要 望 書

平成27年度予算
要 望 書
フォーラム伊丹
1
フォーラム伊丹
平成27年度予算要望書
基本目標:市民が主体となったまちづくりの実現
基本方針1.参画と協働による市民自治
(1)行政情報の発信について、より多くの市民の関心が高まるよう、特に広報紙において冊子版
とタブロイド版のそれぞれが持つメリット、デメリットを検証し、今後、冊子版へと切り替え発
行するべきか否かその導入について研究を進めること。
(2)地域提案制度については、今年度の実施例をブロック・自治会へ紹介するとともに、過去2ヶ年
の実施事業から得られた教訓をブロック・自治会からフィードバックを受けること、すなわち
PDCA サイクルを回すこと。一方で、当初はとりあえず3年間実施してみる、とのことであった
が、地域組織のガバナンスの改善状況と、実態過去2ヶ年の実施から得られた教訓と成果、地域ニ
ーズの残存状況などを踏まえて、再来年度からの新たな実施形態を検討するとともに、前広に協議
すること。
(3)投票率の向上
①小学校および中学校において、模擬投票を通して政治に関心をもてるようなカリキュラムの実
施を検討し、自分たちのことは自分たちで決める活動を強化し、児童会活動や生徒会活動の活
性化を図ること。教育分野における児童生徒の参画を徹底するため、教育委員会において重要
政策の決定にあたっては、事前に児童会・生徒会にコメントを求め、取り入れた意見と取り入
れられなかった意見について理由を付してフィードバックすること(パブリック・コメントの
ような手順を想定)。
②低迷する投票率に歯止めをかけるべく、市内各駅やスーパー等、頻繁に人の往来があるところ
に期日前投票所を設置すること。
基本方針2.多様性を認め合う共生社会
(1)人権課題の解決にあたっては、社会の中で当事者の置かれている状況を的確に把握すること。
その上で普遍的に取り組むべきことと強化的に取り組むべきこと、学校で学ぶこと、社会で学ぶ
こと等を体系的に整理し、計画を持って施策を進めること。
2
(2)戦後 70 年を迎える中、戦争の悲惨さを自らの経験を通じて伝えられる人たちが減りつつあ
り、過去の過ちを繰り返さぬよう平和啓発関連事業を通じ次世代へ伝える取り組みはより重要性
を増している。さらには現政権による特定秘密保護法の制定、武器輸出 3 原則の撤廃、集団的自
衛権の行使容認等の動きには非常に危ういものがあることから、反戦・平和の意識を広く市民に
もって頂くための取り組みを一層強化すること。
(3)経済のグローバル化に伴い、定住外国人の増加が今後も見込まれるところ、文化の違いを認
め、互いの人権を尊重する多文化共生の社会を実現するための施策の確立を行うこと。あわせて
日本語の習熟が不十分な子ども・若者の就学率や高校進学率の実態を調査し、適切な支援につい
て検討を行うこと。
(4)「伊丹市在日外国人教育基本方針」に基づき、主に在日韓国人・朝鮮人において日本に居住
するに至った歴史的経緯と現状課題に対する認識を深め、誤った偏見・差別意識を取り除く、ま
た交流等を通じて互いの文化・生活を尊重する風土作りにつとめること。
(5)伊丹朝鮮初級学校及び尼崎朝鮮初中級学校への支援について、近隣他都市の状況なども鑑み、
伊丹市在住の保護者の負担を軽減すること。
(6)男女共同参画の実現に向け、「伊丹市男女共同参画計画」の周知を行い、性別にかかわらず
1人の人間としてより生きやすい社会を目指して市民の理解を深めるよう取り組むこと。また、
男女共同参画の拠点である女性・児童センターの名称を、男女共同参画・児童センターに改称す
るよう、市民の声を幅広く聞きながら早期実現に向け進めること。
(7)戸籍や住民票の不正取得事件が相次ぐ中、個人情報保護の観点、人権擁護の観点、犯罪防止
の観点から、第三者が戸籍等を取得した場合に本人へ通知する制度「登録型本人通知制度」の導
入が必要である。先進自治体からの情報収集や関係団体からのヒアリングを行なうなどして課題
整理を行い、導入がスムーズにいくよう調整を行うこと。
(8)インターネット掲示板モニタリングについて、これまで実施されたことによる成果および課
題を整理し今後の事業の方向性を検討すること。
