研究タイトル: 高張力鋼中の熱と水素の拡散及び遅れ 破壊に関する実験

所属: 岐阜工業高等専門学校 建築学科
研究タイトル:
高張力鋼中の熱と水素の拡散及び遅れ
破壊に関する実験的研究とその解析
氏名:
下村波基 / SHIMOMURA Hagai
E-mail:
[email protected]
職名:
教授
学位:
工学博士
所属学会・協会:
日本建築学会、日本鉄鋼協会、日本溶接学会、東海工業教育協会
キーワード:
高張力鋼、高力ボルト、遅れ破壊
技術相談
提供可能技術:
・高張力鋼、高力ボルトの遅れ破壊に関する知見
研究内容:
高強度鋼の拡散性水素に起因する遅れ破壊現象を再現す
るために、希硫酸を電解液とした陰極電解法による水素チャ
ージを可能とした試験装置を開発しました。
右の図1は、その試験装置に切欠を挿入した高力ボルトで
試験した結果です。ある時間経過で、拡散性水素による亀裂
の発生と伝播により、断面欠損が急速に進行した結果、ボル
ト軸力が低下しその破面も脆性破面を呈しています。
ボルト軸力 (ton)
破壊開始
また、この技術を高張力鋼熱影響部粗粒域に発生する遅
れ破壊現象にも適応し、顕微鏡下での観察も可能です。
右中央の図2は、780N 級高張力鋼に Bead on Plate で生じた
熱影響部粗粒域での亀裂の発生と伝播を顕微鏡下で観察し
た結果です。
F10T-M22
経過時間 (分)
図 1 水素誘起による遅れ破壊促進実験
本研究室では、応力下にある鋼中の
拡散性水素の拡散状況を数値解析して
います。溶接金属では、溶接による熱
解析と連成させることにより、溶接割れ
との関係を解析しています。(図3)
図3 隅肉溶接部の熱解
図2 溶接熱影響部に発生した亀裂の顕微鏡写真
提供可能な設備・機器:
名称・型番(メーカー)