小型全自動消防車

目次
1 安全に使用して頂くために ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
2 トーハツ小型全自動消防車の特徴 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
3 トーハツ小型全自動消防車標準仕様 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
1.固定配管標準仕様
2.消防ポンプ一式
3.標準艤装
4.標準付属品
5.オプション
4 リモートパネル各部名称 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
1.VF-Ti(電子スロットル)
5 オペレーションパネル各部名称 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
1.VF-Ti(電子スロットル)
6 リモートパネルの取扱い及び機能 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
1.VF-Ti(電子スロットル)
2.充電器
7 積載時の運転要領 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
1.始動前の点検
2.運転(自然水利を使用する場合)
3.消火栓を使用する場合
4.中継送水(子ポンプの場合)
5.消防ポンプ積載のまま直接運転
6.放水後の処置
8 可搬ポンプとして使用する場合の脱着要領 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
1.取扱上の注意
2.各部の名称と操作方法
3.消防ポンプの取外し(油圧方式の場合)
4.消防ポンプの取付け(油圧方式の場合)
5.消防ポンプの取外し(手動引出方式の場合)
6.消防ポンプの取付け(手動引出方式の場合)
9 不調原因早見表 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26
1 安全に使用して頂くために
1.全般的な注意事項
①消防ポンプ積載車の操作は、安全操作技能講習等を受けた人が行って下さい。
守らないと誤使用・誤操作により死亡を含む重大な事故をまねく恐れがあります。
②日常点検、定期点検を必ず実施して下さい。
守らないと、破損等による事故の発生や消火活動に支障が出る恐れがあります。
2.走行前注意事項
①給油は、エンジンを停止してから行って下さい。
②給油時には、火気を近づけないで下さい。また、静電気対策を行って下さい。
③燃料がこぼれたら直ちに拭き取って下さい。
④給油後は、燃料タンクのキャップをしっかり締めて下さい。
⑤機材は、指定された場所に積載するか、許容荷重の範囲で積載して下さい。
⑥下記により車両重量バランスが変化するので注意をして下さい。
ア 乗員人数および乗車位置
イ 消防ホースの積載位置
⑦走行前には収納ボックス等の扉の旋錠を確認して下さい。
人身事故、車両事故をまねく恐れがあります。
⑧ステップ等に乗るときは、必ず手すりを利用して下さい。
⑨付属品等をつかまないで下さい。守らないとケガをする恐れがあります。
⑩本車両の主要諸元は、別添資料を確認して下さい。
3.走行中に関する注意事項
①走行中は、定められた位置に乗車して下さい。
②走行中は、不必要な急ブレーキ、急発進、急ハンドルはしないで下さい。
4.ポンプ運転時の注意事項
①車両設置位置は、枯れ草等燃えやすい場所には設置しないで下さい。
火災の発生する恐れがあります。
②換気の悪い場所やトンネル内等に設置しないで下さい。
排気ガス中毒になる恐れがあります。
③車両のエンジンは必ず停止し、駐車ブレーキを確実にて下さい。
④車輪止めを行って車両の自走防止して下さい。
⑤ステップ等に乗るときは、必ず手すりを利用して下さい。
この時、付属品等をつかまないで下さい。守らないとケガをする恐れがあります。
⑥スロットル、放水および吸水の急激な操作はしないで下さい。
⑦燃料の給油は、エンジンを停止してから行って下さい。
⑧給油時には、火気を近づけないで下さい。また、静電気対策を行って下さい。
⑨燃料がこぼれたら直ちに拭き取って下さい。
⑩燃料補給後は、燃料タンクのキャップをしっかり締めて下さい。
⑪運転中は、エンジン、排気管の高熱部分に触れないで下さい。
⑫回転部分には触れないで下さい。
⑬放水しない場合はエンジンを低圧にして下さい。
⑭吸水しない状態での運転(空運転)を続けないで下さい。
オーバーヒートや部品が破損する恐れがあります。
⑮放水口は、必ずエンジンを低速にしてから開閉して下さい。
⑯消防用ホースの接続を確認してから放水口を開いて下さい。
⑰電装部品に水をかけないで下さい。
1
⑱消火活動修了後は、排水を完全に行って下さい。
5.整備点検時の注意事項
①キャブをチルトして点検整備をするときは、支持棒等で安全を確保して下さい。
②バッテリの電解液は、強酸性物質ですので、体や衣服等につけないで下さい。つけた時は、
直ちに水で洗って下さい。
2 トーハツ小型全自動消防車の特徴
1.パネルスイッチ操作での自動システム
●全自動消防車に消防ポンプを積載のままで運転する時、又は消防ポンプを車体から分離
単独で運転する時も、エンジン始動から、吸水完了までをシステム化し、リモートパネル又は
オペレーションパネルのパネルスイッチ操作だけで運転出来るよう、完全自動化してあります。
