講義資料については、こちらをご覧くだい。

腰痛の診断と治療
整形外科 小坂浩史
H27年1月29日 高松日赤モーニングセミナー
今日の内容
1.腰痛の疫学
2.腰痛の原因
3.腰痛の治療・予防
はじめに
腰痛は国民の愁訴の第1位を占めています
厚生労働省2010発表
日本国内、腰痛患者は約2800万人
腰痛患者さんは非常に多い!!
腰痛の原因
腰椎に異常がある
腰椎周囲の筋肉に問題がある
急性腰痛いわゆるぎっくり腰など
腰椎以外に病気がある
転移性脊椎腫瘍など
腰痛の原因と画像所見との関係
特異的腰痛
画像で原因がわかるもの
非特異的腰痛
画像で原因がわからないもの
実は・・・
腰痛の診断はむつかしい!!
特異的腰痛
画像で腰痛の原因が明らかなもの
15%
30%
60%
つまり・・・
腰痛の85%が画像で腰痛の原因がわからない!!
腰痛の原因(今日のお話は・・・)
腰椎に異常がある
腰椎周囲の筋肉に問題がある
腰椎以外に病気がある
代表的な
腰痛の原因部位
椎間板
椎間関節
仙腸関節
椎間板由来の腰痛
痛みの出る姿勢
椎間板内圧
椎間関節由来の腰痛
痛みの出る姿勢
ここまでのまとめ
椎間板由来(椎体前方要素)の腰痛は
前屈位で出現しやすい
椎間関節由来(椎体後方要素)の腰痛は
後屈位で出現しやすい
腰痛の治療・予防
腰痛体操といわれるものが数多くあります・・・
外来での1コマ
腰痛の患者さんに対し
『筋肉は体内のコルセットやから、リハビリも大事よ。
腰痛体操のパンフレットあるけん、やってだ~!』
外来で配布している
腰痛体操のパンフレット
僕が個人的に思う!
腰痛体操
つづけれるポイント
短い時間で手軽にできる(立ったままで!!)
成果がすぐに実感できる
科学的根拠にもとづいている
筋肉には
インナーマッスルとアウターマッスル
とがあります
アウターマッスル
筋トレして鍛えられる表層の筋肉
身体を動かすための筋肉
インナーマッスル
深部にある小さい筋肉
姿勢を保持し安定化を図るための筋肉
インナーマッスルとアウターマッスルの
位置関係
骨
アウター インナー
マッスル マッスル
骨
最近話題の体幹トレーニング
体幹のインナーマッスルを
鍛えることの重要性を述べています
体幹トレーニングの基本となるのが
ドローイン!!
1. 立ったまま
2. おなかを出来るだけへこまし
3. お尻をキュッと閉める
4. 呼吸は普通にしながら
5. 30秒!!
ドローインの簡易な方法
ドローイン!!
どれくらいすごいのか
ドローイン時
30秒ってこれぐらい!!
エレベーター
1階から8階
エスカレーター
1階から2階
僕が個人的に思う!
腰痛体操
つづけれるポイント
短い時間で手軽にできる(立ったままで!)
しかも、こそっと!!
成果がすぐに実感できる
科学的根拠にもとづいている
実験台になってみました!
12月初めからドローイン 実践!! 運動療法なし
飲み会!!
ドローイン
cm
106
104
102
100
98
96
94
92
90
88
86
84
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35
やせないけど・・・ひきしまる!!
日
どうしてドローインがいいのか
インナーマッスルがしっかりするのは当然!!
おなかが引き締まると
体の重心が
脊椎に近くなるため
腰の負担が軽くなる
腰痛の予防に!!
姿勢も大事!!
今回の参考書籍
Take Home Message
腰痛の原因部位(前方・後方)により
症状の出る姿勢が違う
ケガをしない安定した体幹(身体)を作るには
インナーマッスルが重要
いつでも!・どこでも!・こそっと!
できる予防方法としてドローインを紹介しました