(9)障害者差別解消法の施行に向けて、これまで関係機関で蓄積された合理的配慮の事例をあら
ゆる職員が理解し実践出来るよう全庁的な取組みを計画すること。
基本方針3:自立的な行財政運営
(1)新たなる地方分権時代にあって合理的・効率的な行政組織運営を目指すための地方分権を推
進するため、国・県・市の役割分担を明確にした上で、基礎自治体として取り組むべき事務に専念
3
すること。
(2)行政評価において、総合計画及び分野別計画と事務事業の関係を明確にし、事務事業毎に目
的を明確にした上で成果を的確に評価することで、総合政策及び分野別計画の進捗監理を行うと
ともに、事務事業の費用対効果を分析すること。その進捗監理及び分析結果に基づいて、一層効
率的な行政組織運営を実現すること。なお、評価指標は目標の達成度を量るのに適していないも
のについて、より適切な指標の設定を行なうこと。一方で、公共施設などの公有資産について、
ROA(Return On Assets:総資産利益率)の考え方及び life cycle cost を参照しつつ経営分析を行
うことで、資産が効率的かつ効果的に運営すること。
(3)財政基金などの貯金について、2014 年度から 10 億円で長期的な資金運用を開始したところ
であるが、資金需要の動向および不測の事態への対応を踏まえて余裕資金額を把握し、余裕資金
については積極的に運用していくこと。なお、為替については、我が国の少子高齢化の進展に伴
って長期的には円安傾向にあるとの考え方があるものの、予測不能であり伊丹市において為替リ
スクは抱えられるものではないことに留意し、外債での運用は控えること。
(4)現在の行財政改革プランの目標を早々に達成したことは高く評価するが、次期の行財政改革
プランの作成の前提として市当局が今後の財政運営も引き続き厳しいとの見通しを示している
ことを踏まえて、これまでの堅実な財政運営を維持すること。前期5カ年計画(H23 年度~H27
年度)において、当初予定になかった中学校給食の実現に既に多額の資金を投入することとなっ
ていることから、市負担額が億単位となる新規事業は控えること。
(5)街路灯の LED 化を H27 年度に一気に行うこと。一度に発注することで、発注コストを削減
するとともに、H32 年度を待たずに早期に行うことで電気代や電球・灯具交換費の削減で、将
来の財政負担を2億円程度軽減できると見込めることを考慮すること。
(6)財政調整基金に多額の積立金があると、伊丹市は資金的に余裕ある自治体としてチェックさ
れるリスクがあるところ、いわゆる貯金を財政調整基金で積むのではなく、退職手当積立基金や
公共施設等整備保全基金などで積むなどの工夫を行うこと。
(7)市職員給与の昇給延長による減給分について早期に回復すること。人事評価を導入した場合
であっても、人事評価を給与査定(賞与を含む)に反映させないこと。
(8)国補助事業での還付加算金支払いや介護保険の交付金過大請求、生活保護のレセプトチェッ
ク事務の停滞など、不適切な事務が散見されたことから、再発防止のための内部統制の徹底を図
ってきたところではあるが、事務的ミスが続発しているところ、原因究明を行うとともに更なる
再発防止策を講じること。
また、H25 年度予算審議において特定優良賃貸住宅に関し要綱の運用が議論されたが、その他の
事務においても要綱と実務に乖離が見られるところ、的確な要綱に基づく事務の実施を徹底する
こと。
4
(9)これまでも市職員による盗撮や手当の不正受給、横領事件などの問題が発生したことに対し
て汚名返上綱紀粛正に努めたにも拘わらず、今年も猥褻事件で部長および教員が逮捕された。特
に市教育委員会ではこの1年間で3回もの卑猥な事件が発生しているところ、単なる偶然では済
まされない。ついては、事件の原因究明とこれまでの取組みの有効性を検証するとともに、更な
る汚名返上綱紀粛正に努め、市民の信頼回復を図ること。
政策目標①支え合いの心でつくる安心・安全のまち
施策目標1:安心・安全のまちづくり
(1)災害に強いまちづくり
①阪神・淡路、東日本の 2 つの大震災の経験と教訓から、今後巨大地震が発生した場合、津波や地
震による大量の避難者が予測される。平成26年度地域防災計画に掲げられている広域避難対策
