2015.07.17 安全対策基礎データ ● 犯罪発生状況、防犯対策 1.犯罪発生状況 (1)ウルグアイでは、銃器使用の強盗が多発する等、治安は深刻な情勢にありま す。2015 年 3 月に内務省が発表した 2014 年中の犯罪統計は前年比で殺人事件が 0.8%の増加、強盗事件が 11.0%の増加となるなど凶悪犯罪が増加傾向にあり、 時間や場所を選ばず発生しています。 (2)また、少年犯罪の処分が軽く、さらに、少年犯罪の収容施設が効果的に機能 していないため、少年らが犯罪を繰り返す状況にあり、これが治安悪化の一因と なっています。ウルグアイ政府は、現在、少年の刑罰適用年齢を現行の 18 歳か ら 16 歳へ引き下げることを検討しています。 (3)犯罪の多発地域は、人口の約 40%が集中している首都モンテビデオ県、カネ ロネス県、マルドナド県です。治安当局では路上での職務質問、犯罪多発地域の パトロール、路線バスへの警察官の同乗等、治安対策を強化しています。 (4)銃の所持について規制はあるものの、比較的容易に入手が可能です。現在、 約 90 万丁の銃器が当局に登録されているほか、不法銃器が国内に流通している と考えられており、国民の 3 人に 1 人が銃器を所持していると推定されています。 銃を使用した殺人、強盗等の凶悪事件が後を絶ちません。 (5)シリアやチュニジアにおいて日本人が殺害されるテロ事件をはじめ、IS IL(イラク・レバントのイスラム国)等のイスラム過激派組織又はこれらの 主張に影響を受けている者によるとみられるテロが世界各地で発生しているこ とを踏まえれば、日本人、日本権益がテロを含む様々な事件に巻き込まれる危 険があります。このような情勢を十分に認識し、誘拐、脅迫、テロ等の不測の 事態に巻き込まれることがないよう、渡航情報及び報道等により最新の治安・ テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、 状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。 2.日本人の被害例 (1)カーニバルを見学に来た旅行者がナイフで脅され、ひと気のない路地に連 れ込まれた上、現金や旅券(パスポート)の入ったリュックサックを奪われた。 (2)旅行者が物乞いの少年からお金を要求され、断って立ち去ろうとしたとこ ろ、ハンドバッグをひったくられた。 (3)長期滞在者が、夜間、旧市街を歩いていたところ、首を絞められ、気を失 っている間に金品を強奪された。 (4)旅行者が、休日の昼頃、旧市街を歩いていたところ、若い男に襲われ、金 品を奪われた。 (5)長期滞在者が十数名で歩行中に、バイクの 2 人組に現金、旅券等の入った ハンドバッグをひったくられた。 (6)バーで知り合った女性に睡眠薬入りの飲み物を飲まされ金品を奪われた。 (7)深夜、モンテビデオ市内を歩行中、若い2人組の男にけん銃を突きつけら れ、現金を奪われた。 (8)昼頃、カラスコ国際空港においてケチャップ等を衣服につけられ、汚れを 落としている間に床に置いていたカバンを盗まれた(同様の事案はバスターミ ナルでも発生している。)。 3.犯罪被害危険地域 (1)モンテビデオ県 ア セロ地区 同地区は、昼夜を問わず殺人や強盗が多発しており、非常に危険です。モン テビデオ市を一望できる「セロの丘」がありますが、けん銃を使用した抗争事 件が多発している危険地帯を通過するため、同所へ訪問は行わないでください。 モンテビデオ市を一望したい方には、Antel(電電公社)や県庁の展望施設を利 用することをお勧めします。 イ 旧市街(シウダ・ビエハ地区) 古い建物や焼肉(アサード)店が建ち並び、観光スポットの一つにもなって いますが、観光客を狙ったひったくりやスリが多発しています。夜間、休日の 日中は人通りがほとんどなくなるので、同地区でのひとり歩きは避けるように してください。数人で歩いていてもひったくり被害にあった事例が報告されて いますのでご注意ください。 ウ その他の危険地区 マルコーニ地区、マローニャス地区、ピエドラス・ブランカス地区、カサ・ バジェ地区、カサボ地区、ハルディネス・デ・イポドロモ地区、マルビン・ノ ルテ地区、カラスコ・ノルテ地区には、不法居住地域(スラム街)も多く、ま た、強盗事件や通行人が理由無く銃で撃たれる事件が多発しているなど大変危 険な地区ですので、立ち入らないでください。 (2)マルドナド県 プンタ・デル・エステ 外国人観光客で賑わうリゾート地ですが、夏季シーズンになると旅行者を狙 うグループによる暴行事件、強盗事件が多発します。 