平成 25 年度 - 日本基礎建設協会

平成 25 年度
基礎施工士検定試験
一般社団法人 日本基礎建設協会
1
土の性質に関する記述で、適当でないものは次のうちどれか。
1. 土粒子は、粒径の小さい順にシルト、粘土、砂、礫、石に分類され、シルトと粘土の境
は、粒径 0.075mm である。
2. 土の強度とは、主にせん断破壊に対する抵抗力をいう。
3. 土の透水とは、土中の水に水頭差が生じたとき、水が間隙を通って自由に移動すること
である。
4. 液状化とは、地震力等により地下水以深の飽和した緩い砂質土が、せん断抵抗力を失っ
てしまうことである。
2 土の構成と物理的性質に関する記述で、適当でないものは次のうちどれか。
1. 含水比(w)とは、土に含まれている土粒子と水の質量の比である。
2. 土粒子の密度(ρs)とは、土の固体部分の単位体積当りの平均質量である。
3. 間隙比(e)とは、土中の間隙の体積と土粒子の体積の比である。
4. 飽和度(Sr)とは、間隙中に占める気体成分の体積百分率である。
3
土質柱状図に示される情報に関する事項で、適当でないものは次のうちどれか。
1. 全国共通の標高原点は、東京湾霊岸島における平均海面で、TP と表している。
2. 孔内水位は、調査時の水位であり、ベントナイトを使用しているときは、その被膜の影
響で、真の地下水位を表していないことがある。
3. N 値は、標準貫入試験用のサンプラーの打込み量が、50cm 貫入するのに要する打撃回
数をいう。
4. 実際の礫径の大きさは、記事欄に記された礫径よりも大きい場合がある。
4
杭の設計に際して、標準貫入試験(JIS A 1219-2001)の結果から判断あるいは推定さ
れる事項として、適当でないものは次のうちどれか。
1. 砂質土地盤の杭の周面摩擦力
2. 粘性土地盤の圧密沈下量
3. 水平方向地盤反力係数
4. 液状化の可能性
5
部材に荷重が作用した時の曲げモーメント図で、適当でないものは次のうちどれか。
A
B
A
B
最大曲げモーメント
6
基礎工法と基礎形式に関する記述で、適当でないものは次のうちどれか。
1. PC ウェル工法とは、オープンケーソン工法のひとつであり、グラウンドアンカーなど
を反力として所定の深度まで PC ウェル躯体を沈設する工法である。
2. ニューマチックケーソン工法とは、円形、長方形などの断面の筒を、主に鉄筋コンクリ
ートで築造し、その内部を大気中または水中においてグラブバケット等で掘削、排土し
ながら地中に沈下させる工法である。
3. パイルド・ラフト基礎とは、直接基礎と杭基礎を複合して一つの構造物に用いる基礎形
式である。
4. 直接基礎とは、構造物の荷重を直接地盤に伝える基礎形式で、支持層が比較的浅い場合
に適用される。
7
基礎杭に関する記述で、適当でないものは次のうちどれか。
1. スリップレイヤー杭(SL 杭)は、杭に作用するネガティブフリクションを低減できる
杭である。
2. 鋼管ソイルセメント杭とは、地盤中に造成したソイルセメント柱の中に突起を有する鋼
管を挿入してソイルセメントと鋼管の一体化を図った合成杭である。
3. 鋼杭には 2 種類あるが、その内、我が国では鋼管杭よりも、大きな曲げ耐力と変形性能
を生かした H 型鋼杭の方が多く用いられる。
4. PHC 杭は、高強度コンクリートを用い、プレストレスを与えて、圧縮、曲げ耐力を大
きくした既製杭である。
8
杭の載荷試験方法に関する記述で、適当なものは次のうちどれか。
1. 急速載荷試験は、燃焼ガス圧等により、杭頭に静的な荷重を作用させる試験である。
2. 水平載荷試験は、油圧ジャッキにより水平方向に動的な荷重を作用させる試験である。
3. 押込み試験は、杭の先端付近に油圧ジャッキを設置して、動的な荷重を作用させる試験
である。
