所属: 岐阜工業高等専門学校 機械工学科 研究タイトル: ガントリークレーンの三次元ダイナミクス解析に基づく 耐風設計に関する研究 氏名: 高橋 憲吾 / TAKAHASHI Kengo E-mail: [email protected] 職名: 助教 学位: 修士(工学) 所属学会・協会: 日本機械学会 キーワード: 港湾物流機械、動的解析、安全設計 技術相談 提供可能技術: 研究内容: ・港湾物流機械の挙動解析 ガントリークレーンの風による逸走解析 コンテナ物流の拠点である港湾コンテナターミナルにおいて、コンテナ荷役の中核的役割を果たすガントリークレーン の風による逸走や転倒事故が発生し社会問題となっています。このような事故を未然に防ぐためには、港湾の環境を 十分に踏まえた動的な理論解析に基づく「クレーンの耐風設計指針」を確立することが重要です。本研究では、港湾の 各種風環境下におけるクレーンの三次元ダイナミクス解析により、クレーンが風により逸走に至る過程および逸走開始 後における機体の動特性を明らかにし、クレーンの風による逸走対策および万一逸走した後の安全対策に資する耐風 設計指針を確立することを目的としています。 図 1 に示すようなクレーンを,図 2 に示すように三次元はり要素でモデル化します。港湾コンテナターミナルにおける クレーン周辺の自然風は、べき乗則に従う鉛直方向の風速分布を有するものとします。風によりクレーンが受ける荷重 は,風速から得られる風圧、クレーンの部材の面積および風力係数を用いて計算し、クレーン機体のモデルに作用させ ます。また、クレーンの逸走に対する抵抗力として、車輪とレールの接触面に生じる摩擦力およびレールクランプとレー ルの接触面に生じる摩擦力も計算しモデルに作用させます。 図 3 は、クレーンの機体挙動として、クレーンの陸側および海側の脚部におけるピッチ角と上部ビームにおけるヨー 角の解析結果例を示します。クレーンに風荷重が作用する時刻 0 秒以降、脚部におけるピッチ角と上部ビームにおける ヨー角は大きくなります。このことから、クレーンに風荷重が作用するとクレーンは逸走方向に傾斜し、かつ重心位置を 通る鉛直軸回りにねじれることがわかります。 Pitch − Yaw angle [deg] 0.25 0.20 0.15 L S L S tr:逸走開始時刻 0.10 0.05 0.00 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Time [sec] 図 1 ガントリークレーン 図 2 クレーン機体モデル 図 3 クレーン機体のピッチ角 およびヨー角の解析例 提供可能な設 備・機器: 名称・型番(メーカー)
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