問題13(化学分野) 水の電気分解と、水素と酸素の反応について調べるために次の実験1と2を行いました。 【実験1】 図1のように、陽極と陰極に炭素棒を使用して、H型ガラス管内に薄い水酸化ナトリウム水溶液を入れ、 水の電気分解を行ったところ、陽極、陰極からそれぞれ気体が発生した。 【実験2】 図2のような装置で、2.0cm3の酸素と1.0cm3の水素をプラスチックの筒に入れ、 点火装置で点火し、その後、冷えてから筒内に残った気体の体積を測定した。 次に、水素の体積だけを変え、残った気体の体積の変化を調べたところ、以下のような結果になった。 水素の体積[cm3]が 0, 1.0, 2.0, 3.0, 4.0, 5.0, 6.0 のとき 残った気体の体積[cm3]は 2.0, 1.5, 1.0, 0.5, 0, 1.0, 2.0 図3は実験2の結果をグラフに表したものである。 (1) 実験1において、水酸化ナトリウム水溶液を入れた理由を答えなさい。 (2) 実験1の陽極から発生する気体と同じ気体を発生させる別の実験方法として 最も適当なものを、次のア~エより1つ選びなさい。 ア) 酸化銀を加熱する。 イ) マグネシウムリボンに希塩酸を加える。 ウ) 炭酸水素ナトリウムを加熱する。 エ) 塩化アンモニウムと水酸化バリウムを混合する。 (3) 実験1で使用した薄い水酸化ナトリウム水溶液のかわりに、塩化銅水溶液を H型ガラス管内に入れて電気分解を行ったところ、陽極から気体が発生し、陰極 の表面に赤色の物質が付着しました。 このときの塩化銅の化学変化を化学反応式で表しなさい。 (4) 実験2の後半について、水素の体積を5.0cm3にしたときに、 水素と酸素が化合してできる水の質量は何gになりますか。 水素100cm3, 酸素100cm3の質量をそれぞれ0.008g, 0.13g とし、 小数点第5位まで求めなさい。 (5)このように、水が電気分解により水素と酸素に分解される反応を化学反応式で表しなさい。 (6)水の電気分解で、陰極に発生した気体が何であるかを確かめる方法をひとつ書きなさい。 問題13 解答) (1) 電気を流れやすくするため。※H型ガラス管内に入れる水溶液は、希硫酸(薄い硫酸)でもOKです。 (2) ア ※イでは水素、ウでは二酸化炭素、エではアンモニアがそれぞれ発生します。 (3) CuCl2 → Cu + Cl2 (4) 0.00292g ※酸素2.0cm3と反応する水素は4.0cm3なので、 水素4.0cm3の質量=0.008×(4.0/100)=0.00032[g] 酸素2.0cm3の質量=0.13×(2.0/100)=0.0026[g] よって 0.00032[g] + 0.0026[g] =0.00292[g] (5) 2H2O → 2H2 + O2 ※陽極から酸素が、陰極から水素がそれぞれ発生します。 (6) 気体の発生口に火のついたマッチを近づける。※ポンと音がして、水素であることが確認できます。
© Copyright 2024 ExpyDoc