H 99.9% He 地球形成:初期地球 Fe 元素の宇宙存在度 (太陽系の物質の平均組成) ・太陽大気 ・C1コンドライト ビックバン:高温状態から冷却 素粒子→核子(陽子,中性子) →原子核→原子‥H, He, Liなど 恒星内部 での核反応 超新星 爆発 (山中他, 1995) (Anders & Grevesse, 1989; 岩波講座地球惑星科学1, 1996) 隕石 • 石質隕石:ケイ酸塩鉱物主体 ◆コンドライト[未分化] コンドリュール(ケイ酸塩鉱物の集合体からなる小球,0.5 2mm), 難揮発性包含物(Ca, Al, Tiなど難揮発性元素に富む塊,<1cm), 鉄硫化物,Fe-Ni マトリックス(ケイ酸塩鉱物) • 炭素質 [C](揮発性成分-H,C,-に富む,酸化鉄) C1, C2, C3, C4 (または,CI, CM, CV, CO, CR) C1:揮発性成分に最も富む‥始源的 • 普通 [O]‥LL, L, H • エンスタタイト [E](金属鉄,硫化鉄-還元状態) 太陽大気とC1コンドライトの 元素存在度の比較 ★揮発性成分を除き,よく一致する ◆エコンドライト[分化] • 石鉄隕石:ケイ酸塩鉱物+Fe-Ni‥ほぼ等量[分化] • 鉄隕石:Fe-Ni合金[分化] [分化]:小天体として集積後,火成作用(融解)により元素分別を起こした。 隕石の年代 Allende隕石(C1) Pb-Pb年代 難揮発性包含物 4.559 0,004Ga マトリックス Allende隕石 難揮発性包含物 Ca-Al-rich inclusion (CAI) 高温ガスからの初期の凝縮物 (Chen & Wasserburg, 1981) 4.481-4.459 Ga 隕石の年代 隕石のPb同位体比・ Pb-Pb年代 +:コンドライト ▲:エコンドライト ○:鉄隕石 (Tatsumoto et al., 1976; Chen & Wasserburg, 1981) 4.502 0.030 Ga (Arden & Cressey, 1984) コンドライトの Pb-Pb年代 ● (Chen & Tilton, 1976; 岩波講座地球惑星科学12, 1997) Allende全岩 Allendeの 包含物など [CD : Canyon Diablo-鉄隕石] (Tatsumoto et al., 1973; 岩波講座地球科学6, 1978) 太陽(H, He: 98%):太陽系の質量の99.87% 惑星の組成の見積 太陽系形成の標準モデル (%)(山中他, 1995) 惑星の原材料(山中他, 1995) 元素/化合物 岩石惑星 ガス惑星 氷惑星 原始太陽系の温度分布(Hughes, 1988; 山中他, 1995) 雪線 岩石ダスト (約3AU) 氷ダスト 融点 1. 原始太陽系円盤の形成 原始太陽系円盤‥ガス+ダスト(質量約1%) ダスト(μmサイズ)の主成分: 雪線 (約3AU)‥内側:岩石・金属、外側:氷 石鉄質 Si, Mg, Fe, Sなど < ∼2000K プラス O 氷 C, N, O, H < 273K ガス H, He < 14K 2. 微惑星の形成 ( 106 年 ) 円盤の中心面にダスト層の形成 ダスト層から微惑星の形成(直径1∼10km程度) (この程度までは電磁気力により固まる。それ以上では重力に よる) 理科年表オフィシャルサイト 惑星系形成論 : 最新 太陽系の作り方 (小久保, 2007) [http://www.rikanenpyo.jp/top/tokusyuu/toku2/] 3. 原始惑星の形成 ( 106 - 107 年 ) ・微惑星の衝突合体 ( 集積 ) ・暴走的成長(大きな微惑星の独占的成長)により 原始惑星 ( 1023 - 1026 kg ) の形成 ・ある程度大きくなると成長が鈍り、重力による 相互作用によって一定の間隔を保ちながら成長 地球型惑星領域‥火星程度(地球質量の1/10) 木星軌道付近‥地球質量の数倍程度 天王星/海王星軌道付近‥地球質量の10倍程度 4. 惑星の形成 ( 107 - 109 年 ) ・地球型惑星領域:原始惑星の衝突 (円盤ガスの消失により、原始惑星の公転軌道が楕円になる) ・地球質量の数倍∼10倍:円盤ガスの流入 木星/土星‥巨大ガス惑星 天王星/海王星‥惑星成長までに円盤ガスの消失� 地球の形成 微惑星の衝突により ・衝突加熱 ・衝突侵食 地球の形成 衝突脱ガス大気 H2O, CO2‥温室効果 マグマオーシャン 珪酸塩鉱物と 金属鉄(Fe, Ni)の分離 [加熱作用] 原始地球→大につれて, 衝突速度→大(加熱作用・大) ・脱ガス[衝突脱ガス] 1/100程度の大きさ(月) ・融解[マグマポンド] 1/10程度の大きさ(火星) ・蒸発 金属鉄の滞留 未分化な内部 大規模な 入れかわり 核の形成 原始地球→大:重力→大 ‥‥衝突脱ガス大気の保持 [地球軌道] 月程度:大気保持可能 