特 許 公 報 特許第5805372号

〔実 6 頁〕
特 許 公 報(B2)
(19)日本国特許庁(JP)
(12)
(11)特許番号
特許第5805372号
(45)発行日
(P5805372)
(24)登録日 平成27年9月11日(2015.9.11)
平成27年11月4日(2015.11.4)
(51)Int.Cl.
A01K
FI
1/015
(2006.01)
A01K
1/015
A
請求項の数1 (全8頁)
(21)出願番号
特願2010-77019(P2010-77019)
(22)出願日
平成22年3月30日(2010.3.30)
大王製紙株式会社
(65)公開番号
特開2011-205972(P2011-205972A)
愛媛県四国中央市三島紙屋町2番60号
(43)公開日
平成23年10月20日(2011.10.20)
審査請求日
平成25年3月28日(2013.3.28)
審判番号
不服2014-8756(P2014-8756/J1)
審判請求日
平成26年5月12日(2014.5.12)
(73)特許権者 390029148
(74)代理人 100090033
弁理士
荒船 博司
(74)代理人 100093045
弁理士
(72)発明者 藤田
荒船 良男
雅也
東京都新宿区早稲田町70番1号
紙株式会社
大王製
ホーム&パーソナルケア事業
部内
最終頁に続く
(54)【発明の名称】ペット用吸収性補助シート
1
2
(57)【特許請求の範囲】
性補助シート。
【請求項1】
【発明の詳細な説明】
ペットから排泄された尿等の水分を吸収するペット用吸
【技術分野】
収性シートの下面に配置されるペット用吸収性補助シー
【0001】
トであって、
本発明は、ペット用吸収性シートの下面側に配置される
水分を吸収する吸収層と、
ペット用吸収性補助シートに関する。
前記吸収層の下面に配置される直鎖状低密度ポリエチレ
【背景技術】
ンからなる不透液性の不透液層と、
【0002】
床面と接触するエラストマーからなる滑り止め層と、
従来、犬、猫等のペットが排泄した尿等を吸収するため
を備え、
10
のペット用吸収性シートが普及している。
前記滑り止め層は、ロール状に巻かれた当該ペット用吸
こうしたペット用吸収性シートとしては、透液性の表面
収性補助シートが引き出される方向である第一方向に延
シートと、不透液性の裏面シートと、表面シートと裏面
在し、且つ前記第一方向と直交する第二方向に、高さ1
シートとの間に介装される吸収体と、を備える構成が知
0∼40μmの凸状突起が、前記凸状突起の幅(S)と
られている(例えば、特許文献1等参照。)。
前記凸状突起を有しない谷部の幅の半分(T/2)の合
【0003】
計幅(S+T/2)が3.5∼10mmとなるように設
ペット用吸収性シートにおいては、ペットはその上に乗
けられ、
って排尿する。しかし、そのペット用吸収性シートの吸
前記第一方向の適宜の長さ毎に前記第二方向に沿ったミ
収能力が低い場合は、ペット用吸収性シートの表面シー
シン目が設けられていることを特徴とするペット用吸収
トに尿が残り、その尿をペットが踏んだ後、そのまま室
( 2 )
JP
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内を歩くと床に尿が付着して汚れてしまうという問題が
床面を滑ることを防止することができる。
あった。
また、滑り止め層は凸状突起を備えているため、凸状突
【0004】
起が床の継ぎ目等の溝に引っ掛かりやすくなって、より
また、ペット用吸収性シートの上に完全に乗らないまま
滑りにくくなっている。
排尿してしまうと、尿がペット用吸収性シートから床ま
また、適宜の長さ毎にミシン目が設けられて、ロール状
でこぼれて床が汚れてしまうという問題があった。
に巻かれているため、使用用途に応じた大きさになるよ
そこで、上記問題を解決するため、上記ペット用吸収性
うにミシン目で切断し、床面に敷いて使用することが可
シートの下に、より寸法の大きいレジャーシートや新聞
能である。
紙を敷くことがなされている。
【先行技術文献】
また、不透液層は直鎖状低密度ポリエチレンであるので
10
、脆化温度が低く、引張破壊強度が比較的高いため、容
【特許文献】
易に形成でき、破断を抑制することができる。
【0005】
また、滑り止め層がエラストマーによって構成されてい
【特許文献1】特開2001−352852号公報
るので、より確実にペット用吸収性補助シートの床面に
【発明の概要】
対する滑りを防止することができる。
【発明が解決しようとする課題】
【発明の効果】
【0006】
【0015】
しかしながら、レジャーシートは撥水加工されており、
本発明によれば、吸収層により、ペットが排泄した尿等
また、新聞紙は水分吸収能が低いため、ペット用吸収性
の液体であって、ペット用吸収性シートからこぼれたも