4. 衝撃載荷試験は、ハンマにより杭頭に動的な荷重を作用させる試験である。
9
建設副産物に関する記述で、適当でないものは次のうちどれか。
1. 建設副産物とは、建設工事に伴い副次的に得られる物品であり、「建設廃棄物」と「建
設発生土」が含まれる。
2. 再生資源とは、副産物として有用なものであって、原材料として利用することができる
ものである。
3. 建設汚泥は廃棄物であり、再生資源ではない。
4. 建設発生土は再生資源であり、廃棄物ではない。
10 騒音に関する記述で、適当でないものは次のうちどれか。
1. 騒音規制法における特定建設作業の規制に関する基準では、指定地域における騒音の大
きさは敷地境界で 85dB を超えないことになっている。
2. 騒音レベルで 80dB のディーゼル発電機を 2 台並列運転した場合、複合音の騒音レベル
は 120dB である。
3. 騒音の距離減衰は、一般的には音源からの距離が 2 倍になると 6dB 減衰することがよ
く知られている。
4. 騒音レベルとその感じ方で、静寂な所は 30dB 以下、通常の会話ができない程の影響の
出るのが 80dB 以上である。
11
振動に関する記述で、適当でないものは次のうちどれか。
1. 振動規制法における特定建設作業の規制に関する基準では、指定地域内の振動の大きさ
は、敷地境界において 75dB を超えないこととなっている。
2. バイブロハンマによる杭打ち時の振動レベルは、打ち込み深さが浅い場合、一般に表層
部を円筒状に伝播するレイリー波を考慮すればよい。
3. 振動の距離減衰は、一般的には振源からの距離が 2 倍になると 10dB 減衰する。
4. 振動レベルと人体への生理的影響の関係で、50~60dB で振動を感じ始め、80~85dB
で人体に有意な生理的影響が生じ始める。
12 水質汚濁に関する記述で、適当でないものは次のうちどれか。
1. ベントナイト廃泥水は、粘性が高く粒子も微細なので、自然沈降、凝集、脱水などが困
難である。
2. ベントナイト安定液の pH(水素イオン濃度)は、アルカリ性を示す。
3. 廃棄泥水に CMC(カルボキシメチルセルロース)が多量に含まれているときは、BOD
(生物化学的酸素要求量)
、COD(化学的酸素要求量)が低くなることがある。
4. リバースサーキュレーションドリル工法の泥水の SS(浮遊物質量)は 100,000 mg/ℓ程
度と高く、動植物に与える影響は大きい。
13 労働安全衛生法において、常時 10 人以上 50 人未満の労働者を使用する建設業の事業
場で、選任が定められているものは次のうちどれか。
1. 統括安全衛生管理者
2. 安全衛生推進者
3. 安全管理者
4. 衛生管理者
14
労働安全衛生法および労働安全衛生法施行令で、作業主任者の選任が義務付けられて
いる作業は次のうちどれか。
1. 特定粉塵除去作業
2. 掘削用基礎機械の組立・解体作業
3. パワーショベルによる積込み作業
4. 掘削面の高さが 2m以上の地山の掘削作業
15 労働安全衛生規則で、特別教育を必要とする業務は次のうちどれか。
1. つり上げ荷重が 5 トン未満の玉掛業務
2. 作業床の高さが 10m 以上の高所作業車の運転業務
3. 酸素欠乏危険作業の業務
4. 可燃性ガスおよび酸素を用いて行う金属の溶接・溶断の業務
16 労働安全衛生法および労働安全衛生法施行規則で定める車両系建設機械に関する記述
で、誤っているものは次のうちどれか。
1. 定期自主検査は、それぞれ定められた検査事項により、1 年以内及び 1 月以内ごとに、
自主検査を行うこと。
2. 定期自主検査を行ったときは、その記録を 3 年間保存すること。
3. 特定自主検査は、3 年以内ごとに 1 回、使用する労働者で資格を有する者または厚生労
働大臣又は都道府県労働局長の登録を受けた検査業者が定期に行うこと。
