おゆうぎ会 「アリババと40人のとうぞく」

一般社団法人 岩手県私立幼稚園連合会
発行人/会長 坂本 洋
編集人/広報委員会
I W A S H I Y O U R E N
〠020-0024 盛岡市菜園一丁目3番6号農林会館6階
Fax(019)654-1437
☎(019)654-1434
ホームページ http://iwakids.ciao.jp/
Eメール [email protected]
発行/平成27年2月13日
VOL
シンボル・マーク
子と親・幼稚園が
ともに手をとりあっ
て未来への飛躍を願
うもので、親と幼稚
園が子どもを育む姿
を岩手の「い」に象
徴している。
(題字は工藤巌元岩手県知事)
おゆうぎ会
「アリババと40人のとうぞく」
I W A S H I Y O U R E N
新制度の施行を迎えて
しかし、現状の新制度への移行は一
体化とは程遠く、児童福祉法第24条は
そのまま残され、加えて私立幼稚園も学
校教育法第₁条項の幼稚園を残し私学
一般社団法人岩手県私立幼稚園連合会
会 長 坂本 洋
れる状況で大変危惧されるところです。
・財源確保課題と今後の制度実現
私ども関係団体としては、施設型給付
助成法の運営補助制度を利用できる形
への移行には、事務手続き要素を含め
のままとしております。
あまりにも多くの課題が出され、その実
移行期だからとの説明ですが、主務
施行方に不安感があり本音として実施が
官庁が内閣府ですが、主導的には文科
一年遅れて詳細整備されてからと要望
省、厚労省がかかわり、幼保一体化どこ
意見を出したことも事実です。
ろか三元化が当分続き、場合によっては
新制度モデル施設は、幼保連携型認
平成27年の幕開けを迎えました。私
そのまま定着しそうなことに戸惑いがあ
定こども園ですが、全国の関係団体、特
どもは、今まで新制度内容を検討し、そ
ります。この状況が、全国的数値として
にも私立幼稚園が賛同し移行しなけれ
の都度に新制度・施設型給付への移行
施設型給付を受ける認定こども園志向
ば実現しない施策でもあります。
の不安定課題の多さを指摘し、市町村
が二割という報道現状かと思います。
また財源不足で質の改善が遅れる見
通し等から新 制度へ 移 行したい幼 稚
における子ども・子育て会議等を通し、
・義務教育就学前乳幼児の教育
園が運営経費の収入減を強く意識し始
この度の新制度モデル施設は、幼保
用する保護者も応能負担と受ける教育・
精神をもとに、今後の役割として事業目
連携型認定こども園が提示され、幼稚
保育の内容、質の向上が実感されない
的の更なる充実をどのように展開し継承
園からでも保育園からでも自由に選択移
と利用選択されない施設になりかねませ
させるか、この一点に絞り模索されてい
行できる仕組みで、₁号、₂号、₃号認定
ん。新制度の実効実現は、十分な財源
ると考えます。この機会に新制度への現
子どもの受け皿となっております。
確保が鍵になりそうです。
その改善につき意見を述べてきました。
各私学法人は、地域に求められる幼
児教育施設として、創立経緯や建学の
・保育の量的拡充と質の改善
め、移行を躊躇する現状です。同時に利
その理念は、すべての子どもの最善の
さらに危 惧される状況として、国の
利益を守ることを前提として義務教育就
公定価格を中心に各市町村により保護
学前乳幼児の教育・保育の量的拡充と
者応能負担の施設型給付利用額(保育
・学校法人幼稚園の選択肢の現状
質の改善の抜本的改革です。そのため
料)が条例化される仕組みです。それが
現状の私立幼稚園は、このたびの制
現行法の学校教育法、児童福祉法、そし
極端な市町村格差になれば制度趣旨に
度施行による施設型給付移行は、私学
て数年前に整備された認定こども園法
もとることになります。また、各施設で
助成制度で長年にわたり運営してきたも