4.交通手段の安全性 (1)バス 一般の路線バスは前払い制であり、運賃は 24 ペソ(平成 27 年 6 月現在)で すので、周囲の状況を把握する余裕ができるよう乗車前に準備しておくことを お勧めします。バスに乗車中はスリに注意してください。バスの外側の窓から 手を伸ばし所持品を強奪しようとするケースもあります。イタリア通りを挟ん だモンテビデオ北東部の各地区では路線バスの売上金を狙った強盗事件が多発 しており、乗客が巻き込まれることもあるので注意が必要です。 (2)タクシー 比較的安全な乗り物ですが、流しのタクシーではなく、ラジオタクシー(無 線タクシー)の利用をお勧めします。なお、料金精算時は必ず料金表を示すこ とになっていますので、料金表を提示されない場合は提示を求めてください。 (3)レミース(ハイヤー) 料金はタクシーより少し割高ですが、安心して利用できます(要予約)。 5.防犯対策 (1)危険地区に立ち入らない。 (2)多額の現金や貴重品は持ち歩かない。 (3)銀行、ATM、両替所等から出る時は、周囲や背後に注意する。 (4)バイクに乗車した 2 人乗りの若い男に注意する。 (5)人通りの少ない道や暗い道の通行は避ける。 (6)バッグ等をけさ懸けにし、できるだけ建物寄りを歩く。 (7)ズボンの後ろポケットなどに目立つように財布等を入れない。 (8)撮影時以外は、ビデオカメラ等の貴重品はバッグなどにしまっておく。 (9)一見して観光客と分かるような服装は避ける。 (10)万一被害に遭ったら、原則として抵抗せず、相手の要求に応じる。 (11)強盗などへの遭遇に備え、小額紙幣を準備しておく。 (12)現金と身分証明書等は分けて所持する。 (13)車を運転する際の注意事項 ア 車に乗っている時は、窓外から見えるところに荷物を置かない。 イ 車内に荷物を置いて車を離れない。 ウ 助手席に座る人は膝の上にバッグを置かない。 エ 車から離れる時はドアをロックし、窓も完全に閉めておく。 オ 車の乗降時には、周囲に怪しい者がいないかよく確認する。 カ 路上駐車は避け、係員のいる駐車場を利用する。 ● 査証,出入国審査等 手続や規則に関する最新の情報については、駐日ウルグアイ大使館(電話:0 3-3486-1888)等にお問い合わせください。 1.査証 90日以内の短期滞在の場合は無査証で入国できます。 2.出入国審査 ウルグアイ入国に際し、入国カードは廃止されました(平成 26 年 4 月)。係 員の指示に従い出入国して下さい。 3.外貨申告 1万米ドルを超える外貨の持ち込み・持ち出しをするには、税関への申告が必 要です。申告用紙は、税関事務所にあります(航空機内でも入手可)。 4.通関 持ち込みできない物は、麻薬類、銃器などの禁制品のほか、種、花、植物、肉、 野菜、果物、乳製品等です。事前に手続きを行えば、狩猟目的の銃器、動植物の 持ち込みは可能です。 免税品の限度は、アルコール類が4リットル(ウィスキーは2リットルまで)、 タバコが4カートンとなっております。 500米ドル以上の物品を持ち込む場合には手続きが必要になること があ りますので、詳しくは税関に問い合わせ てください。 ● 滞在時の留意事項 1.滞在時の各種届出等 (1)旅行者など短期滞在(90日以内)の場合は,届出の必要はありませんが、 90日を超える滞在の場合は、旅券を持参し、移民局へ届け出ると90日間の延 長が認められます。 (2)外国人の就労は禁止されてはいませんが、就労するためには政府発行の身分 証明書が必要となります。これには、出生証明書、居住証明書、健康診断書等の 書類が必要です。1年以上就労で滞在する場合は、戸籍抄本、警察証明書等も必 要となります。 (3)現地に3か月以上滞在される方は、緊急時の連絡に必要ですので、到着後遅 滞なく在ウルグアイ日本国大使館に「在留届」を提出してください。また、住所 その他の届出事項に変更が生じたとき又はウルグアイを去る(一時的な旅行を除 く)ときは、必ずその旨を大使館に届け出てください。なお、在留届の届出は、 在留届電子届出システム(ORRネット、http://www.ezairyu.mofa.go.jp/ ) による登録をお勧めします。また、郵送、FAX によっても届出を行うことができ ますので、在ウルグアイ日本国大使館まで送付してください。 (4)在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張 者など)についても、現地での滞在予定を登録していただけるシステムとして、 2014年7月1日より、外務省海外旅行登録「たびレジ」の運用を開始して います(http://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )。登録者は、滞在先の最 新の渡航情報や緊急事態発生時の連絡メール、また、いざという時の緊急連絡 などの受け取りが可能ですので、ぜひ活用してください。 2.写真撮影の制限 一般的には写真撮影の制限はありませんが、政府施設あるいは各国在外公館等 を撮影すると注意される場合があります。禁止場所には禁止する旨の看板等が設 置されておりますので、注意してください。 3.麻薬類の取締法規 麻薬類の持ち込み、持ち出しは厳しく罰せられます。 4.交通マナー 交通マナーは非常に悪いので、道路の通行には注意が必要です。特に、ラプラ タ川沿いの道路(ランブラ)は高速で走行している車が多く、死亡事故が多発し ています。 5.その他の注意事項 旅券はコピーを携帯し、原本はホテルのセーフティーボックス等安全な場所に 保管することをお勧めします。 ● 風俗、習慣、健康等 1.国民性等 ウルグアイ国民の大半はスペイン系とイタリア系です。宗教は信仰の自由が保 証されていますが、国民の大部分がカトリック教徒で占められています。 2.気候 比較的温暖(年間平均気温約18度)で夏場は乾燥、冬場は多湿ですが一年を 通じておおむね快適です。季節の変わり目は寒暖の変化が激しくなるので携行す る着衣等に注意が必要です。 3.衛生事情 衛生事情は比較的良いですが、生水、生肉、氷等の飲食は避けてください。家 畜の糞便や犬を介してエキノコックス(包条虫)に感染するおそれもありますの で、動物と接触した後は、手洗いやうがいを励行してください。 4.予防接種 入国時に要求される予防接種はありませんが、地方への旅行や長期滞在の場合 は、一般にA型肝炎、破傷風、狂犬病等の予防接種をお勧めします。(ウルグア イ入国前の経由国によっては、黄熱の予防接種証明書(イエローカード)の提示 等を求められる場合があります。) 5.医療事情 医療水準は高くありませんが、一般的な傷病には対応できます。医療設備はあ る程度充実しています。公的な救急車のほかに民間の緊急医療サービスが充実し ており、連絡すれば一時的な措置、病院への搬送等を行ってもらえます。 医薬品の購入については、医師の処方箋が必要なものもありますので、日本で の常備薬を携行されることをお勧めします。 なお、医療費は先進国以上に高額になりますので、海外旅行傷害保険の疾病・ 傷害治療費は可能な限り高い額を選択するなど、十分な補償内容の保険に加入こ とをお勧めします。 ● 緊急時の連絡先 ◎ 警 察 911(国道警察:108) ◎ 救急車 105 ◎ 消防車 104 ◎ 在ウルグアイ日本国大使館 598(国番号)-2418-7645(代表) 時間外・休館日は、598(国番号)-000-416-1559 (日本の携帯電話でこの番号に繋がらない場合には、 1(国番号)-818-755-4232)にかけてください。 (問い合わせ窓口) ○外務省領事サービスセンター 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1 電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)2902、2903 (外務省関係課室連絡先) ○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く) 電話:03-3580-2211(内線)2306 ○外務領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連) 電話:(代表)03-3580-3311(内線)3678 ○外務省海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp/ (携帯版):http://m.www.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (現地大使館連絡先) ○在ウルグアイ日本国大使館 住所:Bulevar Artigas 953, Montevideo, Uruguay 電話:2418-7645 国外からは(国番号 598)-2418-7645 FAX: 2418-7980 国外からは(国番号 598)-2418-7980 ホームページ:http://www.uy.emb-japan.go.jp/index%20japones.htm
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