「渡航情報」 エルサルバドル 【危険情報】(平成27年3月19日発出) ●全土 :「十分注意してください。」(継続) ☆詳細については、下記の内容をよくお読みください。 1.概況 (1)エルサルバドルでは、「青少年凶悪犯罪集団(マラス)」同士の抗争による殺人事 件が急増しています。最近は、市街地での銃撃戦も発生しており、流れ弾で死亡する 事件も発生しています。 (2)また、依然として殺人、強盗、店舗襲撃等の凶悪犯罪及び窃盗、置き引き等の一般 犯罪が首都サンサルバドルを中心に国内各地で発生しています。特にマラスによる一 般市民への犯罪が、全国的に発生しており深刻な社会問題になっています。マラスは エルサルバドルにおける凶悪犯罪の約7割に関与しており、特に首都サンサルバドル 市セントロ地区のカテドラル(大聖堂)など、観光地において銃器を使用した強盗が 発生していますので、十分な注意が必要です。 (3)シリアにおいて日本人が殺害されるテロ事件をはじめ、ISIL(イラク・レバン トのイスラム国)等のイスラム過激派組織又はこれらの主張に影響を受けている者に よるテロが世界各地で発生していることを踏まえれば、日本人、日本権益がテロを含 む様々な事件に巻き込まれる危険があります。このような情勢を十分に認識し、誘拐、 脅迫、テロ等の不測の事態に巻き込まれることがないよう、渡航情報及び報道等によ り最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つと ともに、状況に応じて十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。 2.地域情勢 全土 :「十分注意してください。」 (1)エルサルバドルは、殺人事件を始めとする凶悪犯罪発生件数が急増し、治安の悪化 が深刻です。「青少年凶悪犯罪集団(マラス)」の二大勢力である「マラ・サルバト ゥルーチャ(MS)」及び「マラ18(M18)」間で停戦合意があった2012年 ~2013年は、殺人発生件数は減少傾向にありましたが、2013年4月を境に同 合意が破られたことで、再び上昇傾向に転じました。2014年の殺人発生件数は3, 912件(前年比約55%増加)、10万人当たりの殺人発生件数は62.1件とな りました。 (2)全国的にマラスの存在が確認されており、特に「マラ・サルバトゥルーチャ(MS)」及び 「マラ18(M18)」の二大勢力が拮抗する地域では、同二大勢力間の抗争が頻発しており、 同抗争に巻き込まれる可能性がありますので、注意してください。なお、殺人事件被害の約 8割がマラス間抗争によるものです。 (3)都市部を中心に殺人、強盗、恐喝、暴行、性犯罪、ひったくり、麻薬売買等の犯罪 が多発しています。また、警察官の数や装備の整備が遅れている地域では治安が十分 に維持されていないことがありますので、エルサルバドルに渡航・滞在を予定されて いる方は、目立たないよう、また、行動を予測されないよう注意するとともに、最新 の治安情報の入手に努める等、犯罪に巻き込まれないよう対策を講じてください。一 般的に、歩行者が犯罪の被害に遭う傾向にあるため、移動に当たっては、例え近距離 でも車両の利用をお勧めします。なお、エルサルバドルの路線バスは、車内での強盗 及び窃盗が多発しているほか、マラスが路線バスに対して放火、銃撃する等の事件も 発生しているため、極力、路線バスの利用は避けてください。 (4)以下の各都市においては凶悪犯罪が多発しているので、特に注意が必要です。 ア サンサルバドル県 サンサルバドル市、ソヤパンゴ市、イロパンゴ市、 サン・マルティン市、アポパ市、シウダ・デルガード市、 メヒカーノス市、トナカテペケ市、クスカタンシンゴ市、パンチマルコ市 イ ラ・リベルタ県 サンタテクラ市(特にサンタテクラ市場周辺)、コロン市、サン・フアン・オピコ市、 ケサルテペケ市 ウ サンタアナ県 サンタアナ市、チャルチュアパ市、エル・コンゴ市、コアテペケ市 エ サンミゲル県 サンミゲル市、チナメカ市、シウダ・バリオス市 オ ソンソナテ県 ソンソナテ市、アカフトラ市、イサルコ市、ナウイサルコ市、カルコ市、アルメニア 市 カ アウアチャパン県 アウアチャパン市、タクバ市 キ ウスルタン県 ウスルタン市、ヒキリスコ市、サンタ・マリア市、サンチアゴ・デ・マリア市 ク ラ・ウニオン県 ラ・ウニオン市、サン・アレホ市、コンチャグア市 ケ ラ・パス県 サカテコルカ市、サンチアゴ・ノヌアルコ市、オロクイルタ市、サン・ルイス・タル パ市、サン・フアン・ノヌアルコ市 コ クスカトラン県 コフテペケ市、スチトト市、サン・ペドロ・ペルラパン市 サ カバーニャス県 イロバスコ市 シ サン・ビセンテ県 サン・ビセンテ市、テコルカ市 (5)上記以外の各県においても、セントロ地区(旧市街中心部)を中心に、殺人、強盗 ・盗難、ひったくり等が発生しています。 3.滞在にあたっての注意 滞在中は、上記情報及び下記事項に十分留意して行動し、危険を避けるようにしてくだ さい。また、日本国外務省、在エルサルバドル日本国大使館、現地関係機関等より最新情 報を入手するよう努めてください。 (1)渡航者全般向けの注意事項 ア 強盗や恐喝事件は人通りの少ない場所を歩行中に被害に遭う傾向にあります。被害 に遭った場合は、人命を第一に行動し、抵抗したり、相手を刺激するような行為や不 用意に懐やポケットに手を入れる行為(武器を取り出そうとしているものと誤解され る恐れがある)をすることは避けてください。 イ 殺人、強盗及び恐喝事件は、昼夜問わず発生していますので、無用の外出は極力避 けてください。また、外出する際は、徒歩及び路線バスでの移動を極力避け、自家用車 または黄色のラジオタクシーを利用してください。なお、流しのタクシーは無許可操業のタク シー(いわゆる「白タク」)があり、その利用は避けてください。 ウ 特に、サンサルバドル市セントロ地区及び同周辺地区では、多種多様の犯罪が多発 していますので、可能な限り近づかないでください。 