このため操作が容易・確実に行え、その行程が、表示ランプで表示されますので安定し消火
活動が行われます。
●放水及び吐水圧(量)の調整は電子スロットルパネルにある増圧、減圧の押しボタンスイッチ
で行えます。また、圧力計・真空計が大きく視認性に優れています。
●停止はリモートパネル上にある停止・リセットスイッチ(赤)を押すだけで行えます。
●エンジン始動のパターンは、大気条件の違い、初始動・再始動等いずれの条件下でも確に
始動出来るプログラム設計がしてあります。
●万一何らかの状況にて、エンジンの始動が不能の場合、又は吸水不能の場合は、パネル表
示ランプ(赤ランプ)の点灯で確認出来ます。
2.モニタランプで確認できるため保守が容易
リモートパネル上に 4 種類のモニタランプが設けてあります。「照明」スイッチまたは「始動/低圧」
スイッチを押すと電源が ON になり、「燃料不足・エンジン異常・オーバーヒート・吸水不能」のラ
ンプが一瞬点灯し、機能の良・否が判断出来ます。このため始動前の確認や、保守点検が容
易に出来ます。
●リモートパネル上に 4 種類の警告灯が設けてあり、異常を表示します。
①燃料 ②エンジン異常(オイル/電子スロットル) ③オーバーヒート ④吸水不能
電子スロットル異常の場合は、スロットル開度表示灯「流星メーター」の点滅と合わせて表示
されます。
3.固定配管で始動前の準備が容易
●車体に固定式の吸・吐出口が設置されているため、吸管の水中投入、消防ホースの結合や、
搬送等が容易にかつ敏速に行えます。
4.全自動消防ポンプの脱着もワンタッチ
●ポンプは特殊機構の積載装置に搭載されており、少ない尽力で容易にかつ敏速に脱着で
き、消防車の進入できない所でも、消防ポンプ単独として、抜群な起動性を発揮します。
2
5.充電警報ブザー(オプション)で安全発進
●バッテリ充電中に緊急出動する際、充電コンセントを万一外し忘れた場合は、消防車のエン
ジンキーを ON にすると警報ブザーが鳴り、充電コンセントが入っている事を知らせます。
3 トーハツ小型全自動消防車標準仕様
1.固定配管標準仕様
標識仕様装備及び付属品
1 署・団マーク
11 吸管ちりよけ籠
2 電子サイレンスピーカ
12 吸管ストレーナ
3 赤色回転灯
13 剣先スコップ
4 標識灯
14 大箱まわし
5 90°エルボ(吸水口)
15 消火器(自動車用)
6 電子スロットル
16 吸水管(φ75×6m)
7 根元接手(吐出口)
17 ドレンコック(3ヶ)
8 圧力・真空連成計
9 リモートパネル
10 消火栓キー
注意
1.外観図には一部オプショナル品も記載されてあります。
2.車種・仕様によっては、一部異なる場合があります。
3
2.消防ポンプ一式
① 消防ポンプ
呼称
VF63AS-Ti
VF53AS-Ti
級別
B-2級
B-3級
重量
99㎏
99㎏
エンジン型式
4サイクル
4サイクル
総排気量
526ml
526ml
燃料タンク容量
10L
10L
燃料消費量
9.0L/hr
8.5L/hr
潤滑方式
ウエットサンプ
ウエットサンプ
ポンプ形式
片吸込1段タービン(4翼偏心ロータリ式真空ポンプ付)
口径
吸水側呼び75
ノズル口径
水量/圧力
㎥/min/MPa
②
③
④
⑤
⑥
規格
24.0mm
27.0mm
高圧
17.0mm
20.5mm
規格
1.00/0.7
1.13/0.55
高圧
0.60/1.0
0.78/0.8
真空性能
吸上高さ 約9m
バッテリ
12V 16Ah/5hr 高始動形
リモートパネル
コネクトワイヤーハーネス(3m、消防ポンプ・リモートパネル間)
自動充電器(AC 100V/DC 12V)
標準工具及び付属品 一式
ポンプカバー
オプション(特注品)
⑦ リモートパネル
⑧ アシストワイヤーハーネス(リモートパネル・リモートパネル間)
3.標準艤装
① 赤色回転灯
② 電子サイレン
③ 団名標識灯(黄)
④ 団マーク
⑤ 吸・吐出固定配管(75mm・65mm)
⑥ フレキシブルホース(75mm・65mm)
⑦ ボールコック一式(75mm×2 65mm×2)
⑧ 90°エルボ(75mm×1)
⑨ 根元接手(65mm×1)
4
⑩
⑪
⑫
⑬
⑭
⑮
⑯
吸水口ストレーナ(75mm×1)
圧力計一式(圧力・真空各 1)
吸水管取付金具一式(左・右 6m用)
ポンプ油圧昇降装置
後退警報ブザー
消火器(ABC 粉末 6kg)
車輪止一式
4.標準付属品
① 吸水管(75mm×6m×1)
② 吸管ストレーナ(75mm)
③ 吸管ちりよけ篭(75mm)
④ 吸管ロープ(10m)
⑤ 消火栓金具(75mm×65mm)
⑥ 消火栓開閉金具一式
⑦ 管鎗(65mm×1)
⑧ ノズル(噴霧 1、棒状 2)
⑨ とび口(1.8m×1)
⑩ 剣先スコップ
⑪ ポンプ工具
⑫ ホース(65mm×20m×3)
⑬ 吸管枕木
5.オプション
① 梯子(二ツ折 1.8m)
② 照明灯(サーチライト)
③ ホース背負子
④ ホースブリッジ
⑤ スタンドパイプ
⑥ オノ
⑦ 無反動管鎗
⑧ 自在接手
⑨ 両面リモートパネル
⑩ その他
5
4 リモートパネル各部名称
1.VF-Ti(電子スロットル)
ランプ
① 警告①
点灯:燃料補給警告/点滅:エンジン異常
② 警告②
点灯:オーバーヒート/点滅:吸水不能
③ 燃料補給警告
点灯:燃料補給警告(燃料残量が1/3以下)
④ エンジン異常警告
点灯:エンジン異常(電子スロットル異常、エンジン油圧低下)
⑤ オーバーヒート警告 点灯:オーバーヒート(オーバーヒート防止装置の作動)
⑥ 吸水不能警告
