平成27年度 1 目 的 根室地区教育経営研究大会 学校運営に係わる組織・法制上の諸問題を解明し,校長としての職能向上に 努め,学校教育のより円滑な推進に資する。 2 主 催 根室管内小中学校校長会 3 後 援 北海道教育庁根室教育局 根室市教育委員会 別海町教育委員会 中標津町教育委員会 標津町教育委員会 羅臼町教育委員会 北海道小学校長会 北海道中学校長会 北海道教育振興会 日本教育公務員弘済会北海道支部 4 主 管 根室管内小中学校校長会 経営部 5 日 時 平成27年9月2日(水) 9:00~12:20 6 会 場 中標津町 トーヨーグランドホテル 7 参加者 根室管内小中学校校長会会員他(44名) 8 日 程 8:40~ 8:55 受 付 9:00~ 9:05 開 会 式 9:10~10:20 解説と質疑 10:30~12:15 講 演 12:15~12:20 閉 会 式 9 解説と質疑 ○北海道小学校長会 事務局次長 尾鷲 悦郎 氏(札幌市立しらかば台小学校長) ○北海道小学校長会 情報部副部長 眞田 均 氏(札幌市立新川小学校長) ○北海道小学校長会 情報部幹事 礒島紀代恵 氏(札幌市立北光小学校長) (1)情勢報告 ○教育情勢全般について報告 ・「財政制度等審議会」,「教職員定数合理化計画」について ・教員の長時間勤務の実態について~文部科学省「ガイドライン」 ・教員支援「チーム学校」としての対応について スクールカウンセラー,スクールソーシャルワーカーの整備,部活動支援員 ・「特別の教科 道徳」について (2)質問・要望事項 【A質問事項】 ①コミュニティスクールについての全道的な状況や取組状況等について ・北海道では小学校で25校,昨年度より21校の増,中学校で10校,8校の増, 合計35校,29校の増。平成29年度には小中学校の1割に指定拡大。 ②管理職不足の全道的な状況,今後の管理職不足解消についての状況や展望について ・教頭昇任受検者が減少している管内,受検者数が少ないため他の管内から来ても らっている管内,ここ2~3年で大量の校長が退職する管内,他管交流が進むと 人材が引き抜かれていく可能性,対策会議を立ち上げた管内,教頭未配置校。 ・管理職候補者の短期育成,長期育成,女性候補者の育成の方策を練る必要あり。 ・管理職不足の解消について~後継者育成,意欲を喚起する条件整備,管理職の負 担軽減,主幹教諭の配置,管理職手当の支給の改善,定年延長,再任用 【B要望事項】 ①特別支援学級担任の手当について~給料の調整額として支給されている。国におい ても見直しが行われている。道教委では,1.25を1.00に引き下げている。 ②へき地手当について~都道府県の条例で定められている。へき地の見直しは,おお むね6年ごとに行われる。平成28年1月施行に向けて作業が行われている。 ③今後の北海道校長会の組織改革,会計や会費等の状況について~道小・道中ともに 4部体制。組織の在り方,事務所体制など様々な面でスリム化,効率化を図って いる。 【質問】 ①北海道校長会の組織の在り方~「平成29年度問題」についての危惧と見通し ・札幌市小学校長会,札幌市中学校長会では,まだ動きがはっきりしていない。 今後1年半かけて動いていくことになる。 ②根室の状況,教員不足について~8月で全道で40数名の教員が不足という説明が あった。現時点で根室管内はまだ解消されていない。なぜこのような状況が起きた か,道小でおさえていること,情報があれば教えていただきたい。 ・あらためて道教委に問い合わせる。 10 講 演 ◎講師:北海道根室保健所健康推進課保健師 千田 ちさと 氏 「子どもたちのこころの危機への支援と保健所の役割」 (1) 保健所・保健師の活動 ・保健所とは:対人保健サービス,対物保健等の実施 ・保健所の主な業務内容:対人保健分野,対物保健分野 ・保健所で働く職員(専門職) ・保健師の仕事とは地域のあらゆる世代の人々が毎日健康で暮らせるように手助けす ることである。 ・ 相 談 活 動 に は ,子 ど もに 関 する 相 談① 【 感染 症 ・難 病 関係】, 子ど も に関 す る相 談 ②【精神保健関係】があり,不登校や引きこもり等の事例では精神科への受診につ なげた事例もある ・精神保健相談の推移の中で思春期の相談は 1 割程度。全道的に見ると道東は多いほ うである。思春期の相談が増えてきた背景には教師対象の講演会の実施など,学校 とのつながりが密接になってきたことと発達障がいへの理解につながったことと考 えている。 (2)事例報告 ~学校と保健所と連携した事例の紹介(非公開)~ ・解決のためには関係機関との情報共有が大切であり,継続して子どもたちの成長を 見守っていくための土壌づくり,中でも早くから教育機関との連携の必要性を実感 している。地域で関わりを引き継ぎ,育ってきた家庭問題を引きずらせず,成長を させてあげればといいと考えている。 (3)子どもの自殺予防(生きることを考える取組) ・27年版自殺対策白書から「9月1日は自殺の特異日」とされている。各種統計か ら自殺者は全体的に減ってきているが,若者の自殺が減っている割合は低い。北海 道では平成21年以降減少してきている。しかし,全国平均より高い状況が続いて いる。 ・自殺対策に関する意識調査では「日本は自殺を個人が決めた死ととらえることが多 い 。」 が 減 少 傾 向 に あ る 。自 殺 を 思 い と ど まっ た 理由 に はゲ ー トキ ー パー に 悩み を 聞いてもらったことでストレスが発散できたというものがある。ゲートキーパーと は,悩んでいる人に気付き,声を掛け,話を聞いて,必要な支援につなげていく活 動をする人である。自殺者の心理状態はいつも自殺したいと思っているわけではな く,自殺の危険がある人には柔軟性がなくなっていることが多い。 ・「 危 険 因 子 」 と 「保 護 因子 」 とい う 観点 か ら, 自 殺は 男 性が 多 いが 自 殺未 遂 は女 性 が多いという傾向がある。自殺について話すことで衝動性が下がり,話すことが自 殺を防ぐ第一歩である。必要なときは専門家につなぎ,丸投げも丸抱えもしないこ とが必要である。地域の相談先の一つとして保健所を活用して欲しい。 ・自殺の危険がある人へ「TALKの原則」 「Tell」「Ask」「Listen」「Keep safe」 ・子どものSOSにできること「きょうしつ」 き=「気づいて」よ=「よく聴き」う=「受けとめて」し=「信頼できる専門機 関に」つ=「つなげよう」 「TALKの原則」と「きょうしつ」を忘れずに,専門の相談機関につなげよう。
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