会津若松市様資料

スマートシティの
推進による地方創生
会 津 若 松 市 役 所
企 画 政 策 部
スマートシティ推進担当
村井 遊
会津若松市の概要
地 理
福島県の西部の会津地域の中核都市のひとつ
猪苗代湖があり、磐梯山などの山に囲まれた盆地
産 業
鶴ヶ城、白虎隊等を始めとした国内有数の観光産業
(H25のNHK大河:八重の桜の舞台)
稲作を中心とした農業と酒、漆器等の地場産業
ITベンチャーやICT関連企業の創出・集積
会津大学
平成5年開学の日本初のICT専門大学
ソフト/ハードウェア双方のICT教育
教師の約半分は外人で3,4年生は英語授業が中心
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会津若松市の課題と方向性
課題:生産年齢人口の減少
会津若松市の
各種統計
平成20年
現在
変化率
近年(リーマンショック以降)はファブレス・ファブライト
化等が進み、製造業等の工場誘致や過度の依存への
限界
会津大学(県立大学)の入学者数の6割が県外か
らの流入であるが、卒業生の8割が県外へ就職
人口
129千人
123千人
▲5%
生産年齢人口
79千人
72千人
▲9%
電子部品等製造業
従事者数※
3967人
1768人
▲56%
電子部品等出荷額※
1032億円
425億円
▲59%
会津の特色・強み
※工業統計調査(経済産業省)より(現在の数値は平成24年度統計値)
1.会津大学というICT専門大学の存在
2.12万人都市という実証実験等をするにあたって適切な規模
3.豊富な自然エネルギーや第一次産業中心の都市
4.会津周辺地域は少子高齢化や過疎等の課題先進地
ICTを使った実証実験や課題解決が可能
地方都市として典型的な産業構造と
典型的な課題
会津の方向性
スマートシティの推進
=さまざまな分野においてICTを活用した産業創出・人材育成
⇒実証地域として、地方創生のモデル都市となり、他の地域へ展開可能なモデルとなることを目指す
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アナリティクス人材とスマートシティ
アナリティクス人材とは、膨大なデータの解析等を行い、環境・医療・農業等の様々な分野の問題解決等に
役立つ情報提供や提案を行える人材のことで、会津大学と連携して教育等を推進する
医療・健康・福祉分野
地
域ア
既ナ
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業ィ
ク
・
街ス
再に
生基
・
活づ
性く
化
PHR、医療データ分析
による健康づくりなど支援
農業分野
イオングループとの連携による
データを活用した生産・販促
エネルギー分野
地域エネルギーの
見える化、コントロール
都市再生・観光分野
街の動線データ、交通データ等を
分析し戦略的都市づくりを推進
次世代を担うアナリティクス人材育成・集積
様
々
な
分
野
へ
I
C
T
技
術
を
活
用
し
て
応
用
教育
連携
アナリティクス
人材
データサイ
エンティスト
会津大学
データ解析・統計
知識・スキル
研究
気象データ
多種多様な産業の実データを分析
公開
(オープンデータプラットフォーム)
(地域経済分析システム)
商取引・人の移動データ
オープン・ビッグデータ・パーソナルデータ
参照
全国から収集されたデータ
行政 公開
会津若松市役所
医療・
福祉
市内の詳細データの収集・基盤環境整備推進
3
スマートシティ関連の会津若松市のこれまでの動き
(平成26年)
5月29日
内閣官房の地域活性化モデルケースに採択
(テーマ)ビッグデータ戦略活用のためのアナリティクス拠点集積事業
10月29日
自由民主党「地方創生実行統合本部」の本市視察
11月17日
石破地方創生担当大臣との会合
12月25日
会津若松市 地方創生・人口ビジョン対策本部第1回会議
(平成27年)
1月22日
地域再生計画の認定
(テーマ)アナリティクス産業の集積による地域活力再生計画
※認定式で自治体を代表して、総合戦略の策定に向けた取組をプレゼン
3月下旬
地域住民生活等緊急支援交付金の交付決定
3月28日
平 地方創生担当副大臣の本市視察(地方創生関連施設)
4月8日
会津若松市 地方創生・人口ビジョン対策本部にて
地方創生総合戦略及び人口ビジョンを決定
4月13日
内閣府に地方創生総合戦略及び人口ビジョンの最終版提出
4月14日
地方創生総合戦略及び人口ビジョンの公表
5月29日
7月13日
↑地域再生計画認定式にて
(左から)石破大臣、室井市長、安倍首相
衆・地方創生特別委員会で市長が参考人招致され意見陳述
※自治体代表として地方創生関連法案を審議している国会で意見陳述
「地方創生包括連携協議会」発足式
※竹下復興大臣及び平井卓也議員を招聘
地方創生包括連携協議会発足式→
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まち・ひと・しごと創生総合戦略と人口ビジョンの概要
長期的に10万人程度の安定人口の実現による地域の活力維持
人
口
ビジョン
I.
