遺産分割 遺産分割対策 分割対策 Ｑ．遺言や代償分割のメリット・デメリットについて教えてください。 Ａ． （１）遺言 ①内容 遺言を残す ・相続の手続きをスムーズに進めることができる メリット ・被相続人の希望通りに財産を分け与えることができる 遺言を残さない ・相続人同士で相続争いが起こる デメリット ・被相続人の生前の意志（相続人以外に財産を渡したい等）は反映 されない ・相続人に未成年者がいる場合、特別代理人の選任を家庭裁判所に 請求し、その特別代理人が他の相続人と遺産分割協議を行う必要が ある ・相続人がいない場合は、原則として、遺産は国のものとなってし まう 遺 言 で で き る こ ・法定相続分と異なる遺産分割の割合を決められる と ・遺産分割の方法を決められる ・相続人以外に財産を贈与することができる ・特定の相続人を廃除できる ・子どもの認知 ②遺言の種類 遺言には、自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言の３種類があります。 自筆証書遺 自分で自筆して、署名・押印する遺言で、一番簡単に作成できる 言 公正証書遺 言 公証人と証人に、遺言の作成及び内容が適正であることを証明してもら う遺言 公証役場に遺言の原本が保存され、一番確実に遺言を残すことができる 秘密証書遺 言 公証人に遺言の作成を証明してもらう遺言 遺言の内容を誰にも秘密にすることができる （２）代償分割 代償分割とは、遺産分割の方法の１つで、１人が遺産の大半、もしくは全部を取得する代わりに、 他の相続人に対して自らが所有する財産を渡すという方法です。 １人が相続した方が好都合なときにわざわざ財産を細分化すると複雑になってしまうケースや、 逆に住居くらいしか財産がなく遺産分割が現実的に厳しいという場合によく利用される制度です。 メリット ・事業用の土地・建物を分割せずに特定の相続人に継がせたい場合など、他 の相続人の権利を侵害しないで、また、遺産を分割しないで取得することが できる ・小規模宅地等の特例・居住用不動産譲渡の特例等との兼合いにより、節税 対策となる可能性がある デメリット ・法定相続人全員の合意が必要 ・代償を払う側からすれば相続税だけでなく、代償として支払う金銭（お金） が必要となります。遺産自体が増えるわけではないので、代償金の支払いは 経済的に大きな負担となってしまいます ・代償金を支払ってもらえない場合、遺産分割協議のやり直しは不可能な場 合が多く、支払いを求める最終手段は訴訟提起となり円滑な遺産分割のはず が争う結果になることもあります 注意点 ・代償分割にあたり代償金の支払いの旨を遺産分割協議書に記載しなければ、 ただの贈与とみなされ贈与税が課税されます。また、現金での支払いに代え て土地などを与えた場合には、譲渡所得税が課せられる可能性があります
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