シートからこぼれた尿を吸収することができないので、
のを吸収できるとともに、滑り止め層により、ペット用
ペットが尿を踏んでしまい、そのまま歩くと床に尿が付 20
吸収性補助シートにペットが乗っても床面を滑ることを
着して汚れてしまうという問題は依然として残る。
防止することができる。
また、レジャーシートや新聞紙は、すべりやすく、ペッ
【図面の簡単な説明】
トがその上に乗った時に滑り散らかる可能性あった。
【0016】
【0007】
【図1】第1実施形態のペット用吸収性補助シートの一
本発明の課題は、ペット用吸収性シートの下面に配置さ
例を示す斜視図である。
れるペット用吸収性補助シートにおいて、ペット用吸収
【図2】図1のII-II部の断面図である。
性シートからこぼれた尿等の液体を吸収でき、かつペッ
【図3】図1のペット用吸収性補助シートの背面図であ
トが乗っても容易に滑ることがないようにすることであ
る。
る。
【図4】第2実施形態のペット用吸収性補助シートの図
【課題を解決するための手段】
30
2に相当する断面図である。
【0008】
【発明を実施するための形態】
前記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、ペ
【0017】
ットから排泄された尿等の水分を吸収するペット用吸収
以下、図を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明
性シートの下面に配置されるペット用吸収性補助シート
する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
であって、水分を吸収する吸収層と、前記吸収層の下面
なお、以下の説明では、ペット用吸収性補助シートの長
に配置される直鎖状低密度ポリエチレンからなる不透液
手方向をX方向、X方向と直交する方向(幅方向)をY
性の不透液層と、床面と接触するエラストマーからなる
方向とする。又、ペット用吸収性補助シートの厚さ方向
滑り止め層と、を備え、前記滑り止め層は、ロール状に
をZ方向とする。
巻かれた当該ペット用吸収性補助シートが引き出される
【0018】
方向である第一方向に延在し、且つ前記第一方向と直交 40
(第1実施形態)
する第二方向に、高さ10∼40μmの凸状突起が、前
本発明の第1実施形態のペット用吸収性補助シート1に
記凸状突起の幅(S)と前記凸状突起を有しない谷部の
ついて、図1∼3に基づいて説明する。
幅の半分(T/2)の合計幅(S+T/2)が3.5∼
本実施形態のペット用吸収性補助シート1は、製造・出
10mmとなるように設けられ、前記第一方向の適宜の
荷時にあってはロール状に巻かれており、適宜の長さ毎
長さ毎に前記第二方向に沿ったミシン目が設けられてい
に、幅方向に沿ったミシン目Mが設けられている。
ることを特徴とする。
ペット用吸収性補助シート1は、水分を吸収する吸収層
【0009】
11と、この吸収層11の下面側に配置された不透液層
請求項1記載の発明によれば、吸収層により、ペットが
12と、床面と接触する滑り止め層13と、を有してい
排泄した尿等の液体を吸収できるとともに、滑り止め層
る。
により、ペット用吸収性補助シートにペットが乗っても 50
【0019】
( 3 )
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6
吸収層11は、尿等の水様成分を吸収するものであり、
吸油性が良好となり、水分・油分の保持性も良好となる
例えば、繊維の集合体により形成することができる。こ
。NBKPとLBKPとを混合して用いる場合、NBK
の繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊
Pの配合量は70質量%以上であるのが好ましい。
維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成
【0024】
繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られる
なお、クレープ紙に高い引張強度が要求される場合には
フィラメント集合体も使用できる。また、繊維集合体に
、クレープ紙を、パルプを主体とする化繊混抄紙にする
、高吸水性樹脂(SAP;Super Absorbent Polymer)
こともできる。
を組み合わせてもよい。また、薄さの観点からは、クレ
この場合、クレープ紙のパルプの配合量は適宜定めるこ
ープ紙が好ましい。
とができるが、通常の場合10∼85質量%、特に35
【0020】
10
∼70質量%とするのが好適である。パルプの配合量が
クレープ紙は、ドライクレープであり、Y方向に複数の
少な過ぎると吸収性、吸油性及び水分、油分の保持性が
縮緬状の皺が設けられており、尿等の液体がクレープ紙
悪くなり、多過ぎると強度と厚みのバランスが取りにく
