07P200_宍倉 貴帆

平成 24 年度新潟薬科大学薬学部
年度新潟薬科大学薬学部卒業研究
新潟薬科大学薬学部卒業研究Ⅱ
卒業研究Ⅱ
論文題目
D-アミノ酸の生成と命運
Considerations
onsiderations on Generation and Fate of D Type Amino Acid
Acids
cids
薬化学研究室
薬化学研究室 6 年
07P200
宍倉 貴帆
(指導教員:杉原
(指導教員:杉原 多公通)
多公通)
要 旨
生体において利用されるアミノ酸はほとんど L-アミノ酸であり,D-アミノ酸は極めて限られ
た条件でしか利用されていないと考えられていた.しかし,生体のタンパク質中に D-アミノ酸
の発現や遊離 D-アミノ酸の存在が確認され,生理作用などが明らかにされつつある.そこで
生体における D-アミノ酸の分布や動態を調査した.
その結果,微生物や植物および動物に種々の D-アミノ酸が存在することが分かった.微
生物では自身の身を守るために細胞壁で利用している.植物や動物ではほとんど解明され
ていないが,一部の D-アミノ酸が生体で重要な働きをしていると示唆されている.生体にお
いて D-アミノ酸の動態も徐々に明らかになりつつあり,吸収した D-アミノ酸の代謝経路や組
織への移行が確認されている.また,生体内で生合成を行うセリンラセマーゼの存在も確認
されている.
キーワード
1.D-アミノ酸
2.D-セリン
4.セリンラセマーゼ
5.D-アミノ酸オキシダーゼ
3.D-アスパラギン酸
目 次
1.はじめに
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2.天然に存在する D-アミノ酸とその分布
2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
2-1.微生物 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
2-2.植物
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6
2-3.哺乳類
3.生成過程
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7
3-1.結合型 D-アミノ酸
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7
3-2.遊離型-D アミノ酸
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9
4.代謝過程
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
11
4-1.結合型 D-アミノ酸
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
11
4-2.遊離型-D アミノ酸
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
12
5.おわりに
引用文献
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
13
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
14
1
論 文
1.はじめに
アミノ酸はタンパク質を構成し,生命を担う重要な化学物質である.今まで生体を構成
するアミノ酸はほとんど L-アミノ酸だと考えられており,D-アミノ酸は細菌のペプチドグリカ
ンなど極めて限られた生体成分だと考えられていた.ところが近年,D-アミノ酸がタンパク
質中に存在することが確認された.それは眼 1 や骨 2 および皮膚 3 などで確認され,白内
障や皮膚硬化など様々な疾病と関連することが示唆されている.また,D-アミノ酸はタン
パク質中だけでなく,遊離型 D-アミノ酸として確認もされている.例えば,D-セリンは主に
脳内に存在し,脳内分布は不均一である.前脳では高濃度に存在し,中脳や間脳では
中等度から低濃度,後脳にはほとんど存在していない.この分布は NR2BmRNA と酷似
しており,NMDA 受容体と密接な関係があると考えられていた.現在では D-セリンの生
理機能が NMDA 受容体のグリシン結合部位のコアゴニストとして作用し,グルタミン酸に
よる興奮を亢進することが明らかになっている4.D-アスパラギン酸は松果体や精巣に多
く存在する.生理機能はライディッヒ細胞におけるテストステロンの産生亢進やメラトニン
合成・分泌の抑制,プロラクチン分泌の促進などホルモンバランスの調節に関わっている
と考えられているが,今のところ詳細な分子メカニズムは分かっていない.その他の遊離
型 D-アミノ酸も生体内で存在が確認されているが,それぞれの L-アミノ酸と比較すると存
在比が 1 % 未満と非常に少なく,高濃度に蓄積している組織も見つかってないため生
理機能など未だ解明されていない.
このように一部の D-アミノ酸は生理機能を担い,生体において重要な存在であることが
分かっている.そこで今回著者は D-アミノ酸の生成過程や代謝過程を調査し,D-アミノ
酸の存在意義について考察しようと思う.
2
2.天然に存在する
2.天然に存在する D-アミノ酸とその分布
2-1.微生物
細菌では細胞壁の成分であるペプチドグリカンに D-アミノ酸が含まれていることが良く
知られている.ペプチドグリカンの基本的構造は N-アセチルグルコサミンと N-アセチルム
ラミン酸が交互に繰り返す巨大な糖鎖でテトラペプチドが架橋を形成している (Fig.
Fig. 1)
1 5.