計画に基づき、広域避難に係る課題の抽出を進め対策を講じること。
②各種防災訓練において、災害図上訓練DIGや避難所運営HUGなどの実践的な演習訓練を積極
的に採り入れること。また、学校、事業者、地域など幅広い世代を対象とした防災訓練の充実を
はかり、参加率が低いと思われる若年層に向けてはSNS(ソーシャルネットワークサービス)を
活用した避難訓練の実施を検討すること。
③災害時は迅速な対応が必要であることから、食料や生活必需品等の提供や輸送体制について、東
日本大震災の教訓を踏まえ先進事例を参考に検討すること。
(2)空き家について、市内でも約 10.8%(平成 20 年度)が空き家であり増加傾向にある現状を
踏まえ、関係部局が連携した取り組みをおこない、市内の空き家の状態を把握し空き家の所有者
が管理を適切に行うよう、条例策定も視野に入れて先進自治体を参考に対策を進めること。
(3)自転車の安全利用について、自転車関連事故件数が県下ワーストである現状を深く受け止め、
スタントマンが事故の瞬間を実演するスケアード・ストレイト方式の自転車安全教室の実施や、
成人向け自転車安全教室について受講者に対してインセンティブを与えるなど、自転車の安全な
利用を促進、自転車利用者の交通安全意識を高める事を目標に「自転車交通安全教室」の充実を
図ること。
また、高校の学区拡大による通学の遠距離化から、高校生の自転車利用増加が予想される。事
故対策など県立高校と連携して取り組むこと。市立高校においては、自転車マナーの悪い生徒に
ついて自転車通学を停止するなど強い手段の採用を検討すること。
(4)集中豪雨により駄六川の流れが澱み、取水口から雨水が逆流し、床下浸水が発生したが、取
水口の鉄蓋等欠落が原因だった。定期的に河川整備の点検を実施し、不備がある場合は速やかに
改修に努めること。
(5)金岡雨水幹線の河川改修についての計画づくりを開始すること。また、3 号取水口の高さな
ど金岡雨水貯留管の運用方法について改善を図ること。
5
施策目標2:健康で安心して暮らせる地域保健・医療
(1)国民健康保険・介護保険特別会計については、受益者負担の原則を堅持しつつ、実態を考慮
した上で、多くの市民の理解が継続して得られるよう事業運営に努めること。
(2)アスベスト対策について、教育施設を含めた公共施設での改修においてリスクマネジメント
を徹底するとともに、一般建築物においても対策を講じること。
(3)市立伊丹病院の産科分娩の再開に向け、引き続き、医師の確保やスタッフの体制等、ハード・
ソフト両面から整備すること。また、伊丹病院機能の拡充にあわせた看護師やコメディカルなど
の人員を確保するとともに、離職防止に向けた職場環境の整備等さらなる医療体制を充実させる
こと。
(4)人通りの多い駅前の路上やバス待ち客の多い箇所を禁煙区域として指定すること。違反者に
対して過料を徴収することを検討すること。
(5)健康づくり大作戦の一環として、フィットネスクラブなどスポーツ施設と連携するなど民間
活力を活用するよう努めること。
施策目標3:支え合いを基調とした地域福祉
(1)
「伊丹市地域福祉計画(第2次)
」に基づき、すべての市民が住み慣れた地域の中で、いきい
きとできる社会を目指すため、地域福祉の課題の把握に努め、課題解決に向けた事業を積極的に
展開すること。また地域福祉に取り組む市民活動・NPO団体の育成や財政基盤強化に向けた取
り組みについても積極的に行うこと。
(2)高齢者福祉、障がい者福祉、児童福祉に加え、空き家・空き地の放置、生活困窮、引きこも
り、孤独死など新たな地域課題に対応すべく、コミュニティソーシャルワーカー(CSW)制度
の導入など、地域福祉における専門職の配置及びソーシャルワークの機能強化につとめること。
(3)社会福祉協議会について、市民福祉活動やボランティア活動の中核としての体制整備及び地
域福祉における総合調整機能の充実に努めるとともに、
「第 6 次発展計画」の実現に向け市と連
携強化を図ること。
(4)
「伊丹市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画(第 6 期)
」に基づきすべての高齢者が健や