合計特殊出生率を2040年までに2.2まで上昇させることを目指す
II. 2030年を目途に社会動態±0を目指す(人口の流入促進と流出抑制)
III. ICT技術(会津大学)や観光を核とした交流人口の増加を図る
地 方 版
総合戦略
5つの基本戦略を核としてまち・ひと・しごとの創生をし、
地域の豊かさを市民や本市を訪れた人々が実感できるまちを目指す
伝統とICTを
融合させた
まちづくり
既存産業資源を
発展させた
しごとづくり
アナリティクス産業
ICT関連企業
の集積
観光による
地域連携と
交流促進
結婚・出産・子育て
支援と
教育環境の整備
歴史・伝統を活かした
まちなかの魅力的な景
観づくり
ICT を 活 用 し た 市 民
生活の利便性の向上
都市OSの形成
バ イ オ マ ス 発 電 と
林業の活性化
エネルギーの地産地消
の推進
農業の高付加価値化
の推進(スマートアグリ)
ア ナ リ テ ィ ク ス ・
セキュリティ人材の育成
 アナリティクス産業・
ICT関連企業の集積
デ ー タ に 基 づ く
観光施策の推進
外国人誘客に向けた
プロモーション施策
未来人材育成の推進
結 婚 ・ 出 産 ・ 子 育 て
支援の推進
ICT を 活 用 し た 教 育
環境の拡充
デジタル未来アート事業
データ×アナリティクス=スマートシティ会津若松
市の推進する各事業データ収集・基盤環境整備の推進
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ICT関連企業集積のためのオフィス環境整備(アナリティクス産業集積)
○概要
スマートシティの中心となるICT関連企業を東京から誘致するための
オフィス環境を民間企業と協力しながら整備するもの。
しごと 地域の雇用創出
ひと 会津大学卒業生などのICT人材の地域定着
=若者の東京への流出防止
まち ICT関連企業・データ分析産業を集積することで新しいまちづくりを推進
=会津のブランディング(データ分析のメッカに!)
会津若松市の地方創生のカギとなる事業
ICT産業集積の象徴となる事業
日刊工業新聞
H27.5.28
○施設規模:概ね600人程度収容できる施設
○スケジュール
平成27年9月
平成28年度
平成29年度
平成30年度
市の補助制度創設及びホルダー企業及び企画提案募集
用地取得・設計・整地等
建築工事着工
建築工事竣工・ICT企業入居
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地元企業参画型のアナリティクス人材育成
統計局(gacco)
講座名
形式
対象
規模
地元企業&会津大学(&アクセンチュア)
会津大学&アクセンチュア
データサイエンス・
学生向け基本講座 学生向け専門講座
オンライン講座
社会人向け講座
MOOC(無料
大講義形式
オンライン講座) (7回の連載講義)
少数精鋭のゼミ
スタイル(全10回)
講義及び演習の
ハイブリッド型
(4日間の集中講義)
学生
学生
社会人
150名程度
10-20名程度
×前・後期
20名程度X4回
社会人(誰でも
受講は可能)
1.5万人
(申込数)
プ
ロ 今
ジ回
ェ実
ク 施
ト
誰でも無料でアナ アナリティクスに興味 基本講座で興味を 全国の企業の社員
特徴 リティクスの基礎知 を持ってもらうための 持った学生を専門的 にアナリティクスを教
識が習得可能
冠講座
に教育する講座
える講座(有料)
•広告を効果的に出したい
•平日の売り上げを増やしたい
•職員の残業を減らしたい
アナリティクス人材の
社内への蓄積
学生向け実務型
社会人向け実務型(検討中)
現場勤務形式
現場勤務形式
学生
地元企業の社会人
5~10名程度を想定
各企業から数名を想定
地元企業から課題とデータを提供してもらい、データ分析結果を実
際に企業活動に反映してもらい、結果まで測定
学生が企業の現場で働き
ながら、分析や企業活動へ
の反映及びその結果を確
認(インターン形式)
社会人型
従業員が大学でアナリティクスを勉強
企業にデータと課題に加え、将来ア
ナリティクス人材にしたい職員も出し
てもらい、自社の具体的課題を解
決しながらアナリティクス教育を実施
地元企業の実データ
や事例の蓄性
データと課題の提供
アナリティクスの提供
地元企業等
地元企業へのアナリティクスの浸透
学生型
学生が現場を見ながらアナリティクスを勉強
現場型の教育によるアナリティクスへの
学生の理解向上・即戦力化
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産官学連携によるスマートアグリの推進(農業×ICT)
日本経済新聞
H27.5.26
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地域のエネルギーコントロールセンターの導入(エネルギー×ICT)
○エネルギーコントロールセンター(ECC)の設置 (富士通)
ECCの役割
1. 地域の再生可能エネルギー発電状況の可視化
→地域の総使用電力量に対する、再エネ総発電量比率を見える化
2. 地域再エネ設備の状態管理
→地域の再エネの管理・監視をしつつ、災害時等に防災拠点向けにEV車両誘導サービスの提供
3. ECC契約需要家(低圧)向けの電力見える化・デマンドレスポンスサービスの提供