点灯:吸水不能(30秒間の自動吸水で吸水が出来ない)
⑦ 運転
エンジン運転状態を表示 点灯:エンジン運転/消灯:エンジン停止
⑧ 放水
吸水状態を表示 点灯:吸水完了/消灯:落水状態
⑨ 流星メーター
現在のスロットル開度を表示(全閉:1個点灯、全開:9個点灯)
スイッチ
⑩ 停止
エンジン停止・電源OFF
⑪ 照明
電源ON
⑫ 始動/低圧
電源ON、セルスタータ作動、スロットルを低圧位置に
スロットルを低圧位置に(スロットルポジションスイッチ)
⑬ 吸水
スロットルを吸水位置に(スロットルポジションスイッチ)
⑭ 増圧
スロットルを増圧側に微調整
⑮ 減圧
スロットルを減圧側に微調整
その他
⑯ コンセント
充電器、投光器を接続。(投光器はいずれか1面のみ使用可)
リモートパネル装備組合せ
片面
リモートパネル×1台 コネクトワイヤーハーネス×1本
両面
リモートパネル×2台 コネクトワイヤーハーネス×1本 アシストワイヤーハーネス×1本
Ⅲ面
リモートパネル×3台 コネクトワイヤーハーネス×1本 アシストワイヤーハーネス×2本
6
―
5 オペレーションパネル各部名称
1.VF-Ti(電子スロットル)
ランプ
① 警告①
点灯:燃料補給警告/点滅:エンジン異常
② 警告②
点灯:オーバーヒート/点滅:吸水不能
③ 燃料補給警告
点灯:燃料補給警告(燃料残量が1/3以下)
④ エンジン異常警告
点灯:エンジン異常(電子スロットル異常、エンジン油圧低下)
⑤ オーバーヒート警告 点灯:オーバーヒート(オーバーヒート防止装置の作動)
⑥ 吸水不能警告
点灯:吸水不能(30秒間の自動吸水で吸水が出来ない)
⑦ 吸水切替表示
現在の吸水方法を表示 消灯:自動/点滅:手動
⑧ 流星メーター
現在のスロットル開度を表示(全閉:1個点灯、全開:9個点灯)
スイッチ
⑨ 停止
エンジン停止・電源OFF
⑩ 照明
電源ON
⑪ 吸水切替
吸水方法(自動/手動)を切替
⑫ 始動/低圧
電源ON、セルスタータ作動
[積載時]スロットルを低圧位置に(スロットルポジションスイッチ)
⑬ 吸水
[積載時]スロットルを吸水位置に(スロットルポジションスイッチ)
⑭ 増圧
[積載時]スロットルを増圧側に微調整
⑮ 減圧
[積載時]スロットルを減圧側に微調整
その他
⑯ スロットルダイヤル [単機時]スロットルを調整
7
6 リモートパネルの取扱い及び機能
1.VF-Ti(電子スロットル)
①電源 ON
●「照明」スイッチ、「始動/定圧」スイッチ
「照明」スイッチか「始動/低圧」スイッチを押すと
電源が立ち上がり、各スイッチに内蔵された照光
LED が点灯します。
②エンジン始動
●「始動/低圧」スイッチ、「運転」ランプ
電源が立ち上がった状態で「始動/低圧」スイッ
チを押すと、押している間スタータモータが作動し
ます。
エンジンが始動すると「運転」ランプが点灯しま
す。
③吸水
●「吸水」スイッチ、「放水」ランプ
エンジン始動後、「吸水」スイッチを押すとスロット
ルが吸水位置まで上がり、真空ポンプが作動し
ます。吸水が完了すると「放水」ランプが点灯し、
真空ポンプが自動的に止まります。この時スロット
ルも自動的に低圧位置に戻ります。
④放水
●「増圧」「低圧」スイッチ
放水ハンドルを開き放水を開始します。圧力計・
連成計を確認しながら「増圧」「減圧」で放水
量・放水圧を調整して下さい。
また、放水運転中においては「始動/低圧」スイ
ッチで低圧位置に、「吸水」スイッチで吸水位置
にスロットルを自動調整できます。
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⑤停止
●「停止」スイッチ
「始動/低圧」スイッチもしくは「減圧」スイッチを
押してスロットルを低圧位置に戻し、放水ハンド
ルを閉じます。「停止」スイッチを押しエンジンを停
止させます。「運転」「放水」ランプが消灯し、電
源が OFF になります。
⑥警告
●警告灯、ブザー
警告灯の点灯とブザーの鳴動で各異常を表示します。
燃料不足:燃料残量が 1/3 以下
●燃料タンク容量:10L
燃料消費量:9L/hr(VF63AS-Ti)、
8.5L/hr(VF53AS-Ti)
エンジン異常:エンジンオイルの油圧低下、もしくは電子スロットルの異常
●エンジン回転を 2800rpm以下に制御します。
●オイルタンク容量:2.0L
オイル:4 サイクルエンジンオイル SAE10W-30/40
●電子スロットル異常の際はスロットル開度表示灯「流星メ
ーター」が点滅します。
オーバーヒート:冷却水温度が高い
●80℃以上
警告灯(点滅)とブザーで過熱を警告します。エンジンの運転は可能です。
●90℃以上
焼き付きを防止するためエンジンが停止し、警告灯(点灯)とブザーが作動します。
再始動はできますが、温度が下がらない場合は約 30 秒後にエンジンは再度停止し
ます。
●120℃以上
スタータモータは作動しますが保護機能が働きエンジンは始動しません。
この時、警告灯(点灯)とブザーが作動します。
吸水不能:30 秒以内に吸水できない
●エンジンを停止させます。
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2.充電器
充電方法
●バッテリ端子の汚れ・ゆるみ・ガタの無いことを確認して下さい。
●チャージャーをリモートパネルのコンセントにつないで下さい。
●チャージャーの電源コンセントをつないで下さい。
電源コンセントを差し込むと電源ランプが点灯します。
●ディスプレイの表示に沿って充電(6ステージ構成)を開始します。