かに安心していきいきと生活できる社会を目指して、高齢者を取り巻く現状を的確に把握し、制
度の周知強化や利用者が利用しやすい環境の整備などにつとめること。
(5)「地域包括ケアシステム」の開始にあたって、様々な課題が噴出することが予想されるとこ
ろ、問題の原因を徹底的に分析するとともに、制度上の問題点については国に改善を要望するこ
6
と。また、介護保険の地域加算が伊丹市の設定が宝塚市や西宮市などの近隣市と比べて不利であ
ることによる介護人材の確保における悪影響を分析し、国に対して改善を要望すること。
(6)介護サポーターポイント制度について、サポーターの登録者増加や制度の利用促進に努める
こと。また課題や利用者の要望等に耳を傾け、高齢者にとっての生きがい作りや健康促進など、
事業の効果確認を適時行いながら進めること。
(7)
「第3次伊丹市障害者計画」及び「伊丹市障害福祉計画(第 4 期)」に基づき、障がいのある
人がありのまま生きることができ、また自立と共生の出来る社会を目指して、地域生活支援、就
労支援につとめるとともに就労継続支援事務所への支援・指導をきめ細やかに行うこと。
(8)障がい者の民間企業への雇用促進に向けて、ハローワークとの連携を強化するとともに、就
労体験の拡充および行政内部での積極的な雇用に取り組むこと。また、市役所における障がい者
団体の物品販売の場を引き続き設けること。
政策目標②未来を担う人が育つまち
施策目標1:子ども・わかもの・家庭・地域がともに育ちあう環境づくり
(1)就学前児童施設について、国の動向を注視しながら当市にベストなあり方を、“子どもにと
って何が良いか”という考え方をベースに、全体的長期的な視野で再構築を進めること。
(3)病児・病後児保育について、ニーズはあれど使い勝手が悪い現状を深く認識し、スムーズに
活用できるよう改善を図るとともに、未実施の病児保育について、様々なパターンを視野に早期
実現に向けて取り組むこと。
(4)
「放課後児童くらぶ」について、4 年生以降の受け入れを順次進めるにあたり、大きな課題と
なる保育の質とスペースの確保に取り組むこと。
(5)
「引きこもりの若者」の増加・長期化が大きな問題となっている現状、
「子ども・若者育成支
援推進法」に基づき、相談・支援体制の充実を図ること。また、より詳しい実態調査を行ない、
効果的な施策に活用すること。
(6)発達障がい児の支援について、相談件数の増加を踏まえて相談員の増員等充実を図るととも
に、支援がよりスムーズに進むよう仕組むや制度の整備を進めること。
施策目標 2.子どもの生きる力をはぐくむ魅力ある学校教育
(1)市立伊丹高校(全日制)について、学区拡大が実施されるに当たってどのような高校を目指
7
すのかを明確にし、教育内容や施設、備品そのほかの条件整備を早急に行うこと。例えば、GC
コースでは英検準1級・1級を目標として学習を進めているが、更なる挑戦のためには TOEFL
の高スコアを目標とし海外大学への進学も選択肢となるような学習を進めるなど特徴ある教育
を検討すること。また、ボランティア活動などへの参加など社会経験を積むことで学習意欲を増
加させる手法は、近年増加している AO 入試にも有効であると考えられるところ、この導入を検
討すること。また、商業科については、中心市街地の商店との連携を強化し、中心市街地の活性
化に寄与すると共に、仕事と結びついた学びを推進すること。
(2)公立の就学前施設を、1小学校区に少なくとも1つ配置すること。公立幼稚園について、3
年保育・預かり保育の導入を検討すること。公立幼稚園の保育料について、応能負担への激変緩和
を措置するとともに、当事者に過度の不安や負担がかからぬよう、早期の決定と十分な説明に努める
こと。
(3)「小1プロブレム」、「中1ギャップ」の解決および、進路教育の充実のため、幼・小・中・
高の連携や一貫教育を具体的に進めていくこと。また、コミュニティスクール等教育・福祉・地
域づくりが、融合した取り組みを進めること。
(4)学校支援地域本部事業によって土曜学習を全ての小学校と中学校で実施しているが、地域の参画
が十分に進んでいるとは言い難い状況であるところ、市民自治部や市教育委員会など関係部門が連