エ 外出の際は高価な貴金属は身につけず、また、多額の現金は所持せず必要最小限の 現金を分散して所持し、出し入れは人目に付かないよう注意してください。 オ 常に周囲の状況や人の動きに気を配った行動をするようにしてください。 カ スリや置き引きの被害に遭わないように自分の持ち物から目を離さないでください。 (2)短期渡航者向けの注意事項 ア 事前に目的施設の開館時間、ルート、交通手段を十分確認し、可能な限り日中に行 動し、日暮れ前には宿泊先に戻るような計画を立てるようにしてください。 イ 「周辺を案内する」と言われ現地人からの誘いに乗り、人気のないところへ連れて 行かれ、所持品を全て奪われる事件が発生していますので、気軽に声をかけられても 安易に対応せず、またついて行くことは避けてください。 ウ 殺人・強盗・盗難等を防ぐため、徒歩及び路線バスの移動は避け、比較的安全なラ ジオタクシーで移動するようにしてください。なお、タクシーには料金メーターが付 いていないため、乗車前に料金の確認をしてください。 エ 目先の宿泊料を惜しんで防犯対策が十分に施されていない安宿に泊まり、部屋を不 在にしている間に何者かに忍び込まれ、多額の現金やカードを盗まれる被害が発生し ています。ホテルを選ぶ際は安易に料金の安さで選ぶのではなく、立地環境が安全で、 警備に十分な配慮がなされ、施錠等もしっかり整っている点を基準に選定してくださ い。 オ 貴重品は宿泊先のセーフティボックスなど安全と思われる場所に保管してください。 リュックサックに南京錠で施錠していたにもかかわらず、ジッパーをこじ開けられ現 金が盗まれるという事件も発生しております。 カ 観光地における銃器を使用した強盗が増加傾向にありますので、ひと気がなく、観 光警察がいない場所は避ける等、安全対策を講じてください。 キ 在留届の提出義務のない 3 か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含 む)について、現地での滞在予定を登録していただけるシステムとして、2014 年 7 月 1 日より、外務省海外旅行登録「たびレジ」の運用を開始しています。(http://w ww.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )。登録者は、滞在先の最新の渡航情報や緊急事 態発生時の連絡メール、また、いざという時の緊急連絡などの受け取りが可能ですの で、ぜひ活用してください。 (3)長期滞在者向けの注意事項 ア 3か月以上滞在される方は、緊急時の連絡などに必要ですので、到着後遅滞なく 在エルサルバドル日本国大使館に「在留届」を提出してください。また、住所その 他届出事項に変更が生じたとき又はエルサルバドルを去る(一時的な出国を除く) ときは、必ずその旨を届出てください。なお、在留届は、在留届電子届出システム (ORRネット、http://www.ezairyu.mofa.go.jp/ )による登録をお勧めします。 また、郵送、FAXによっても届出を行うことができますので、在エルサルバドル 日本国大使館まで送付してください。 イ 貴重品(パスポート、身分証明書、現金、キャッシュカード、鍵など)の管理は厳 重に行い、紛失したり、盗難に遭わないよう十分注意してください。 ウ 外出の際には身の周りの安全に十分注意し、可能な限り無用の外出は控えるなど、 犯罪に巻き込まれることのないよう注意してください。 エ 近年、スピード違反、信号無視、一時停止場所での停止不履行等が原因の交通事故 が増加していますので、車での移動時は周囲の状況に気を配るようにしてください。 オ 通勤、通学時間帯や夜間において、車両通行量の少ない路上での誘拐事件が発生す る可能性もあります。通勤ルートを複数確保する、同じレストランに通わない、通勤 時間を不規則にするなど、日頃からパターン化された行動をせず、不審電話や人や車 の尾行などといった兆候をいち早く察知する等、用心を怠らないでください。 カ 緊急事態(大規模自然災害や騒乱等)に備え、家族間、企業内での連絡方法等を決 めておくようにしてください。 キ 日頃より、貴重品(パスポート、現金等)は直ちに持ち出せるよう、まとめて安全 な場所に保管するようにしてください。また、食料、飲料水を備蓄し、医薬品や衣服 等もすぐに持ち出せるところに準備しておくようお勧めします。 (問い合わせ窓口) ○外務省領事サービスセンター 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1 電話:03-3580-3311 (内線)2902、2903 (外務省関係課室連絡先) ○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く) 電話:03-3580-3311 (内線)2306 ○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連) 電話:03-3580-3311 (内線)3678 ○外務省海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp/ http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (携帯版) (現地大使館連絡先) ○在エルサルバドル日本国大使館 住所:89 Av. Norte y C. El Mirador 6 Nivel, Torre 1, World Trade Center Colonia Esca lon, San Salvador, El Salvador, C.A. Apartado Postal #115 電話:2528-1111 国外からは(国番号 503)2528-1111 FAX:2264-6061 国外からは(国番号 503)2264-6061 ホームページ:http://www.sv.emb-japan.go.jp/index_jp.html
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