4. 作業開始前点検は、その日の作業を開始する前に、ブレーキ及びクラッチの機能につい
て点検すること。
17 コンクリートの材料に関する記述で、適当でないものは次のうちどれか。
1. 水中コンクリートにおける単位セメント量の最小値は、一般コンクリートの最小値より
も大きい値である。
2. セメントの種類で高炉セメント B 種 (高炉スラグ分量 30%を超え 60%以下)を表す記
号は、BB を使用する。
3. AE 減水剤は、ワーカビリティーを向上させ、所定の単位水量を減少させて単位セメン
ト量を増大させる混和材料である。
4. 混合セメントとしては、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメントがあ
る。
18 コンクリートの性質に関する記述で、適当でないものは次のうちどれか。
1. コンシステンシーとは、主として水量の多少によって左右されるフレッシュコンクリー
トの変形あるいは流動に対する抵抗性の程度で表される性質である。
2. 中性化とは、コンクリート中に混入した塩化物イオンによって鋼材が腐食し、その錆の
膨張力によってコンクリートにひび割れが生じ、構造物の耐久性が低下する現象をいう。
3. クリープ現象とは、コンクリートに持続荷重が作用すると、時間とともにひずみが増大
することをいう。
4. エントラップドエアとは、コンクリートの混合、移動、打込み中などにコンクリート中
に巻き込まれた、mm あるいは cm 単位の大きな気泡をいう。
19 「鉄筋コンクリート用棒鋼」(JIS G 3112:2010)と「鉄筋コンクリート用再生棒鋼」(JIS
G 3117:1987)、
「鋼管ぐい」(JIS A 5525-2009)および「鋼管矢板」(JIS A 5530-2010)に関す
る記述で、適当でないものは次のうちどれか。
1.
鉄筋の種類の表示は、
(形状+引張強さ○○○N/mm2)の形式で示される。
2.
SDR345 の最初の S は鋼を示し、D は異形棒鋼で最後の R は再生鋼の意味である。
3.
「鋼管ぐい」の種類に SKK490 があるが、
「鋼管矢板」の種類 SKY490 と化学成分お
よび機械的性質は同じである。
4.
「鋼管ぐい」の種類には、SKK400 および SKK490 の2種類あり、内面突起付きの鋼
管についても JIS で規定されている。
20 鋼材の応力―ひずみ曲線で、A~D の
に入る語句の組合せで、適当なもの
は次のうちどれか。
σ
( )
(
)
A
B
C
D
1.
弾性限界
比例限界
上降伏点
引張強さ
2.
比例限界
弾性限界
引張強さ
上降伏点
3.
弾性限界
比例限界
引張強さ
上降伏点
4.
比例限界
弾性限界
上降伏点
引張強さ
21 品質管理に用いられる手法と説明の組合せで、適当なものは次のうちどれか。
ヒストグラム
パレート図
散布図
管理図
1
ハ
イ
ニ
ロ
2
イ
ニ
ロ
ハ
3
ハ
ニ
イ
ロ
4
イ
ハ
ロ
ニ
イ、測定値の存在する範囲をいくつかの区間に分け、各区間を底辺として、その区間に属
する測定値の出現度数に比例する面積を持つ長方形を並べた図。
ロ、二つの変数を横軸と縦軸にとり、測定値を打点して作った図。
ハ、データをプロットした点を直線で結んだ折れ線グラフの中に、異常を知るための中心
線や管理限界線を記入した図。
ニ、項目別に層別にして、出現度数の大きい順に棒グラフで並べると共に、累積曲線で結
んだ図。
22 品質管理の行動における標準的な手順として、適当なものは次のうちどれか。
A 作業標準を決める。
B 教育し、訓練する。
C 品質標準を決める。
D 標準通り行われているかチェックする。
1.
B → C → A → D
2.
C → A → B → D
3.
A →
4.
