在留邦人及び「たびレジ」登録者の皆様 平成28年3月1日 在パラグアイ

在留邦人及び「たびレジ」登録者の皆様
平成28年3月1日
在パラグアイ日本国大使館
パラグアイ安全情報(2016年第6号)
表記の件に関し、以下のとおり情報が更新されましたので、お知らせいたしま
す。
[前回からの更新内容]
・感染国・地域に、トリニダード・トバゴ,マーシャル,セントビンセントグレナディーン諸
島,シント・マールテン(オランダ領)及びタイを追加(以下2.(1))
・国内におけるジカウイルス感染症患者の発生(以下2.(2))
・ブラジルにおける小頭症の疑い例を含む報告数を更新。(以下3.)
・性交渉による感染リスクに関する注意喚起の追記(以下5.(1))
「レベル1:十分注意してください。」
「特に妊娠中の方又は妊娠を予定している方は、流行国・地域への渡航・滞在を可能
な限りお控え下さい。」
※厚生労働省のホームページにおいても関連情報が提供されていますので,こちら
も併せてご確認ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000109881.html
世界保健機関(WHO)による緊急事態宣言
WHOは、2016年2月1日に開催された、ジカウイルス感染症に関する国際保健
規則(IHR)緊急委員会(第1回)会合の勧告を踏まえ、最近のブラジルにおける小頭
症やその他神経障害の急増について、「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事
態(PHEIC、Public Health Emergency of International Concern)」を宣言するととも
に、妊娠中及び妊娠適齢期の女性のジカウイルス感染症への感染を減少させるため
の各種対策を含む勧告を発表しました。
ジカウイルス感染症と小頭症等との関係については引き続き研究が行われていま
すが、詳細な調査結果が得られるまでの間、特に妊娠中又は妊娠を予定している方
は、流行国・地域への渡航・滞在を可能な限りお控え下さい。やむを得ず渡航、滞在
する場合には、在ブラジル日本国大使館等からの最新の関連情報を入手するととも
に、主治医と相談の上、厳密な防蚊対策を講じるなど以下5.も参考に十分な感染予
防に努めてください。
2.ジカウイルス感染症の発生状況
(1)海外での発生状況
2015年5月以降、ブラジルをはじめとする中南米地域を中心に、ジカウイルス感
染症の発生が報告されています。現在、ブラジルの22州で感染が確認されているほ
か、WHO等によれば、以下の地域でジカウイルス感染症の感染例が報告されてい
ます。
○中南米地域
バルバドス、ボリビア、ブラジル、コロンビア、コスタリカ、ドミニカ共和国、エクアドル、
エルサルバドル、グアテマラ、ガイアナ、ハイチ、ホンジュラス、ジャマイカ、メキシコ、
ニカラグア、パナマ、パラグアイ、セントビンセントグレナディーン諸島、スリナム、トリ
ニダード・トバゴ、ベネズエラ、フランス領(グアドループ、サン・マルタン、ギアナ、マル
ティニーク)、オランダ領(アルバ、ボネール、キュラソー及びシント・マールテン)、米
領(バージン諸島及びプエルトリコ)
○アジア・大洋州地域
米領サモア,マーシャル、サモア、トンガ、タイ
○アフリカ地域
カーボヴェルデ
(2)国内における感染者の発生
2016年2月25日、日本国内において、ブラジルに渡航歴のある男性にジカウイ
ルスへの感染が確認されました。日本国内でのジカウイルス感染症患者の発生は4
例目(全て輸入症例)で、今回の中南米における流行後としては初めてになります。
ジカウイルス感染症は、一般に蚊に刺されることによって感染する病気であり、現在
日本国内は蚊の活動期ではないため、感染が拡大するリスクは極めて低いと言えま
す。
3.ジカウイルス感染症と小頭症等との関連
2015年11月28日、ブラジル保健省は、妊娠中のジカウイルス感染と胎児の小頭
症等に関連が見られることを発表しました。同省によれば、同年11月から2016年2
月第3週までに、同国内で5,640例の小頭症の疑い例が報告され、検査結果が確
認した1,533件のうち583件について、先天性小頭症及び(又は)中枢神経異常と
判定されています。現時点においてジカウイルス感染症と小頭症との因果関係は明
らかではありませんが、WHOが緊急事態を宣言したことを踏まえ、詳細な調査結果
が得られるまでの間、特に妊婦及び妊娠予定の方の流行国・地域への渡航及び滞
在は可能な限りお控えください。
4.その他の蚊媒介感染症(デング熱,チクングニア熱)への注意
ジカウイルス感染症が流行している地域では,同様に蚊を媒介とした感染症である
デング熱やチクングニア熱の発生も例年報告されており、注意が必要です。ブラジル
では、2015年に約160万人がデング熱に感染し、うち863人が死亡しています。感
染経路や症状についてはジカウイルス感染症と類似しているため、以下5.を参照に
蚊に刺されない予防に努めてください。特に、デング熱は、重症化すると皮下出血や
肝腫大等を引き起こし、デング出血熱又はデングショック症候群と呼ばれる重篤な病
態を示し、死に至る場合もあります。流行地域へ渡航・滞在される方は予防対策の励
行を心がけてください。
5.ジカウイルス感染症について
(1)感染経路
ジカウイルスによる感染症で、ウイルスを持ったネッタイシマカやヒトスジシマカに刺