①から順に点灯し、③が点灯した時点で使用可能です。
⑤が点灯するとバッテリは満充電となります。
●充電の中止は、リモートパネルからの充電コードを外し電源コンセントを抜いて下さい。
※記載内容以外については、同梱されております取扱説明書にて確認して下さい。
充電警報ブザー(オプション)
バッテリの充電中に緊急出動する場合、万一チャージャーの電源コンセントを抜き忘れたまま
全自動消防車のエンジンキーを入れ、ON に操作しますと、警報ブザーが鳴り、チャージャーの
電源コンセントが結合されていることを知らせます。速やかに電源コンセントを外して、出動し
て下さい。
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7 積載時の運転要領
1.始動前の点検
消防ポンプについては、VF63AS ( Ti / -R )・ VF53AS ( Ti ) 取扱説明書 「P19 取扱い要
領」の項に従って、点検給油願います。
1-1 VF-Ti(電子スロットル)
①「照明」スイッチか「始動/低圧」スイッチを押して電源を立ち上げます。この時、燃料が不足
していれば燃料不足の警告灯が点灯し、電子スロットルの異常があればスロットル開度表示
灯「流星メーター」が点滅します。
燃料不足
警告灯
スロットル開度表示灯
「流星メーター」
②エンジンオイルが規定量入っていることをオイルレベルゲージ(検油窓)で確認して下さい。
●ガバナオイル/燃料コックの確認は不要です。
③放水バルブハンドルを全開にして下さい。
全開
閉
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1-2 積載車側
①吸水口下側に設置されているドレンコック(3 ヶ)の全て閉じて下さい。
②吸管が水中にあることを確認して下さい。
③使用吸管の吸水ハンドルの全開を確認して下さい。
④放水ハンドルの全閉を確認して下さい。
⑤中継口が装備されている場合は中継ハンドルの全閉を確認して下さい。
中継ハンドル
注意
●ハンドルやレバーのガイド溝に指を入れると操作時ケガの恐れがあります。
ハンドルやレバーを操作する際はシャフト部をつかまないで下さい。
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2 運転(自然水利を使用する場合)
2-1 VF-Ti(電子スロットル)
●ポンプ本体側操作パネルでもリモートパネルと同様に操作が可能です。ただし、ポンプ本体側
操作パネルには「運転」「放水」の各ランプはありません。
2-1-1 始動
①「始動/低圧」スイッチを押します。
●電源が入り、押し続けている間、スタータモータが作動します。
●スロットルは自動的に低圧位置になります。
●エンジンが始動するとリモートパネルの「運転」ランプが点灯します。
注意
●スタータモータは3秒間作動させたら、5秒間休みを取って下さい。連続で使用するとスタータモ
ータやバッテリーの寿命が短くなります。
②エンジンが始動したら「始動/吸水」スイッチを放します。
注意
●スタータモータを5回以上操作しても始動できない場合は、原因を調査及び対処をしてから
再度始動操作を行って下さい。
2-1-2 吸水
●電源を立ち上げた状態では吸水方法が自動吸水になっています。メンテナンスなどで手動
吸水にする場合は、本体側操作パネルの「吸水切替」スイッチで切り替えて下さい。
①「吸水」スイッチを押します。
●エンジン回転数が上がり、真空ポンプが作動します。
●吸水が完了すると真空ポンプが止まり、リモートパネルの
「放水」ランプが点灯し、スロットルが自動的に「低圧」位置に
戻ります。
注意
●30 秒間で吸水が完了しない場合、吸水不能の警告灯が点灯しエンジンが停止します。
原因を解消してから始動・吸水操作を行って下さい。
2-1-3 放水
●放水バルブの操作はスロットルが「低圧」位置にあることを
確認してから行って下さい。
●放水開始は、筒先側に合図をしてから行って下さい。
①流星メーターでスロットルが全閉になっていることを確認します。
②放水バルブをゆっくり全開にし、放水を開始します。
③必要な放水量・放水圧に調整します。
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●「増圧」「減圧」スイッチで微調整を行います。
●「始動/吸水」スイッチを押すとスロットルが低圧位置まで下がります。
●「吸水」スイッチを押すとスロットルが「吸水」位置相当に調整されます。
2-1-4 停止
①「始動/低圧」スイッチ、または「減圧」スイッチを押し、スロットルを低圧位置に下げます。
②放水バルブを「閉」にします。
③「停止」スイッチを押し、エンジンを停止します。
●エンジンが停止した後、自動的に電源が切れます。
●状況により、エンジンが停止してから電源が切れるまでに約5秒
程度かかりますが、長押しする必要はありません。
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3.消火栓を使用する場合
①消火栓から給水する場合は、原則として吸管を使用せずに媒介を利用して消防ホースを吸
口に接続して下さい。(中継口がある場合は、中継口に接続し、中継ハンドルを開にする)
②消火栓にホースを接続する場合は、土砂、小石等の異物が入っている場合があるので、ホー
スを接続する前に消火栓を開けて放水し、異物を除去する。
③積載車の放水ハンドルは全開にして下さい。
④消火栓の開閉弁は原則全開にする。ただし、給水圧を連成計で確認し、必要に応じて消