C → A → D → B
D → B
→ C
23
場所打ちコンクリート杭のインティグリティ試験(健全性試験)を実施したところ、
このことから、
杭頭を打撃して反射波が戻ってくるまでの時間として 0.012 秒が得られた。
推定される杭長で正しい値は次のうちどれか。
ただし、杭は材質が均一で断面積に変化がなく、損傷もないものとする。また、場所打
ちコンクリート杭の波動の伝播速度は 3600m/s とする。
1.
10.8m
2.
21.6m
3.
32.4m
4.
43.2m
24 施工計画作成の手順に関し、次に示す A~D の 4 つの作業の順序として、適当なもの
は次のうちどれか。
A
実施計画は、基本計画に従った具体的内容を示す作業計画および工程計画で仮設準備
計画も含まれる。また、これに従って工事費を積算する。
B
事前調査は、敷地状況、地盤状況、作業環境などに関する調査で、工事の難易度や施
工上の問題点を想定する。
C
管理計画の一部である施工管理は、各作業段階において管理すべき項目、管理方法、
必要な資材についての検討を行う。
D
基本計画は、施工計画の基本方針を決定するものであり、作業手順、作業方法などに
ついて技術的あるいは経済的検討が行われる。
1.
B
→
D
→
A → C
2.
D
→
B
→ A → C
3.
B
→
D
→
4.
D
→
B
→ C → A
C → A
25 場所打ちコンクリート杭工事の仮設準備に関する記述のうち、適当でないものは次の
うちどれか。
1.
杭心を示す仮杭は、地中に打込む際、リボンなどを杭頭部に巻付ける。また、杭心の
位置が容易に確認できるように引照点や逃げ杭を設ける。
2.
リバースサーキュレーションドリル工法の泥水プラントは、泥水を多量に使用するの
で、一度にとりかかっている掘削孔を十分に満たす量の 2 倍程度を目安として、スラ
ッシュタンクを用意する。
3.
地中障害物がある場合は、既往の資料や図面では不詳のものが多いので、試掘などの
詳細な調査を行う。障害物が認められれば事前に撤去するのが一般的である。
4.
アースドリル工法の泥水プラントは、施工能率や作業性を考慮して、平均杭径の掘削
孔を満たす量のスラッシュタンクを用意する。
26 試験掘りに関する記述で、適当でないものは次のうちどれか。
1. 試験掘りにおける沈殿試験は、二次孔底処理完了後に検測テープにより測定する。
2. 試験掘りにおける杭は、特に定めのない限り最初の本杭で行う。
3. 試験掘りにおける調査項目は、支持層の深度と各地層の性状の把握も含まれる。
4. 試験掘りにおける試料採取は、地層の変化ごとに試料を採取し保存する。
27 アースドリル工法で使用する掘削用器具に関する記述で、適当なものは次のうちどれ
か。
1. ドリリングバケットのリーマナイフの外径は、設計杭径に対し 60mm 程度大きいもの
を使用する。
2. 表層ケーシングの長さは、地盤条件に関わらず 2m~4m のものを使用する。
3. 底ざらいバケットは、孔底に溜まったスライムをすべて処理するために、設計杭径と同
じ大きさのバケットを使用する。
4. ロックバケットは、土砂の取り入れ口が大きく 300mm 程度の玉石が収納可能である。
28
アースドリル工法の地下水に対する施工に関する記述で、適当でないものは次のうち
どれか。
1. 潮の干満により地下水が変動する場合、干潮時と満潮時の地下水の平均水位以上に孔内
水位を管理する。
2. 被圧地下水があり、施工地盤より地下水位が高い地盤で掘削する場合、表層ケーシング
を高くして、被圧された地下水位以上に孔内水位を保持する。
3. 3m/min 以上の伏流水がある地盤で施工する場合、地下水が流動している地層部分にコ