MurNAc
MurNAc
GluNAc
GluNAc
L-Ala
L-Ala
D-Glu
D-Glu
L-Lys
L-Lys
D-Ala
D-Ala
D-Ala
L-Lys
MurNAc
MurNAc = N-Acetylmuramic acid
GluNAc = N-acetylglucosamine
D-Glu
L-Ala
MurNAc
GluNAc
O
CH2OH
O
O
OH
CH2OH
O
O
NHAc
O
NHAc
O
NH
H3C
L-Ala
H
HN
O
O
OH
H
NH
O
H2N
L-Lys
H
HN
O
D-Glu
O
CH3
H
OH
D-Ala
Fig. 1
3
GluNAc
これによって強固な網目構造を成し,菌体を保護する働きを持っている.架橋部分のテト
ラペプチドは細菌によって利用されている D-アミノ酸が異なる場合もあり,D-アスパラギン
酸や D-セリンおよび D-リシンなども報告されている.
微生物にはペプチドグリカンだけでなくタンパク質中にも D-アミノ酸の存在が確認され
ている.アミノ酸の D/L 比は地球上に初期に出現した生物ほど多くの D-アミノ酸を含有し
ており,細菌は特に多くの D-アミノ酸を含有している.古細菌や真核生物になるにつれ
D-アミノ酸の含有量は低くなる (Table
Table 1)
1 6.
4
2-2.植物
D-アミノ酸は微生物だけでなく,多くの植物中で存在が確認されている.Bruckner ら
は裸子植物であるイチョウやメタセコイア,単子葉類のパイナップルや牧草,双子葉類の
Table 2)
カエデやリンゴなどから種々の D-アミノ酸を発見している (Table
2 7.マメ科植物では種
子や芽生えから D-アミノ酸が発見され,裸子植物のイチョウや被子植物のリンゴからは果
汁や木の葉から D-アミノ酸が確認されている.驚くことに調べた全ての植物から D-アミノ
酸の存在が確認できたと Bruckner らは報告している.
植物中において D-アミノ酸の存在が確認されたことにより,どのように D-アミノ酸が生
合成されるのか調査されるようになった.その結果,小川らがマメ科植物の実生中にアミノ
酸ラセマーゼを発見し,L-アミノ酸から D-アミノ酸を生成することを明らかにした.また,
D-アミノ酸アミノトランスフェラーゼの存在も確認され,D-アミノ酸のアミノ基がピルビン酸
に転移し,D-アラニンを生成することが確認された.これらの報告によって植物中の D-ア
ミノ酸が酵素によって触媒されることが分かったが,直接根から吸収することなども考えら
れており,全貌は明らかになっていない.また,植物中に含まれる D-アミノ酸の含有量は
低く,未だ生理機能については不明である.
5
2-3.哺乳類
D-アミノ酸は微生物や植物だけでなく,哺乳類でも確認されており,D-セリンや D-アス
Table 3)8.
パラギン酸,D-アラニン,D-ロイシン,D-プロリンなど数多く報告されている (Table
中でも D-セリンと D-アスパラギン酸は比較的多く含まれている.
Table 3
D-アミノ酸の
D-Asp
D-Ser
D-Ala
D-Leu
D-Pro
Cerebrum
0.9
32.9
0.7
0.6
0.3
Hippocampus
1.0
27.1
0.6
0.6
0.1
Hypothalamus
0.2
15.1
0.6
0.7
0.2
Pituitary gland
0.4
0.9
1.9
0.2
0.1
Pineal gland
4.8
4.4
2.4
1.0
0.6
Cerebellum
0.4
1.5
1.2
0.4
0.3
Medulla oblongata
0.1
1.4
0.5
0.5
0.2
Kidney
0.2
0.3
0.4
-
-
Liver
0.2
0.4
0.1
-
-
Plasma
0.3
0.2
0.2
-
-
D-アミノ酸
(%) (D/(L D) 100).
D-アスパラギン酸は脳内や精巣に多く含まれており,脳内では松果体に多く存在して
いる.その分布からホルモンの分泌に関係があると考えられている.D-セリンは大脳や海
馬に局在しており,組織内全セリン量に対する D-セリンの割合は 20%を超え高濃度に存
在することが分かる.主に前脳に存在し,後脳にはほとんど存在しないことから NMDA 受
容体と密接な関係があると考えられている.しかし,D-セリンも D-アスパラギン酸もその他
の組織では非常に少ない.D-アラニンや D-ロイシンおよび D-プロリンにおいてはどの組
織でも少ないため生理機能は今のところ不明である.