火栓の開度を調整します。
⑤消火栓のみで必要な圧力がえられない場合は、エンジンを始動し、スロットル操作で必要な
圧力に調整します。この時、連成計が 0.05~0.1MPa 以下にならないよう注意して下さい。
⑥放水を終了する時は、スロットルを低圧にしてエンジンを停止し、消火栓の開閉弁を閉じてか
ら積載車の放水ハンドルを閉じて下さい。
4.中継送水(子ポンプの場合)
①媒介を使用して消防ホースを吸口に接続して下さい。(中継口がある場合は、中継口に接
続する)
②吸水口および放水ハンドル又は中継ハンドルを開にして下さい。
③圧力計を確認してから必要に応じてエンジンを始動して下さい。
④スロットルをゆっくり操作し、必要圧力に調整する。この時、連成計が 0.05~0.1MPa 以下
にならないよう注意して下さい。
⑤放水を終了する場合は、スロットルを低圧にしてエンジンを停止して下さい。
⑥親ポンプの放水が停止してからホースを外して下さい。
5.消防ポンプ積載のまま直接運転
吸水関係(河川・貯水槽・消火栓等)や、建造物等の立地条件によって、消防車のリモートパ
ネル側が塞がれ、自動運転による始動操作が出来ない時、或いはバッテリの充電が不充分の
時や、遠隔操作による自動運転が不調の時に行います。
5-1 VF-Ti(電子スロットル)
●VF-Ti(電子スロットル)は、本体側操作パネルでもリモートパネルと同様の操作でポンプの
運転が可能です。
●積載状態においては、本体側操作パネルのスロットルダイヤルを使用することはできません。リ
モートパネル同様、圧力調整スイッチで放水圧・放水量を調整して下さい。
●手動で真空ポンプを作動させる場合は、手動吸水レバーを引いて下さい。
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6.放水後の処置
出動または定期点検時に放水運転を行った場合、緊急出動等に備えて、次の項目について
必ず放水後の処置を行って下さい。
(1)排水処置
(冬期は凍結防止のため必ず実施のこと)
①吸水ハンドル中間の位置に開いて下さい。
②放水ハンドルを中間の位置に開いて下さい。
③固定配管のドレンバルブ
(車体操作盤側吸水口部下側)を開いて下さい。
④ポンプの吐出口排水バルブ、ポンプ排水バルブ、マフラ
排水バルブ、排水用空気バルブを開いて下さい。
⑤排水が完了したら、前項のハンドル又はバルブを閉じて下さい。
ホースは水切りして格納して下さい。
注意
●汚水や海水で放水した場合には出来る限り早く真水で 2 分間以上運転放水し、
吸管・固定配管・可搬ポンプ・ノズル等の水路を洗浄して下さい。
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(2)真空ポンプ残水処理
(注)真空ポンプ内に水分を残したまま保管すると、真空ポンプ凍結の原因となります。
●消防ポンプ単体で行う場合
①排水バルブを開いて、完全に排水した後、吸水口キャップを取外して下さい。
②エンジンを始動し、真空ポンプを約10秒間作動させ、残水処理を行って下さい。
③排水バルブを閉じて、吸水口キャップを取付けて下さい。
④スロットルを「吸水」位置にし、真空ポンプを約30秒間作動させ真空形成確認後、真空漏れ
の確認をして下さい。
⑤確認後、エンジンを停止して下さい。
⑥排水バルブを開いて真空を抜き、再び排水バルブを閉じて下さい。
●消防ポンプ積載状態で行う場合
①吸水ハンドルおよび放水ハンドルを中間の位置にして下さい。
②固定配管のドレンバルブを全て開いて下さい。(車体操作盤側吸水口部下側)
③消防ポンプの吐出口排水バルブ、ポンプ排水バルブ、マフラ排水バルブ、排水用空気バルブ
を開き完全に排水して下さい。
④吸水ハンドルおよび放水ハンドルを閉じて下さい。
⑤固定配管のドレンバルブおよび消防ポンプの各バルブを閉じて下さい。
⑥エンジンを始動し、リモートパネルの「吸水」スイッチを押して「吸水不能警告」ランプが点灯す
るまで真空ポンプを作動させ、残水処理をして下さい。(約30秒間の自動吸水で吸水が出
来ない場合、吸水不能警告ランプが点灯します。)
⑦真空形成確認後、真空漏れの確認をして下さい。
⑧確認後、「停止」スイッチを押しエンジンを停止して下さい。
⑨消防ポンプの各バルブ、固定配管の各ドレンバルブおよび吸水・放水ハンドルを開いて真空
を抜き、再び閉じて下さい。
(3)燃料の補給
①燃料タンクに燃料をいれる。
●運転後、エンジンオイルは高温になっています。また、クランクケース等にオイルが残っているため、
検油窓から見えるオイル量は少なくなります。オイル量の確認はエンジンの始動前に行うようにし
て下さい。
(5)バッテリの充電
バッテリの充電方法
付属のバッテリ充電器は AC100V/DC12V 用の自動充電器で、消防ポンプを消防車に積載し
たままバッテリの充電が行えます。充電方法は、下記の順で実施して下さい。
①バッテリ端子の汚れ・ゆるみ・ガタのないことを確認して下さい。
②チャージャーをリモートパネルのコンセントにつないで下さい。
③チャージャーの電源コンセントをつないで下さい。
電源コンセントを差し込むと電源ランプが点灯します。
●ディスプレイの表示に沿って充電(6ステージ構成)を開始します。
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①から順に点灯し、③が点灯した時点で使用可能です。
⑤が点灯するとバッテリは満充電となります。