を改正し新たな仕組みとして「子ども・
は、現状公定価格では事業の財政確保
のにとって、恒常的な少子化・人口減少
子育て支援法」のもとに、将来を展望し
が困難とのことで、利用料の上積徴収や
の中で苦渋の選択であります。
た「量の拡充」と「質の改善、向上」の
実費徴収を(教育の充実費用として徴収
充実を図るとされております。
可能な制度のため)保護者に負担させる
状を整理し今後の行方を考えてみたいと
思います。
我々業界としては、制度施行の趣旨で
方向性が見られます。
ある喫緊課題、幼保一体化の流れの中
従って、すべての子どもを対象として、
で保育を要する子どもの施設入園待機
年齢や教育・保育の要否により、₁号、
これは、もともとの制度として十分な
児を減少させたい。そのために幼稚園の
₂号、₃号認定の子どもに区分され、更
財源を国家的に保障し、幼稚園、保育
既存施設を利用し、待機児解消の受け
にそのどれにも該当しない子どもに対し
所、認定こども園どの仕組みを利用して
皿になってほしいこと。また、保育所、幼
ても必要支援が行き届くよう配慮された
も、制度、機能、財源を一元化し公平、
稚園を問わず次代を担う子どもの人材育
ものと理解しております。
(認定こども園
平等に利用できる制度と理解していたも
成として、幼児期の学校教育の充実強化
は、保護者の就労にかかわらず受け入
のからかい離する危険があります。
を制度として取り入れる。この二点の対
れ、支援事業としても地域の子育て施
私どもは、新制度の幼児期の良質か
応重視との認識です。
設開放事業や子育て相談等が必須事業
つ適切な学校教育・保育、子育て支援を
となっております)
総合的に提供する理念に賛同しつつ、
従って、多少不安材料があっても公定
価格による施設型給付、保護者の応能
しかし、消費税10%財源を基に計画
次代を担う子ども達の健やかな人格形
負担導入の利用料金制に踏み切り、小
された新制度への平成27年度事業予算
成の基礎を培う幼稚園教育は、一瞬たり
学校義務教育前の乳幼児期の教育と保
案は、当初から一年半先送りされた財
とも中断が許されない事業と認識してお
育の一貫した指導及び保護者への子育
源により、制度移行内容が縮小されて教
り今後とも傾注し活動して参ります。
て支援の総合的な提供を行うことに賛
育・保育の量的拡充部分はともかく、質
同したのです。
の改善対応は予算化できず後回しにさ
2
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◎平成26年度市町村からの補助状況
市町村名
(園数)
保護者が受け取るもの
(年又は月額・円)
幼稚園が受け取るもの
(年又は月額・円)
盛岡市私立学校振興補助金
1園 256,000
園児₁人 1,380
盛 岡 市
(25)
宮 古 市
(4)
幼稚園就園奨励費補助金(市単独補助分)
(H25実績)
3,316,150
保育所保育料との格差是正のため、
幼稚園就園奨励費補助金(国
庫補助分)に上乗せ補助(所得の階層や入園料の支払いの有無
に応じ、保育所保育料との差額を上乗せ)
被災幼児就園支援事業費補助金(市単独補助分)
(H25実績)
435,350
東日本大震災で居住する住宅に半壊以上の損害を受けた場合
に、市の単独上乗せ補助を実施し、幼稚園保育料の実質無料化
をはかる。
(被災に起因する他補助を受けていない場合に限る)
私立幼稚園預かり保育料軽減支援事業費補助金
(H25実績)
7,538,600
保護者の就労等の形態に応じ、₁日100円〜 300円。
(幼稚園が
預かり保育料を軽減し、軽減分を市が幼稚園に交付)
私立幼稚園教育振興事業費補助金 2,633,000
職員の研修、備品の購入など資質の向上や環境の改善を目的に、教職
員数・園児数をもとに補助
均等割₁園 250,000