ンクリートのセメント分が流出しないように型枠などで流動水を阻止する。
4. 逸水により孔壁が崩壊するような場合、逸水防止剤を使用して対処する。
29 アースドリル工法の掘削に関する記述で、適当なものは次のうちどれか。
1. 砂質地盤の掘削は設計杭径より大きくなるため、ドリリングバケットのサイドカッタを
取り外す。
2. 緩い砂地盤の掘削は、崩壊してバケットが抜けなくなる恐れがあるので、バケットの引
き上げ速度を上げる。
3. 傾斜した地盤の掘削は、掘削孔が曲がらないようにバケットの食込み量を多くする。
4. 支持層での掘削は、掘削土で満たされたドリリングバケットを孔底から急速に引き上げ
るとバキューム現象が発生し、先端地盤を緩める。
30 オールケーシング工法の掘削に関する記述で、適当でないものは次のうちどれか。
1. 巨石、転石を掘削する場合、巨石、転石がケーシング外周部や先端部でくさびを形成し、
ケーシングの引抜が不能となる。
2. 不透水層下の被圧された砂質土層において不透水層となっている粘性土を貫通して掘
削することによりヒービングが発生する。
3. 孔内水の地盤への浸透により、ケーシングチューブ外面と周面地盤との隙間が水みちと
なり、砂が水とともに流出するパイピングが発生する場合がある。
4. 孔内水がある状態で硬質粘性土を掘削する場合、ハンマグラブのシェルが地山に食い込
まず地表面をスリップしてしまい掘削困難となる場合がある。
31 オールケーシング工法の記述で、適当なものは次のうちどれか。
1. カッティングエッジは、ハンマグラブの先端に取り付ける硬質地盤対策の刃先である。
2. チゼルは、掘削土砂を仮受するために使用される。
3. ロックピンは、ケーシングチューブ接続のための特殊ボルトで、連結作業、切離し作業
に使用する。
4. ベッセルは障害物を破砕するために使用される。
32 リバースサーキュレーションドリル工法の基本原理に関する記述で、適当でないもの
は次のうちどれか。
1. 孔内水位を地下水位より 2m 以上高く確保することで孔壁の崩壊を防ぐ。
2. 掘削泥水の理想とされる比重は 1.02~1.08 程度である。
3. サクションポンプ方式の吸い込み揚程は 15m 程度である。
4. 一般的に掘削深度 60m 以上になるとエアリフト方式が有利になる。
33 リバースサーキュレーションドリル工法の掘削に関する記述で、適当でないものは次
のうちどれか。
1. ドリルパイプ内径程度の石がある場合、掘削機の破砕装置により砕いて吸い込みが可能
である。
2. 掘削土が孔内水とともにドリルパイプ内を上昇するのに必要な流速は、水中における落
下速度の 2 倍程度とされている。
3. 硬質地盤を掘削する場合、切削荷重を大きくするためウエイト管を使用する。
4. 孔曲がりを防止する対策としてスタビライザを使用する方法がある。
34 リバースサーキュレーションドリル工法に使用する機材に関する記述で、適当なもの
は次のうちどれか。
1. サクションポンプ方式は、ドリルパイプ内の泥水に空気泡を混合させるものである。
2. 四翼ビットは、三翼ビットに比べて大口径や硬質地盤に適している。
3. コニカルビットは、硬岩の掘削に使用される。
4. スタンドパイプは、設計杭径と同じ内径のものを使用する。
35 地中壁杭工法の掘削機械に関する記述で、適当でないものは次のうちどれか。
1. バケット式掘削機は、回転式掘削機に比べ安定液の劣化が少なく、プラント設備も小規
模である。
2. 回転式掘削機は、バケット式掘削機よりも適用深度が深く、最大掘削深度は 170m 程度
である。
3.