火星程度:地質学的時間スケールで保持可能 (岩波講座地球惑星科学1, 1996) (岩波講座地球惑星科学1, 1996) 月の年代 地球の形成 ジャイアント・インパクト 火星サイズの微惑星の衝突 ↓ ・金属核の融合 ・マントルの吹き飛ばし → 月の形成 白:月の高地 ‥斜長岩 4.4-4.5 Ga 黒:月の海 ‥玄武岩 4.0-3.2Ga (古:4.2 Ga) (新:2.5 Ga) マグマオーシャンの形成 斜長石の上部濃集→斜長岩地殻 激しい隕石爆撃→内部部分溶融:玄武岩噴出 月の高地の岩石の年代(>4.1 Ga) 月の高地:斜長岩,はんれい岩のRb-Sr年代 (岩波講座地球惑星科学1, 1996) (Schonfeld, 1974; 岩波講座地球惑星科学1, 1996) (Taylor, 1982; 岩波講座地球惑星科学12, 1997) 月の年代 月の岩石のAr-Ar年代 月の玄武岩のRb-Sr年代 (アポロ11: l, low-K; h, high-K) 地球の形成 ‥微惑星の衝突頻度の減少‥ (重力エネルギーフラックスの減少) 大気・海洋の分化 水蒸気の凝結 → 海の形成 CO2を主体する大気 マグマオーシャン マントルの分化 表面固化‥→ プレート(初期地殻)の形成 (激しいマントル対流:更新盛ん) (BVSP, 1981; 岩波講座地球惑星科学12, 1997) (Kaneoka, 1987; 兼岡, 1998) 核の分化 固体核(内核)の形成 プレートテクトニクスの駆動 加水海洋地殻の形成(含水鉱物) → 島弧の形成・合体 → 大陸地殻の形成 (岩波講座地球惑星科学1, 1996) 地球の表層環境:現在と初期地球 (岩波講座地球惑星科学13, 1998) 1000℃以上高温状態から,1000年程度で130℃へ 地殻 ★原始海洋の形成 ・CO2の溶解 → 表層温度の低下 ・プレートの形成‥プレート運動の駆動 ・加水海洋地殻 → 大陸の形成 地殻の構造 コンラッド面 地殻 ◆大陸地殻 上部:花崗岩質 下部:玄武岩質 ◆海洋地殻 玄武岩質 ! 1次地殻‥数百万年∼数千万年で生成 地球形成初期、マグマオーシャンの冷却した被膜 隕石衝突(∼30億年前)、プレート運動により消滅 ! 2次地殻‥∼2億年間で更新 玄武岩質地殻・・・[海洋地殻] マントルかんらん岩の部分融解により形成 プレート運動により更新 ! 3次地殻‥∼40億年間存在 花崗岩質地殻(安山岩質地殻)・・・[大陸地殻] 加水した海洋地殻の沈み込みによる火成活動 (含水マントル,海洋地殻の部分融解) プレート運動により集積・付加(大陸形成) (Taylor & McLennan, 1996) マントル物質の溶け始めと終わりの温度 マントル物質が溶ける (マグマの発生)には‥ モホ面 密度: 花崗岩質<玄武岩質 → 大陸地殻<海洋地殻 モホ面 (河野,1986) 大陸地殻:約2.7 g/cm3 海洋地殻:約3.0 g/cm3 マントル:約3.2 g/cm3 ◆中央海嶺‥圧力降下 (山中他, 1995) ◆沈み込み帯‥融点降下 (水の存在) 沈み込み帯でのマグマの発生 含水鉱物の脱水→水による融点低下 海洋リソスフェアの沈み込み A. 海洋リソスフェア内の 含水鉱物の脱水 海洋地殻内の蛇紋石 ( 600℃) 堆積岩中の緑泥石・金雲母 (<800℃, 80km深) B. マントルウェッジ内に 含水鉱物の形成 [含水カンラン岩層] 海洋の形成 マグマオーシャンの固化 →海洋地殻・プレートの形成→ プレート運動の駆動 海洋との反応‥含水鉱物の形成 → 沈み込み帯・衝突帯 → 火山活動・火成作用 → 島弧の形成 ↓‥プレート運動 含水鉱物からの脱水‥融点降下 衝突・付加,火成活動 →大陸の形成 沈み込み帯� 海洋プレート の沈み込み ↓ 衝突・付加作用 火成活動 ↓ 大陸の 形成・成長 含水カンラン岩層の 引きずり込み C. カンラン岩中の 含水鉱物の脱水(圧力依存) (1) 角閃石,緑泥石 ( 110km深) (2) 金雲母 ( 170km深) (巽,1989) 衝突帯� *プレート運動 *水の作用 1000℃< の領域での部分融解 (水による融点低下) ↓ マグマの発生 沈み込み帯 ◆ 海洋プレートの沈み込み‥‥付加作用,引きずり込み ◆ 地塊の衝突‥‥地殻の厚さの増大 → 岩石をより高温・高圧条件へ 「変成作用」 ー[水の存在]→ 地殻下部の融解(花崗岩質マグマの形成) 地殻下部(玄武岩質地殻)の融解ー花崗岩質マグマの形成 玄武岩の融解温度 H20に飽和した玄武岩の部分融解 (川勝編, 2002) 水(H2O)の存在 ↓ 融解温度の低下 (Skinner et al., The Blue Planet, 1999) SiO2に富むマグマの形成 100 km (岩波講座地球惑星科学1, 1996)
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