教職員数割₁人 10,000
学級数割₁学級 10,000
園児数割₁人 1,500
大船渡市
(1)
(H25実績)
431,000
私立幼稚園教育支援補助金(対象者15名)
(H25実績)
1,441,380 私立幼稚園運営事業補助金 各月初日の在籍幼児×500円
[内訳]
・第₃子以降(₄・₅歳児に限定)保育料、給食費を無料 ₈名 1,199,880
・同時入園の₂人目 保育料、給食費を半額
₇名 241,500
花 巻 市
(7)
幼稚園就園奨励費補助金(市単独分)
私立幼稚園運営事業補助金(₇園)
8,100,000
[内訳]経常経費割 6,480,000
満₃歳未満(₂歳児)について、国交付基準と同様に補助
(H25実績:35名)
1,626,750 納付金割 1,620,000
私立幼稚園預かり保育事業補助金 県の同種補助金(平成20年度までの算定方法)の1 / 2の額
北 上 市
(7)
私立幼稚園運営費補助金 4,300,000
₁学級 50,000
園児₁人 2,000
遠 野 市
(2)
(H25実績)
3,050,000 私立幼稚園運営費補助金 (H25実績)
1,063,000
遠野市私立幼稚園保育料助成事業 第₁子 奨励費補助金控除額の 5%
₁園あたり
第₂子 奨励費補助金控除額の10%
(400,000円+₁人あたり2,500円×人数)
第₃子以降 奨励費控除額から月額4,800円を減じた額を助成
(保育料には月額保育料・延長保育料・給食費含む)
一 関 市
(7)
第₃子以降保育料等補助金交付事業 (H25実績)
20,954,300
公立 73人 私立 130人
・入園料と保育料全額無料
・私立幼稚園は、入園料と保育料を減免した園に、補助金とし
て交付。
(H25実績)
9,145,000
私立学校運営費補助金 均等割 7,316,000 園児割 1,097,000
障がい児割 366,000 教員割 274,000
施設割 92,000
幼稚園第₂子以降保育料無料化事業
同一世帯から同時に₂人以上が幼稚園等の就学前施設に通っ
ている場合、その₂人目以降の園児の保育料を無料化するもの
〔学法のみ〕
教育振興事業補助金
(1)₁園 300,000 (2)園児₁人 4,000
(3)独 立行政法人日本スポーツ振興センターとの間で締結する災害共
済給付契約に要する共済掛金のうち、設置者が負担した交付対象
経費の9 / 10
(4)増築、改築及び環境整備等に必要な経費
(上限 1,000,000)
交付対象経費の1 / 3 (5)重度障がい児₁人あたり
月額74,140まで(県補助額を除いた額)
(6)軽度障がい児₁人あたり 月額 37,070円
※保育料と幼稚園就園奨励費における減免額との差額を補助
私立幼稚園運営費補助金
1園 均等割 100,000
1学級 10,000
園児1人 500
二 戸 市
(₃)
奥 州 市
(10)
保育料助成
(第₃子以降保育料無償制度) 運営費補助金
基本額
(H25実績)
2,355,400 月額650円/人
歯科検診事業分
₁園 108,000円 園児₁人 360円
私立幼稚園就園奨励費補助(市単独補助分)
・第₃子以降、入園料・保育料無料化(所得制限設けず)
・・・
入園料及び保育料を減免した幼稚園に補助金を交付
(H25実績)
11,551,900
私立幼稚園運営費補助金 3,834,000
均等割 70% 2,684,000
園児数割 30% 1,150,000
₁園あたり 268,400円
(2,684,000円÷10園)
園児₁人あたり 約1,696円
(1,150,000円÷678人)
私立幼稚園運営補助
・特別支援補助・・・障がい等のある園児や特別な教育的ニーズを有す
る園児を受け入れている園に対する援助(H25実績)
5,193,500(₈園)
八幡平市
(₁)