に付着すると、縮緬状の皺が減少し、X方向に伸長する
く拭き取り性の低いシートとなる。
特性を持つ。
混抄する化学繊維も適宜選択することができるが、主に
【0021】
嵩高性を確保するためにクリンプ繊維を含有させるのが
クレープ紙の米坪は適宜定めることができるが、米坪と
しては10∼50g/m
2
、特に35∼45g/m
2
が
より好適である。
米坪が10g/m
好適である。また、湿潤時強度、圧縮復元性、低発塵性
等を確保するために他の化繊とは別に熱融着繊維を含有
させ、層中の繊維相互を融着させるのが好ましい。さら
2
未満の場合、クレープ紙が薄くペッ
ト用吸収性補助シート1として使用した際に破断する恐 20
れがある。一方、米坪が50g/m
2
超の場合、クレー
に他の化学繊維、すなわちクリンプ繊維及びバインダー
として機能する熱融着繊維以外の化学繊維が含まれてい
てもよい。
プ紙の剛性が高くペット用吸収性補助シート1の柔軟性
【0025】
を阻害する恐れがある。
クリンプ繊維としては、例えば、ポリエステル繊維、ポ
【0022】
リプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリエチレンテ
クレープ紙の厚みについては特に制限はないが、厚みと
レフタレート繊維の長繊維に対して、正逆反対の撚りの
しては100∼500μm、特に350∼450μmが
繰り返しと熱処理とを繰り返して行うクリンプ加工(仮
より好適である。
撚り加工、ウーリー加工とも言われる)を施して形成さ
厚みが100μm未満の場合、クレープ紙の引張強度が
れるものが適する。中でもポリエチレンテレフタレート
小さくペット用吸収性補助シート1の表面でペットが動
繊維をクリンプ加工して形成されるPETクリンプ繊維
いたり、ひっかいたりした時に破断する恐れがある。一 30
が好適である。なお、化学繊維をクリンプ加工して形成
方、厚みが500μm超の場合、クレープ紙の剛性が高
される繊維のほか羊毛等の天然のクリンプ繊維をも用い
くペット用吸収性補助シート1の柔軟性を阻害する恐れ
得る。
がある。
クリンプ繊維の繊度は適宜定めることができるが、通常
【0023】
の場合1∼30dtex、特に2∼20dtexとする
クレープ紙の原料パルプとしては、例えばグランドウッ
のが好適である。クリンプ繊維が細過ぎると繊維が柔ら
ドパルプ(GP)・プレッシャーライズドグランドウッ
かくなり効果的に嵩が出ず、太過ぎると剛直となり、シ
ドパルプ(PGW)・サーモメカニカルパルプ(TMP
ートが硬くなる。
)等の機械パルプ、セミケミカルパルプ(CP)、針葉
また、クリンプ繊維の繊維長は適宜定めることができる
樹高歩留り未晒クラフトパルプ(HNKP)・針葉樹晒
が、通常の場合2∼10mm、特に3∼7mmとするの
クラフトパルプ(NBKP)・広葉樹未晒クラフトパル 40
が好適である。クリンプ繊維が短過ぎると効果的に嵩が
プ(LUKP)・広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)
出ず、長過ぎると絡まりやすくなり抄紙が困難となる。
等の化学パルプ、及びデインキングパルプ(DIP)・
さらに、クリンプ繊維の配合量は適宜定めることができ
ウェイストパルプ(WP)等の古紙パルプの中から一種
るが、通常の場合10∼85質量%、特に25∼60質
または二種以上を適宜選択して使用することができる。
量%とするのが好適である。クリンプ繊維の配合量が少
通常の場合、填料や異物を含まない化学パルプが好適で
な過ぎると嵩が出ず、多過ぎると強度が低くなる。
あり、特にNBKPを100質量%用いるのが好ましい
【0026】
が、一部LBKPを配合することも可能である。
また、クレープ紙に高い湿潤強度が要求される場合には
一般的にLBKPよりもNBKPのほうが、繊維長が長
、湿潤紙力剤をクレープ紙の原料パルプに対し10∼3
く繊維太さが太いため、NBKPが多いほうが、強度が
0kg/ton配合し抄紙をする。湿潤紙力増強剤とし
高く、嵩高となるとともに、表裏面に付着した吸水性や 50
ては、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、グ
( 4 )
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8
リオキザール・ポリアクリルアミド共重合物、官能基数
滑り止め層13は、不透液層12の下面から直鎖状低密
を通常の1/10に低減したポリアミドエピクロルヒド
度ポリエチレン(LLDPE)を突設して設ける。滑り
リン樹脂、ジアルデヒドスターチまたはカチオン変性デ
止め層13は、吸収層11の表面のY方向(第二方向)
ンプン、酸化デンプン等、より具体的にはカチオン性を
に一定の間隔で、凸状突起13aと谷部13bとが交互