●充電の中止は、リモートパネルからの充電コードを外し電源コンセントを抜いて下さい。
充電コード
電源コンセント
●記載内容以外については、同梱されております取扱説明書にて確認して下さい。
(7)寒冷時の処置
寒冷時の処置については以下の方法で実施して下さい。(P16「放水後の処置」の項を参照)
①下記のハンドル、バルブを半開又は全開とし残水を排水して下さい。
・吸水ハンドル(左右)半開・放水ハンドル(左右)半開・固定配管のボールコック用ドレン
バルブ 2 ヶ所全て・全自動ポンプ排水バルブ・マフラ排水バルブ・吐出口排水バルブ。
②排水が完了したら前項のハンドル、
バルブはすべて閉にします。
③不凍液注入コックにチューブを
結合し、バルブを開にします。
④不凍液を 5L以上入れた適当な
容器の中にチューブの先端を入れます。
⑤「始動・低圧」スイッチを長押ししエンジンを始動させます。
「吸水」スイッチを押し、真空ポンプを作動させ、吸水不能で自動停止するまで空運転を
行います。
⑥「停止」スイッチを押して下さい。電源が OFF になります。
⑦残っている不凍液が全て吸引されたことを確認します。
⑧不凍液吸入コックを閉にします。
備考)上項⑧終了後、さらにエンジンの空運転(5秒程度で充分)を追加しますと、不凍液の
回りがさらに良くなりますので、極寒時には追加して下さい。
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8 可搬ポンプとして使用する場合の脱着要領
トーハツ全自動消防車が地理的要因又は消防車進入不可能な状況に遭遇した場合には、
直ちに消防ポンプを車台から取外して、従来の可搬消防ポンプとして、消火活動に従事するこ
とが出来ます。
1.取扱上の注意
本装置を安全にお使い頂くために以下の内容をお守り下さい
警告
●当装置は可搬消防ポンプ専用の昇降装置(以下リフト)です。指定したポンプ以外のポンプ又
は他の用途には使用しないで下さい。
●平坦な場所に車両を停止してからリフトを使用して下さい。
急な坂道や傾斜地で使用すると、リフトが作動しないことがあり、故障の原因になります。
又、リフトが不安定になり、積載物が落下する恐れがあります。
●リフトを使用する前に車両の駐車ブレーキを確実に掛け、車輪止めを必ず設置して下さい。
車両が移動して重大な事故につながる恐れがあります。
●リフトの操作は、周囲の安全を確認しながら確実に行って下さい。
●リフトの最大昇降能力は150kg以内で使用して下さい。最大昇降能力を超えて使用すると、
重大な事故につながったり、リフトが故障する恐れがあります。
●リフト使用時にはリフト本体や車両を揺らさないで下さい。積載物が落下して重大な事故につ
ながる恐れがあります。
●リフト左側面(車両進行方向の左)の安全な位置でリフトの操作をして下さい。リフトの正面で
操作をすると動くリフトに接触して重大な事故につながる恐れがあります。
又、リフトの右側で操作すると、操作スイッチのコードが巻き込まれる恐れがあります。
●リモコンスイッチはホルダーから外し、車外で操作して下さい。
外さずに操作すると、はさまれるなど重大な事故につながる恐れがあります。
●積載時はフックを掛けて下さい。フックを掛けないと積載物が移動、転落して重大な事故につな
がる恐れがあります。
●リフトを車外に出した状態で車両を走行しないで下さい。重大な事故につながる恐れがありま
す。
●リフト使用後は、必ずリフトの手動ロックを掛けて下さい。
ロックを掛けないと不意にリフトが動いて重大な事故につながる恐れがあります。
●本書で指定している部分以外の部品の取り外しはしないで下さい。リフト内部には電圧の高い
部分があり、感電の恐れがあります。
●リフトの分解や改造を行わないで下さい。火災や感電の原因になります。又、重大な事故につ
ながる恐れがあります。
注意
●リフトはできるだけ舗装された場所で使用して下さい。
砂利道や砂地、ぬかるんでる道や雪上などで使用すると、リフトに異物が付着してリフトが正常
に作動しなくなる恐れがあります。
●リフトに直接水を掛けないで下さい。サビの発生や故障の原因になります。
雨などでリフトが濡れてしまった場合は、すぐに乾いた柔らかい布で拭き取って下さい。
●リフト操作時は周囲の安全を確かめ、積載物の「接触」や「はさまれ」などに注意して下さい。特
に路上で操作する場合は、あらかじめ停止表示板や停止表示灯により、後続車に注意を促し
て下さい。
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●リフト作動中は、リフトの可動部に触れたり、手や足を近づけないで下さい。
手や足をはさまれケガをする恐れがあります。
●長時間の連続操作は避けて下さい。5分使用したら5分以上休止して下さい。
休止せずに使用するとモーターが加熱・焼損を起こす恐れがあります。
●リフトの上や可動部付近には物を置かないで下さい。
はさまれや接触などにより物が破損したり、リフトが損傷する恐れがあります。
●リフトには指定された作動油を使用して下さい。
指定外の作動油を使用するとリフトが正常に作動しなくなったり、故障する恐れがあります。
●リフトの補給部品は弊社指定の純正部品を使用して下さい。
それ以外の部品を使用するとリフトが正常に作動しなくなったり、故障する恐れがあります。
指定外の部品を使用した場合の故障や修理は、保証の対象外となります。
注記
車載のバッテリが消耗してくると、リフトの作動が遅くなることがあります。
この時は、バッテリを充電するか交換して下さい。