釜 石 市
(₂)
雫 石 町
(₁)
私立幼稚園運営費補助金 648,000
(園児₁人 12,000)
岩 手 町
(₁)
運営費補助金
(園児1人 8,750)
滝 沢 市
(₄)
滝沢市私立幼稚園預かり保育推進事業補助金
年間を通じ預かり保育を実施している幼稚園で、₁日の平均預かり保
育時間により交付
₂時間を超え₄時間以下 800,000 ₄時間を超え₅時間以下 960,000
₅時間を超え₆時間以下 1,120,000 ₆時間を超え₇時間以下 1,280,000
₇時間を超える場合 1,440,000
紫 波 町
(₃)
運営費補助金 ₁園 350,000
預かり保育事業補助金 ₁園 500,000
矢 巾 町
(₁)
運営費補助金 ₁園 380,000
私立幼稚園事業補助金
均等割 ₁園 100,000
園児数割₁人 約2,400
大 槌 町
(₂)
3
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平成26年度総合研修会
平成27年₁月13日・14日の₂日間にわたり、花巻温泉ホテル千秋閣に於いて
開催されました。参加園は76園で参加者は初日393名、二日目195名を数え、
全体会のほか経営セミナーと教員研修の分科会に分かれて開催されまし
た。
講演
「今幼児教育に求められるもの」
講師 大妻女子大学家政学部児童学科教授 柴崎 正行 先生
先生は現在、
大 学 にて児 童
臨 床や障害児
保育を専門とさ
知識ではなく体を動かして話し合って
学んでいくこと。
₃.幼児期の意義
があるが20歳までは親の責任。園は
や保育実践・保
その子育てを支援するところである。
心をもち実践的
学びの先どりではない。)
・幼児期の学びの基礎は話し言葉の獲
・親は子育てを専門家に依頼する傾向
れ子育て支 援
育 環 境 にも関
₈.学びの基礎を培うとは(小学校の
₄.人間形成の基礎とは
・家族との絆の形成である。親に愛さ
得である。
・豊かな思考力とは物事を多面的にみ
る体験をすること。
・書くことの基礎は自由に絵を描くこ
と。
₉.積極的体験(アクティブラーニン
研究に携わっている。今、幼児教育が政
れた実感と証拠を具体的に伝える。
治的な課題にあがっているが将来制度
絆ができることで安心して親離れ、
がどう変わり子ども達にどのような保育
子離れができる。
(ライトマザーリン
その後の学習意欲を高めていく
グ)
・幼児期では興味のあるものにじっくり
を補償していけばよいのか今後の方向
グ)は
性や、どういうことが基礎として確認し
・仲間関係を形成できる。相手の気持
と関わりそこでの気付きや思いを十分
なければならないのかについて講演を
ちを分かって理解しながらお互いを
に語り合ったり自由に表現し合ったり
いただいた。
支え合い信頼する。
することが大切である。
・自分に自己肯定感を持てる。
₁.就学前保育の混乱
・待機児は大都市の問題である。どん
₅.家族の絆を形成するには
・行事の思い出は強く残るもの。行事は
どん少子化が進み10年・20年後の先
成長をみんなで祝い一人ひとりの子ど
が見えてこない。将来子どもが増え安
もが自己肯定感をもち自信をもって人
心して子育てができる社会にしていく
生を歩んでいけるように。
10.小学校との接続を円滑にする
・その子の成長の様子や何が今得意、
不得意なのか要録などで丁寧に伝え
ていく。
11.地域の文化や人々に親しむには
・幼少時代に良い経験・自己肯定感を
・成長は記録や写真、家庭連絡帳など
もって育っていると都会に出てもまた
・認定こども園の問題
活用して伝えていく。
(ポートフォーリ
地方に戻りたくなる。幼稚園時代の生
子ども園を必要としている地域は沢
オの活用)
活もそのままつながっていく。
方が先である。
山ある。今後各自治体がどの位必要
