)
総務省への異動報告書の作成
(5)
税務署への事業開始、廃止、異動届出書類作成
(業務報告書の作成)
第56条
受注者は、本業務で支援した内容、移行業務の内容及び移行に伴う検討
課題に対するまとめ等について、業務報告書を取りまとめるものとする。
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第5章
照査・成果品
(照査)
第57条
受注者は、業務を施行する上で技術資料等の諸情報を活用し、十分に整
理することにより、業務の高い質を確保することに努めるとともに、さらに審査
を実施し、固定資産調査及び評価に誤りがないよう努めなければならない。
2
照査技術者は、業務全般にわたり次の各号に掲げる事項について照査を実施し
なければならない。
(1)
基本条件の確認
(2)
業務計画(実施方針及び実施手法等)の妥当性の確認
(3)
固定資産評価及び減価償却費算出結果の確認
(4)
成果品の確認
(成果品)
第58条
本業務の成果品は、次の各号のとおりとする。
(1)
業務報告書
2部
(2)
固定資産一覧表
2部
(3)
受増資産一覧表
2部
(4)
除却資産一覧表
2部
(5)
不明資産一覧表
2部
(6)
固定資産管理図
2部
(7)
打合せ記録簿
2部
(8)
データ等を記録した電子媒体
2部
(9)
その他発注者の指示する資料
2部
16