微生物では D-グルタミン酸や D-アラニンおよび D-セリンが特に多く,他の D-アミノ酸
も植物や哺乳類と比べると多く含まれている.植物では D-グルタミン酸と D-アラニンおよ
び D-アスパラギン酸は調査したすべての植物に含まれていたと Bruckner は報告してい
る.哺乳類では D-セリンが最も多く,次いで D-アスパラギン酸が多い.D-アミノ酸の含有
6
量は地球上の初期に出現した生物ほど多いと言われている.実際に細菌と古細菌およ
び真核生物を比較すると D-アミノ酸の含有量は進化するにつれて減少している.しかし,
哺乳類では D-セリン濃度は非常に高い.
7
3.生合成過程
3.生合成過程
生体に存在する D-アミノ酸にはタンパク質中に発現する結合型 D-アミノ酸と遊離型
D-アミノ酸の二種類がある.
3-1.結合型 D-アミノ酸の生成過程
タンパク質中に発現する D-アミノ酸には D-アスパラギン酸と D-セリンがよく知られてい
る.D-セリンの発現機構は未だ解明されていないが,D-アスパラギン酸に関しては非酵
素的にラセミ化が生じると考えられている.
O
OH
H H
N
N
H
O
L- -Asp
H
O
H
N
H
O
N
O
N
H
O
N
H
N
H
OH
L-succimidyl
N
O
D-succimidyl
H
O
O
HN
N
H H
OH
H
N
H
O
OH
H
N
O
O
D- -Asp
L- -Asp
H
N
H
N
H
OH
O
D- -Asp
Scheme 1
その分子機構は L-α-Asp 残基の C 末端側に隣接するアミノ残基と側鎖のカルボキシ
ル基が非酵素的に脱水縮合して五員環イミドを形成することによりラセミ化が生じる
(Scheme
Scheme 1).一般的に生体内のような穏和な条件下で脱水縮合は生じないが,アスパラ
1
ギン酸の側鎖の特殊性がラセミ化の原因だと藤井らは述べている 9. 白内障では L-αアスパラギン酸や D-β-アスパラギン酸の発現によりタンパク質の一次構造が変化し,高
次構造にも影響が出るため水晶体が白濁すると考えられている.
8
3-2.遊離型 D-アミノ酸の生成過程
生体に存在する遊離型 D-アミノ酸は酵素によって生合成される体内由来のものと食事
や腸内細菌から摂取した体外由来の二つの経路がある.
体内由来
生体内で発見された D-アミノ酸は食事や腸内細菌による体外由来のものだと考えられ
ていたが,Wolosker らによってセリンラセマーゼの存在がヒトにも確認され 10,D-セリンが
生体内で合成されることが判明した.
HOH2C
H
COOH
HOH2C
H
NH2
H
N
O3POH2C
N
L-Ser
COOH
H
OH
CH3
COOH
HOH2C
NH2
H
D-Ser
PLP-bound L-amino acid
H2O
COOH
H2C
NH2
Dehydroalanine
H2O
COOH
NH3
H3C
O
Pyruvate
Scheme 3
この酵素は D-セリンと同様に前脳部に集中して分布している.PLP 依存性であり,PLP
が存在するとキノイド中間体を作ることで安定性を増す.また,セリンラセマーゼはラセミ
化を行うだけでなく,セリンをピルビン酸とアンモニアに分解するデヒドラターゼ反応も行う
ことが報告されている (Scheme
Scheme 3)11.
9
体外由来
植物中に D-アミノ酸の存在が確認されたように,私たちが普段食べている食品中にも
D-アミノ酸が含まれていることが分かっている.例えば納豆や味噌および醤油といった発
酵食品には D-アミノ酸が多く含まれており,ビールやワインにもその存在が確認されてい
る.食品中には結合型 D-アミノ酸と遊離型 D-アミノ酸が含まれているが,結合型 D-アミノ
酸を特異的に分解する消化酵素は今のところ発見されておらず,吸収されるのは遊離型
D-アミノ酸だと考えられている.