としているのかこれからの課題であ
る。
・学童期との接続の問題
消費税10%にした時の案で無償化は
不可能。そのため義務化とはいかな
い。
₂.こうした混乱の中でどう考えるか
・一人ひとりの家庭の状況は違うが子ど
もは生活する場を選べない。人として
生きていくためには親との絆を基盤に
しながら友達の世界に向かっていくこ
とである。
・アクティブラーニングの体験が大事。
₆.仲間と協同する生活になるには
・食事の時に大事にしていきたいこと
は、楽しく食べることである。
12.まとめ
・子どもは地域の宝物である。子どもの
笑顔・笑い声は地域を活性化してくれ
・片づけるときに大事にしていきたいこ
る。幼稚園は今、基礎の一番大事なと
とは目的があって方向があること。
ころを担っているのでそこを確認して
・集団生活のときに大事にしていきたい
ことは一人ひとりの思いや努力を大切
にしていくこと。
₇.自己肯定感を持てるとは
・人は得意なこともあれば苦手なことも
ある。マイナス面があってもどこかで
認めてもらうと自信になる。
・苦手な事も努力によって克服できると
信じられる。
4
いってほしいと思う。
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講演
「子ども・子育て支援新制度移行時の具体的対応について」
講師 岩手県総務部法務学事課 高橋 晃進 主任
経営セミナー
ケジュールや新制度移行に伴う留意点
費用を保護者から徴収する場合は、保
初 日の 講 演 に
などをお話し頂いた。その中で私学助成
護者から書面で同意書をもらう必要が
岩手県総 務 部
については、従来どおりの措置がなされ
あり、実費徴収に関しても書面による同
法務学事課主
る模様ですが、国の動向を見ながら決
意は必要ないものの、保護者への説明
任 の高 橋 晃 進
定していく事業や、県単独で拡張してい
と同意を得ることが必要であると説明さ
氏をお迎えして
く事業等があることや予算に関して若
れた。新幼保連携型認定こども園に移
「子ども・子育
干の枠組みを変えた形で継続される事
行する場合、園則の変更や寄附行為の
て支 援 新 制度
業などの具体的な話がなされました。新
変更が必要となるため₃月18日までの提
移行時の具体的対応について」と題して
制度移行に伴う留意点としては、新制
出が求められており注意が必要である。
新制度への移行に伴う様々な対応策に
度へ移行しない場合、₃月31日までに忘
園則の記載例が資料として配付されて
ついて具体的なお話を頂戴致しました。
れずに施設所在の市町村に「別段の申
いるので参考にされたい。さらに、みな
講演の中でまだ確定していない部分も
し出」を行わなければならないことを強
し認定以外の幼保連携型認定こども園
あり明確に説明できない部分がある事
調された。利用者負担分に関して、特に
は、幼稚園と保育園の廃園届けが必要
を前置きされ、今からでも対応が出来る
「特定負担額(上乗せ徴収)」について
となる旨の説明があった。
部分について予算措置を含め今後のス
の解説があり、公定価格では賄えない
講演
「新認定こども園実施の経営的諸課題について」
講師 全日本私立幼稚園連合会副会長 村山 十五 先生
「学 校 法 人
基本金組入れは最後の欄に移行する等
ども園と幼稚園を₁号認定児約100名以
会計基 準の改
が話された。また、会計が近い将来、公
上から、所得減免が市町村により異な
正」は28年₄月
開の義務化、財務状況の審査対象化、
るが、こども園は不利になること、さらに
からで、28年度
監査が年度毎実施となり、会計状況の
公定価格の変動も考慮すべきことも話
予算書 作成の
吟味とその把握の重要性が話された。
された。
ために27年度₃
「保育所や幼 稚園の震災 関係」で
そのほかに₂号認定の子が教育利用
