学校だより - 草津市立 新堂中学校

生徒・教職員の皆さんへ
保護者・地域の皆さまへ
「家庭と地域と学校をむすぶ」
新堂中だより
N 0 .1 0
平成27年2月24日
TEL
568-2990
FAX
568-4047
発行責任者(文責)森 登世美
教育目標
「自主的精神にみち、
心豊かでたくましい人間の育成」
自主・独立
しん
敬愛・連帯
剛健・不屈
信じる心
ど
努力する心
う
潤う心
新堂中ホームページアドレス http://www.shindou-j.skc.ed.jp/( 滋賀 WEB 大賞 2014 優秀賞受賞)
人権作文(草津市)優秀賞
『自然体』
2月11日(水)草津クレアホールで「人権尊重と部落解放をめざす
市民のつどい」があり、草津市の人権作文で優秀賞(草津市で1点)に輝い
あかり
た新堂中学校3年永田 灯 さんが表彰され、作文を発表しました。ま
た、人権ポスターも新堂中から3名が入選しました。
新しくなった草津クレアホールにいっぱいの人でしたが、永田さん
は落ち着いて堂々と発表しました。きれいな声で表現力豊かに語る
ように話し、会場全体が永田さんの世界に引き込まれました。
今回は本人の了解を得て、その全文を紹介します。
「はずかしい。いい加減、大人になりなさい。」と言う母に、「この歳で大人扱いは、少し早いのでは」と
屁理屈をこねる自分を思い出した。
私は、昔から人の前では無意識にいいかっこうをしたがるくせに、その反面すぐ怠けるものだから、い
つもその場しのぎの嘘をついて自分を取り繕う人生を送ってきた。そのため、中身のない、薄っぺらな自
分ができてしまっていた。ついには、勉強だけじゃなくて人間関係も自分を取り繕って接するようになって
しまっていた。
小学校の頃から人数が少なかったからなのか、皆と仲良くするべきだと思って、中学校ではできるだけ
たくさん友達を作れるようにしてきた。そうしてなるべく敵を作らないようにし、もしいじめが起きても、自分
はいじめられないよう壁を作るつもりだった。薄っぺらな私は友達の話を聞いて盛り上がることが好きで、
あまり自分の話はしないようにしていた。理由は、自分のことをさらけ出す
行為が怖くてしかたないからだ。
だから、「趣味は何かある。」と聞かれても「ない。」と答えるし、「テレビは
何見てる。」と聞かれても「テレビはあんまり見ない。」と嘘を重ねるしかな
かった。やがて「おはよう。」というあいさつでさえ交わらないようになった
友達もいた。その時あいさつする勇気もなかった私は、まさに薄情ものだ
なと自嘲するしかなかった。
しかし、そんな私に本音を打ち明けられる友達がついに出来た。もともと違うクラスでそれぞれのクラス
のことで盛り上がれるし、趣味や考え方も気が合う方で気楽に話しかけることができた。話しかけられる
のを待ち、少し腹が立つことも笑ってごまかしてる私にとって気楽に話しかけることは大きな進歩ではな
いかと思うほどだ。なにより、素で接してくれるのがたまらなくうれしかった。
そんな友達が、私を怒らせるような事を何度もしてきたことがあ
る。あまりにも腹が立ったので、ついにいつもの笑顔を忘れて怒り
狂い ながら「何でこんなことするんだ。」と問い詰めると、たった一
言。「怒ってほしかったから。」と答えた。私はさらに訳がわからなく
なり、「どうして怒ってほしいの」とつぶやけば、「だって灯ちゃん。
嫌なこと言われてもいつもヘラヘラ笑ってて、なんか距離をおかれて
【木村会長より表彰される永田さん】
るみたい。せっかく人間として生きてて感情というものがあるんやし、もっと表へ出そうや。それができ
ひんのやったらせめてあたしにだけでも怒ったり悲しんだりしてな。」照れくさそうに言う友達を見て、気が
緩んだ。そして、私はもしかしたら自分が思っていた以上に人と交わることに一線をひいてしまっていた
のかもしれないと思った。
その時、誰かの「友達をたくさん作らなくても良い。唯一無二の存在を一
人作れ。」という言葉をふと思い出した。それと同時に、母が言っていた言葉
の意味もなんとなく理解した。友達は、しっかり大人としての意見を持ち、考
え、中身のある人だ。なのに私は、人の目を気にしすぎて目的を見失い、結
局中身がなく、子どもっぽい意見しか持ってない人となっている事を指して
いると思う。本当の自分をさらけ出している私を見てきた母にとって、外での
私がいかにはずかしく見えているかと思うと心が痛い。
今、いじめや体罰、虐待など恐ろしいことがたくさんニュース・新聞に取
り上げられているが、それは今起こっていることではなく以前から私達の
身近に潜んでいるものだ。それに少しでも打ち勝つためには、どんな時も
そばにいてくれる大切な友達や家族が必要で、そのためには、やはり自
分を磨くことが大事だと考えている。まず自分が大人になり、変わること
ができれば、まわりも変わっていくかもしれない。少なくとも私は、そう感
じている。いつの時代でも、自然体は大切だ。
図書室に行こう!本を読もう!
新中生 一か月の平均読書冊数
6
5
4.9
4.1
4
3
3
2
1
0
H24
H25
H26
新堂中の生徒は、今年度の調査結果では、「1ヶ月の読書
冊数」は平均4.9冊に増えています。1ヶ月8冊以上読む生
徒が18%、「1ヶ月の読書が0冊」の生徒は8.2%です。
今年度図書室の利用が活発なのは、司書の園田さんはじ
め、図書担当の先生方が図書室運営に力を入れてくださって
いるおかげです。
図書委員会もブックトークにきていただき紹介された中から
本を購入したり、後期購入した本を昼の放送で紹介したり
図書室利用を呼びかけています。
「読むことは人を豊かにし、話し合うことは人を機敏にし、
書くことは人を確かにする」という言葉のように、本を読む
ことで、自分が経験できないことも他人の経験から学び、人
として豊かになります。良い本を読むことは大切です。
就学援助費の給付申請について
経済的理由によって就学が困難な生徒の保護者に対して、教育に必要な経費の一部を審査の上、市より援助され
ます。現在、平成27年度の就学援助費の申請時期となっており、市のホームページでお知らせされておりますが申請
用紙は学校にもあります。ご質問等ありましたら、本校の事務までご連絡ください。