D-アミノ酸の吸収については小腸で行われていることが確認されている.その吸収に
はトランスポーターが関与していると考えられ,既知のトランスポーターが D-アミノ酸を輸
送するという報告もいくつかあがっている.例えば,LAT1/4F2hc は D-バリンや D-ロイシ
ンを輸送し 12,Asc-1 は D-アラニンや D-セリンを輸送することが報告されている 13.このこ
とから D-アミノ酸は L-アミノ酸と同様に複数の輸送システムを介して行われると考えられ
ている.小腸から吸収された D-アミノ酸は門脈経由で循環血に入る.循環血中の D-アミ
ノ酸は各組織に運ばれ,大部分は肝臓や腎臓で代謝を受けるが,脳内や筋肉にも移行
する (Table
Table 4)14.
10
4.代謝過程
4-1.結合型 D-アミノ酸
タンパク質中に発現した D-アミノ酸を代謝する酵素として D-アスパラギン酸エンドペプ
チダーゼとタンパク質イソアスパルチルメチルトランスフェラーゼが知られている.前者は
肝臓や腎臓のミトコンドリアに多く存在しており,タンパク質中に発現した D-アスパラギン
酸残基の C 末端側を加水分解する.後者は様々な組織に存在し,中でも脳に多く存在し
ている.L-β-アスパラギン酸の側鎖をメチル化することで五員環イミドを形成させる修復
酵素である.
O
PIMT = protein L-isoaspartyl methyltransferase
H
N
H
N
L- -Asp, D-succimidyl
O
L-succimidyl
O
O
HN
N
H H
OH
N
H H
O
PIMT
HN
CH3
O
O
L- -Asp
Scheme 2
これらの酵素によってタンパク質中に発現した D-アミノ酸を修復し,蓄積を防いでいる.
しかし,D-アスパラギン酸エンドペプチダーゼやタンパク質イソアスパルチルメチルトラン
スフェラーゼが酸化ストレスによって活性が低下し,その結果老化によって D-アスパラギ
ン酸が蓄積すると考えられている 15.
11
4-2.遊離型 D-アミノ酸
遊離型 D-アミノ酸の代謝に関係する酵素で D-アミノ酸オキシダーゼは最も良く知られ
ている.この酵素は FAD を補酵素とするフラビン酵素で腎臓や肝臓及び脳に多く存在し,
細胞内のペルオキシソームにもその存在が確認されている.酸化的脱アミノ反応を触媒
Scheme 4)16.基質特異性が広く,中性 Dすることで D-アミノ酸をα-ケト酸に分解する (Scheme
アミノ酸と塩基性 D-アミノ酸を基質として認識する.酸性 D-アミノ酸に対しては基質として
認識せず,これには D-アスパラギン酸オキシダーゼが代謝を行っている.
吸収された D-アミノ酸のうち 10~20%は尿中や糞便中に排泄され,残りの 80~90%は
体内に吸収される 13.その大部分は肝臓や腎臓で D-アミノ酸オキシダーゼによって代謝
を受けることでα-ケト酸に分解され,L-アミノ酸の合成やエネルギーとして利用されてい
る.
これらのことから D-アミノ酸は微生物だけでなく,植物や動物など様々な所に存在する
ことが分かった.哺乳類においては D-セリンや D-アスパラギン酸が比較的多量に存在し,
その生理機能や分布も明らかになりつつある.更にセリンラセマーゼの発見によって Dセリンに関しては生合成経路も見出されている.しかし,D-アスパラギン酸の生合成経路
は今のところ分かっていない.D-アスパラギン酸はセリンを除く他の D-アミノ酸に比べれ
ば多く存在しているため,セリンのようにラセマーゼがあるのかもしれない.
12
5.おわりに
D-アミノ酸について調べた結果,微生物だけでなく植物や動物など普遍的に存在する
ことが分かった.また,結合型 D-アミノ酸と遊離型 D-アミノ酸の代謝機構も明らかにされ
つつある.それぞれの D-アミノ酸は有毒なので分解されるのか,それとも分解によって生
じる物質を利用するために分解が行われるのかは分かっていないが,進化の過程におい
て減少していった D-アミノ酸が哺乳類で高濃度に存在することから D-アミノ酸の存在理
由には重要な意味があるのかもしれない.
13
引 用 文 献
1. Fujii, N.; Satou, K.; Harada, K.; Ishiyama, Y. J. Biochem. 1994,
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2. Ritz, S.; Turzynski, A.; Schutz, H. W.; Hollmann, A.; Rochholz, G. Forensic.
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3. Fujii, N.; Tajima, S.; Tanaka, N.; Fujimoto, N.; Tanaka, T.; Shimooka, T.
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2000 256,
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13.Rajan. D. P,; Kekuda, R.; Huang, W. Biochim. Biophys. Acta. 2000,
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16.Hukui, K. 生化学, 2008,
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14