伝建Q&A(158KBytes)

牟岐町出羽島
伝統的建造物群保存対策事業 Q&A
Q 保存地区に選定されると、すぐに建物を修理しなければいけないのですか?
A まずは、現状維持が基本となります。建物の改修が必要となった時に、初めて
保存計画に沿って、補助金を利用しながら修理/修景していくことになります。
また、空家については、今後出羽島がどうあるべきか、牟岐町がどうあるべき
かを踏まえた上で、皆さまのご協力のもと活用の計画・方針を考えていきます。
Q 保存地区に選定されると、勝手に建物の工事ができなくなるのですか?
A 保存地区内の現状変更行為については、届け出が必要になってまいります。
補助金の交付対象になる工事もあるかもしれないので、早めにご相談ください。
Q 保存地区に選定されると、建物を取り壊すことはできなくなるのですか?
A 地区内の建物の除却については、条例で設置される保存審議会で審議され
ます。特に、特定物件(保存に同意いただけた建物)については国の文化財
として将来にわたって担保されるため、補助金の割合も高いと同時に取り壊
す事は難しくなります。また、他の建物についても、出羽島における伝統的
な群としての文化資産的価値を損なわないよう、極力取り壊さないようにお
願いする形になります。
増改築、新築が自由にできなくなることで、建物の使い道を考えるのが難し
くなりませんか?
Q
A 保存地区内の建物にかかる規制は、外観とその構造材などに限ります。内部に関
しては規制対象になりません。自由にすることができます。ただし、工事費は自己
負担となります。
また、伝統的な趣きを残すことで、他の場所にはない出羽島だけの価値を得るこ
とができます。その価値を最大限に活用することが、全国で出羽島にしかない魅力
と新たな価値の創生につながると考えています。
補助金をもらって工事を行うとしたら、どれくらいの期間が必要となるので
すか?
Q
A 工事を行う年の前年度に修理/修景の要望をお聞きします。
要望をお聞きした後、年度中に予備設計を終え、翌年度に施工を実施・内
容精査を経て、翌々年度に国・県・町から補助金が支払われます。ただし、
要望の状況によっては、事業実施が遅れる場合があります。
Q 保存への取り組みの中で、住民の意志はどのように反映されるのですか?
A 保存していく上での修理の方針を決定する保存審議会には、住民の代表の
方々にも参加していただきます。また、空家活用の取り組みにおいても、地
元住民の皆さまのご意見やご意向などを尊重して、話し合いの中で決めてい
きたいと考えております。
長い間、空家となっており、島に帰る予定もありません。お金を出して家
を修理しても仕方がないのですが。
Q
A 重要伝統的建造物群保存地区内の建物は、文化財となった後も個人の資産
であり、補助金を使って修理した伝統的な建物を売買、譲渡、賃貸するこ
とは可能です。また、牟岐町では、今後出羽島にある空家を活用して、島の
みならず牟岐町全体を通した活性化を目指す方策を考えていこうとしていま
す。物件については所有者が変わることで、その物件の可能性が広がること
があるかもしれません。いろいろな可能性を考えて、上手に助成制度をご活
用ください。
保存地区として、いつ頃選定される予定か。出羽島が重要伝統的建造物群
保存地区になる要素はほぼ満たしているのか。
Q
A 平成27年6月頃、保存基準や補助金の内容について審議しまして、町と
して選定手続きに向けて動いていくことが決定します。6月から9月にかけ
て家屋を所有されておられる皆さまから、特定物件への同意をいただきにま
いります。同意をいただくこと、行政上の手続き次第で若干ずれる可能性は
ありますが、平成28年12月の重伝建地区選定、平成29年度からの家屋
に対する補助対象修理工事の開始を目指しています。
また、出羽島が重要伝統的建造物群保存地区としての文化財的な要件を満
たしている事は、保存対策調査によって明らかになっています。
Q 保存対策調査によって、出羽島にある全ての建物を調査しているのですか。
A 保存対策調査では、出羽島の伝統的な特性を把握するために各地区・建築
年代など、偏りがないよう調査を実施し、伝統的建造物群としての価値付け
が出来るというところで留めております。したがって全ての建物を調査して
いるわけではありません。選定された後、修理・修景を行う前には、建物の
調査が必要になる場合がありますので、早めにご相談ください。