携しつつ、参画と協働のプラクティスの場として土曜学習を地域に浸透させていくこと。また、実
施日時は、土曜日の午前中に限らず、平日放課後などにも拡大を検討するとともに、学習内容を自
習にとどまらず、様々なテーマで行うことを検討すること。
(5)学校給食について、地産地消を推進し、給食の安全性の確保と内容の充実をはかること。ま
た放射線量チェックについては、県のモニタリング事業は終了したが、市独自で実施するよう検
討すること。また中学校給食の実施に当たっては、教職員の負担増とならないよう配慮するとと
もに、①地産地消、②危機管理(大規模災害時の炊き出しの拠点)
、③食育(見学や学習がしや
すい施設整備、④地域の力を学校に(教職員の負担軽減・いじめや体罰の根絶)といった役割を
もたせるよう検討すること。アレルギー対応については、わかり易く、教職員に過重な負担にな
らないものとすること。
(6)学校教育の中で「日の丸」
「君が代」を強制しないこと。
(7)人権教育の基本に同和教育を位置付け、積極的に取り組むこと。また、人権教育の振興を目
的とした事業などを継続し、充実したものとすること。
(8)「いじめ」
「不登校」「家庭内暴力」
「児童虐待」の問題
①学校、家庭、地域の連携による対応が不可欠である。各校で研究と実践を重ね、最も効果的な
連携の方法を展開すること。
②アンケート調査に加え、QUの活用等を行ない的確な実態把握を行なうこと。これまでは QU
8
は学年諸費で実施されてきたが、憲法 26 条 2 項の趣旨および事業の重要性に鑑み、来年度から
は市の予算で実施すること。
③子どもの相談支援体制、として第三者機関の設置を検討すること。
④行き届いた教育を実施するため、学級定員の削減・教職員定数の充実・スクールカウンセラー
の増員などを国・県に強く要請すること。
⑤地域から相談員を確保するなど伊丹市教育委員会としてできる限りの改善策を講じること。
⑥「伊丹っ子ルールブック」について、成果を検証するとともに廃止も含めて検討すること。
(9)教育条件整備
①特別支援教育を進めるにあたっては、障害児や配慮を必要とする児童・生徒への介助員等を増
員するなど、特別支援教育が円滑に推進できるよう教育環境を整えること。
②小学校外国語活動を推進するため、英語補助教員の増強を図ること。
③養護教諭の各学校への複数配置、各幼稚園への配置を行うこと。
④学校事務補助員の勤務時間の短縮および配置の廃止を行わないこと。
⑤各学校が特色ある教育を実施するための学校配当予算を拡充すること。
⑥小中学校の読書指導員について、中学校の2校に1人の配置を増員するとともに、処遇の改善
を図ること。
(10)市立学校園の施設整備
①「学校施設の安全安心宣言」に基づき、学校施設の耐震化工事及び大規模改造工事を進めるに
あたっては、教職員や児童生徒の要望を十分に受け留めて進めること。また、対象となってい
ない学校や幼稚園の大規模改造工事やトイレの改修についても計画を立てて進めるとともに、
地域の中心施設として、特色のある施設の整備や外壁の改修(スクールカラー等を取り入れた
塗装)を行うこと。校舎の外部から雨水がしみこみ、廊下に水たまりができたり、窓サッシの
劣化により開閉ができない教室がある。大規模改修の未実施校について早急に改修計画を立て
ること。
②空調機器の劣化が進んでいる。改修とともに冷暖房設備のセパレート化を早急に実現させるな
ど、学習環境整備に努めること。
③児童・生徒・園児が安心して学校・園生活を過ごせるように、警備体制やセキュリティーの充
実を図ること。
④小学校6校、中学校4校のプールの改修がなされた。今後も改修・修理について計画を立てて
実施すること。紫外線や熱中症対策としてのテントの設置場所や、小プールのスロープの設置
方法等について、教員の意見を充分に聞いて決めること。また夏休みのプール使用について、
指導員や監視員を確保すること。
⑤学校・幼稚園・保育所について、当事者及び地域の協力を得られるところから、校庭や園庭の
全部、あるいは、一部の芝生化を行うこと。
⑥大規模な地震が想定され、多くの避難者が学校に集まることが想定される。体育館の天井や窓
ガラスの安全対策や換気扇、大型の温風機等の整備を行うこと。
