松戸市二ツ木1343-6 電話 374-4030 発行責任者 松戸市市議会議員 石川龍之 視察2日目(災害拠点病院の状況を伺う) 宮古市蛸ヶ浜 3月11日に牙をむいた海 今は限りなく美しかったが 浜辺は橋が崩落し立ち入ることすら出来ない 5月26日 岩手県宮古市 岩手県立宮古病院 14:00~15:00 院長 佐藤元昭様 事務局長 東山昭様 事務局次長 松舘隆様 災害拠点病院として、今回の大震災の対応は想定通り出来たか伺った。 病院長からは、今回の震災では阪神淡路大震災と根本的な違いがあると強調された。 それは、阪神淡路大震災は震災により倒壊した家屋の下に多くの住民が生き埋めになったが、 この人々が、地域の住民や自衛隊、警察などで助け出され負傷者として病院に担ぎ込まれ命を救われた。 東日本大震災はM9の地震で阪神淡路大震災より家屋の倒壊もあり、同じく生き埋めになった方々、そ の後の大津波により生きたまま流されて溺死されお亡くなりになった方や未だに行方不明の皆様が多い ゆえに、今回の震災は生き残るか、否かで、病院に担ぎ込まれて応急処置を受けた人は比較的少ない。 低体温症でかなりの人の処置が必要であったが怪我で処置をした人は比較的少ないということであった 故にDMAT(災害時医療派遣チーム)で県外も含め周辺病院から派遣された医療スタッフがまもなく その必要がなくなり帰路についている。 野戦病院のような状態ではなかったが、被災して逃げてきた被災者を受け入れたのが大変そうであった。 患者を守りながら被災者にも対応し、病院関係者は自らが被災者も多かったが、約二十日間詰めっきり で食事もおにぎり一つで頑張ったのは責任感と使命感の強さと感じた。 困ったのは災害備蓄していた包帯などの衛生用品は3日ぐらいで底をつき4段階にトリア―ジをしなが ら重症度に応じ対処したようである。 また、病院は非常に大量の水を使うので4日目の自衛隊の給水まで大変苦労している。 宮古市 岩手県立宮古病院の病院長と事務局長 から貴重な話を聞く 宮古市内 高台から望む、家屋は全壊 4日後からは毎日200トンの給水をしてもらっている。 また、自家発電装置を持っていたが、それを動かす重油が不足しガソリンも重油も入ってこず困難を極 めている。 重病者は内陸の盛岡方面へ搬送したが車の手配やガソリン不足で大変困ったようである。 以上のことから、病院長・事務局長の話を伺い今後の課題として ①避難してくる患者や避難者へのトリア―ジエリア(重症度による順位を決めるスペース)の確保 ②自家発電用の重油の確保 ③患者搬送用のガソリンや車両の確保 ④水の確保の見直し ⑤衛生用品の備蓄量の見直し ⑥食料備蓄量の見直し などが災害拠点病院としての課題であると考えた。 幸いこの宮古病院は高台にあり建物も被害がほんどでていないのが幸いであった。 また病床も380床あるが病床稼働率は50%くらいで幸い空きベッドもあった。 松戸市立病院と比較にならない面もあったが、①~⑥は参考にすべきかと感じた。 宮古市 景勝の地浄土ヶ浜も無残 宮古港 いた 埠頭には瓦礫が山のように積まれて 風が吹けばアスベストも心配だ 宮古病院を後に、宮古市内を視察して回った。 宮古市内や浄土ヶ浜、宮古湾状況、宮古市役所付近、宮古港を視察 被災地は家屋に取り壊しOKのペイントがあったが、何も手つかず状態、政府の無策に怒りが込み上げ てきた。宮古駅は被害が少なく盛岡~宮古間の山田線は動いているのが幸いであった。 今回の視察を通し今後起こる大震災に何を備えていかねばならないか今後の議会で提案していきたい。
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