回転式掘削機は、硬質地盤の掘削が可能であり、その切削能力の限界は一軸圧縮強さ
5N/mm2である。
4. バケット式掘削機では、掘削した溝底は平坦にはならず、掘削深度の測定は数ヶ所測定
し、いずれも設計深度を満足するように掘削する。
36
地中壁杭工法で、エレメントの掘削ガット割り付けを計画する場合、エレメント長
12.0m を掘削するのにガット長 3.2m の掘削機を使用したガット数として、適当なものは次
のうちどれか。
1. 3 ガット
2. 4 ガット
3. 5 ガット
4. 6 ガット
37 地中壁杭掘削に関する記述で、適当なものは次のうちどれか。
1. 掘削能率を考え、地層の変り目でも掘削速度を低下させる必要はない。
2. 最初のエレメント掘削では、逸水量を調査しつつ掘削する。
3. バケット式掘削機は、軟岩掘削まで可能なため先行削孔は必要としない。
4. 掘削は、掘削能率を上げるために掘削機全重量を地山に預けて行うのが良い。
38 安定液に関する記述で しかく に入る語句の組合せで、適当なものは次のうちどれか。
望ましい安定液の性状と品質とは、崩壊防止に必要な造壁性(例えば、ろ過水量 AAA
ml 以下、ケーキ厚 BBB mm 以下)と最小限の比重(高くても BCB 程度)、粘性(フ
ァンネル粘性 BDB 秒程度)を保持していることである。
A
B
C
D
1.
40
5
1.15
25~35
2.
40
5
1.10
20~30
3.
30
3
1.15
25~35
4.
30
3
1.10
20~30
39 安定液に関する記述で、適当でないものは次のうちどれか。
1. ベントナイト系安定液は、CMC 系安定液よりもセメントや塩分の混入によるゲル化が
少ない。
2. 分散剤は有機系と無機系があり、有機系の方が分散効果は優れている。
3. ベントナイトは、Na 系主体のベントナイトと Ca 系主体のベントナイトがあり、Ca 系
主体のベントナイトの方が海岸近くでの使用には有利である。
4. ベントナイト系安定液と CMC 系安定液の違いは、ベントナイトと CMC の配合率及び
用いている CMC の品質の差であるが、配合材料そのものが大きく変わるわけではない。
40 安定液性状の測定機器と測定項目の組合せで、正しいものは次のうちどれか。
上段:測定機器
1.
2.
3.
4.
下段:測定項目
A
B
C
D
ろ過試験器
ファンネル粘度計
サンドコンテンドチューブ(砂分計)
ボーメ比重計
ろ過水量
粘性
砂分とケーキ厚
比重
ろ過試験器
ファンネル粘度計
ろ過水量とケーキ厚
粘性
砂分
比重
ファンネル粘度計
ろ過試験器
サンドコンテンドチューブ(砂分計)
ボーメ比重計
粘性
ろ過水量とケーキ厚
砂分
比重
ファンネル粘度計
ろ過試験器
粘性
ろ過水量
サンドコンテンドチューブ(砂分計) マッドバランス
サンドコンテンドチューブ(砂分計) マッドバランス
砂分とケーキ厚
比重
41
リバースサーキュレーションドリル工法の泥水に関する記述で、適当でないものは次
のうちどれか。
1. 粘性土が多く介在する地盤では、掘削が進むに従って地盤中の粘土、シルトなどの細粒
土の混入により、清水が泥水となり、マッドケーキ形成に必要な循環水となりえる。
2. 一般に土粒子は帯電しているので、負の電荷をもつ凝集剤で中和し反発力を弱め、凝集
させやすくする。
3. コンクリート打込み時には、泥水とコンクリートの比重差が大きいほど置換流体として
の機能は大きく、コンクリートの品質を確保しやすい。
4. 泥水処理には、泥水をコンテナダンプ車に積込み、場外処理する方法と、化学的な処理
により水とフロックに分離し、処理する方法がある。
42
場所打ちコンクリート杭における一次孔底処理に関する記述で、適当でないものは次
のうちどれか。
1. アースドリル工法での一次孔底処理は、掘削完了後、スライムの沈殿待ちを行い、その
後底ざらいバケットで沈殿物の除去を行う。
2. オールケーシング工法での一次孔底処理は、孔内水のない場合や少ない場合、ハンマグ
ラブで行う。
3. リバースサーキュレーションドリル工法での一次孔底処理は、掘削孔に沈殿バケットを
挿入して行う。
4. 一次孔底処理の効果の確認は、掘削完了時と孔底処理後の深度を測定して対比する。
43
アースドリル工法における二次孔底処理に関する記述で、適当でないものは次のうち
どれか。
