国立市長への抗議文

国立市長 佐藤 一夫
殿
シェア
シェアハウスに入居しているシングルマザーの女性に対し、同じ建物に
男性が居住しているとの理由から、児童扶養手当等の支給を打ち切ったこ
とに強く抗議するとともに、支給の再開を早急に求めます。
2015
2015年1月11
年1月11日
11日
なくそう戸籍と婚外子差別・交流会
連絡先
省 略
私たちは、婚外子差別の撤廃と女性が結婚せずに出産しても差別されることのない社
私たちは、婚外子差別の撤廃と女性が結婚せずに出産しても差別されることのない社
会の実現に向け、1988年より2
会の実現に向け、1988年より26
1988年より26年間にわたり活動を続けており
年間にわたり活動を続けております市民団体
おります市民団体の
ます市民団体の「なくそ
う戸籍と婚外子差別・交流会」です。
12月27日付東京新聞朝刊で
月27日付東京新聞朝刊で、「国立市は、『
国立市は、『キッチンなどが共用の建物で
、『キッチンなどが共用の建物で
は居住者全員を同一世帯として扱う』
は居住者全員を同一世帯として扱う』と東京都から指摘され、それまで支給して
と東京都から指摘され、それまで支給して
いた児童扶養手当や児童育成手当を打ちきった」
いた児童扶養手当や児童育成手当を打ちきった」と報道されていま
報道されていました。
されていました。
この記事を読んで本当に驚きました。キッチンが共用で
この記事を読んで本当に驚きました。キッチンが共用で、高熱水費を
、高熱水費を個別に
契約せずメーター一つで大家が支払っている住居
契約せずメーター一つで大家が支払っている住居だと
メーター一つで大家が支払っている住居だと、そこに異性がいるだけで
だと、そこに異性がいるだけで
何故その異性と事実上の夫婦関係
何故その異性と事実上の夫婦関係とする
その異性と事実上の夫婦関係とするの
とするのでしょうか、
でしょうか、あまりにも
か、あまりにも奇想天外
あまりにも奇想天外で
奇想天外で、
ありえない考えだと怒りを覚えます。
ありえない考えだと怒りを覚えます。この考え
を覚えます。この考えで行けば当のシェアハウスには複
この考えで行けば当のシェアハウスには複
数の異性がいるので、複数の居住者と事実婚関係を結んでいたという考えになり
数の異性がいるので、複数の居住者と事実婚関係を結んでいたという考えになり、
実態無視の考えです。
国立市は、担当者が現地確認をして、支給開始
国立市は、担当者が現地確認をして、支給開始当時も2人の独身男性がい
支給開始当時も2人の独身男性がいても
当時も2人の独身男性がいても
「一人親」
一人親」と認定し、支給してき
認定し、支給してきました。
支給してきました。にもかかわらず、
ました。にもかかわらず、東京都
にもかかわらず、東京都からの
東京都からの誤った
からの誤った
指摘に従い
指摘に従い支給を打ち切ったこと
従い支給を打ち切ったこと、そして当該母子を経済的困窮に追いやってい
支給を打ち切ったこと、そして当該母子を経済的困窮に追いやってい
ることに怒りを禁じ得ません。
以下の理由から東京都の指摘は極めて不適切なものであり、これを無批判に受
以下の理由から東京都の指摘は極めて不適切なものであり、これを無批判に受
け入れて支給を打ち切った国立市の処分は不当極まりないものです。
(1) 「『キッチンが共用
キッチンが共用』『
チンが共用』『光熱水費が個別契約になっていない
』『光熱水費が個別契約になっていない』
光熱水費が個別契約になっていない』建物で、
異性が居住していれば同一世帯と見なす」
異性が居住していれば同一世帯と見なす」との東京都の指摘は、
との東京都の指摘は、児童扶養手当
は、児童扶養手当
法の支給要件に関する規定(父又は母と生計同一の関係にあるか)や、198
0年厚生省の「事実婚の規定」に関する通知「1、原則として同居を要件 2、
社会通念上夫婦としての共同生活と認められる事実が存在する」に照らして、
誤りであり、違反しています。
りであり、違反しています。
シェアハウスという同じ建物に異性が居住している