有するポリビニルアミド共重合体と二価アルデヒドから
に設けられることで構成されている。
なる熱硬化性樹脂、カチオン性アルデヒド変性ポリアク
【0032】
リルアミド共重合体、カチオン性高分子とアニオン性高
凸状突起13aの高さHは適宜定めることができるが、
分子を含有し、カチオン性高分子及びアニオン性高分子
高さHとしては10∼40μm、特に20∼30μmが
の少なくとも1つの高分子が疎水性を有するもの等、公
知のものを用いることができる。
より好適である。
10
高さHが、10μm未満の場合、滑り防止性が劣るから
【0027】
である。一方、高さHが40μm超の場合、ペット用吸
吸収層11の下面に設けられる不透液層12を構成する
収性補助シート1の柔軟性を阻害する恐れがある。
ものとしては、ポリエチレン(PE)、 ポリ塩化ビニ
【0033】
ル(PVC)、ポリ塩化ビニリデンフィルム(PVDC
凸状突起13aのY方向の幅Sと谷部13bのY方向の
)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリプロピレン
幅Tとの関係は適宜定めることができる。
(PP)、ポリエステルフィルム (PET)、ポリカ
本実施形態にあっては、凸状突起13aのY方向の幅S
ーボネートフィルム(PC)、ポリスチレン(PS)、
、谷部13bのY方向の幅Tの半分(T/2)との合計
ポリアクリロニトリルフィルム(PAN)、エチレン−
幅を3.5∼10mmに形成した場合、ペット用吸収性
ビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレン−メ
補助シート1の滑り防止性が高く、ペット用吸収性補助
タクリル酸共重合体フィルム(EMAA)、ナイロン( 20
シート1の起伏も生じず好適である。
PA)を用いることができるが、引張破壊強さが高く、
すなわち、凸状突起13aのY方向の幅S、谷部13b
脆化温度が低いポリエチレン(PE)が好適であり、特
のY方向の幅Tの半分(T/2)との合計幅を1のY方
に、軟化温度が80∼150℃であり、常温で硬化する
向幅に対し、1.2∼3.4%(3.5∼10mm)に
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が最適である
形成した場合、ペット用吸収性補助シート1の柔軟性、
。
滑り防止性に優れる。
【0028】
【0034】
不透液層12は、具体的には、例えば、吸収層11の裏
以上説明した第1実施形態のペット用吸収性補助シート
面内部の全域に直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE
1によれば、吸収層11により、ペットが排泄した尿等
)を浸透し形成する。裏面内部に浸透して形成されてい
の液体であって、ペット用吸収性シートからこぼれたも
る不透液層12の厚みは特に制限はないが、吸収層11 30
のを吸収できるとともに、滑り止め層13により、ペッ
の厚みに対し1∼2%(2∼5μm)にするのが好適で
ト用吸収性補助シート1にペットが乗っても床面を滑る
ある。
ことを防止することができる。
不透液層12の厚みが、吸収層11の厚みに対し1%未
また、凸状突起13aが床の継ぎ目等の溝に引っ掛かり
満の場合、不透液層12が薄くペット用吸収性補助シー
やすくなって、より滑りにくくなる。
ト1の表面でペットが動いたときに不透液層12が破断
また、不透液層12と滑り止め層13は、直鎖状低密度
し防水性が確保できない恐れがある。一方、不透液層1
ポリエチレンであるので、脆化温度が低く、引張破壊強
2の厚みが、吸収層11の厚みに対し2%超の場合、不
度が比較的高いため、撥水層および滑り止め部が容易に
透液層12の剛性が高くペット用吸収性補助シート1の
形成でき、滑り止め部の破断を抑制することができる。
柔軟性を阻害する恐れがある。
【0029】
また、不透液層12と滑り止め層13を一体化すること
40
が可能となり、製造工程をより簡略化することができる
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)から成る不透
。
液層12は、吸収層11の下面内部の全域に亘り浸透し
【0035】
形成されており、下面内部に浸透して形成されている不
(第2実施形態)
透液層12の厚みは、約2∼5μmである。
次に、第2実施形態のペット用吸収性補助シート2につ
【0030】
いて、図4に基づいて説明する。
滑り止め層13は、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン
なお、以下の説明において、上記第1実施形態と同様の
(LLDPE)により構成され、Y方向に設けられた縮
構成については同一の符号を付して、その説明を省略す
緬状の皺と直交するX方向(第一方向)に延在して設け