1. 処理方法は、水中ポンプで処理する方法と、サクションポンプで処理する方法がある。
2. 水中ポンプで処理する場合は、水中ポンプをトレミー管の頭部に設置する方法と、中間
部に設置する方法がある。
3. コンクリート打込み直前に、孔底に堆積した沈殿物を処理する。
4. 処理する場合は、比重の小さい上の方から徐々に吸い込み口を下げて行う。
44
場所打ちコンクリート杭に使用する鉄筋かごの加工組立てに関する記述で、適当なも
のは次のうちどれか。
1. フープを鉄筋曲げ機にかける際は、主筋とフープの密着性を高めるために所定の径より
やや小さめに曲げる。
2. 鉄筋かごの製作は、ガス溶接により行われている。
3. フープの重ね長さは、設計図書によるが、その規定がない場合は 10d(d は鉄筋の直径)
以上の重ね長さをとり、片面 5d 以上を溶接して端部を固定する。
4. スペーサは、通常オールケーシング工法の場合φ13mm または D13 の鉄筋が、その他
の工法の場合 3.2~6×50 の鋼板・平鋼が採用されている。
45
場所打ちコンクリート杭に用いる鉄筋かごの建込みに関する記述で、適当でないもの
は次のうちどれか。
1. 鉄筋かごは、杭の中心に鉛直性を保ちながら孔壁を損傷しないようにゆっくりおろす。
2. 鉄筋かごの重ね継手は、鉄線結束の場合、#10 以上の鉄線で主筋 1 本当り 3 ヶ所以上を
堅固に結束する。
3. 鉄筋かごを掘削孔内に挿入する際、鉄筋かごの変形を防止するため、十字鉄筋を使用す
る。
4. 鉄筋かごの天端位置の確認は、鉄筋かごの頭部に検測テープを取付けて行う。
46 地中壁杭工法の鉄筋かご建込みに関する記述で、適当でないものは次のうちどれか。
1. 長尺の鉄筋かごの吊起しは 2 点吊り以上で吊る。
2. 鉄筋かごの移動は、横吊りの状態で水平移動する。
3. 幅の広い鉄筋かごは、鉄筋かご形状に合った吊り金具を必ず使用する。
4. 鉄筋かごの継手は、太径の場合や空頭制限を受ける場合などでは、エンクローズド溶
接、又は機械式継手などが用いられる。
47 溶接用語に関する記述で、適当なものは次のうちどれか。
1. アンダーカットとは、溶融部(溶接金属)と母材との境界の部分のことである。
2. ビードとは、1 回のパスによって作られた溶接金属である。
3. スラグとは、溶接を施した際に溶接中に溶融して凝固した金属である。
4. フラックスとは、溶接部に生じる非金属物質で、溶接金属の表面を覆い大気から溶融部
を保護する働きをする。
48
場所打ちコンクリート杭に用いるコンクリートの品質と打込みに関する記述で、適当
なものは次のうちどれか。
1. レディーミクストコンクリートの品質は、工場出荷時に所定の条件を満足していれば良
い。
2. コンクリートは、練混ぜを開始してから 1.5 時間以内に荷卸しができるように運搬しな
ければならない。
3. トレミー管先端は、
プランジャが抜け落ちることができるよう 0.8m程度孔底より離す。
4. トレミー管先端は、常にコンクリート中に 1m 程度挿入しておくことが必要である。
49
地中壁杭工法のコンクリート打込みに関する記述で、適当でないものは次のうちどれ
か。
1. トレミー管の配置は、地中壁杭の長手方向 3m 以内に 1 本以上を原則とする。
2. コンクリートの打込み速度は、トレミー管が必要根入れ長を確保した後は 15~20m/hr
を目安とする。
3. コンクリートと置換される溝内水を回収するために使用される水中ポンプは、一般に口
径 100mm または 150mm のものが使用される。
4.トレミー管のコンクリート中の挿入長は、最大 6m 程度までとする。
50 レディーミクストコンクリート(JIS A 5308:2009)に関する記述で、正しいものは次
のうちどれか。
1. 1 回の試験結果は、購入者が指定した呼び強度の 80%以上であること。
2. 購入者が指定したスランプ値が 8~18cm の場合、荷卸し地点での許容差は±1.5cm であ
る。
3. 3 回の試験結果の平均値は、購入者が指定した呼び強度の強度値以上であること。
4. 塩化物含有量は、塩化物イオン量として 0.8kg/㎥以下と定められている。
51
オールケーシング工法におけるケーシングチューブ引抜きに際して、打込みコン
クリート天端の降下長(ℓ)とケーシングチューブの引抜き長(L)の関係を示し
た下式の中で、正しいものは次のうちどれか。
1.