9
施策目標3.ライフステージごとに学び活躍する人づくり
(1)「ことば蔵」
①「本の杜」構想の拠点施設として、情報の収集と共に情報の発信に注力すること。
②交流スペースについて、より市民に開かれ親しまれるスペースとなり、交流の拠点となるよう
いっそうの工夫を重ねること。
(2)生涯スポーツの環境整備
猪名川河川敷グラウンドの災害復旧について、増水に耐えうるグラウンドとするよう工夫すること。
(増水の度に復旧工事をしていたのでは、税金のムダ遣いであり、また利用者に不便である。)
政策目標③にぎわいと活力にあふれるまち
施策目標1.個性とにぎわいあるまちづくり
(1)伊丹都市ブランド戦略の推進
①市民の潜在能力を引き出せるような本市独自の総合的な都市ブランドイメージを引き続き発
信すること。また、明確に都市ブランドを示し、市内外に向け伊丹市のPRにつとめること。
②ブランドツールの商品化にあたっては、商品の基本的な価値の確認、目指すべき方向性の明確
化と戦略の確立、継続的な取組体制の整備、など現状を再度検証し推進すること。
③本市マスコットキャラクターのたみまるを市内外で開催されるイベントに積極的に参加し、た
みまるを通して伊丹市のPRにつとめること。また、たみまるの更なる活用のために、著作権
の購入まで検討すること。
(2)中心市街地の活性化
①中心市街地は単に商業機能を果たすだけでなく、消費者のニーズに合った「まちの顔」として
の地域社会に貢献する街並みの形成を目指すこと。そのためには旧阪急伊丹駅東再開発地域の
都市計画道路を含めた開発・推進及び活性化に様々の手法から更に取り組むこと。
②商店街が抱える課題の解決や活性化への取組みを、店舗経営者とその土地建物の所有者と連携
して継続して進めていくこと。
③今後も、時節や参加者の傾向を踏まえた更なるイベントの企画、開催をソフト・ハード両面か
ら支援するために伊丹都市開発株式会社といたみタウンセンターの併合を進めること。また、
まだまだ脆弱な基盤にある伊丹を愛する町衆の育成を更に支援すること。
施策目標2.活力ある地域産業の振興と創出
10
(1)「都市計画マスタープラン」の地域別構想や空港を活かしたまちづくりの視点から、企業立
地支援条例などを活かし、企業誘致に注力すること。そのためには、その優位性を土地・建物の
所有者、司法書士、一級建築士、宅地建物取扱業者など及び企業に幅広く告知、宣伝すること。
(2)伊丹市産の農産物の安全性と付加価値化や特色ある加工食品の生産を奨励し、消費拡大に向
けた多方面へのPRに努めること。
(3)ウメ輪紋病への対策は長期にわたることから次のような支援を継続的に行うこと。
①
防除ハウス及び管理ハウスについて、維持・管理費を助成すること。
②
抜根(ばっこん)後の農地について、果樹の苗木(親木・ボギ)の植樹は作付け面積が広大且
つ苗木によっては高価なものも含まれることから、補助金枠を拡大すること。
③
果樹の苗木を植樹してしまうと、植樹以降柔軟に対応出来ないことから、農地の利用方法に
ついて、時間的猶予を設けること。また、その間、生産緑地を維持する為の条件(規制)を解除
するとともに、市民・県民税・固定資産税・都市計画税等を減免すること。
④ウメ輪紋病対策について、貴重な梅や南京桃の保存に最大限努力することと、生産農家の経営
支援の補償と植木産業の存続への支援について、国や県に強く要望し、堪えず生産農家と連携を
図ること。
(4)勤労者福祉の向上について、関係機関(労働者福祉協議会)との連携を図り・労働相談等の
充実などを通して、働きやすい環境づくりを推進すること。
施策目標3.空港を活かした街づくり
(1)国際便の復便を視野に、「関西国際空港及び大阪国際空港の一体的かつ効率的な設置及び管
理に関する基本方針」に記載されている文言(=国際線の就航は両空港のうち関西空港に限定す
ることが適当である)について、H27年の基本方針見直しの際に規制緩和されるよう粘り強く
要望すること。
(2)国内長距離便のさらなる充実をめざし、“伊丹空港において国内長距離便はジェット機枠の
5%以内”なる規制の緩和を、国や新関西国際空港株式会社に対しいっそう要望すること。