されることで感染します。感染した人を蚊が刺すと、蚊の体内でウイルスが増殖し、そ
の蚊に他の人が刺されると感染する可能性があります。また、稀なケースとして輸血
による感染や、性交渉による感染リスクも指摘されています。流行地域から帰国した
男性で、特に妊娠中のパートナーがいる場合は、パートナーの妊娠期間中は、症状
の有無にかかわらず、性行為の際にコンドームを使用してください。
(2)症状
ジカウイルスを保有した蚊に刺されて感染してから発症するまでの期間(潜伏期間)
は2~12日で、主に2~7日で、およそ2割の人に発症すると言われています。発症
すると軽度の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、斑丘疹、疲労感、倦怠感などを呈します
が、一般的にデング熱やチクングニア熱より軽症と言われています。
(3)治療方法
現在、ジカウイルス感染症には有効なワクチンや特異的な治療法はなく、対症療法
が行われます。ジカウイルス感染症が流行している地域で蚊に刺された後に発熱が
続く、または発疹が出るなど、ジカウイルス感染症を疑う症状が現れた場合には、医
療機関への受診をお勧めします。
(4)予防
ジカウイルス感染症には有効なワクチンもなく、蚊に刺されないようにすることが唯
一の予防方法です。これらの感染症の発生地域に旅行を予定されている方は、次の
点に十分注意の上、感染予防に努めてください。
●外出する際には長袖シャツ・長ズボンなどの着用により肌の露出を少なくし、肌の
露出した部分や衣服に昆虫忌避剤(虫除けスプレー等)を2~3時間おきに塗布する。
昆虫忌避剤は、ディート(DEET)やピカリジン(Picardin)等の有効成分のうちの1つを
含むものを、商品毎の用法・用量や使用上の注意を守って適切に使用する。一般的
に、有効成分の濃度が高いほど、蚊の吸血に対する効果が長く持続すると言われて
いる。
●室内においても、電気蚊取り器、蚊取り線香や殺虫剤、蚊帳(かや)等を効果的に
使用する。
●規則正しい生活と十分な睡眠、栄養をとることで抵抗力をつける。
●軽度の発熱や頭痛、関節痛や結膜炎、発疹等が現れた場合には、ジカウイルス感
染症を疑って、直ちに専門医師の診断を受ける。
●蚊の繁殖を防ぐために、タイヤ、バケツ、おもちゃ、ペットの餌皿等を屋外放置しな
い、植木の水受け等には砂を入れるなどの対策をとる。
6.流行地域からの帰国時・帰国後の対応(日本国内の検疫について)
すべての蚊がジカウイルスを保有しているわけではないので、蚊に刺されたことだ
けで過度に心配する必要はありませんが,心配な方や発熱等の症状のある方は、帰
国された際に、空港の検疫所でご相談ください。
また、帰国後に心配なことがある場合は、最寄りの保健所等にご相談ください。なお,
発熱などの症状がある場合には、医療機関を受診してください。
7.在留届け及び「たびレジ」への登録のお願い
海外渡航前には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を
伝えておくようにしてください。3か月以上滞在する方は,緊急事態に備え必ず在留届
を提出してください。
(http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/zairyu/index.html )
また,3か月未満の旅行や出張などの際には,海外滞在中も安全に関する情報を
随時受けとれるよう,「たびレジ」に登録してください。
(詳細は https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/#
参照)
(参考情報)
○厚生労働省HP(ジカウイルス感染症について)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000109881.html
○世界保健機関(WHO):Microcephaly/Zika virus(英文)
http://www.who.int/emergencies/zika-virus/en/
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関 2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局政策課(海外医療情報)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)5367
○外務省 海外安全ホームページ: http://www.anzen.mofa.go.jp/
(携帯版)
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp
○在パラグアイ日本国大使館
電話:(市外局番 021)604-616,604-617,603-682,606-900
国外からは(国番号 595)-21-604-616,604-617,603,682,505-900
ホームページ:http://www.py.emb-japan.go.jp/jap/index-jp.html
○在エンカルナシオン領事事務所
電話:(市外局番 071)202-287,202-88
国外からは(国番号 595)-71-202-287,202-288
ホームページ:http://www.py.emb-japan.go.jp/jap/encarnacion-jimusho.htm