→電力使用のオフピーク化等を、地域振興券等のインセンティブを付与して誘導(H27年下期より)
再エネ総発電量比の見える化
デマンドレスポンスサービス
ICTを活用した効率的なエネルギー管理
EV車両誘導サービス
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マイナンバーカード普及を見据えたデジタル情報プラットフォーム整備事業
事 業 概 要
サービスごとに分かれたウェブページ等ではなく、①市民等にとって必要な地域情報をすべて取得可能かつ
②地域の商店や企業等が必要な情報を発信することのできるオープンなプラットフォームを構築
多量の情報の中からの情報の取捨選択を補助するために、個人の属性情報(年齢・性別・家族構成・
趣味嗜好等)を踏まえて、個人ごとに必要な情報をピックアップして“おすすめ”表示する機能を具備
特
徴
日本郵便のMy Post(電子私書箱)
サービスと連携し、全国展開を来年度以
降実施(福島県における展開補助事
業を来年度実施に向けて県が検討中)
マイナンバー(カード)を活用
①My Postとの連携のキーとして活用
(日本郵便はワンストップ手続き等におい
てMy Postとマイナンバーの連携を想定)
②ポータルログインや個人の属性情報取
得の際の本人確認手段として活用
スマートシティ及びマイナンバーの利便性
を市民や地域が体感可能な事業
①個人IDでログインし、属性情報や希望・要望に応じたコンテンツを提供
(本例では小さい子供のいる主婦を想定)
③カレンダー・グラフ・地図などを用いてわかりやすく情報提供
④重要な文書はMyPost (電子私書箱)でやりとり
⑤マルチデバイス対応
②個人の属性情報に基づき”おすすめ”コンテンツを表示
(子育て情報やスーパーの情報、親子参加イベント案内など)
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地域コミュニティポイントサービス実証事業
地域内経済循環の推進
(地元商店の活性化)
特定健診
人間ドッグ
等の受診
健康活動への参加
(ウォーキング
イベント等)
健康意識の啓発
ボランティア
市民協働の推進
HEMSを通じた
デマンドレスポンス
エコ意識の啓発
地域エネマネの推進
地域コミュニティポイントカード
WAONポイント
地
域
ポ
イ
ン
ト
付
与
会津若松
地域ポイント
地域ポイント
利用
利用額に応じた
地域ポイント付与
地域商店
(地域ポイン
ト利用可能
店)
Felica Pocket空き容量
電子お薬手帳
病院 診察券
地域商店割引券 等
マイナンバーカードを
見据えた拡大策
今後、市がインセンティブを与えて行う種々の事業やイベントについては、
基本的に「地域ポイント」で付与することとし、地域ポイントを利用する機
会を拡大し、スマートシティ推進のインフラの一つとして定着させ、活用し
ていく。
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「簡単ゆびナビ窓口」事業(ICT×行政)
•高齢者や子連れ等の申請書を記載するのが煩わしい方のために、職員がロビーに
タブレットPCを持って出て行き、申請者はサインのみで証明書の発行が可能となるサービス
•タブレットPCと住基ネットが無線で接続
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デジタル未来アート事業(アート×教育×ICT)
子ども達に最先端のICT体験をさせることで、外出の動機が小さくなる冬期間における子育て環
境の充実を図るとともに、将来のICT人材の育成・輩出に繋げる
同時に、子供を連れてくる親にもICTの面白さを伝えることで、市民全体のICT・スマートシティに対
する理解(素地)づくりを推進
チームラボのみならず、地元のITベンチャーも同時に出展させることで、地元ベンチャーへの技
術吸収を図る
○Point
・集客力のあるコンテンツを活用し、冬場の新たな
観光客誘致
・ICTに子どもやその保護者、さらには市民全員に
触れてもらうことでスマートシティの素地づくりを推進
⇒会津=ICTのブランディング戦略の一環として推進
(出典:teamLab HP)
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地方創生包括連携協議会
本市では、従前から地元企業や金融機関とさまざまな協定を結んで地域活性化に取組んできたが、
"産官学金労言"一体となってより効果的に地方創生を推進するために、包括的な体制として各関係主体
が参加した『地方創生包括連携協議会』を構築。
本協議会の役割として、主に以下の2つを想定している。
①地方創生関連施策の実施体制の構築
②地方創生関連施策の進捗管理・PDCAの実施
現状(個別協定)
『地方創生包括連携協議会』
地域活性化モデルケース
地域産業活性化
包括協定
地域貢献協定
包括連携協定
会津若松市勤労者
福祉サービスセンター
(會津価値創造フォーラム)
連携基本協力協定
連携基本協力協定
※『地方創生包括連携』体制の構築にあたり、
従前の協定を破棄・置換するものではない。
企業ごとに役割分担をしつつも、一体的に取組むことで企業間連携等
も生まれ、より効果的に地方創生関連事業の推進を図ることが可能 14