月か ら 取 組 む
は、震災に関わる裁判では、和解で決
(₁号認定)をする場合の利用時間から
必 要 が あ るこ
着する方向にあること、ただ和解金額、
見た負担額の不均衡の問題、₂号認定
と、そのほか科目名や様式等の変更や
事故の責任の取り方で非常に厳しい結
での異なる保育時間での利用者負担額
活動区分別資金収支表の作成(幼稚園
果になっており、裁判事例を各幼稚園の
の不均衡、登記謄本の再作成、子ども・
は当面免除)、今までの消費収支計 算
教訓とすべきことが話された。
子育て支援法附則₇条のみなし確認が
書から事業活動計算書に変更となるこ
「施設型給付の概要と仕組み」に関
法の施行日の前日まで猶予されていたこ
と、区分経理が導入され、運営面での
しては、私立保育所の財政支援として高
と等が話された。
事業収支と財務面での事業外収支、特
額な委託費が支弁され、さらに現行と
別収支などと細分化されること、さらに
比較し高額になっていること、また、こ
総合研修会その他の講座
◆教員研修会
◆教員研修会
「子どもたちとできる
「子どもたちとできる
西アフリカの楽しい音楽遊び」
西アフリカの楽しい音楽遊び」
Heart Beat Music
Heart Beat Music
(アフリカンミュージック&ダンス)
(アフリカンミュージック&ダンス)
代表 羽田 修 先生
代表 羽田 修 先生
5
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地区会だより
県北 新制度に向けて
幼保連携型のこども園では、₁月₅日から保育開始、
「今年もよろし
く」先生とこどもの声が響いています。
県北地区は私立幼稚園が二戸市₃園、久慈市₁園で構成されてい
ます。27年₄月の新制度施行に向け₂園は幼保連携型のこども園に
他は移行に向けて準備を進めています。
県内の状況と比較するとその対応は進んでいるとはいえ、行政の窓
口は一本化されたが保育料等の詳細が明らかになっていないため入
園の手続きが遅く、予定では市の受付手続きに合わせた₁月13日から
です。
地区の課題は、県北地区の在り方、₄月からの乳幼児保育の研究を
含めた地区の研究体制、研修大会、また新制度で施設それぞれが新
しい選択をしたことによる地区の在り方です。
(松の丸幼稚園 國分一彦)
寒さに負けず走り回る園児たち
盛岡 「子どもの
“今”
を大切に」
子育て支援を中心とする新制度への移行と内閣府から課題が示さ
れるなど幼児教育の現場が揺れ動いています。私達は、こうした流れ
の中であっても「子どもの今を大切に」、そして「未来を築く子ども達
のため」保育の質を高めていくよう月₁回の貴重な学びの時間を大切
にしています。
今年度は、新しいテーマのもと、₂年継続の₁年目で₇班それぞれ
が新たなメンバーで学んでいきたいことを出し合い、班のテーマや方
向を決め研究を進めています。講師の先生をお招きしたり、みんなの
意見を出し合えるようワークショップ形式で話し合ったり工夫しなが
ら、取り組んでいます。
(聖パウロ幼稚園 山田恵子)
子どもは風の子 元気いっぱいです
中部 「新園舎見学会と認定こども園へ移行する園からの話」
去る₁月15日に北上市内₇園の教諭が集まり、今年度第₃回北上地
区私立幼稚園教員研修会を行いました。当初の予定では、八戸市在
住の柾谷伸夫先生(南部弁の講座や劇団の公演、一人芝居等で活躍
されている先生)の講演でしたが、先生が体調を崩された為、急遽予
定を変更し、新築したばかりの双葉幼稚園新園舎を会場に、新園舎
見学会と双葉幼稚園園長先生の講演を行いました。
双葉幼稚園園長今西界雄先生より「認定こども園へ移行する上で
大変であった事・苦労した事等」の話を伺いながら、幼稚園を取り巻
く状況が非常に厳しくなっている中、目の前の子どもたちにとって何