2.
3.
4.
52
鉄筋かごの共上り、浮き上がりを誘発させる要因として、考慮しなくてよいものを列
挙したものとして、適当なものは次のうちどれか。
1.
コンクリートの
ブリーディング
コンクリートの
レイタンス
コンクリートの
強度
2.
コンクリートの
分離
鉄筋かごの重量
鉄筋かごの傾斜
3.
コンクリートの
打込み速度
ケーシングチューブ
の傾斜
トレミー管の
挿入長さ
4.
コンクリートの
分離
コンクリートの
流動性
鉄筋かごの変形
53 超音波による孔壁測定に関する記述で、適当なものは次のうちどれか。
1. 孔内水の比重が高く、特に砂が浮遊していると映像に誤差が生じたり測定できないこと
がある。
2. 測定深度が深くなるに従い、超音波の周波数を調整する。
3. 掘削孔の土質の層別の把握および支持層の根入れの確認方法として、超音波による測定
を行う。
4. 拡底杭を超音波測定すると、超音波の孔壁映像は実際の拡底部分の形状と等しく記録さ
れる。
54
アースドリル工法で使用される安定液の劣化現象と要因および対策の組合せで、適当
でないものは次のうちどれか。
現
55
象
要
因
対
策
1.
粘性上昇
微細掘削土砂の混入
分散剤添加
2.
ゲル化
塩水、セメント混入
分散剤、イオン封鎖剤添加
3.
ろ過水量増大
掘削土砂への吸着増
CMC の添加
4.
高比重化
安定液の高粘性化
ベントナイトの添加
(一社)日本基礎建設協会が制定した「倫理綱領」に関する記述で、適当でないもの
は次のうちどれか。
1. 基礎工事の受・発注に当たっては、公正、透明、自由な競争ならびに適正な取引を行う。
2. 公益を重んじるとともに、
「良き企業市民」として積極的に社会貢献活動を行う。
3. 基礎施工士は、基礎工事の社会的意義を十分に認識し、工期の厳守を最優先に取り組み
企業に貢献する。
4. 社内に本倫理綱領に反するような事態が発生したときには、会員の代表自らが問題解決
にあたる姿勢を内外に明らかにし、原因究明、再発防止に努める。
平成25年度 「基礎施工士」検定試験 択一式問題 解答
問
解答
問
解答
問
解答
問
解答
1
1
16
3
31
3
46
2
2
4
17
3
32
3
47
2
3
3
18
2
33
1
48
2
4
2
19
1
34
2
49
2
5
3
20
4
35
3
50
3
6
2
21
2
36
3
51
2
7
3
22
2
37
2
52
1
8
4
23
2
38
4
53
1
9
3
24
1
39
1
54
4
10
2
25
4
40
2
55
3
11
3
26
1
41
2
12
3
27
4
42
3
13
2
28
1
43
1
14
4
29
4
44
4
15
3
30
2
45
3