る。
られている。
【0036】
【0031】
50
第2実施形態のペット用吸収性シート2は、図4に示す
( 5 )
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ように、滑り止め層14に、粘着剤を用いる点で、第1
りを防止することができる。
実施形態のペット用吸収性シート1と異なる。
【0039】
具体的には、滑り止め層14に用いられる粘着剤として
なお、本発明は、上記第1、2実施形態に限定されるも
は、特に制限されず、例えば、ホットメルト粘着剤、エ
のではなく、具体的な構造について適宜変更可能である
マルジョン系粘着剤、溶剤系粘着剤、オリゴマー系粘着
のは勿論である。
剤、固系粘着剤などのいずれの形態の粘着剤であっても
具体的には、第1、2実施形態のペット用吸収性補助シ
よい。粘着剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用
ート1,2において、製造時はロール状にされ、ミシン
することができる。粘着剤としては、ホットメルト粘着
目Mで切断することでシート状にして使用する構成とし
剤を好適に用いることができる。
【0037】
たが、ペット用吸収性補助シートは、製造時は蛇腹折状
10
態とされ、折り目に設けられたミシン目で切断すること
ホットメルト粘着剤は、エラストマー(熱可塑性エラス
でシート状にして使用してもよい。また、使用状態にカ
トマー等)や熱可塑性樹脂などをベースポリマーとして
ットされたペット用吸収性補助シートが交互に折り畳ま
いる。なお、ベースポリマーは単独で又は2種以上を組
れてボックス内に収容され、例えば、ティッシューペー
み合わせて使用できる。ホットメルト粘着剤におけるベ
パーボックスのように、取出口から、一枚一枚、ポップ
ースポリマーの熱可塑性エラストマーとしては、例えば
アアップ形式に取り出して使用する構成であってもよい
、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(
。
SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共
【0040】
重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−ス
また。滑り止め層の形状は、特に限定するものではなく
チレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチ
、上記第1、2実施形態のような線状の凸状突起に限ら
レン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEP 20
ず、例えば、点状の突起であってもよい。また、滑り止
S)、スチレン−エチレン−プロピレンブロック共重合
め層を突起状とせず、ペット用吸収性補助シートの全面
体(SEP)などのスチレン系熱可塑性エラストマー(
に一様に設ける構成であってもよい。
スチレン系ブロックコポリマー;例えばスチレン含有量
【符号の説明】
5重量%以上のスチレン系ブロックコポリマー);ポリ
【0041】
ウレタン系熱可塑性エラストマー;ポリエステル系熱可
1
ペット用吸収性補助シート
塑性エラストマー;ポリプロピレンとEPT(三元系エ
2
ペット用吸収性補助シート
チレン−プロピレンゴム)とのポリマーブレンドなどの
11
吸収層
ブレンド系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
12
不透液層
【0038】
13
滑り止め層
第2実施形態のペット用吸収性補助シート2によれば、 30
13a
凸状突起
滑り止め層14が粘着剤により構成されているので、よ
13b
谷部
り確実にペット用吸収性補助シート2の床面に対する滑
14
滑り止め層
【図1】
【図2】
( 6 )
【図3】
JP
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【図4】
────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
合議体
審判長
中川
真一
審判官
本郷
徹
審判官
門 良成
(56)参考文献
特開平10−264276(JP,A)
特開2003−79262(JP,A)
特開2003−275161(JP,A)
特開2005−199653(JP,A)
実開平2−127155(JP,U)
実開平3−29325(JP,U)
特表2009−532024(JP,A)
特開2000−32860(JP,A)
特開2001−352852(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.,DB名)
A01K1/105,A01K23/00