が必要かを常に考え、変化に対応していけるよう、又、教師としての
資質向上を目指し、今後も更に多くのことを学んでいきたいと思いまし
た。
(大堤幼稚園 小金山智恵美)
今西界雄先生の講演の様子
6
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奥州 「質の向上をめざして」
奥州地区会では、統一テーマ「子どもの『今』に寄り添い子どもと
『未来』をきずく」のもと、₉園が₃グループに分かれ、
「自分の気持
ちを表現する力を育てる」「幼児期の遊びを通して子どもの育ちを考
える」「健やかな心と体を育む」とテーマで研究を進めてきました。今
まとめの時期を迎えております。
また、₈月に行われた奥州地区夏季研修会では27年度から始まる
「子ども、子育て支援新制度」について講師の先生をお招きし、制度
についての仕組みや内容の理解、今後の課題についてご講演頂き理
解を深めることができました。
27年₄月から、各園の運営がスタートしますが、私達教職員は、今まで
と変わらず一人ひとりに寄り添った保育を大切にし、更に研修をこれか
らも積み重ねていくことで質の向上に努め、より質の高い保育を今後も
目指していきたいと考えております。 (真城幼稚園 森岡隆子)
元気に雪遊びを楽しむ子どもたち
県南 4年振りの県南地区教員研修会開催
₈月₆日、大船渡のカメリアホールにて、県南地区夏期教員研修会
が行われました。震災後初めて、久々₄年振りの夏期研修会の開催
を、私達はとても楽しみにしていました。
講師には、菊地政隆先生をお迎えして、
日常の保育や園行事、親子で
楽しめる手遊びから簡単な体操、
リズム遊戯等々、先生ならではの新曲も
披露して頂きました。
講話のなかでは、
たくさんの過去の感動的なお話を教
えていただきました。
その中に「先生、
いつもありがとう ぼくはデブだから
重いでしょ; ごめんね、
でもミルク最高」
と書いた哺乳ビンを持ってきた
赤ちゃんのお話がありました。赤ちゃんの気持ちを代弁できる、
こんなお母さ
ん方が増えてくれたらいいと願い、私達、保育者は、子育て支援そして親
支援の大切さを痛感したひとときでした。明日から実践できる保育〜手遊
び・歌遊び〜改めて、
保育の楽しさを伝えてくださったことに感謝致します。
(認定こども園 千厩小羊幼稚園 金今幸恵)
研修会を終えて 達成感を胸に
沿岸 震災復興後の不安
震災の復興事業が急速に増加し、それに伴うダンプカー等車両の
多さは交通渋滞を招き、さらに関連事業に従事する人の増加は夜の街
の賑わいを見せ、都市化を感じさせる錯覚を覚えます。
しかし、あと数年もすれば事業が終了し、人も車も潮が引くように
この地を去ることを思うと、背筋が寒くなる思いです。
震災後安全な場所を求め、宅地造成を待ちきれず他地区へ移転す
ることによる人口流失は、大きい社会問題化しています。
人口減はすなわち幼児減です。この先の幼稚園教育の継続が非常
に思いやられます。
子ども・子育て支援新制度は、乳幼児の保育・教育に寄与する制度
になるかもしれませんが、対象となる子どもの減少が続くであろう当
地域は、先の見えない不安が募るばかりです。
(宮古泉幼稚園 横田大樹)
幼稚園脇に建設中の災害公営住宅
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I W A S H I Y O U R E N
「ポータルサイト活用術」
広報委員長 今西 界雄 ポータルサイトの開設以来、着
どきめ細かな連絡手段として活用
実にご活用頂いている園数が増
できます。保護者への携帯メール
え、その認知度も年々高まってき
での送信になりますので即時的な
たといえます。平成27年₄月から
効果があり、しかも保護者が確認
の子ども・子育て新制度の施行を
したかどうかも知ることが出来る