シェアハウスという同じ建物に異性が居住しているからといって
同じ建物に異性が居住しているからといって、その異
からといって、その異
性と当の女性が生計同一の関係にあるということ
性と当の女性が生計同一の関係にあるということにはなりません。
ということにはなりません。
東京都の指摘しているような建物はシェアハウスだけに限らず、アパート
の形態としても
の形態としても存在しています。このような形態の建物に住む
このような形態の建物に住む住人はすべ
住人はすべて
生計同一関係にあるとの
生計同一関係にあるとの考えは
考えは、大いなる誤りであり、実態無視も
、大いなる誤りであり、実態無視もはなはだ
しいもの
しいものです。生計同一関係とは、一
ものです。生計同一関係とは、一緒
です。生計同一関係とは、一緒に暮らし生計を同じくするというも
のです。
ちなみ
ちなみに、東京都市町村
に、東京都市町村戸籍住
町村戸籍住民基
戸籍住民基本
民基本台帳事
台帳事務協議会、住
議会、住民基
、住民基本
民基本台帳事
台帳事務手
引書作成
引書作成委員会編著
員会編著による「
編著による「初任
による「初任者のための住
初任者のための住民基
者のための住民基本
民基本台帳事
台帳事務」の中
」の中で、世帯
の認定として次
の認定として次のような例
のような例が挙げられています。
挙げられています。
① ひとつ屋根
とつ屋根の下で住んでいても、
屋根の下で住んでいても、寮
の下で住んでいても、寮に生活する学
に生活する学生や単
生や単身者の場合
身者の場合、
場合、
「住 居は共通であるが、生活を共にしていない状況
居は共通であるが、生活を共にしていない状況にあり、一つの世帯を
状況にあり、一つの世帯を
構成 するものではなく、各
するものではなく、各人単独の世帯となる。
② 下宿人として一つの家
人として一つの家庭の中で、食
で、食事を一緒
事を一緒にしている場合
にしている場合でも、
場合でも、食
でも、食
費 の支払いをし、生計が別である場合
の支払いをし、生計が別である場合は別の世帯となる。
場合は別の世帯となる。
③ 一つの家に親夫婦と子どもの夫婦が生活している場合
一つの家に親夫婦と子どもの夫婦が生活している場合で、
場合で、食
で、食費などの支
払 いをし、
いをし、生計が別である場合
生計が別である場合は、別の世帯となる、など。
場合は、別の世帯となる、など。
要は、支給の判断基準
要は、支給の判断基準は、同じ建物の下に居住しているかどうかではな
断基準は、同じ建物の下に居住しているかどうかではなく
は、同じ建物の下に居住しているかどうかではなく
事実婚の状
事実婚の状態にあるか、生計を同一にしていたかどうかが問題
態にあるか、生計を同一にしていたかどうかが問題にされなけ
問題にされなけ
ればならないということです
ればならないということです。だからこそ国立市も現地
ということです。だからこそ国立市も現地調査
。だからこそ国立市も現地調査によって、一人親
調査によって、一人親
と見なしていたはずであり、
と見なしていたはずであり、塩崎
ていたはずであり、塩崎厚
塩崎厚労相も
労相も6日の会見で、「生活実態の確認が
大事」と述べ
大事」と述べてい
述べています。
ています。
(2)支給を
支給を打ち切れば当事者を生活難
打ち切れば当事者を生活難に追い込
に追い込むことは容易
ことは容易に
容易に予測できるのです
予測できるのです
から、居住実態とかけ離
から、居住実態とかけ離れた東京都の
れた東京都の誤った
東京都の誤った指摘に対しては、国立市として、
誤った指摘に対しては、国立市として、
問題点を
問題点を明らかにし、支給を
らかにし、支給を継続
、支給を継続す
継続すべきでした。
でした。
それが住民
それが住民の福祉の
福祉の増進を
増進を図ることを基
ることを基本とする市
本とする市の行政の在り方
の在り方です。
したがって東京都や国からの通知・指導
したがって東京都や国からの通知・指導を待つまでもなく、打ち切った時点
打ち切った時点に遡
って当該母子へ
って当該母子への支給を再開するよう強く求めます。