2015.1 医療法人社団 医創会 セレンクリニックの「樹状細胞ワクチン療法」臨床成績が、 セレンクリニックの「樹状細胞ワクチン療法」臨床成績が、 『World Journal Of Surgical Oncology(WJSO)』 に発表されました。 ~局所再発胃がんに対する樹状細胞腫瘍内局所投与の治療効果:症例報告~ World Journal Of Surgical Oncology(WJSO)2014,12:390 セレンクリニックグループが提供する樹状細胞ワクチン療法において、 「局所再発胃がんに対する同療法の治療効果:症例報告」の論文が、英国 の腫瘍外科における学術誌である「World Journal Of Surgical Oncology」 (World Journal Of Surgical Oncology 2014,12:390)に掲載されました。 本報告は、高度な肺気腫により根治手術ができず、内視鏡的粘膜切除 術も印環細胞がんであるために、当時の基準で適応外と判断された症例 です。抗がん剤は副作用により継続できなかったために、WT1ペプチド及 びMUC1(それぞれがん抗原の一種)を用いた樹状細胞ワクチン療法の 腫瘍内局所投与を実施しました。 内視鏡を用いた樹状細胞ワクチンの腫瘍内投与により、以下の結果が得られました。 (1)7回投与後から1ヶ月経過時には腫瘍が縮小し、病理学的検査ではがん細胞の消失が確認されました。 (2)免疫組織学的染色では、がん組織に発現していたWT1とMUC1の消失が確認されました。 (3)血液検査では腫瘍マーカーのCEAが8.2→6.8(ng/ml)、CA19-9が33.2→24.7(U/ml)に 減少しました。 (4)WT1ペプチド(がん抗原)に特異的な細胞傷害性T細胞は、ワクチン投与後に増加し、最終投与から31 カ月経過時においても維持されており、十分な免疫応答が確認されました。 (WT1特異的CTL:0.03%→0.08%→0.10%) (5)治療期間中、抗がん剤等の標準治療は行っていないにもかかわらず、無再発状態が30カ月以上続きま した。 本報告は、副作用等により抗がん剤治療ができない、内視鏡的粘膜切除術や根治目的の手術ができない胃 がん患者に対して、樹状細胞ワクチン療法の腫瘍内局所投与が著効した初めての症例報告です。 上部消化管内視鏡検査 【 治療前 】 【 樹状細胞ワクチン7回投与後 】 内視鏡を用いて樹状細胞ワクチンを腫瘍内へ投与し、7回投与後から1ヶ月経 過時には腫瘍が縮小しました。 病理学的所見 【 治療前 】 【 樹状細胞ワクチン7回投与後 】 H-E染色 H-E染色 病理学的所見では、治療後に印環細胞がんの消失が確認されました。 WT1特異的細胞傷害性T細胞 【 治療前 】 0.03% 【 治療後 】 0.08% 【 治療後31カ月経過 】 0.10% WT1ペプチド(がん抗原)に特異的な細胞傷害性T細胞は、ワクチン投与後に増加し、最終 投与から31カ月経過時においても維持されており、十分な免疫応答が確認されました。
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