まじかに控え、新たな使い道とし
ので連絡漏れを極力少なくするこ
て、様々な情報をこまめに発信す
とが出来ます。バスロケーション
ることが出来るツールとしても活
システムは、携帯電話の進歩もあ
用していただけるものと確信して
りその受信精度もかなり向上して
おります。新制度では、保護者に
いるように感じます。一般の業者
伝達する事柄も増えてくることが
と契約をすればかなりのランニン
予想され、また、緊急を要する事
グコストがかかりますが、ポータ
柄も出てくる可能性があります。
ルサイトを活用していただけれ
そのような時、メーリングリスト
ば、携帯端末と通信料のみで活用
を活用したポータルサイトの機能
できます。電話会社との契約の際
を使えば、瞬時にして狙いを達成
は、携帯端末の通話機能を契約し
することが出来ます。メーリング
ないで、データー通信のみの法人
リストを作成する手間はあるもの
契約にすれば割安で契約できます
の、一度作成してしまえばお便り
のでご一考いただければと思いま
や緊急連絡、クラスや学年単位な
す。
第30回 岩手県私立幼稚園連合会
教員研修大会(盛岡大会)
<ご案内>
大会主題 「子どもの『今』に寄り添い、
子どもと『未来』をきずく」
〜保育臨床の視点を大切に、保育の質を高めよう〜
期 日 平成27年₃月25日(水)
会 場 盛岡グランドホテル
記念講演 演 題 一人ひとりの子どもが
学び・育つための保育の質
講 師 玉川大学教育学部乳幼児発達学科
教授 大豆生田 啓友 先生
【第₁分科会】
▪発表テーマ 「言葉で伝え合う喜びを味わうための
援助を考える」
・発表者 暁の星幼稚園 吉田麻絵子 先生(中部地区)
・助言者 修紅短期大学幼児教育学科
准教授 沖田 誠子 先生
▪発表テーマ 「子どもの発達とさまざまな保育の実践
〜表現する力の育ち〜」
・発表者 正福寺幼稚園 及川 説子 先生(沿岸地区)
・助言者 修紅短期大学幼児教育学科
准教授 沖田 誠子 先生
【第₂分科会】
▪発表テーマ 「幼児期における遊びを通して、
子どもの成長を考える」
・発表者 こじか幼稚園 千葉 純恵 先生(奥州地区)
・助言者 岩手県立大学社会福祉学部人間福祉学科
教授 咲間まり子 先生
▪発表テーマ 「社会性の育ちと規範意識の芽生え」
・発表者 愛心幼稚園 村上和歌子 先生(県南地区)
・助言者 岩手県立大学社会福祉学部人間福祉学科
教授 咲間まり子 先生
【第₃分科会】
▪発表テーマ 「特に配慮を要する幼児の理解を深め、
その子の育ちに合った援助を考える」
・発表者 月が丘幼稚園 西 寛美 先生(盛岡地区)
・助言者 盛岡大学短期大学部幼児教育科
教授 嶋野 重行 先生
●編集後記
早いもので新年を迎え₁カ月が過
ぎようとしています。各園では₃学期
が始まり、子どもたちの元気な声が響
き渡っていることと思います。今年は
程好く雪が降り、この自然のプレゼン
トに子どもたちは大喜びで冬ならで
はの遊びに夢中になっているかと思
います。最近室内を好む子どもたち
が増えている中、外で活発に体を動
かす楽しさが体験できるように場作
りや適切な援助を考えていきたいも
のですね。
さて、平成26年度は「子ども子育て
支援新制度」に移行するか現行のま
まの幼稚園でいくか頭を悩まされた₁
年だったような気がします。しかし政
治や制度があいまいな中にも子ども
たちは日々成長を続けています。将来
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を担う子どもたちのためにそれぞれ
の園の形態や環境は違いますが共に
学び合い保育の質の向上に力を注い
でいきたいものだと思います。
ここに広報岩私幼連第102号をお
届け致します。お忙しい中、原稿をお
寄せ頂きました会員の皆さまに感謝
申し上げます。
(広報委員 冨澤 充)