(3)H28 年に予定されているコンセッションについて、国や新関西国際空港株式会社に対して、
十分な情報提供に努めるとともに、安全と環境の確保に最大限の配慮が施されたものになるよう、
強く要望すること。
(4)許可のない米軍機の空港使用については新関西国際空港株式会社からも厳しく対応するよう
国へ要望すること。
(5)移転跡地にかかる新関西国際空港株式会社との交渉においては、公共施設マネジメントの観
点も含めて優先順位を明確化すること。
11
政策目標④環境が大切にされ暮しやすさと調和したまち
施策目標1.環境適合型社会の実現
(1)地球温暖化対策実行計画(区域施策編)が都道府県ならびに指定都市・中核市および特例市
に策定が義務付けられている。今後は一般市にも義務付けられることになり、伊丹市においても
計画策定を視野に入れながら、温室効果ガス排出削減、気候変動対策、低炭素社会の実現のため
「伊丹市環境基本計画(第 2 次)
」及び「第 2 次伊丹市地球温暖化対策推進実行計画」の内容を
より充実させること。さらに、気候変動に関する政策を進めるにあたっては、低炭素社会の構築、
「グリーン・ジョブ」に関する政策(再生可能エネルギー、省エネルギー施設等)の効果的な推
進を検討すること。特に、公共施設の太陽光発電設備設置およびその売電事業を推進すること。
(2)2016年操業開始のクリーンランド焼却施設がストーカ方式のため最終処分場(フェニッ
クス)の次期計画と併せ、本市の財政上大きな負担となってくる。施設の自動化を推し進め、人
員削減を含めたコスト面を十二分に考慮し、検討すること。またリサイクルセンターの仕分けを
含め、3R の推進と目標計画数値への大幅なゴミ減量化に向けたより一層の市民・事業者に向け
た啓発活動の推進と取り組みを行うこと。クリーンランドの地元還元について、豊中市および伊丹
市が主体的に取り組むべき課題であり、地域の課題を踏まえて伊丹市としてなすべきことを検討する
こと。この中で、市バスの赤字路線の補助のあり方も検討すること。
(3) 美しく快適なまち伊丹を目指し、路上・遊歩道でのタバコ等のポイ捨て禁止やペットの糞
尿処理等、飼い主の責任において行うよう、さらなるモラルの高揚や啓発の推進を図るため、伊
丹市獣医師会等やペット販売業者と連携し、自治会を通じて環境美化活動や啓発活動を推し進め
ること。
(4)新幹線の高速化公害(騒音・振動・電波障害)と線路橋脚安全対策については、橋脚検査体
制と頻度等や低騒音車両の開発・導入を含め、安全対策等を第一義にさらなる諸問題解決に向け
関係機関(国・JR西日本)に要望や申し入れを続けること。
施策目標2.水とみどりの豊かな自然環境の創出と再生
(1)快適な地域環境づくりのため、河川不法投棄の防止や移転跡地を含む空き地の適正管理・指
導・パトロール強化に努めること。
(2)ヒートアイランド対策について、環境基本計画に基づく対策を明確にするとともに、農の振
興プランなど関連する計画を含めて実施することで、街の緑を確保すること。
12
(3)上下水道事業において、雨水の汚水管への流入抑制を図るなど汚水管の老朽化対策・長寿命
化を推進すること。
施策目標3.良質な都市空間の整備
(1)自転車の駐輪問題および危険な通行環境について、社会実験の検証結果をもとに、安全を最
優先としつつ利便性を高め、さらに市民の皆さんに守って頂ける実効性の高い対策を検討するこ
と。また社会実験等で通行環境に変化が生じる際には事前周知を含め安全には十分配慮すること。
(2)市営バス経営について、退職者や車両の更新台数の増加にともない厳しい経営が見込まれる
ところ更なる経営改革を推進すること。また市民に信頼される経営を目指し、接遇の向上や乗り
心地の向上、有責事故件数ゼロを目指す取り組みを進めること。
(3)生活道路において歩行者保護の観点に立った道路整備に注力し、道路の構造からスピードを
抑制する工法の導入も検討すること。
(4)市営住宅について、指定管理者への移行を終え、入居申請の際の問題点や市営住宅居住者か
らの相談対応等に問題が無いかの現状把握を行うこと。
(4)親元近隣同居・三世代同居支援策など、子育て・介護等の共助を推進し若年者の定住化を促
す施策を検討すること。
13