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2.各部の名称と操作方法
名称
①テーブル
②サイドフレーム
③パワーユニット
④ハンドポンプ(非常用)
⑤リターンバルブ(非常用)
⑥昇降シリンダー
⑦ロックハンドル
⑧スライドハンドル
⑨アームロック
⑩フック
⑪ノブ
⑫ロック解除レバー
⑬ロック解除レバー(非常用)
⑭操作スイッチ
⑮UPボタン
⑯DOWNボタン
⑰ヒューズ(7.5A)
機能
テーブルを支えて水平に保ちます
ハンドポンプ付の電動油圧ユニット
付属のハンドルを使用して手動でリフトを上昇します
付属のハンドルを使用して手動でリフトを下降します
油圧駆動でリフトを上昇します
本体のロック/解除を操作します
リフトのスライドを操作します
アームのロック解除を操作します
フックのロック解除を操作します
スライドのロック解除を操作します
スライドのロック解除を操作します
リフトの操作に使用します
上昇操作に使用します
下降操作に使用します
過電流が流れると溶けて回路を遮断します
3.消防ポンプの取外し(油圧方式の場合)
①リモートパネルまたはオペレーションパネルの「停止」スイッチを押して下さい。
②リモートパネル用ケーブルのコネクタを約 1/4 反時計方向に回し、
引き抜きます。
③車台固定配管よりの吐出管及び
吸水管をポンプ側にて取外します。
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④リフタのロックを解除して下さい。ロックハンドルを「解除」位置まで操作します。
注意
●ロックハンドルが突き当たるまで確実に操作して下さい。
⑤リフタを引き出す
スライドハンドルを持ってリフトをいっぱいまで引き出します。
引き出しが完了するとロックがかかります。
注意
●スライドハンドル以外の場所に手を掛けないで下さい。手や指をはさまれケガをする恐れがありま
す。
●引き出し後は、スライドがロックされたことを確認して下さい。
⑥アームロックを解除する
アームロックを引き上げ、そのまま後方に反転します。
⑦リフトを下げる
操作スイッチの「DOWN」ボタンを押します。
押し続けるとリフトが下降し、最下点で自動停止します。
警告
●リフトの下に入ったり足を入れないで下さい。又、物を置かないで下さい。
はさまれや接触などにより重大な事故につながる恐れがあります。
⑧フックを解除する
ノブを引いてフックを手前に立ち上げます。フックが動いたらノブから手を放して下さい。
⑨消防ポンプをおろす
消防ポンプをテーブルから外し、降ろします。
4.消防ポンプの取付け(油圧方式の場合)
①消防ポンプをテーブル上に乗せます。
②フックを前方に回します。
フックが「カチッ」となり、ロックがかかります。
③リフトを上げる
操作スイッチの「UP」ボタンを押して下さい。
押し続けるとリフトが上昇し、上昇限で停止します。
注意
●ボタンを押し続けてモーターの作動音が大きくなりましたらボタンから手を放して下さい。
上昇完了です。
22
④リフトを格納する
ロック解除レバーを前方に倒します。
スライドハンドルを持ってリフトをいっぱいまで格納します。
注意
●スライドハンドル以外の場所に手を掛けないで下さい。手や指をはさまれケガをする恐れがありま
す。
●急激なスライド操作は大変危険ですので絶対しないで下さい。
⑤リフトをロックする
ロックハンドルを「ロック」位置まで操作します。
注意
●ロックハンドルが突き当たるまで確実に操作して下さい。
⑥消防ポンプに配管、リモートパネル用ケーブル等を組付けます。
「P21消防ポンプの取外し」で外した部分は全て取付けて下さい。
※電線が出ている方向が下向きになるようコネクタを差し込んで下さい。
※コネクタを完全に差し込んだ後、ロック部分を回して固定して下さい。
※電線は下向きに
5.消防ポンプの取外し(手動引出方式の場合)
①全自動消防車の「停止」スイッチを押して下さい。
②リモートパネル用ケーブルのコネクタを約 1/4 反時計方向に回し、引き抜きます。
③車台固定配管よりの吐出管及び吸水管をポンプ側にて取外します。
④可動レールを引き出します。
レールロックノブを引上げ取手を手前に引き可動レール
のみを一杯に引き出します。
このとき消防ポンプはレールに固定されています。
⑤消防ポンプをテーブルごと滑らせて降ろします。
消防ポンプを押し上げながらテーブルロックレバーを上
げ、ロックを解除します。
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⑥消防ポンプを両手で受け止めながらゆっくりと注意
して降ろします。
警告
●ポンプを降ろす際は注意して下さい。レール上を滑りおり
てきて、ケガをする危険性があります。
●ポンプを降ろす場合には、レールの外側の左右に立ち
必ず 2 人で行って下さい。
●レールの中には入らないで下さい。
●レールに乗らないで下さい。
●レールに足をかけたり、手など触れないで下さい。
⑦ポンプロックを解除します。
ポンプロックハンドルを手前に引きながら
90°回転し解除させ可動レールの下側にセットします。
⑧消防ポンプをおろします。
消防ポンプをテーブルから外しおろします。
リコイルスタータ側を上げて浮かせながら上側の引っかか
りからずらしておろします。
6.消防ポンプの取付け(手動引出方式の場合)
①消防ポンプをテーブル上に乗せます。
②消防ポンプをテーブルにロックします。
③消防ポンプを押し上げます。消防ポンプをテーブルごと押し上げカチッと音がしてテーブルが
可動レールにロックするまで押し上げてください。ロックレバーがロックしたことを目視で確認して
から手を離します。
警告
●テーブルロックレバーのロックが不完全の場合、ポンプがテーブルと一緒に急速に滑り落ちケガの
危険があります。テーブルロックレバーがロックされたことを確認してから、ポンプより手を離して下
さい。
④可動レールを格納します。
可動レールを持ち上げ、固定側のレールとほぼ
平行を保って押込み、可動レールが自動的に
ロックすることを確認して下さい。
24
⑤消防ポンプに配管、リモートパネル用ケーブル等を組付けます。
「P23 消防ポンプの取外し」の項で外した部分は全て取付けて下さい。
手動引出式ポンプ積載装置 各部名称
1.固定レール
2.可動レール
3.ポンプテーブル
4.レールロックノブ
5.取手
6.テーブルロックレバー
7.ポンプロックハンドル
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9 不調原因早見表
全自動消防車不調原因早見表(その1)
始動不能の場合
リモ-ト
パネル関係
コネクトワイヤーハーネスの差込み不足
コネクトワイヤーハーネスのネジ止め不足
コネクトワイヤーハーネスの断線
バッテリ端子締付け不良
リモートパネル内部の断線
リモートパネル内部部品の不良
始
バッテリの電圧不足
動
不
電気系統
能
バッテリ端子の締付不足
ヒューズ切れ
コード類の結線ゆるみ
スパークプラグキャップの外れ
スパークプラグの締付不良
スパークプラグの焼損、汚損、ブリッジ
燃料タンク内の燃料不足
悪臭を放つ古い燃料の使用
エンジン
関係
燃料系統
燃料系統が連結不完全
燃料系統よりの空気吸い込み
フュエルパイプがねじれている
フュエルポンプの異物つまり
ベーパーセパレータの異物つまり
スロットルダイヤルが始動位置でない
フュエルフィードポンプの故障
オーバーヒート防止装置作動
その他
エンジン圧縮不足
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全自動消防車不調原因早見表(その2)
吸水不能の場合
真空を形成
しない
吸
バルブ類の
閉め忘れ
ポンプ排水バルブ、マフラ排水バルブ
排水用エアバルブ
固定吸管ボールコックのドレンバルブ、不凍液注入バルブ
パイプ結合
部のゆるみ
バキュームパイプ
真空ゲージパイプ
ウォータストレーナロックナットの緩み
真
空
ポンプ不調
V ベルト破損、摩擦
ロータリソレノイドが作動しない
ベーンの破損
テンションプーリロッドまたは手動真空、ポンプワイヤの不具合
残水またはゴミのつまりによる圧力スイッチの動作不良
逆止弁、
止水弁不調
ゴミのつまり
ダイヤフラムの亀裂
メカニカル
シ ー ル
ゴミ付着
異常摩耗
スロットル
ダ イ ヤ ル
吸水位置でない
水
吸管系の不良
吸管入口が水面上にある
吸管系の締付不良
吸管系のパッキン不良
吸管系の亀裂、穴あき
真空ゲージパイプの亀裂
不
能
真空は形成
する
吸管ストレーナ部にちり、泥、ビニールつまり
吸水落差が高すぎる
圧力スイッチのごみのつまり、または不良
真空形成と
落水繰返し
水源の水量不足
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全自動消防車不調原因早見表(その3)
放水不能の場合
吸込落差が高すぎる
吸管の長さが長すぎる
ストレーナ部にちり、ゴミ、泥、ビニールの付着
吸 管 関 係
管路内にちり、ゴミ、泥、ビニールのつまり
結合部締付け不充分
パッキンのシーリング不良
吐 出 不 足
ポンプ 関 係
放水バルブハンドル半開
インペラのちり、ゴミ、泥等のつまり
案内羽根のちり、ゴミ、泥等のつまり
インペラ、案内羽根の変形や摩耗
ポンプカバーボルトのゆるみ
吐 出 関 係
ノズル径不適合
ノズルのつまり
調速リンクの外れ
スロットルダイヤルの開度不足
悪臭を放つ古い燃料の使用
エンジン関係
燃料タンク内の燃料不足
燃料系統のつまり
スパークプラグの焼損、汚損
圧縮圧力不足
燃焼室内のカーボン堆積
電子スロットル異常
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営 業 品 目
消防ポンプ
防災システム
小型全自動消防車
軽四輪駆動消防車
船 外 機
プレジャーボート
輸送用冷凍装置
本
社
〒174-0051 東 京 都 板 橋 区 小 豆 沢 3 - 5 - 4
電話 (03)3966-3115 (防災営業部)
防 災 九 州 〒812-0892 福 岡 市 博 多 区 東 那 珂 2 - 1 0 - 5 5
電 話 ( 092)
411-8 7 7 0 ( 代 )
防 災 関 西 〒530-0043 大 阪 市 北 区 天 満 1 - 8 - 2 7
電話(06) 6358-2971(代)
防 災 中 部 〒174-0051 東 京 都 板 橋 区 小 豆 沢 3 - 5 - 4
電話(03) 3966-3115(代)
防 災 中 央 〒174-0051 東 京 都 板 橋 区 小 豆 沢 3 - 5 - 4
電話(03) 3966-3115(代)
防 災 東 北 〒984-0816 仙 台 市 若 林 区 河 原 町 1 - 5 - 1
電話(022) 398-4806(代)
防災北海道
〒174-0051 東 京 都 板 橋 区 小 豆 沢 3 - 5 - 4
電話(03) 3966-3115(代)
■可搬消防ポンプの整備は信頼ある資格者が行いましょう。
003-12010-7